1/22 医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸リハビリテーション講習会を開催しました。
2013年1月22日(火)、のざと診療所3階にて、医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸リハビリテーション講習会を開催しました。医師、理学療法士、看護師など、スタッフも合わせて約30名が参加しました。
■[研修報告]体験型学習会「呼吸リハビリテーションの実践及び客観的手法に関する研究会」
■[患者の体験談]呼吸リハビリテーションと私
■[グループワーク]地域でひろげよう 呼吸リハビリテーション
はじめに、あおぞら財団の藤江から財団の紹介と講習会の趣旨説明、(独法)環境再生保全機構の杉崎さまから機構の紹介と本事業(※最下部に記載)の説明がありました。
■[研修報告]体験型学習会「呼吸リハビリテーションの実践及び客観的手法に関する研究会」
西淀病院の理学療法士の田中さんと看護師の塚本さんより、長崎大学大学院等が主催した学習会に参加して見聞きし、学習したことの報告がありました。長崎呼吸器リハビリクリニックでは、スポーツジム並みに運動マシンが揃い、リハ室も広く、患者さんが自主的に運動やリハを行っている姿が見られたそうです。また同クリニックの呼吸教室は、リハ科が日常生活動作の工夫、看護師が吸入療法、栄養士が食事の工夫など、3職種がもちまわりで担当していました。その他にも入院時のリハビリプログラムなどから、患者さんへの呼吸リハビリの実施の充実ぶりを目の当たりにされたようです。そして最後に、西淀病院での取り組みの紹介がありました。
■[患者の体験談]呼吸リハビリテーションと私
西淀川公害患者と家族の会からは岡崎久女さんと池永末子さんが、ご自身の体験や病気の苦しさ、区内の診療所ではじまった「楽らく呼吸会」に参加してからの体と心の変化について話がありました。楽らく呼吸会で学んだ呼吸リハビリの運動や口すぼめ呼吸を日常で実践し、効果を実感していると話していました。
■[グループワーク]地域でひろげよう 呼吸リハビリテーション
グループワークでは、病院や施設、職種などがバラバラの医療従事者たち5~6人で1つのグループとなり、(呼吸リハを知らない)市民や患者さんに対して、また医療従事者に対してどうやって呼吸リハビリを広げていくかが話し合われました。
市民や患者さんに対しては、COPDの可能性がある人が多く集まりそうな、老人ホームや地域の接骨院などでポスターによる啓発やCOPDチェッカーによる患者さんの抽出を行うという意見が出ました。またCMやゆるキャラをつくるなど、ユニークな意見も出ました。
医療従事者に対しては、病院内での連携、具体的にはリハ科・看護師・栄養士の連携と情報共有や、今回のように患者さんの生の声を聞いて呼吸リハビリの大切さを感じる機会も大切との意見がありました。また医療従事者側の要望として、医療従事者向け研修会を低価格・短時間・近場で行ってほしいとの声もありました。
最後に西淀病院の福島先生から、「(先ほど患者さんのお話にあったように)リハビリに効果があることを実感できれば医師側のモチベーションも上がり、意欲的になると思う」との話がありました。
終了後のアンケートでは、「呼吸リハを広めるという事をあまり考えた事がなかったので、広く知ってもらう事の大切さを感じました」「他施設の方と意見交換ができ、横のつながりができて良かったです」「患者さんの話を聞いて頑張らなければとモチベーションが上がった」といった感想が寄せられました。
次回は2月17日(日)13:00~16:30、長崎大学の千住秀明先生を講師にお招きして、実技を含む講習をおこないます。奮ってご参加ください。
→詳細・応募はこちらから。
本事業は独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業の一環として実施しています。
平田