「日中環境問題サロン2016」日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く(3/9)開催しました
「日中環境問題サロン2016」日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く(3/9)開催しました
日時=2016年3月9日(水)18:30~20:30
場所=あおぞらビル3階グリーンルーム(大阪市西淀川区千舟1-1-1)
主催=あおぞら財団
参加者=25人
グローバルな経済活動が展開される中で、今日の公害・環境問題は地域や国をこえた形で発生し、互いに影響しあっています。
日中環境問題サロンでは、中国での公害・環境問題に対するNGOの活動について話を聞き、今後の日中における公害・環境問題の解決に向けて、お互いに理解し、協働していくための場です。今回は中国から3人の環境NGOメンバーに報告をいただきました。
①「90年代以降の汚染防止について」董剣 氏(天津緑領)
董剣 氏は、1990年代以降に生まれた若い世代による活動が報告しました。
上海の鉄鋼所による環境汚染の問題を現地調査や情報公開によって、解決したこと。また、インターネット上のプラットフォームによる情報公開や活用の有効性と問題点などが指摘されました。
②「山東省の汚染から考える現代のテーマ選択」郭永启 氏(済南市緑行斉魯環境保護公益サービスセンター)
郭永启 氏は、山東省での環境問題にたいする活動について報告しました。
とくには、情報の公開、民衆の参加を進めており、ネット上でのプラットフォームで公開されている情報を現地にいって、調査しています。
③「新環境保護法と中国NGOによる公益訴訟」張頔 氏(北京市朝日区環友科学技術研究センター)
張頔 氏は、中国の環境NGOが公益訴訟ができる権利を得たことについて、その有効性や事例を述べました。
全体の質疑応答では、
日本でもさまざまな公害・環境運動において、分裂があったこと、
その中で、共通の問題意識を持って、組織を存続させてきたこと、
東日本大震災による福島の原発事故や避難者による裁判、
中国では若い世代が環境NGO活動を進めており、SNSによる情報発信やネットでの募金集めなどがおこなわれていること、
などが、互いに紹介されました。
さいごに、中国メンバーのリーダーである、李力氏から、今後もこのような日本と中国での交流を続けていきたい、という発言がありました。
あおぞら財団としても、今後も定期的にこうしたサロンを続けていきたいと思っています。
(記・鎗山)
本事業は環境省委託平成27年度大気汚染経験等情報発信事業の一環です。