12月9日(火)に、大阪公立大学大学院工学研究科「都市基盤計画特論」の授業の一環としてフィールドワークを行いました。今回の授業は3回目。これまでの2回の学び・体験を整理して、西淀川のまちづくり提案を本格的に考えます。
ダイヤモンドランキング「あなたのまちの地球温暖化対策」
1回目の授業ではロールプレイを行い、公害・環境問題が発生した時に、立場がそれぞれ異なるステイクホルダー同士の間に、全員が納得できる解決案を練るのにかなりのハードルがあることを体験してもらいました。
今回は、「あなたの街の温暖化対策」というテーマで、ダイヤモンドランキングを行いました。このワークでは、それぞれの人の意見をランキングとして可視化し、地球温暖化対策についてグループ内で合意形成を行うというワークです。

4グループは各自の議論に基づき、それぞれ異なるダイヤモンドランキングを作った
「西淀川のまちづくり」提案に向けたグループワーク
西淀川区のまちづくりに関して、現状の取り組み、地域課題への理解を深めるために、西淀川区役所の「西淀川区将来ビジョン2025」の紹介がありました。また、、2回目の授業で出た学生の意見に基づいて、あおぞら財団が行っている活動について紹介しました。
西淀川区役所では「地域コミュニティの活性化」、「魅力と活力あふれるまちづくり」、「健康で安心・安全な地域づくり」、「DXの推進による市民QOL向上」、「未来を担う人材の育成」の5本の柱に基づいて、まちづくりが進んでいます。また、あおぞら財団では、「福盛り隊」、「みてアート」、「音楽祭」、「タンデム自転車」、「防災教育」、「日本語カフェ」、「探鳥会」など様々なまちづくりの取り組みを行っています。

西淀川の現状をリンクさせて提案を考える
グループワーク
これらの学びをふまえて、各自が都市基盤計画の何に関心を持っているのかを発表した後、A班「モビリティ・自転車」、B-1班「まちおこし」、B-2班「景観環境・緑」、C班「防災・その他」の4グループに分けられました。
その後、各班で、西淀川のまちづくりに対する提案のテーマについて内容を深めて、提案に向けて必要な調査について検討しました。

各班が調査計画を発表する
計画報告
A班:班名「ニシヨドイチ」
移動のしづらさや乗り物の利用実態に着目し、自転車利用者へのヒアリングを中心に実態調査を行い、西淀川区のモビリティに対する提案を行う。
B-1班:班名「やっぱ福やねん!」
「住み続けたい町」をテーマに、高架下利用などの魅力を探り、日常に根ざしたまちおこしの方向性を検討する。
B-2班:班名「みてじまん」
大野川緑陰道路など区内の「名所」や地域の特産品を探り、地域の魅力を発信する仕組みづくりを考える。市民参加型イベント(例:掃除大会)も視野に入れる。
C班:班名「くじらのまちめぐり隊」
公害を知る機会を広げるために、防災・工場見学ツアーを企画する。
今後、各グループは、それぞれのテーマについて、1月末の中間発表に向けて、調査や検討を深めていく予定です。さらに3月末に、西淀川区内でまちづくりに取り組む方々をお招きして、まちづくりの提案を行います。
今回の学びを踏まえ、学生たちがどのような視点で地域参加やまちづくりのあり方を描き出すのか、1月の中間発表が楽しみです。
(記・あおぞら財団アルバイト 王)
「都市基盤計画特論」授業スケジュール
1回目 11/25 「都市基盤論1回目」ワークショップ&語り部
2回目 12/2 フィールドワーク
3回目 12/9 ワークショップ&テーマ決め
4回目 12/16 グループに分かれて提案作成
12月~1月 グループごとに提案作成
1月末 授業発表
3月末 地域の人々を招いて発表会