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歌島中学校職場体験 天野先生の西淀川公害授業をレポート


2月17日、18日、職場体験実習の歌島中学校の生徒4人を受け入れました。
環境問題に興味があり、あおぞら財団を実習先に選択したとのことです。

17日は天野憲一郎先生が姫里小学校の5年生に西淀川公害の授業をするので、中学生も授業に参加、レポート作製を依頼しました。
天野先生は西淀川公害を子どもたちに伝えるため、教材作製や学校での授業をボランティアでしています。今回も、ボランティアのゲストティーチャーとして授業をします。

中学生には授業のレポート作製を通じ、
・西淀川公害を知り「未来に青い空を手渡していく」というあおぞら財団のミッションを知ること
・あおぞら財団の活動へは、様々な人たちがボランティアでかかわっていること
・レポート作製を通じてあおぞら財団の仕事の一つ「広報」の仕事を体験してもらうこと
の3つを学んでもらうことが狙いです。

■生徒たちのレポート
公害について 歌島中学2年 YA
僕は2月17日に公害問題についての話を聞きました。
今日は、姫里小学校に天野憲一朗先生がゲストティチャーで西淀川区の公害について授業をするという事で僕たちも姫里小学校に向かいました。
天野先生は大きな写真やビデオを使って授業をされました。
まず、最初に話してくれたのは「公害によってどのような病気にかかるのか?」という話です。
1つは、水俣病です。水俣病は体を動かすことが出来なくなる病気です。
水俣病の原因は工場から出る有機水銀と聞きました。そして、その水銀が川などに流れて魚や貝に害をあたえその魚や貝を人間が食べたそうです。汚染された魚を食べた母親の胎内でメチル水銀というのが体に入って、魚を食べていないのに水俣病になった赤ちゃんもいるという話を聞きました。
2つ目は、イタイイタイ病です。イタイイタイ病は骨が脆くなっていく病気です。
例えば、お医者さんが聴診器を患者の胸にあてようとすると胸の所の骨がくだけたりしたそうです。
これらの病気を聞いた時に僕はすごく苦しそうだな思いました。
3つ目は、もっとひどい四日市ぜんそくという病気です。
四日市ぜんそくは三重の四日市市での発症です。そして、空気汚染が問題らしいです。
病気についての話の次は「昔の西淀川区の公害」についてです。
西淀川区は他の工場地帯と比べても断然にひどかったらしいです。だから学校では、うがいをみんなで休み時間に毎日していたらしいです。灰やガスが空気中をまっていて2キロ先は全く見えなく昼間晴れていた日でも夜の様に暗かったらしいです。だから、住民は、工場に対して裁判で対抗しました。でも、工場の人達は、「排気ガスのせいじゃない」や「うちの工場は関係ない」などといって責任を認めません。
その結果、裁判は20年も続きました。
裁判の結果が出たのは1998年でした。裁判の結果を見にたくさんの被害者達が大阪高等裁判所に集まりました。もちろん、その中にはマスコミやメディアもたくさんいたそうです。
結果は被害者達が勝ちました。でも、僕はなぜこの裁判がこんなに長く続いたのか不思議に思いました。
今の西淀川があるのは、昔の人達1人1人のおかげだと思うので、
僕もこの青い空を無くさないようしようと思いました。

公害問題について 歌島中学二年 SK
ぼくは、今回の職場体験で姫里小学校に行って、いろんな体験の話を聞かせてもらいました。
まずは、公害はなぜおこるのかなどを聞きました。それは、工場のけむりや車の排気ガスのせいでいろいろな病気がうまれた事も聞きました。まずは水俣病という病気は水俣という都市で発生した病気なので水俣病という名前がついたというのも知りました。水俣病は1960年ー1970年の間におこった病気で歩くこともできず動く事も出来ない人もでてきました。そして水俣病が新潟でもおこりました。
それと、イタイイタイ病は、歩くだけや、握手をするだけでも骨折するという大変嫌な病気です。握手をするだけで骨折するというのはほとんどなにをしても骨折するということなので僕はぜったいにたえられないと思います。
一番ぼくがいやだなあと思ったのは西淀川公害によるぜんそくです。高度経済成長で都市は車でいっぱいで、高速道路もできそれに工場の煙などでなんと空は夜でもないし、天気がわるいわけでも無いのにくもっていました。それは車の排気ガスや高速道路が、原因です。
ぜんそくの主な病気の症状は夜、寝るときになると咳がとまらなくなると知りぼくはいやだと思いました。ちいさなこどもがいる学校などでは、休み時間には絶対にうがいをしていたそうです。
今でも空気はきたないというのもしりました。それに昔は前がみえなくなるほどの煙だったというのをしりました。今までは町の環境についてそんなに深くは考えたことはなかったのですがこの授業でかなり考えさせられました。
それに公害で病気になった人がいるのに裁判をしてもなんですぐに結果が出ないんだろうと思いました。また、誰が一番初めに公害病による裁判をおこしたのだろうと思いました。自分におきかえて考えると、裁判をおこすことはとても勇気がいることなので僕は言い出せなかったかもしれないと思ったからです。なんと 1978年〜1998年まで約20年間も裁判がかかりました。
でも20年の間にやっと公害について考えられて、いろんな保障なども作られたそうです。そして、裁判で公害を体験した人が裁判で勝ったときは、本当にうれしそうでした。
最後に、姫里小学校の先生の中には、公害がひどかった時代に西淀川の小学校で教えている人がいました。そのときは暗い空だったということを聞き驚きました。僕の近くに体験した人がいると思うと、すごいと思いました。最後に、やっぱり青空はいいなと思いました。


公害についてのお話をきいて 歌島中学�
�年 KS
今回は、天野先生に公害のお話を聞かせて頂きました。
公害によって引き起こされる、病気は、たくさんの人を苦しめることを知りました。水俣病では、主に工業の排水による水銀が原因で、水の中を通して魚に汚染され、それを食べた人達に、害をもたらします。水俣病にかかった人は、体が動かなくなるという、症状があらわれるそうです。汚染されていることを知らずにその魚を食べているのは、とても恐ろしいことだと思いました。また、その汚染された魚を食べた母親の中の胎児にも影響があることからも、公害は一時のことではないことも知りました。
イタイイタイ病では、骨がもろくなって痛みが伴う、これもまた恐ろしい病気であることも学びました。咳をするだけでも骨が折れてしまう、と言っていました。想像するだけでも痛みを感じられそうです。
四日市ぜんそくは、かなり多くの人々を苦しめました。夜中寝るときになると発作が起こるそうです。特に痰に苦しめられて、簡単に出せない事が多いと知りました。友達にもぜんそくの人がいて吸入器という物を持ち歩いていました。ぜんそくは、今だなお無くなっていません。これは僕達の世代に課せられた使命だと感じました。
これらの公害病は、自分達の町、西淀川区も例外ではありません。40年前の写真を見せてもらいました。それは、今知っている青い空ではなく、工場から湧き出る煙によってつくられたよどんだ空でした。青い今の空しか知らない僕にとっては衝撃的でした。青い空をしている今でも「公害」という言葉は消えていません。現に未だ、公害によって苦しめられている人はたくさんいるのです。目に見える所と見えない所の相違点を心の目で見てほしいということばが印象に残りました。
今回のお話を聞いて表面しか見えていなかった所がもう少し深い所を見ることができました。そこには、想像することもできない、患者の叫びがありました。僕達は、これからもっと環境や公害に関心を持ち、実行していかないといけないと思いました。
そして、もっと今よりも良い世界を創っていきたいと思います。

公害問題について 歌島中学二年NM
僕は、2月17日に公害の問題について考えるため、姫里小学校へ行きました。なぜ姫里小学校へ行ったかと言うと、公害の授業をしている天野先生の授業を聞いて、考えるためです。天野先生の授業は公害についての授業なので初めに授業を聞いていたら驚きました。なぜかと言うと、自分が住んでいるこの西淀川が昔は工場や自動車の排気ガスで空気が汚染されていたからです。空気が汚染されているから晴れていても前が見えなかったり、雨が降ったら洗濯物が汚れたりして大変だったそうです。しかも、空気が汚染されていたので「四日市ぜんそく」などが起こり大変だったそうです。
他にも、工場から出る水のせいで、「イタイイタイ病」や「水俣病」が起こりました。「イタイイタイ病」と言うのは骨がもろくなる病気です。だから、お医者さんが患者さんを聴診するために聴診器で音を聞こうとすると、肋骨が折れたり、脈を計ろうとすると手が骨折したりして大変だったそうです。
他にも、「水俣病」は、ご飯が食べられなくなったり、歩けなくなったり、寝たきりなったりします。「水俣病」の主な原因は、食事から来たりします。この病気は、熊本と新潟で同じことが起こりました。
そして、西淀川公害の患者さんが裁判を起こしました。裁判が始まった年は、1978年(昭和53年)の4月20日で、終わった年は、1998年(平成10年)の7月29日で約21年間続きました。
そして、授業の終わりの方にビデオを見ました。そのビデオの題名は、「手渡したいのは青い空」と言うビデオです。ビデオの内容は、100年後の世界から来た少女と出会い公害について考えると言う内容です。
最後に今日の感想としましては、いままで、知らなかった公害について分かったことや、それを防ぐ為の方法など、すごくためになる話を聞けてよかったです。


授業の最後には、感想を小学生の前で発表しました。

その他、あおぞら財団会員のつどいで使う幕の作製や、会員向け手紙の発送作業なども、依頼しました。

4人とも、「環境問題に興味がある」という理由であおぞら財団を選択しただけのことはあり、とても意欲的に仕事をしていました。
依頼した仕事も、短期間にしっかりとこなしており、中学生でも随分と仕事ができることに感心しました。
また、早く作業が終わった生徒が他の生徒に声をかけ手伝うなど、4人で協力しあい仕事をすすめている姿が、とても印象的でした。

中学生のみなさん、お疲れさまでした。

(小平 記)


Filed under: 職場体験実習(中学生),西淀川公害授業 — aozorafoundation 公開日 2010年3月1日3:51 PM

環境省環境問題史現地研修 受入


2010年2月9日〜10日

毎年環境省の職員研修を受け入れていますが、
半日の研修だったので現地を見てもらうことが困難でした。

今年は、1泊2日の日程となり
講義と現地見学のバランスが良い研修となりました。

一日目(9日)
西淀川公害の概要と
公害患者からの話


フィールドワーク
<車組>
千北診療所でお話を伺う

尼崎の工場群を車で見学
21世紀の森で湾岸部の全体像を確認

43号線でロードプライシングの表示を見る

<自転車組>
淀川などを見ました


2日目
リバティおおさか(大阪人権博物館)見学

車で大阪湾岸部を確認

あおぞら苑で昼食

高齢者から話を伺う

西淀川高校で環境教育の話を伺う

フィールドワークまとめ

発表

皆さんの感想には、
「ロードプライシングの計算を仕事でもしていたが、実際に現場を見れて良かった。西淀川に流入する車に課金しては?」
「患者さんが現在もがんばり続けていることに感激した」
「みなさんが前向きで、お金がなくても智恵を出そうという姿勢に感動した」
「地域再生の活動をもっと知ってもらうために5大公害といってはどうか」
などなど寄せられました。

私もこのような長期の受入をすることがありませんでしたが
西淀川では、
地域再生に取り組む前向きで明るい人たちと触れ合えるということが
財産なのではないかと思いました。
(林)




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2010年2月15日6:04 PM

全史料協福島大会でエコミューズの報告をしました


2009年11月19日(木)
第35回全国歴史資料保存利用機関連絡協議会全国(福島)大会
わたくしたちのアーカイブズ—公文書と地域資料—

西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)の活動報告を行いました。
この大会の副題に公文書と地域資料とあるのですが
エコミューズの活動が民間アーカイブズの拡がりとして捉えられており
「わたくしたちのアーカイブズ」にふさわしいと評価されました。

伝えるテーマがあるということ、
まちづくりや教育の事業と共にあること
利用を常に念頭において活動していかなければ受け入れられないこと
などなど、日々活動していて感じていることを報告しました。
日々こつこつと活動していることを評価してもらい、とても勇気付けられました。

資料館の問題として、利用がなかなか促進されないという課題があるのですが
学校教育や新聞などと協力して利用を促進している報告も聞けて
とても参考になりました。

これからも日々がんばっていこうと思います。
(林)




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年11月25日6:25 PM

西淀川図書館で廃油キャンドルづくり


大阪市図書館フェスティバルの一環で、10月30日に西淀川図書館で廃油キャンドルづくりをしました。
親子連れなど40人ほどがこられて、盛況に終えることができました。

ご家庭で使ったてんぷら油から、きれいなキャンドルを作ります。
用意するものは、てんぷら油、廃油用の凝固剤(固めるテンプル的なもの)、たこ糸、割り箸、キャンドル用のビン、クレヨン、エッセンシャルオイルです。

クレヨンを削り、あたためた油に溶かします。
凝固剤、エッセンシャルオイルを入れて、凝固剤が溶けきる温度まで熱します。


たこ糸を割り箸で挟み、ビンの中につりさげ、油を入れます。
固まるまで待てばできあがり。
固まってから別の色の油をそそげば、二色のキャンドルも作れます。

ただの廃油から、驚くほどきれいなキャンドルができます。
ハロウィーンやクリスマスで使いたいとおっしゃる方もいました。

ゴミになるだけの廃油をきれいなキャンドルに、みなさんもぜひどうぞ。

(財団スタッフ 田尻)





Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年11月6日4:39 PM

司法修習生が西淀川に来ました!


10月27日(火)に司法修習生(弁護士・検察官・裁判官の卵さん)たちが
西淀川を訪問しました
法律家を目指す司法修習生に、西淀川公害と裁判のこと、
そして今現在の西淀川を知ってもらえるなら!と、私たち張り切って案内しました
最初は阪神なんば線出来島駅に集合し、ぶらりと歩き43号線に出て
自動車排出ガス測定局(自排局)を見た後出来島小学校へ

裁判の後、道路の車線を減らして歩道にしたこと、少しでもNOの量を減らすために
小学校のフェンスが光触媒になっていることなど、上田が説明しました

司法修習生も日差しがまぶしい中、一生懸命聞いていました
それから千北診療所を通りあおぞら苑へ

あおぞら苑はたくさんの来苑者でにぎわっていました
この日は、公害患者の塚口さんと北村さんがいたので、みんなでお話を聞きました

(写真係の眞鍋が、患者さんのお話に夢中でこの時の写真を撮るのを忘れました
すみません)

さて、それから大野川緑陰道路を通りあおぞら財団へ

財団では、患者さんの池永さんと森脇さんにお話を聞きました


さすが司法修習生、出てくる質問は裁判のことや当時の患者さんの気持ちなど具体的で
話を聞いた後の感想も、「将来は勝ち目がなくても立ち向かえる弁護士になりたい」など、
とても頼もしい意見が多く、嬉しく思いました

午後 エコミューズ見学→西淀病院で穐久医師らにヒアリング

JR東西線、地下鉄鶴見緑地線と乗り継いで、蒲生4丁目にある国土交通省大阪国道事務所へ。
松田好生事業対策官らに裁判和解後の環境対策について説明を受けました。
約1時間の聞き取りを終えて国土交通省をでると、すっかり夜のとばりがおりていました。
午前9時半から午後5時半まで、濃密・ハードな(約1㎞の徒歩移動も)研修、おつかれさまでした。




Filed under: 視察受入 — aozorafoundation 公開日 2009年10月29日3:46 PM
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