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第5回公害資料館連携フォーラムin大阪(12/15-17)
淀川勤労者厚生協会看護師研修受け入れ
2017年10月2日(月)14:00-16:00
西淀病院の看護師さんたち10名が、研修として西淀川公害のことを学びに来て下さいました。
現在開発中のロールプレイ教材を実践しながら、公害が起きたらどうなるかを考えました。
学んだ感想としては、「はじめて西淀川公害ということを知った」「西淀川で生活して長いけれど、ニュースで公害のことを聞いたことはあるけれど経緯まで知らなかった」「西淀川区内に『あおぞら』の名前が付いた施設が多い理由が分かった。本当に青空が待ち遠しかったんだと思った」というものや、昔は治療薬がよいものがなくて、患者さんが運び込まれて、息絶えることも多かったと教えてくれるベテラン勢もいました。
雨だったので、ほんの少しですが、歌島橋交差点の周辺をフィールドワークしました。
「あおぞら財団の雰囲気がここ数年で変わって、すごく良くなってると思う」と発言して下さった方もおり、地域に根差す活動が評価されたこと、とてもうれしく思いました。
共に、西淀川地域を良い地域にしていけるように尽力したいと思います。
「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」 アクティブラーニング教材体験会を開催しました
大阪7/2(日)・東京8/7(月)に「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」の教材体験会を実施しました。
大阪は23人、東京は18人の参加となりました。
この教材は、公害の学習が、西淀川や、水俣などの地域に直接行かなくとも、関心を持ってもらい、学習の入り口になってもらえればと思い、開発している教材です。
その中でも「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」の教材は、実際に西淀川に住んでいた人たちをモデルにしたシミュレーション教材です。(対象:高校生~、所要時間:約90分)
「設定カード」を読み解きながら、想像力を働かせ、公害という社会課題に直面した人びとがどのように行動したかを追体験します。
この教材は環境教育だけでなく、色々な教育分野の方に使ってもらいたいと考えています。そのため、今回の体験会は、教材を体験していただいた後、使い方についてご意見を伺うという役割も担っています。
立場の違う人たちと共に社会課題の解決に向けてどのように行動することができるか?、市民としてどんな力を身につけておくべきか?など、多様なテーマに発展させることができる教材です。
大阪では、環境教育の関係者と市民性教育、人権教育に関心がある人が参加してくださり、シュミレーション教材を体験してもらいました。
5つの家族になってもらって、追体験をしてもらっています。
思いがけず、「西淀川公害患者と家族の会」の森脇さんが立ち寄られ、シミュレーションの様子をじっと観察されていたのですが、
最後に「当時の感情がそのまま表れていて、50年前にタイムスリップしたようだ」との感想をいただきました。
教材を開発している者として、ほっと一息胸をなでおろしたところです。
大阪の意見交換会では、模造紙いっぱいに意見をいただきました。これからこの意見を取り入れて、教材をブラッシュアップしていく予定です。
東京では、環境教育、開発教育、家庭科教育等の関係者が参加してくださいました。早稲田大学の会議室をお借りしたのですが、眺めの良さに一同うっとりでした。
大阪の開催時にいただいた意見を反映し教材を改良して、参加度が高まるよう動きを取り入れました。
皆さん、積極的に参加してくださいます。
大阪の時と同じく、教材体験会の後は、意見交換会を行いました。
おおむね、好評で、高校や中学校で実施する上での具体的な改良案について、提案をいただきました。
これらの意見を反映させて、教材の完成に向けて頑張っていきたいと思います。
体験会にご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
教材を試したいという方は、あおぞら財団までご連絡ください。(林、栗本)
教育研究全国集会2017in岡山 環境・公害と教育分科会にて報告しました
2017年8月20日
教育研究全国集会の環境・公害と教育分科会にて「大阪の公害の経験から学ぶ~参加型教材開発の試み~」を栗本が報告しました。
あおぞら財団が取り組んできた公害教育のあゆみと、なぜ今、参加型教材を開発するのかについて報告しました。
あおぞら財団ではESDを意識して実践しているのですが、その視点についての共感を示していただいたこと、
教員以外が、この様な教材を作成していることの意義について認めてもらえたことなど、勇気づけられることが多くありました。
お昼休みの時間を削ってまで、教材を体験して下さるみなさまに感謝です。
イタイイタイ病の高校での実践の報告と共に発表したのですが、次世代に公害を伝える、公害を学ぶことを新しく考える時期が来たのだと思います。
公害から学ぶことを多彩に提供できるように、西淀川・公害と環境資料館としても頑張りたいと思います。(林)