資料館だより42号(2012年10月号)を発行しました。
エコミューズにて配布しております。
また、PDF版はこちらからダウンロードできます。
内容
・西淀川図書館展示 インターン生が作成 テーマは映画「娘たちは風にむかって」
・天野が語る、この資料 リーフレット「澄んだ空気の下で生きたい」
・所蔵資料紹介 30年前の西淀川を上空から撮影
・館訪問記 富山県立イタイイタイ病資料館
資料館だより42号(2012年10月号)を発行しました。
エコミューズにて配布しております。
また、PDF版はこちらからダウンロードできます。
内容
・西淀川図書館展示 インターン生が作成 テーマは映画「娘たちは風にむかって」
・天野が語る、この資料 リーフレット「澄んだ空気の下で生きたい」
・所蔵資料紹介 30年前の西淀川を上空から撮影
・館訪問記 富山県立イタイイタイ病資料館
日弁連から『公害・環境訴訟と弁護士の挑戦 』という書籍が出版されたのですが、
ここに、西淀川訴訟の話が掲載されています。
(理事長の村松先生が書いています)
この本、中国語訳されて、出版されているのを知っていたのですが、
どうやって手に入れていいか、頭を悩ませていました。
(中国アマゾンで販売しているのを確認済み)
困っていると、神戸大学の劉テイさんが、帰省した時に買ってきますよとのこと。
そして、買ってきてもらった冊子です。
これで、中国からの受け入れのときに訴訟の説明が簡単になる!
助かりました。ありがとう劉さん。
資料館で所蔵しているので、皆さんもご利用下さい。
(林)
2012年9月21日から西淀川図書館で展示をさせてもらっています。
「映画『娘たちは風にむかって』から見る西淀川」です。
この映画、舞台が西淀川なんです。
そして、ロケが!西淀川でされたんです。
作成が1972年。
だから、懐かしい風景を見る事ができるんですよ。
もともとは、1966年に大阪・西淀川にある大建被服工場で実際に起こった労働争議が素材となっています。
展示ケースが2つあるのですが、一つはモデルとなった大建被服で働いておられた岩橋浪枝さんから頂いた資料をもとに展示しています。もう一つの展示ケースは映画の説明です。
懐かしの当時の写真。女の子ばっかりですよね。
この労働争議、女の子ばかりの労働争議で、偽装倒産で解雇された中卒で労働していた女の子たちが工場に立ちこもって闘っためずらしい労働争議なんです。
場所は姫島。後ろに見える本が、労働争議のルポになります。
あとは、当時の新聞記事。めっちゃ字がちいさいです。
映画の撮影が始まることを知らせる記事もあります。
もう一つの展示ケースには映画のストーリーと人物紹介、映画の一場面を写真で展示しています。
昔の福駅とか。
懐かしの西島川と合同製鉄の高炉
おそらく、埋め立て直前の大野川・・・
これらの展示を、インターンシップの大学生が作ってくれたんですよ。
自分たちよりも若い女の子たちが労働争議をしたことを知り、就職難といっている今と、労働者の権利について考えるいいきっかけになったようです。
図書館で映画を見る事ができるようにしているので、是非お立ち寄りください。
(林)
9月20日から10月15日まで西淀川図書館で映画『娘たちは風にむかって』の展示をします。
この映画は、昭和40(1965)年頃の西淀川で、労働者の権利を守るためにたたかった10代や20代の女の子8人とおばさん1人の「おとめ争議団」の物語です。
西淀川区姫島にあった「大建被服」という縫製工場から突然「工場閉鎖、全員解雇」を言い渡された女の子たちは、労働者の誇りのためにたたかいながらも、恋愛をしたり、喧嘩をしたり、自分の役割は何なのか考えていく青春と成長の物語でもあります。
『娘たちは風にむかって』は実際に西淀川で撮影されました。現在は緑陰道路になっている大野川や、当時の福駅、淀川大橋などが映っています。また、当時の人々の生活や、公害反対デモの様子も撮影されており、労働者の町西淀川の雰囲気が伝わってくる映画です。
それと共に、映画の原作本である『明日をよぶ娘たち―おとめ争議団勝利の記録』や、映画のモデルとなった実際の「おとめ争議団」の女の子たちの写真、「おとめ争議団」を取材した当時の新聞なども紹介しています。
インターン生の2人で展示準備を行いました。キャラクター相関図やストーリー説明等、普通の女の子たちが「おとめ争議団」として会社とたたかっていたことが伝わるように意識して準備しました。今の私たちにも共感できる女の強さや、仲間や地域との協働、働くことの誇り、高度経済成長期の光と影が盛り込まれている映画と本です。
どうぞ足を運んでみてください。
インターン 京都精華大学2回 佐久川恵美
・「チーム・マンゴーLASSI」
チーム・マンゴーLASSI」は、あおぞら財団や西淀川高校、国交省、企業が「住みやすい街づくり」のためにそれぞれ活動しているが、各々が言う「住みやすい街」の理想にはギャップがあるのでは?と問題提起を行いました。
その中でも特に問題視したのは車の排煙による大気汚染ですグループメンバーの1人である台場さんのお父様の意見を参考に(まえに西淀川区役所勤務経験あり)、「伝えること」「知ってもらうこと」をキーワードに、まだ可能性のあるイベントを提案していました。「西淀川にある小学校へ大気汚染アンケート調査」や「新住民対象まちあるきツアー」「地域密着型エコ夏祭り」など硬いイベントになりすぎず誰もが楽しめるようなイベントをという想いが伝わってくる内容でした。「地域密着型エコ夏祭り」では西淀川クイズラリーを各ブースに設置する。無料うちわを配布し、うちわには企業広告や、大気汚染問題をまとめた記事を掲載させる。小学生に今後どのような環境になってほしいかを絵で描いてもらうなど、実現しやすく気軽に楽しめそうな企画でした。
発表を聞いた学生からは「この企画を継続させていくためにどうしていくつもりか」「最後にあおぞら財団への提案という形に行きついたのは残念だ」と疑問や感想がありました。ですが発表全体を通して、今回の環境教育自習で学んだこと知ったことをもとに、情報発信をすることが私たちにできることではないか、という「チーム・マンゴーLASSI」の想いが伝わってきました。
【環境教育実習を終えて】
事前に本を読み、担当の井上先生やあおぞら財団の林さんから当時と今の西淀川の話を聞いていましたが、実際に自分の足で訪れた西淀川は、大きな道路に車がびゅんびゅん通り、工場やビルが立ち並んだ大都会でした。空を見上げればビルやマンションの隙間から青空がみえました。今このブログは、裁判の和解金でつくられたあおぞら財団の事務所で書いています。実習で初めて西淀川に来た時も思いましたが、窓から見える風景が数十年前には、工場の煙で覆われていたのだと思うと感慨深い気持ちになります。
今回、実際に患者さんや大阪ガス、元神戸製鋼職員の山岸さん、国交省、西淀川高校から話を聞かせてもらい、西淀川公害裁判という一つの物事を様々な視点から考えたことは、私たちにとってとても貴重なことでした。
またフィールドワーク中、排気ガスの影響か、喉がイガイガする、頭が痛くなるなど体で感じた異変。車の騒音、排気ガスや下水処理場の臭いなど、五感で感じた違和感と今回聴いた人々の話から「西淀川公害はまだ終わっていないのだ」と私をはじめ多くの学生が実感しました。
永野さんが何度も口にしていた「きれいで住みやすい西淀川」にするためにはどうしたらいいのか。この課題は、患者会やあおぞら財団の力はもちろん重要だが、それだけで成し遂げられるものではなく、住民や企業、行政、教育機関との協働が必要不可欠なのだと感じました。
京都精華大学2回生 佐久川恵美
・京都精華大学 環境教育実習 4日間の様子はこちら
環境教育実習1日目 大阪ガス
環境教育実習1日目 永野千代子さん
環境教育実習2日目 国交省
環境教育実習2日目 西淀川高校
環境教育実習2日目 山岸公夫さん(元神戸製鋼職員)
環境教育実習3日目 発表準備
環境教育実習4日目 発表 チーム・スパークリング
環境教育実習4日目 発表 チーム・紅茶花伝