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ブログカテゴリー » 環境学習

大阪市大「都市基盤計画特論3回目」ワークショップと西淀川区役所のお話(12/7)

12月7日(火)に大阪市立大学「都市基盤計画特論」(吉田長裕准教授)の3回目の授業があおぞら財団で行われました。参加者は11人です。今回の主な内容は、グループワーク「あなたの街の環境を変えるには?」と西淀川区役所総合企画担当課長の西尾さんからのお話です。

グループワークでは、「あなたの街の環境を変えるには? −大気汚染物質(窒素酸化物)排出を削減するために−」をテーマに、ダイヤモンドランキングを行いました。ダイヤモンドランキングとは、優先順位をつけることで考えを整理したり深めたりするための手法です。最初に自己の考えを整理するために個人で行い、その後、グループで話し合ってランキングを付けることで、多様な価値観をもとにランキングを検討することで、より深く考えを整理したり深めることができます。

藤江から大気汚染物質を削減するための9つのまちづくり施策を説明した後に、各グループごとにランキングを作成します。「低公害車の補助制度拡充」などソフト的な対策を重視するグループ、長期的に街の姿を大きく変えていく「コンパクトシティ」を重視するグループなど、グループごとに重視する施策が異なっていました。

藤江がスライドで説明

藤江から9つの大気汚染対策について説明

4人で話し合う様子

グループでダイヤモンドランキングを検討

後半は西淀川区役所総合企画担当課長の西尾さんからのお話です。西淀川区では「活気があり、笑顔にあふれ、常に進化するまち」を目標にし、経営課題の5つの柱の元に、様々な取り組みがなされています。経営課題は、1.地域コミュニティの活性化とまちの魅力向上、2.「子育て・教育」を応援するまちづくり、3.安全で快適なまちづくり、4.誰もがいきいきと暮らせる温かいまちづくり、経営課題、5.信頼される区役所づくりの5つです。お話のあとに、工場事業者との連携や魅力発信サポーター、交流施設などに関して質問がありました。

 

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西尾課長から西淀川区のまちづくりについてのお話

 

最後に、西淀川の提案に向けてのグループ分けを行いました。今までの3回の授業をもとに、「テーマ」「調べること」「持続可能性、SDGs、市民の参加」について各自でキーワードを出してもらい、それを元に「自然や緑道、淀川」、「地域拠点、コミュニティ、つながり」「工場・企業との連携」の3つのグループに分かれました。

今後は、この3つのグループごとに、テーマを深めて西淀川に対する提案を作っていきます。2週間後の授業では中間発表&意見交換がおこなわれます。

——–

2021年度 大阪市立大学 授業「都市基盤計画特論」における西淀川区でのプログラムは下記のようなスケジュールで行います。

日時 内容
11月16日 ロールプレイ、小講義「西淀川地域の現状と課題/あおぞら財団の地域づくり」
11月30日 西淀川地域の現状視察(タンデム自転車を活用)、ヒアリング 西淀川公害患者と家族の会
12月7日 市民参加に関するワークショップ、ヒアリング 西淀川区役所職員
12月21日 中間報告&意見交換
1月~2月 各グループで最終の提案づくりに向けた活動
3月 西淀川への提案を発表

—–

あおぞら財団では、フィールドワークや公害患者さんの語り部などを取り入れたオーダーメイドの授業、研修を行っています。SDGs達成に向け、パートナーシップで問題解決に取り組んだ大気汚染公害の経験を、現地で学んでみませんか?

あおぞら財団の授業、研修に興味のある方はこちらをご覧ください。

研修受け入れ(あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館 エコミューズのページに飛びます)

 (谷内)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,地域づくり,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2022年1月31日4:22 PM

図書館展示「西淀川の身近な野鳥」(1/21~)

今回の図書館展示は「西淀川の身近な野鳥」です。

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西淀川区には、大野川緑陰道路や淀川、矢倉海岸などの河川や干潟など変化にとんだ自然があります。
そのため、西淀川では四季にあわせて様々な種類の野鳥を見ることができます。

また、野鳥は自然保護のものさしとされています。鳥は多様な食生があり、様々な種類の鳥がいることは生物の多様性があることを表しているといえるからです。

西淀川は公害がひどい時代には鳥も少なかったと言われていますが、現在は環境が改善し、約100種類の野鳥をみることができます。特に、西淀川ではミサゴ等の生物ピラミッドの頂点にいる猛禽類がおり、豊かな環境が醸成されています。

いつまでも多様な野鳥を観察できるように、西淀川の自然環境を守りましょう。

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どのパネルの野鳥も、西淀川で撮影されたものですので皆様是非ご覧ください。

展示期間:2022年1月21日(金)~2022年4月中旬まで(予定)

展示場所:西淀川図書館
開館日:火曜日~金曜日 午前10時~午後7時
土曜日・日曜日・祝・休日 午前10時~午後5時
休館日:月曜日・第3木曜日・蔵書点検期間・年末年始
西淀川図書館のURL:https://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?page_id=149

 

【参加募集】矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会(2/26)

さわやかな朝のひと時に、一緒に野鳥を探しませんか?

あおぞら財団では年に3回、探鳥会を開催しています。日本野鳥の会大阪支部のリーダーの解説がありますので、初めての方でも安心です。

■日時:2月26日(土) 9:30~12:30(感染症予防のため中止になりました)

■集合:阪神なんば線「福」駅東口

■解散:矢倉緑地公園(12:30)

■参加費(保険代): 200円

■持物:水筒、双眼鏡、筆記用具

■内容:野鳥を見ながら歩いて、福駅から矢倉緑地の海岸まで約3.5㎞歩きます。

■申込み:不要

■悪天候時、感染状況によっては中止します(ホームページ、facebook等で当日の8時までに告知します)

■主催・連絡先:あおぞら財団 (Tel) 06-6475-8885

*感染症対策に十分配慮しての開催を準備しておりますが、感染状況によっては中止します。

詳しくはこちら→https://aozora.or.jp/archives/36910

Filed under: イベント案内,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2022年1月26日9:57 AM

【他団体】第50回公害環境デーのご案内

1月29日(土)に第50回公害環境デーが開催されます。今回のメインテーマは、「2030年までに何をすべきか 〜地球温暖化・気候危機を克服し、2050年脱炭素社会だ!〜」です。
あおぞら財団も実行員会に参加しています。

明日香先生の気候危機に関するお話は必聴です。
オンラインでご参加いただけますので、ぜひお気軽にお申込み下さい。

1)日時と場所
日時 2022年1月29日(土)  13:30〜16:30(180分)
参加場所
・オンライン参加:ZOOMウェビナー方式
・会場参加 民医連
・サテライト会場を大阪市内や大阪府域で準備  募集中
・必ず事前申し込みで受け付け。

2)メインテーマ
公害環境運動を続けて50年・命と地球と未来を守る 第50回公害環境デー
「2030年までに何をすべきか 〜地球温暖化・気候危機を克服し、2050年脱炭素社会だ!〜」

3)全体2部構成

1部  記念講演
テーマ 「パリ協定目標の実現とグリーン・ニューディール世界と日本は何をなすべきか」
講演  東北大学教授 明日香壽川氏 リモートZOOM
狙い「地球温暖化・気候危機の現状、世界と日本の動き、私たちのすべきこと」について、総合的に学ぶ
記念講演  約60分
質疑応答  約30分
・2部 公害と環境問題の交流
〜一人ひとりの命と尊厳を守り、「勇気と不屈の魂」をつなぎ広げよう〜

被害者支援と訴え (1)原発避難者賠償訴訟、(2)アスベスト訴訟、(3)ミナマタ訴訟、(4)大気汚染被害(長年の闘いを生かすために、それぞれの現状と今後の課題
環境問題の特別報告  (1)COP26で考えたこと(現地に参加した若者の発言)、(2)道路・大型開発問題、(3)大気測定ソラダス2021の報告
*文書発言・・・その他にも、コロナ問題、夢洲・万博・カジノ問題、寝屋川廃プラ、プラゴミ、食品ごみ、省エネ、など文書発言として、資料集に掲載し司会から紹介する。
4)参加

資料代 一人500円(学生・障碍者無料)、ZOOM参加者も同じ。
支払方法は郵便振込

申し込みはこちらから https://bit.ly/2UpJDTN

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Filed under: イベント案内,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2022年1月6日10:54 AM

初芝立命館高校にて気候変動の授業を実施(12/14)

堺市にある初芝立命館高校の総合的な探究の時間に、講師として招かれました。
「カーボンニュートラル」に関する連続した授業の中の一コマとしての位置づけです。

今回は、気候変動についてのお話をした後に、気候変動対策の優先順位をつけるダイヤモンドランキングのワークショップをしました。気候変動対策として、「緩和」と「適応」に関する9つの対策を入れましたが、グループによってかなり意見が分かれました。ある班ではもう気候変動は起こってしまっているのだから「適応」と「緩和」をバランスよくやっていくという意見であったり、「適応」は後回しにして「緩和」をしっかりやっていくという意見が出たり、多様な意見が出てきました。
気候変動は待ったなしの状況ですが、どこから手をつけるべきかをしっかり考えて取り組むべきか考えることが重要ですので、このワークショップをきっかけに考えてもらえたらと思います。
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同時並行でカワサキモータースの授業も行われており、電動三輪「ノリス」の取組みが紹介されていました。授業終了後に電動三輪に試乗させてもらいましたが、とても早くて車体が軽くて驚きました。練習が必要ですが、車の代替手段の一つになりそうです。
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初芝立命館高校のニュース
https://www.hatsushiba.ed.jp/ritsumeikan/life/news_h12450.html

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 10:47 AM

【インターン】等身大の社会運動を学ぶ、公害裁判聞き取り(金谷医師にお話をきいて)

インターン生の岩本です。

あおぞら財団では、地球環境基金の助成を受けて「誰ひとり取り残さない! 気候変動を構造的にとらえ未来につなげる教育プログラムづくり」に取り組んでいます。
現在、その一環として、公害患者さんや公害裁判にかかわった人々についてお話の聞き取りを行っています。

今回は私が関わらせていただいた、公害裁判の意見書を書いた医師、金谷先生のお話を紹介させていただきます。直接はお会いできなかったものの、音声記録からでも学びの多いお話でした。

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まず、先生が一つ一つの話題について、丁寧にお話されていた様子が印象的でした。
海外支援に関心があって医師になり、呼吸器について詳しく学ばれたのち、西淀へやってこられた先生。しかし、はじめから、正義感に燃えてこちらに来られた訳ではないそうです。「この人なんも考えないで西淀川へ来たの、みたいな」感じで来られたと、ご自身についてお話されるものの、裁判には大きく関わり、他2名の医師と共に、医学的見地から意見書を執筆されました。
普段の医師としてのお仕事もあるため、裁判の作業はボランティアで、仕事が終わってからや休日に、時に泊まり込みを伴うような、私から見れば、大変な作業だったようです。

ですが、先生から気負った様子はあまり見られませんでした。熱意というよりも、目の前の患者さんに対してできることをしたい、という誠意が、先生の語りからは感じられました。先生にとってはごく自然なこととして、目の前の人のために裁判に関わられたのだろうと思います。大きな理念や理想に燃えていなくても、目の前の人の助けになろうという気持ちから、大きなことはできるんだと思いました。先生は現在も、医療と社会問題について活動をしておられ、在留資格がない外国人の診療を行っています。保険の対象ではないため、医療費は10割負担となるそうですが、これくらいの負担じゃ倒産しないからね、と公害裁判の時と変わらず自然に活動しておられるようです。

世代によるものなのかもしれないですが、私は何かの運動というと、ものすごく熱い、突進していくような気持ちがないと参加できないんじゃないか、実を結ばないんじゃないか、というイメージがあったりもします。しかし、自分にできる範囲で、目の前の人を支え、運動を支えていく、そういう形があって、こうして実を結んでいるのだと分かりました。
とりあえず私としては、大学でのインターン報告会にて、あおぞら財団で学んだことと西淀川の公害について、自分なりに話をしてこれたら、と思います。

(記・あおぞら財団インターン生 岩本)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2021年12月21日12:14 PM
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