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ブログカテゴリー » 環境学習

4/25(金) 中国環境NGO緑色江南一行研修受け入れ

あおぞら財団は、国際交流活動を通じて、公害や環境問題の経験を海外に発信することを努めています。

2025年4月25日に、中国環境NGO「蘇州工業園区緑色江南公衆環境センター」、「中国国際民間組織合作促進会」、「蕪湖青野社区発展促進センター」、「青島市黄島区清源環境保全公益センター」4団体御一同7人の研修を受け入れました。

中国訪問団は、訪問と現場交流を通じて、日本の環境問題・公害歴史や対策を知るうえで、日本の地域社会組織の経験と実践を学び、将来的な協力や国際交流の可能性を促進し、より多くの機関が中日国際交流に参加し、中日民間友好を共に築くことを目指しています。

朝10時に、あおぞらビル3階のグリーンルームに中国訪問団が到着しました。あおぞら財団事務局長・藤江が西淀川公害やあおぞら財団の立ち上がり歴史を紹介し、中国訪問団も各自の団体概要と業務内容を紹介していただきました。

あおぞら財団事務局長藤江が研修スケジュールを紹介

中国国際民間組織合作促進会の団体紹介

蕪湖青野社区発展促進センターの団体紹介

蘇州工業園区緑色江南公衆環境センターの団体紹介

青島市黄島区清源環境保全公益センターの団体紹介

今回の4団体は、地域に根差した活動をメインとして展開している団体です。同じ地域再生の為に色々な事業を展開しているあおぞら財団に興味津々でおり、意見交換は盛り上がりました。

昼休憩後、6階の資料倉庫と5階にある公害資料館エコミューズを見学しました。

煙を大量排出する工場群の写真や被害者である生徒の生徒手帳などを通して、直に公害を体験していない中国の若者でも、当時、西淀川の公害の深刻さを想像できるようになりました。

あおぞら財団学生スタッフ大島・関谷が6階資料倉庫を紹介

5階の公害資料館で保存される資料の紹介

インクで紙に刻まれる歴史は勿論重要ですが、公害被害者からの生の声により、人の心がさらに打たれます。

資料館見学後、語り部として活躍している公害患者須恵さんは自分の公害被害を皆さんに紹介しました。西淀川公害患者と家族の会の事務局長上田さんは、団体の活動と公害患者認定に関する経緯を紹介しました。

公害患者の補償法について議論されている

今回の4団体は、若者中心で活躍している団体であり、見学者の中で5人が30代、1人が20代という若い世代です。中国に居たら普通にのんびり老後生活を過ごせる年齢である須恵さんと上田さんは、公害患者のために一生懸命に活動していることに、中国の若者は感心していますと感想を述べていました。

環境NGOですので、日中もそれぞれ活動しにくい苦境に面する時はあります。しかし、このような国際交流を通じて、お互いに知恵やノウハウをシェアし合い、刺激を受けることは、とても大事であると思われます。

集合写真です

 

(あおぞら財団アルバイト 王子常)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2025年5月13日3:27 PM

めったに見られない鳥も! 春の矢倉海岸・緑陰道路探鳥会を開催(5/10 )

曇り空のもと、探鳥会にはリーダー・スタッフを含めて32名が参加し、和やかに実施することができました。
この日は、ホウロクシギやトウネン、ササゴイなど39種類もの野鳥を観察。めったに見られない鳥たちに出会えたことに、参加者の皆さんも大喜びでした。
西淀川区の広報紙を見て、10年以上ぶりに参加してくださった方も。継続する大切さを感じました。
また、「初めて野鳥をじっくり観察できて感激しました」「野鳥の会のリーダーの解説がとてもわかりやすくて楽しかった」といった嬉しい感想もいただきました。
野鳥の詳細な写真は、日本野鳥の会大阪支部の報告をご覧ください。

緑陰道路から出発!

水たまりの水をのむキジバトとドバト

水たまりの水をのむキジバトとドバト

淀川のスズガモとカワウ

チュウシャクシギ シギはくちばしで餌を探します

淀川の鉄塔のミサゴの巣 右上にミサゴ

電柱の上にたたずむイソヒヨドリ 街中で増えています

ササゴイ ゴイサギに似ていますが翼に笹のような模様があります。ゴイサギより珍しい

干潟で野鳥の観察 シギが多数みれました

キアシシギ

潮だまりにいたアオサギ

緑陰道路は花盛り エゴノキの花

枝葉が車輪のように輪状に並び、花が梅に似ているシャリンバイ

 

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

観察種数 39種
ホシハジロ、スズガモ、キジバト、カイツブリ、カンムリカイツブリ、チュウシャクシギ、ホウロクシギ、キョウジョシギ、トウネン、ハマシギ、イソシギ、キアシシギ、コアジサシ、カワウ、ゴイサギ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ミサゴ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ツバメ、オオヨシギリ、メジロ、ムクドリ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ドバト

カルガモ・ケリ・コチドリ・メダイチドリ・トビ(解散後、残って観察を続けた方々が確認)

(記:谷内)


次回 2025年9月20日(土)予定
■集合時間9:30 阪神なんば線福駅
■解散12:30 矢倉緑地公園
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具

夏の終わりのまだ暑い時期ですが、シギ・チドリなど干潟・湿地などに生息する渡り鳥を観察できます。
子どもさんの参加もお待ちしています。

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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
https://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
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西淀川区役所共創事業

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2025年5月10日6:19 PM

ソラダス2025(空気調べ) 健康アンケートへの協力のお願い

空気のこと、からだのこと、ちょっと気にしてみませんか?
みなさん、ふだん吸っている空気のこと、気にしたことはありますか?

この5月、大阪府内いっせいに、私たち住民の手で空気の汚れ(二酸化窒素=NO₂)を測る「ソラダス2025」が実施されます。
この取り組みは4年ごとに行われ、今年で10回目!
私たちあおぞら財団も、西淀川公害患者と家族の会と一緒に、西淀川区での測定をします。

西淀川では、地域の様々な団体にご協力いただき、区内全域をくまなく測定予定!
小さなカプセルを道路に取りつけ、24時間後に回収して、NO₂の濃度を調べます。

ソラダスは専門家だけじゃなく、私たち住民が自分たちで空気を測ることで、環境を見える化し、暮らしを守る力に変えていく運動です。

空気は見えないけれど、私たちのからだに毎日入ってきます。
だからこそ、一緒に考えてみませんか?

💡もし「うちの団体でも手伝いたい!」という方がいらっしゃれば、ぜひあおぞら財団までご連絡ください!(Tel) 06-6475-8885 担当:谷内

 

【健康アンケート ご協力のお願い】

健康アンケートにご協力ください!
NO₂の測定と合わせて、健康アンケートも実施しています。
このアンケートで集まったデータは、大気汚染とぜんそくなどの呼吸器の症状との関係を明らかにする大切な手がかりになります。

回答は1人1回。大阪府内にお住まいの方なら、どなたでもOK!
記名は不要、数分で終わる簡単な内容ですので、ぜひご協力ください!

▼アンケートはこちらから(大阪府内の方のみ)
📋 https://forms.gle/wyH45LHwujqdJerj6


■ソラダス2025 西淀川実行委員会 測定概要

  • 測定日時:2025年5月15日(木)17:00~16日(金)17:00

  • 測定方法:大気中のNO2濃度を測定できる「天谷式カプセル」を用います。24時間暴露したカプセルにザルツマン試薬を入れ、NO2を化学反応、発色させ比色分析により濃度を測ります。

  • 西淀川の測定メッシュ数:44メッシュ

  • カプセルの設置数:132個(予定)

  • 健康アンケートもあわせて実施!

参加団体には、西淀川区内の保育園、医療機関、労働組合、市民団体など、多くの地域の力が集まっています。


ソラダス2025って何?

「ソラダス2025」とは、大阪のNO2(二酸化窒素)濃度を、面的に、私たち住民の手で直接測定して、大気汚染を確かめる運動です。
空気中のNO2濃度を、日時を決めて大阪府域全体でいっせいに測ります(大阪府域を1kmメッシュ(大阪市内は500mメッシュ)で3個づつカプセルを設置)。ソラダスは4年おきに実施しています。

主催/ソラダス2025(大阪NO2簡易測定運動)実行委員会 事務局/大阪から公害をなくす会

NO2カプセルを柵に取り付けています

NO2カプセルの取り付けの様子

Filed under: イベント案内,地域づくり,環境保健,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2025年5月1日5:08 PM

授業事例の紹介:西淀川公害を題材に「新しい人権」を学ぶ社会科の授業

今回は、西淀川区佃中学校で、西淀川公害を題材にして行われた社会科の授業を紹介します。
担当されたのは近藤克樹先生。近藤先生は大阪市総合教育センター主催の研修で西淀川公害に触れ、「西淀川でこんなことがあったのか」と衝撃を受けたことが授業づくりのきっかけとなったそうです。

●学びのプロセス

授業は、3年生を対象に、11月21日に研究授業の一環として行われ、「新しい人権」の一つである環境権を学ぶ内容でした。
使用された資料には、あおぞら財団の公害学習資料エコミューズのパネルなどが活用されています。

 

番号 活動名 内容
公害クイズ クイズを通じて、四大公害病や西淀川公害に意識を向ける。
資料分析 資料をみながら、公害問題が全国各地で発生した理由を理解する。
地域の変遷を分析 「今昔マップ※」を使って、佃中学校周辺が農耕地から工場、住宅地へと変遷した様子を読み取り、グループで発表。
被害住民の視点に立つ 西淀川公害に関する写真や作文等を読み、被害を受けた住民の状況を理解する。
公害と人権について議論 公害によって失われる人権について話し合う。

 

※今昔マップ:埼玉大学の谷謙二教授が作った、昔と今の地図を見比べられるウェブサイト。全国59地域、明治から現代までの地形図(約4,800枚)を切り替えて表示できるます。https://ktgis.net/kjmapw/

●未来に向けた学びに

授業の前後に生徒たちが書いた「20年後の西淀川区の将来像」のミニレポートを見ると、授業後には「公平で差別のない町」「公害がなく、みんなが幸せに暮らせる町」、「SDGsを踏まえた持続可能な社会」といった意見が増えており、学びが具体的なビジョンに繋がっていることがわかりました。

近藤先生は、授業のねらいを「持続可能なまちづくりを進めるためには、住民の人権が十分に保障されることが重要であることに気づき、具体的方法を表現することができる」としています。西淀川公害が生まれた背景を学び、公害被害住民の視点に立つことが、生徒たちが「未来の主権者」としての資質を涵養するのに役立てることができたのではないかと思います。

 

佃中学校 近藤克樹先生のコメント

西淀川公害は、地域の問題に根ざしながら、新しい人権である環境権について学べる教材です。公害を学ぶことで、他の人権問題も同じ構造になっていると気づくことができます。
社会科の本質は「公民的な資質・能力」を育むこと。この授業で、生徒達に社会科の重要性や面白さが伝わったと手ごたえを感じました。

 

※機関誌りべらで連載をしている研修コーナの転載記事です(りべら167号より転載)。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,西淀川公害授業 — aozorafoundation 公開日 2025年4月18日11:01 AM

【参加募集】矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会のお知らせ(5/10)

春の探鳥会のご案内です。

5月は「春の渡り」のシーズン! 日本から北へ渡ってゆく鳥、南から日本へ渡ってくる鳥が交錯する季節です。

初めての方も大歓迎!

緑陰道路から矢倉海岸は平坦ですので、小さなお子さんやご年配の方にも、適度なウォーキングコースです。

暖かい日差しのこの季節、さわやかな朝のひとときを野鳥を観察しながら健康的に一緒に過ごしましょう。

ぜひご参加ください!

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■矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会■
~西淀川区で野鳥観察~
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西淀川区は、海や川、干潟や緑地、変化に富んだ土地があるため、様々な野鳥が集まります。
初めての方はなかなか鳥をみつけることが難しいのですが、日本野鳥の会大阪支部のリーダーが、その豊富な知識で解説してくださいます。

■日時:
2025年5月10日(土)午前9時30分~12時30分
*荒天時中止(Facebook等で告知します)

■集合:阪神なんば線「福」駅東口集合(9:30)
■解散:矢倉緑地公園(12:30)
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具
■当日の流れ:
阪神福駅に集合し、野鳥を見ながら歩いて矢倉海岸まで向かいます。
約3.5km歩きます。
*お弁当を持参し、終了後、矢倉緑地公園でお昼を食べるのも良いですね。

日本野鳥の会大阪支部のリーダーが丁寧に解説をしてくれます

神崎川から飛び立つヒドリガモの群れ

神崎川から飛び立つヒドリガモの群れ

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ
https://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan

■日本野鳥の会大阪支部の矢倉海岸探鳥会の記録はコチラ(2017年3月まで)
https://wbsjosaka.com/bw/teirei/yagura/2022/01/06/record/

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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
https://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
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※2025年度 西淀川区役所共創事業として、西淀川区と連携しながら実施しています。

Filed under: イベント案内,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2025年4月14日11:02 AM
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