4月16日(土)、春の探鳥会を開催しました。参加者は、11人(リーダー、スタッフ含)でした。
福駅に集合し、大野川緑陰道路を歩いて矢倉緑地を目指します。大野川緑陰道路には鳥が少なかったのですが、野鳥の会のリーダーから、鳥の餌になる樹木について説明を受けながら歩きました。
緑陰道路をトコトコ歩いているムクドリを発見。ムクドリはスズメと鳩の中間のサイズ。春夏は虫を食べ、秋には木の実も食べるようになります。くちばしと足がオレンジ色をしており、その色は幼鳥から成長になると濃くなります。
福の舟だまりにはサギやカモが多数いました。
ダイサギはシラサギの中で最も大きく、くちばしは繁殖期では黒色、非繁殖期は黄色と色が変わります。水辺の小動物を食べています。
舟だまりにはホシハジロもいました。非常に多くの鳥が渡来することから「星の数ほどホシハジロ」と覚えます。オスは頭・顔が赤褐色、メスは全体が褐色と雄の方がわかりやすい色をしています。
淀川にはカワウがいました。カワウは泳ぐのも潜水も得意で、魚類を水中で捕えますが、その一方で飛ぶのがあまり上手ではないそうです。普通の鳥は羽に油分があり水をはじきますが、カワウの羽は水をはじきません。そのため、水から上がった時に羽を広げて乾かす必要があります。
鉄塔にはミサゴが巣を作っていました。野鳥の会のリーダーがセッティングしたフィールドスコープを覗くと、巣のすぐ近くにミサゴがとまっているのが見えました。
街中でよく見かける鳩にも種類があることをご存知でしょうか? 翼に鱗のような模様があるのがキジバトで、元々は山で生息しており、人に対して警戒心が強いようです。一方、ドバトは人の家畜だった鳩が野生化したもので、人間慣れしています。
矢倉緑地の草むらでは、カワラヒワとツグミを観察できました。カワラヒワは留鳥ですが、ツグミは冬鳥なのでもうすぐ北に帰っていきます。
今回はお花もたくさん観察できました。春はお花の季節ですね。
「鳥は、集落や建築の友である」。建築家原広司は世界の集落調査をとおして受けた集落からの教えの一つとして挙げています。多くの街では野生動物を見ることは減っていますが、唯一鳥だけは街中であっても多くの種類を見かけることができます。
ですが、環境が悪化すると野鳥の種類も数も一気に減少してしまいます。あおぞら財団では、定期的に探鳥会を開催することで、環境に対する理解を深めると同時に、今の西淀川の環境の状況を確認しています。
今回の探鳥会では27種類の鳥を観察することができました(季節によって観察できる種類は変わります)。これからも私たちの友である野鳥を観察することができるように、環境が悪化しないような取り組みが必要です。
観察種数 27種
ヒドリガモ、カルガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、キジバト、カワウ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、セグロカモメ、ミサゴ、トビ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、セッカ、ムクドリ、ツグミ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ドバト
(記:谷内)*写真撮影:浜口洋文さん
次回 2022年10月22日(土)予定
集合時間9:30 阪神なんば線福駅
解散12:30 矢倉緑地公園
愛鳥家の方も、鳥初心者の人も、親子のみなさんも、いろんな方が楽しめる探鳥会ですので、みなさんふるってご参加ください。
■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ
https://aozora.or.jp/katsudou/manabu/tanchoukai
■日本野鳥の会大阪支部の矢倉海岸探鳥会の記録はコチラ
https://wbsjosaka.com/008-teirei-report/02-yagura/2018-report/report/index-resp.html
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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885 電子メール:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)
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■協力
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16https://wbsjosaka.com/
※2022年度 西淀川区と民間企業等との共創に関する提案事業として、西淀川区と連携しながら実施しています。