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ブログカテゴリー » 環境保健

2/12(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)でぜん息・COPDの薬について話を聞きました

2016年2月12日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回はあおぞら薬局から薬剤師の津森さんを講師に迎え、薬について勉強しました。参加者は9人(内、患者さん7名(家族の方を含む)、薬剤師1名、スタッフ1名)でした。

楽らく呼吸会では、1年に一度、呼吸器疾患の薬についてのお話を聞いています。患者さんご自身や、ご家族が普段使っている薬の種類や使い方を確認する機会になっています。

まず最初に一人ひとり自己紹介をしてから、気管支ぜん息とCOPDの症状や薬について、お話を聞きました。

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気管支ぜん息は、気道が炎症を起こして狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。

ぜん息の症状としては、次のようなものがあります。
・喘鳴(ぜんめい):呼吸をするたびに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音が聞こえる。
・息切れ:安静時や体を動かした時になど、何となく息がしにくい感じになる。
・せき:粘り気があって切れにくい痰が出ることがある。ひどくなると痰が気道を狭め、さらに苦しくなる。
・呼吸困難:発作的に息ができなくなる。吸う息より吐く息の方が苦しい。
・胸部圧迫感:充分に息ができないような、胸を抑えられたような感じ。発作の前兆と考えてよい。

ぜん息の治療薬は大きく分けると2種類あり、使い分けることが大切です。

①長期管理薬(コントローラー)=発作を予防
気道の炎症を抑え、また気管支を長時間広げることによって発作が出ないように予防する薬。
「症状がなくても、使い続ける必要がある薬。虫歯を予防するための歯みがきのようなものですね。」という津森さんの例えがとてもわかりやすかったです!

②発作治療薬(リリーバー)=発作を改善
即効性があり、起きてしまった発作を気管支を広げて速やかに症状を和らげる薬。

また、薬剤が直接炎症部位に届く「吸入薬」が主流になります。

メインで使われるのは、吸入ステロイド薬。詳しくは、こちら→独立行政法人環境保全再生機構のページ

発作止めの薬は、いつ使っていますか?という問いかけがありました。普段使っておられる患者さんからは、発作がひどくなったときに使うというお話が出ましたが、発作止めは、前触れを感じた時に、早めに使う方が効果があります。

例えば・・・のどがイガイガする、咳が出る、胸が圧迫される感じ、のどがヒューヒュー鳴る、痰が出る、呼吸機能の低下などが前触れにあたります。

発作止めは、徐々に使用回数を減らしていくことをイメージしながら、意識的に使うことが大切です。

次に、COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、肺への空気の通りが悪くなり、呼吸が苦しくなる病気です。代表的な症状は、息切れ。特に、体を動かした時に息苦しさが増します。しつこく続く慢性の咳や痰もあります。

COPDの治療に使われる薬のメインは、気管支拡張薬です。

気管支拡張薬には、「抗コリン薬」「β2刺激薬」「テオフィリン」の3種類があります。これらを症状にあわせて併用していきます。

詳しくは、こちら→独立行政法人環境保全再生機構のページ

吸入薬は、正しく吸入しないと治療効果が低下してしまうので、正しい吸入方法をしっかり身につけましょう。長期間使い続けていると自己流になってしまうこともあるので、呼吸入方法が正しいかどうかを見直すことも必要です。

吸入薬には、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)、ドライパウダー吸入器(DPI)の2つのタイプがあり、それぞれ操作のポイントが異なります。

詳しくは、こちら→独立行政法人環境保全再生機構のページ

どの吸入薬が自分に合っているのか主治医の先生とよく相談して、適正な吸入薬を継続して、治療をやめないことが何より大切です。

参加者からは、質問や日々どのように薬を使っているかのお話が出ました。

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こんなふうに、普段病気と向き合いながらお薬と付き合っておられる患者さんにとって、薬剤師さんと直接薬の話をゆっくりできるのはとても安心できる時間なのだと感じました。

開催後のアンケートでは、7人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。その他、「説明がよくわかってよかったです」という感想もありました。

少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……3月17日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月18日(金) 14:30~16:00(薬について)
・のざと診療所…4月8日(金) 14:00~15:30(テーマ未定)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年3月4日7:52 PM

楽らく呼吸会あります!(のざと2/12、千北3/17、姫島3/18)/ニュースNo.34できました!

楽らく呼吸ニュースNo.34できました。
(拡大して見たいときは、画像をクリックしてください)

 ニュース34号

楽らく呼吸会では、呼吸リハビリや呼吸器疾患に関する学習などを行っています。

先日はのざと、千北、姫島診療所にて、看護師や薬剤師の方々と一緒に、禁煙について勉強しました。

この楽らく呼吸ニュースには、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や受動喫煙、禁煙のポイントについてなどの情報が載っていますので、ぜひ読んで参考にしてみてください。

次回は、薬についてのお話を聞きます。
皆さん、奮ってご参加下さい。

 

【次回予定】
のざと診療所 2月12日(金)14:00~15:30
千北診療所 3月17日(木)14:00~15:30
姫島診療所 3月18日(金)14:30~16:00

Filed under: イベント案内,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年2月12日11:43 AM

楽らく呼吸会で禁煙について勉強しました(1/21千北診療所、1/22姫島診療所)

楽らく呼吸会で禁煙について勉強しました(1/21千北診療所、1/22姫島診療所)

2016年1月21日(木)は千北診療所にて、22日(金)は姫島診療所にて、呼吸ケア・リハビリテーション教室「楽らく呼吸会」を開催しました。テーマは「禁煙について」でした。

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千北診療所

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姫島診療所

<参加者>
■千北診療所14人(内、患者さん10名(家族の方を含む)、講師2名、スタッフ2名)
■姫島診療所10人(内、患者さん7名(家族の方を含む)、講師2名、スタッフ1名)

<講師>
講師は、ATBのみなさんです。
■千北診療所
石並 歩(西淀病院臨床検査技師)
野山美花(のざと診療所看護師)

■姫島診療所
水野敬太(西淀病院ソ-シャルワーカー)
野山美花(のざと診療所看護師)

ATB・・・ご存じですか?

西淀病院の禁煙対策委員会の名称で、Aは「あかん」、Bは「たばこ」、Tは「ぼくめつ」です。

ATBさんの目的は、2あり、1つは、入院患者さんに「タバコの害」や「禁煙方法」についての知識を高め、禁煙ステージを進めるアプローチをおこなうこと、もうひとつは、職員が「タバコの害」や「禁煙方法」についての知識を高め、禁煙に取り組む環境を創り出す、ことです。

職員向けの学習会や小学校での防煙教室などをおこなっています。タバコの害について、子どものころから学ぶことは大切ですね。

さて、今回の「楽らく呼吸会」では、参加者に事前と事後アンケートをおこないました。
事前アンケートは、喫煙しているかどうか(以前喫煙していたかも含む)、周囲に喫煙者はいるか、周りの喫煙者に禁煙のアプローチをしているか、といった内容です。

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COPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因の90%は、喫煙によるものです。
そして、COPDは死亡原因の上位になっています。日本でも、世界でも同じ傾向にあります。
しかし、治療を受けている人は、まだまだ少なく、氷山の一角なんですね。
こういったことを図やグラフを使いながら、丁寧に教えていただきました。

そして、タバコの具体的な害について、3大有害物質として、「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」のことを教えてもらいました。
タバコを吸っている人と、吸っていない人では、肺の状態が、まったく違います。
ヘビースモーカーの人の肺が真っ黒なので、みな、写真を見て、驚きました。

また、受動喫煙、つまり、タバコを吸っている人の周りの人が受ける影響は、とても大きいことが数字で示されています。

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では、どうやって、タバコへの依存を断ち切ればいいのでしょうか?

タバコはやめられます。

依存には、心理的依存と身体的依存があります。

食後に一服吸いたいなあ、手持ち無沙汰だなあといって習慣から来るものは、自分の生活パターンや習慣を見直すことで、改善することができます。

身体的依存は、薬によって、改善できます。
きちんと治療を受けてください。タバコにかかる費用を考えれば、治療費にかけて、タバコをやめる方が、ずっとお得です。

どうぞお近くの「禁煙外来」をおこなっている医療機関で相談してみてください。

タバコがやめられないのは、意思が弱いからではありません。

ATBのこと、禁煙外来のこと、をぜひ、頭において、ご自身、あるいは周りの人に禁煙をアプローチしてみてください。

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<開催後のアンケート結果>
千北診療所:
10人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、10人中2人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、4人が【2・3日に一度ぐらい】していると答えています。

姫島診療所:
7人中6人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、7人中1人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、3人が【2・3日に一度ぐらい】していると答えています。

少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所…2月12日(金) 14:00~15:30(薬について)
・千北診療所……3月17日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月18日(金) 14:30~16:00(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施していま

す。

鎗山

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年1月29日11:25 AM

12/19 医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました

12/19 医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました

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2015年12月19日(土)、西淀病院リハビリ室にて、医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました(主催(公財)公害地域再生センター(あおぞら財団))。

参加者は理学療法士、作業療法士、医師、看護師、保健師などスタッフも合わせて19名でした。
今回は、金尾顕郎氏(森ノ宮医療大学 理学療法学科長)を講師に招き、前半に講座、後半に実技の時間を持ちました。

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■[講座]COPDと呼吸ケア―放っておけない肺の病気COPD-
と題して、次の内容のお話がありました。
1)COPDとは
2)呼吸生理
3)呼吸介助法とは

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・COPDと診断されている人はわずかで、氷山の一角である
・うつや不安はCOPD患者の20~60%に併存する疾患
・呼吸器系以外にも様々な問題点が存在するため、内科的治療のみでは十分に改善できない
・酸素を運ぶ赤血球の役割
・呼吸介助法の目的としては、気道クリアランス、排痰、呼吸パターンの改善、呼吸筋の酸素消費量の低下がある
・呼吸介助法のよい例、ダメな例の提示
・呼吸介助法の5つの原則
・体幹機能と舌、姿勢のこと

などを、スライドや動画を使いながら説明いただきました。

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そして、いよいよ、実技です。

■[実技]呼吸をらくにするこんな工夫
実技は、二人一組になっておこないました。

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胸郭の動く方向と膨らみ方を手で感じた後、介助をおこないます。

・触れるときは、動く方向に
・触れるときは、手のひら全面が動圧に
・動く方向に介助
・動かす時は、同圧、同速
・もどるときは、無圧で

という呼吸介助法の5つの原則を教えてもらいながら、実施しました。

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終了後のアンケートでは、
「呼吸筋リハをしている患者さまがおられるので、来週から実践していきます」
「実際に先生のされている手技を見ることができ、参考になりました」
「対象者を交代して呼吸介助を行うことができ、よい経験になりました」
「少人数で先生に直接教えていただけるのがわかりやすかったです」
「練習の時間を多くとっていただいたのでよかったです。臨床に活かせるよう練習したいと思います」
といった声がよせられました。

次回は2月13日(土)13:00~16:30です。
https://aozora.or.jp/archives/24440

以上

本事業は(独法)環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環で実施しています。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2015年12月30日2:46 PM

12/11(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)で禁煙について勉強しました!

2015年12月11日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回は西淀病院から薬剤師の森脇さん、あおぞら薬局から薬剤師の各務(かかむ)さんを講師に迎え、禁煙について勉強しました。参加者は7人(内、患者さん3名(家族の方を含む)、薬剤師2名、スタッフ2名)でした。

今日は、お馴染みの参加者で体調を崩している人や入院している人があり、いつもより少人数でしたが、いろいろなお話が出て活発にやりとりができた呼吸会となりました。

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最初に、それぞれ事前アンケートに記入。喫煙しているかどうか(以前喫煙していたかも含む)、周囲に喫煙者はいるか、周りの喫煙者に禁煙のアプローチをしているか、といった内容に答えました。たまたま今回は喫煙している人はいませんでしたが、ご家族に喫煙者があったり、過去に喫煙していたことのある人はいました。

前半は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)についてお話を聞きました。呼吸の役割や、肺と喉の構造を確認した後、正常な肺とCOPDの肺とを図や写真で見比べました。明らかに、COPDの気管支の断面写真は、その違いにCOPDの患者さんは、重症化してから気づくことが多いことから、早期発見・早期予防が重要になってきます。
COPDは、大気汚染だけでなく、喫煙が大きな原因になっています。というわけで、楽らく呼吸会でも勉強する機会を継続してつくっています。COPDで治療を受けている患者数は、2005年の厚生労働省統計では22.3万人ですが、それは氷山の一角で、COPDの推定患者数は500万人以上とも言われています。

次に、「ATB」の活動についてもお話を聞きました。AKBと似ていますが、ちがいます!あかん(A)・たばこ(T)・ぼくめつ(B)の頭文字を略した名称で、入院患者や職員の方に向けて、タバコの害や禁煙方法についての知識を高め、禁煙に取り組むためのアプローチや環境づくりを行うことを目的に活動しているグループです。森脇さんも各務さんも、ATBのメンバーで、小学6年生対象の喫煙防止教室や職員向け学習会の開催、吸殻拾いなどさまざまな取り組みをされています。

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後半は、具体的な禁煙の取り組みについてのお話でした。大阪市は、全国の大都市の中でもトップ5に入るほど喫煙者が多いそうです。
タバコの3大有害物質は知っていますか?それぞれ、次のような症状を引き起こしてしまいます。
①ニコチン:中毒・血管収縮
②タール:強力な発がん物質
③一酸化炭素:酸素不足・息切れ

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なかなかタバコをやめられない、というのは、意思が弱いからではなくて、ニコチンがとても強い依存性を持っているからです。依存症には2種類あります。

①心理的依存(習慣)…食後の一服、仕事の休息、手持無沙汰、など
→生活パターンを変えたり、喫煙のきっかけとなる環境を改善したり、喫煙の代わりに他の行動をとる(ガムをかむ、氷をなめるなど)

②身体的依存(ニコチンへの渇望)…イライラ、朝目覚めの1本の欲求、不眠など
→薬で治療できるのは、この部分です。

禁煙のための薬についての紹介もありました。

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自分自身は喫煙していなくても、薬で禁煙できることを周りの人にすすめたり、ひとりひとりが禁煙を広げていくという意識が大切、というお話には、みなさんとても納得の表情。また、以前タバコを吸っていたけど薬を使って禁煙したという自分自身の経験を話したり、タバコを吸わなくなったご家族のことを話す人もあり、身近に禁煙について考える機会になりました。

のざと診療所では、毎月第一土曜日(1月除く)の13時~14時に禁煙教室を開催しているということです。ご家族や周囲に禁煙してみたいけどなかなかやめられないという人がいたら、ぜひ声をかけてみてください。

開催後のアンケートでは、3人中3人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、3人中1人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、2人が【2・3日に一度ぐらい】していると答えています。

少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……1月21日(木) 14:00~15:30(禁煙について)
・姫島診療所……1月22日(金) 14:30~16:00(禁煙について)
・のざと診療所…2月12日(金) 14:00~15:30(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2015年12月28日12:24 PM
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