楽らく呼吸会で禁煙について勉強しました(1/21千北診療所、1/22姫島診療所)
2016年1月21日(木)は千北診療所にて、22日(金)は姫島診療所にて、呼吸ケア・リハビリテーション教室「楽らく呼吸会」を開催しました。テーマは「禁煙について」でした。
<参加者>
■千北診療所14人(内、患者さん10名(家族の方を含む)、講師2名、スタッフ2名)
■姫島診療所10人(内、患者さん7名(家族の方を含む)、講師2名、スタッフ1名)
<講師>
講師は、ATBのみなさんです。
■千北診療所
石並 歩(西淀病院臨床検査技師)
野山美花(のざと診療所看護師)
■姫島診療所
水野敬太(西淀病院ソ-シャルワーカー)
野山美花(のざと診療所看護師)
ATB・・・ご存じですか?
西淀病院の禁煙対策委員会の名称で、Aは「あかん」、Bは「たばこ」、Tは「ぼくめつ」です。
ATBさんの目的は、2あり、1つは、入院患者さんに「タバコの害」や「禁煙方法」についての知識を高め、禁煙ステージを進めるアプローチをおこなうこと、もうひとつは、職員が「タバコの害」や「禁煙方法」についての知識を高め、禁煙に取り組む環境を創り出す、ことです。
職員向けの学習会や小学校での防煙教室などをおこなっています。タバコの害について、子どものころから学ぶことは大切ですね。
さて、今回の「楽らく呼吸会」では、参加者に事前と事後アンケートをおこないました。
事前アンケートは、喫煙しているかどうか(以前喫煙していたかも含む)、周囲に喫煙者はいるか、周りの喫煙者に禁煙のアプローチをしているか、といった内容です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因の90%は、喫煙によるものです。
そして、COPDは死亡原因の上位になっています。日本でも、世界でも同じ傾向にあります。
しかし、治療を受けている人は、まだまだ少なく、氷山の一角なんですね。
こういったことを図やグラフを使いながら、丁寧に教えていただきました。
そして、タバコの具体的な害について、3大有害物質として、「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」のことを教えてもらいました。
タバコを吸っている人と、吸っていない人では、肺の状態が、まったく違います。
ヘビースモーカーの人の肺が真っ黒なので、みな、写真を見て、驚きました。
また、受動喫煙、つまり、タバコを吸っている人の周りの人が受ける影響は、とても大きいことが数字で示されています。
では、どうやって、タバコへの依存を断ち切ればいいのでしょうか?
タバコはやめられます。
依存には、心理的依存と身体的依存があります。
食後に一服吸いたいなあ、手持ち無沙汰だなあといって習慣から来るものは、自分の生活パターンや習慣を見直すことで、改善することができます。
身体的依存は、薬によって、改善できます。
きちんと治療を受けてください。タバコにかかる費用を考えれば、治療費にかけて、タバコをやめる方が、ずっとお得です。
どうぞお近くの「禁煙外来」をおこなっている医療機関で相談してみてください。
タバコがやめられないのは、意思が弱いからではありません。
ATBのこと、禁煙外来のこと、をぜひ、頭において、ご自身、あるいは周りの人に禁煙をアプローチしてみてください。
<開催後のアンケート結果>
千北診療所:
10人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、10人中2人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、4人が【2・3日に一度ぐらい】していると答えています。
姫島診療所:
7人中6人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、7人中1人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、3人が【2・3日に一度ぐらい】していると答えています。
少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!
■次回予定 ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所…2月12日(金) 14:00~15:30(薬について)
・千北診療所……3月17日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月18日(金) 14:30~16:00(薬について)
本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施していま
す。
鎗山