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12/17(火)日中環境問題サロン2019「中国環境NGO活動を聴く」を開催します。

12/17(火)日中環境問題サロン2019「中国環境NGO活動を聴く」を開催します。

日中環境問題サロン2019
第六回「中国環境NGO活動を聴く」

■日時:2019年12月17日(火)17:30~20:00 (受付17:00~)
■場所:あおぞら財団ビル3F
(大阪市西淀川区千舟1-1-1 あおぞらビル3F)
JR東西線「御幣島(みてじま)」駅⑪番出口スグ(角ビル・国道2号沿い)
* その他 阪神電車「姫島」駅より徒歩10分
(アクセス:https://aozora.or.jp/accesscontact)
■参加費: 500円

チラシはこちらです

中国から報告

①夏军 (北京京文法律事務所)
2夏军
北京京文法律事務所弁護士、法学修士、中華全国弁護士協会環境資源とエネルギー法専門委員会委員。1999年から現在まで環境法律サービスに従事しており、影響の大きい環境民事訴訟,行政訴訟を多く取り扱っている。

②方応君 (蘇州工業園区グリーン江南公衆環境センター)
3方应君
苏州工業園区のグリーン江南公衆環境センターの責任者、自然の友の終身会員。企業管理に長年従事し、環境保護に6年間従事し、07年に環境保護に関わる活動でNGOに参加した。

③吕妍(北京天下渓教育相談センター)
4吕妍
2002年から環境保護の仕事に従事し、「人と草原」の長期ボランティアとして10年余り働いた。

④劉科(湖南省創意環境科技伝播センター)
5刘科
今は湖南省の創意環境技術伝播センターの責任者、中国の環境汚染調査に9年間従事している。

⑤楊緯和氏  (蘇州工業園区グリーン江南公衆環境啓発センター)
6杨纬和
青少年自然教育課程の研究開発と執行を担当し、青少年の環境保護意識を育成し、正しい生態観と価値観の樹立を助けている。

質疑応答・意見交換
李力氏
1李力

李力氏 (北京市朝陽区環友科学技術研究センター)からコメント
中国の60以上のNGOの顧問を務める。東アジア環境情報発伝所ネットワークの中国代表。環境教育には20年以上従事した。汚染企業に副社長として就任し、企業の内部から業務改善を監督し、排出基準を遵守させるという明らかな効果を得た。SOHUに公益リーダーとして表彰され、2014-15年度のグリーン中国人にも選出されている。

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(写真は2019年1月に開催された日中環境問題サロンの様子)

Filed under: イベント案内,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2019年12月2日11:58 AM

韓国の国際フォーラム「Clean Air International Forum」に出席

昨年の活動報告です。
2018年10月19日に、韓国のソウルで、2018 Clean Air International Forumに、あおぞら財団も大気汚染問題のステークホルダーの一つとして出席しました。

フォーラムの参加者一覧

参加者全員で記念写真

このフォーラムでは、「産業部門の排出削減」と「モビリティシステムの変革」をテーマに、様々な国の地方自治体、民間分門、専門家などが集まり、都市の大気汚染改善に関する知識や経験を共有しました。

あおぞら財団からは、西淀川公害裁判の概要、裁判の和解金を使ってあおぞら財団を設立し、その後、道路連絡会をはじめ環境改善に向けた取り組みを行っているということについて紹介しました。大気汚染というと発生側に対する規制が主となるが、被害者側からの取り組みというのが興味深いとのコメントをもらいました。

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大気汚染訴訟、あおぞら財団の取り組みについて発表しました

フォーラムでは、様々な国の大気汚染に対する課題、取り組みが紹介されました。

モンゴルのNGOの発表では、モンゴルの首都ウランバートルは、厳しい大気汚染に脅かされているという報告がありました。モンゴルでも都市化がすすんでおり、ウランバートルの人口は増え続けています。モンゴルの大気汚染の原因の80%はゲル地区からの排出です。ゲルというのは移動式住居で、都市の郊外にどんどん作られていっているそうです。
残りの15%が排ガス、4%が発電所、1%が交通由来のもの。ゲル地区では冬になると練炭を燃やして暖を取るため、冬の子どもの死亡率は夏場の3倍になるという非常に過酷な状況です。すぐにでも対策を取らなければならない中で、政府が練炭の使用の規制をはじめたこと、NGOでは大気汚染に関する教育を行っているというような対策がすすんでいるとのことでした。

韓国の交通計画を専門とされている教授の講演では「ファーストの交通からスローの交通へ」と提案がなされました。このスロー交通の考え方は、あおぞら財団が2008年に作成した西淀川道路環境再生プラン・提言Part6「これからの交通まちづくり ~低速交通のすすめ~」に通じるものがありました。日本の交通は大都市間の移動がどんどん短くなっている一方で、車を運転できない人は移動しにくくなっており、「遠くは近く、近くが遠く」という矛盾した状況になっています。環境のためだけでなく、人間らしさを取り戻すためにも車ファーストになっている状況を変えていかないといけないのではないかと思います。

また、シンガポールでは、長年、持続可能な交通システムに取り組んでいます。シンガポールでは、車両の民間所有の抑制をおこなっていて、2018年から車両は増加していません。シンガポールの市街地では、交通渋滞を解消するために、1975年からロードプライシングが実施されています。ERP(Electronic Road Pricing:電子道路課金)区間に入ったら自動的に料金を課されます。これによって、都心内の車の需要はしっかり管理されています。

最後に、主催者の方から「大気汚染の解決のためには、お互いに信頼をもって話し合わないといけない」「市の大気質を改善するには、近隣の都市や国々と共同で大気汚染防止対策を開発することが重要である」とのコメントがあり、フォーラムは終了しました。

私は、あおぞら財団の職員として国際会議に出席するのは初めてでしたが、日本の大気汚染の経験、取り組みを、現在大気汚染問題に取り組んでいる近隣の諸国と情報を共有し、お互いに連携できることを探ることの大切さを改めて感じました。そのためには、西淀川での取り組みをしっかりと行い、そしてそういった情報を共有できるような形にまとめていくことが大事だと思いました。
(谷内)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2019年6月3日11:12 AM

ミャンマー環境NGO「Myanmar Centre for Responsible Business」訪問(3/7)

2019年3月7日(木)に、ミャンマー環境NGO「Myanmar Centre for Responsible Business」のWin Min氏から、ミャンマーの環境についての現状と活動についてお話を伺いました。

◎MCRBの概要
Myanmar Centre for Responsible Business(以下、MCRB)の活動は、①国会・各省と連携して法制度づくりのワークショップ、②開発に関する基準(スタンダード)づくり、③工場・製品に関して環境面でのアドバイスを行っている。

国全体で環境アセスメント制度の整備が進んでおり、大気や水に関する汚染を予防するためのガイドラインづくりに関わっている。
工場立地に際して、環境面での影響が無いかを調査するもので、①簡易アセス、②詳細アセス、③基準を満たしている場合の改善策の検討がある。

投資企業管理局(DIRECTORATE OF INVESTMENT AND COMPANY ADMINISTRATION(以下、DICA))が外国企業の会社設立や開発に際しての申請を受けている。私たちは、DICAの各部署の職員、企業スタッフへのコンサルティング、専門家を招いた講義も行っている。
とはいえ、環境アセスメント制度はあるが運用がうまくいっていない部分がある。庁内での人材育成、役割分担、第三者(パブリック)への公表などが重要と考える。

MCRBでは国全体でのアセス推進を働きかけている。国会議員や企業経営者を対象に、工場立地にあたっての環境に関する基本知識を伝えている。ミャンマーは、軍事政権時代が長期に及んだこともあり、どこの部署が何を許可したのかが分からなくなっている。そのため現在の企業に是正を迫ることは困難で、新たに設立される企業を中心に、森林伐採・水汚染・大気汚染の対策を働きかけている。

MCRBには様々な分野(環境、ジェンダー、子ども、雇用など)のスタッフがおり、NPOとして意見を出していくようにしている。
現在、20名のスタッフが所属しており、国の各部署にパブリックコメントを提出したり、各地域でミーティングを行っている。
法案づくりの際は、専門家を呼んでドラフトへのアドバイスを行っている。

日本の公害経験や環境に関する制度を知り、様々な人・企業との交流を図ることで、アセスメントや、その他の制度づくりに役立てたい。

MCRBホームページ:https://www.myanmar-responsiblebusiness.org
MCRBパンフレット(日本語)https://www.myanmar-responsiblebusiness.org/pdf/trifold/jp.pdf

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WIN MIN氏(真ん中)

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MCRB事務所

MCRBで発行している報告書の一部(以下)

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あおぞら財団としては、引き続き、交流活動を進めていきます。

(文責:藤江)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2019年5月19日8:14 PM

ミャンマー環境NGO「Clean Yangon」訪問(3/6)

2019年3月6日(水)に、ミャンマー環境NGO「Clean Yangon」の方々から、ミャンマーの環境についての現状と活動についてお話を伺いました。

◎Clean Yangonの概要

2017年5月に設立。チャリティーイベントをきっかけに集まった約50団体が参加。
活動の目的は
①ルールなくゴミを捨てるのをやめる、
②きれいなまちづくり、
③生活環境の向上、
④環境に害のない暮らし。

活動は、以下の8つのテーマで活動している。
※写真は同団体プロフィール資料より

①人が多く集まる場所で月1回ゴミ拾い、ゴミの捨て方をアピール。ボラティアが1,000名程参加。

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②ゴミ分別についての教育(セミナー開催、講師派遣など)

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③啓発用の看板づくり(看板、啓発用の短編映画)

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④ソーシャルメディアによる情報発信
https://www.facebook.com/cleanyangon

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⑤政府と協力して活動

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⑥いろんな団体と連携

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⑦学校でプラスチックゴミの捨て方・リサイクル・リユースの教育

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⑧クリーンミャンマー(まちをきれいにしていく)
https://www.facebook.com/cleanmyanmar.mm/

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◎参加するメンバーについて

集まっている団体は福祉関係の団体が多い。
ミャンマーにもボランティア団体はできてきたが、ゴミの問題まで手が回らないのでお互いに協力して行っている。
スタッフはそれぞれ別の仕事をしている。事務所は、福山通運のミャンマー支社に適宜部屋を借りている。
ボランティア、参加者は増えている。政府関係者、病院・消防の人も来る。
50団体が参加しているが、皆、各自のポケットマネーで実施している。
2019年度にはNPO法人化を検討中。

◎ミャンマーのゴミ問題

ゴミは、プラスチックゴミ(ペットボトル、包装用袋、トレー)、たばこのポイ捨て、キンマーを包むプラ袋(昔はバナナの葉だった)など
公的なゴミ収集場所もあるが、家庭のゴミを裏に捨てているのが現状。

ヤンゴンの学校で子ども達にゴミ教育を行っている。高校生向けは専門家を招いて、中学生向けはボランティアスタッフが行く。
我々は「教育」しかできない。ゴミ箱は少なく、どこにでもあるわけではない。そもそもゴミ捨て場まで持って行く人が少ない。
子ども達へのゴミ教育として「子ども達が覚えやすいこと」を重視。学校の掃除をしながら教えている。

活動を続けてくる中で、ゴミの量は減っていないが、無秩序に捨てる人は減った。
2018年6月からは「ごみを捨てない」から「ごみを減らそう!」にアピールする内容をかえた。

キンマー用のプラ袋対策で、半年前にミャンマー政府が罰金制度(50,000チャット:約3600円)を設けたが、まだ捕まった人はいない。国レベルで取り組んでも年数がかかるだろう。

◎樹木(グリーン)を増やす活動

クリーンヤンゴンでは、樹木(グリーン)を増やす活動も行っている。
ミャンマーは今後、人口も増える。
ゴミのない快適な暮らし、エアコンや光熱費といった生活水準の向上、都市化、車や工場の増加、その中で樹木(グリーン)を増やしたい(クリーンヤンゴンからグリーンヤンゴンへ)。
活動を継続していくには人が集まることが大切。
生活水準が向上するのにあわせて意識(マナー)を向上させたい、と思う人が参加している。

将来のために、子ども達に伝えていく活動を続けていきたい。

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団体FB:https://www.facebook.com/cleanyangon/

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あおぞら財団としては、引き続き、交流活動を進めていきます。

(文責:藤江)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 7:52 PM

ミャンマー環境NGO「Thant Myanmar」訪問(3/6)

2019年3月6日(水)に、ミャンマー環境NGO「Thant Myanmar」の方々から、ミャンマーの環境についての現状と活動についてお話を伺いました。

◎Thant Myanmarの取組み

Thant Myanmarは、プラスチックゴミを減らすためのキャンペーンを行っている。
本団体は、1年前にSNSの掲示板で呼びかけ、集まりに参加した人で活動を始めた。
ゴミを拾う、女性に家庭でゴミを減らす方法を教える、ゴミ分別を伝える、などの活動を行っている。

活動①:マイボトルを持ち歩き、ペットボトルを使わないキャンペーンを実施。
活動②:プラスチック製ストローは本当に必要な時だけに。
活動③:使い捨てプラ袋を無くそうキャンペーン(店舗への啓発、マイバック使用を呼びかけ)
活動④:ヤンゴンやマンダリーのホテル(5ヶ所)、会社(4団体)でのプラスチック製品の使用を減らす活動。使い捨てペットボトルの使用を止めてくれたところ、検討しているところがある。
活動⑤:地方の村々へ行き、主婦に食べ物の残りのゴミ処理(分別、動物のエサ、土へ)を啓発。
活動⑥:国会でのペットボトル使用禁止を呼びかけたところ、禁止するルールができた。

スタッフはそれぞれ別の職業についている(エンジニア、記者、トレイナー、グルメレポーター等)

◎ミャンマーのゴミ問題について

ミャンマー社会も変化してきている。
10年前ならゴミは地域の中で処理が可能であった。

現在、ゴミの回収システムが無い状況で、ゴミがあちこちに放置されている。
ヤンゴンは人口密度が高く、商業が盛んなため、燃やすところがない。
特にダウンタウンエリアがひどい。郊外でもプラスチックを含め野焼きしている。
スーパーマーケットも増え、プラスチックによる包装も進んだ。
5~6年前からプラスチックが増えてきている。
皆、どこにでも捨てるので、街中にゴミが散乱している。

ゴミ焼き場で焼かずに、家の周りに、そのまま捨てている。
日本のように処理システムが高度化すれば、ゴミの悪影響は見えにくくなるだろうが、ミャンマーは日本などの20年前の状況だろう。
ミャンマーでは、ゴミを減らす活動をすれば、ゴミは減っていく(効果も目に見える)。
包装プラスチックを規制する政策を検討しているが、予算、技術、経験者、専門家が足りない。

◎ミャンマーの大気汚染・水汚染について

工場の排出物で水・大気が汚染された。

ルールを作ってもコストがかかるため、守ると企業がほとんどなく、監視する仕組みも無い。
大気汚染に関しては、3~5月に暑くなり落葉するので、燃やす。その時期が悪化するのでは。

現在、ミャンマーの河川のプラスチック濃度をNGOが調査している(雨季と乾季、他の時期に分けて調査)

団体FB https://www.facebook.com/ThantMM/

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写真:hant Myanmar マイボトル

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あおぞら財団としては、引き続き、交流活動を進めていきます。

(文責:藤江)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 7:29 PM
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