1.31結審総行動デモ行進 -雪の降る日に願いを込めて-
(資料館だより25号、2009/07)
紹介資料:「1.31結審総行動」写真アルバム(1990)
エコミューズでは、「1.31結審総行動」の写真アルバムを所蔵しています。1.31結審総行動とは、1990年1月31日、西淀川公害裁判一次訴訟結審の日に行われた、街頭でのビラ配りや集会、デモ行進などのことです。
この一枚は、原告団・弁護団、そして全国から集まった大勢の支援者ら約2,000名が、「手渡したいのは青い空 西淀川公害裁判の早期・公正判決を」の横断幕をかかげ、デモ行進するようすです。冷たい雪の降るなか、ある人は公害病の不調をおし、体力を振り絞り、ある人は患者の遺影を抱き、杖をつき、傘をさし、中之島野外音楽堂から大阪地裁前までを歩き続けました。長蛇の列は裁判所を二重三重に取り囲み、青い空ときれいな空気、そして公正な判決への願いを込めて、色とりどりの風船を飛ばしました。風船は、「寒さに震える患者のようにヨタヨタとしながらも一生懸命にこの願い天までとどけと空高く上がって行った」そうです(西淀川公害患者と家族の会『青空』No.104、1990年2月)。
西淀川公害裁判のなかでは、患者の方々や弁護団、そして支援者の皆さんが、力を合わせてさまざまな行動を起こしました。これは、そのひとつを伝える貴重な一枚です。
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(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)