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» 2011 » 7月

7月の探鳥会はゴミ拾い

7月2日(土)、矢倉干潟定例探鳥会で清掃活動をしました。観察できる野鳥の少ない7月は、日頃観察させてもらっているフィールドに感謝をこめてゴミ拾いをします。

まずは、いつもと同様に大野川緑陰道路を歩き、河口を目指します。様々な花を教えてもらいながら歩きました。ナンキンハゼやトウネズミモチ等が花をつけていました。華やかな色ではないので、気にしないと花が咲いているとは思いませんね。この時期は、花が少ない季節のように感じていましたが、それは意識しないからだということに気づかされました。

3ナンキンハゼ
■ナンキンハゼの花

ディゴの花も咲いていました。南国の花らしい、鮮やかな色、形ですね。
2ディゴ
1ディゴ

足元を見れば、ワルナスビの花も。ワルナスビはナスの苗木を接ぐ土台として使われるそうです。
4ワルナスビ
4ワルナスビ(群生)

「大野川緑陰道路は樹種が多い。」と、野鳥の会大阪の方の話。確かに、ディゴや、ユーカリ等、一般的な公園や街路樹ではあまり見かけない樹種もあります。

矢倉緑地公園に隣接する草原(グラウンドの脇)で「ギー、ギー」と虫の声が。キリギリスのなき声とのことです。区内に住む野鳥の会大阪の方の話では、今年初鳴きを聞いたとのこと。私(小平)の実家(群馬)では、夏から秋はいろいろな虫が鳴いていました(虫だけではなく蛙の声もよく聞きました)。しかし、大阪市内に暮らすようになってきく虫の声はクマゼミくらいだったので、少し新鮮。(ちなみに群馬の実家では、セミはアブラゼミやツクツクボウシ、ニイニイゼミが多かったです)

ゴミは8袋集めました。みなさん暑い中、お疲れさまでした。
5矢倉ゴミ拾い
5矢倉ゴミ拾い遠景

矢倉干潟でハクセンシオマネキも観察できました。以前、十三の干潟で観察会をしている人に、かつては十三の干潟でもハクセンシオマネキは観察できたことがあったが最近は見られなくなった、人がたくさん出入りできることが原因ではないか、という話を聞いた事があります。矢倉干潟は、駅からも遠くアクセスこそ不便ですが、生物にとっては棲みやすい場所ということでしょうか。

この時期は、見られる野鳥が少ないという事ですが、それでも20種類の鳥が観察できました。写真にはとれていないのですが、チョウゲンボウもいました。タカ目ハヤブサ科の野鳥です。

■観察できた野鳥(20種)
カワウ、ササゴイ、アイサギ、カルガモ、ミサゴ、トビ、チョウゲンボウ、コチドリ、コアジサシ、キジバト、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、セッカ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス

■おまけ
クモの巣にひっかかり翅を、ばたつかせているアオスジアゲハがいました。
その周りを、他のアオスジアゲハ2匹が急接近してとびまわりました。
何度か近寄り、最後には去って行きましたが、皆で「助けにきたんちゃう?」と沸き立ちました。
6アオスジアゲハ捕食
…ちなみに、実家(群馬)に住んでいた子どもの時分、アゲハ蝶の思い出といえば、キアゲハかアゲハ(ナミアゲハ)でした。クス(照葉樹)は群馬に生息する木ではないため、幼虫時にクスの葉を好んで食べるアオスジアゲハはみかけませんでした。
アゲハ(ナミアゲハ)は柑橘系の樹木の葉を、キアゲハはセリ科の植物を好んで食べます。ミカンの庭木に、アゲハ(ナミアゲハ)の幼虫がわんさといたのを覚えています。
同じアゲハの仲間でも、幼虫時のエサが違います。面白いものですね。

今回の報告は、清掃活動だったこともあり(?)、野鳥以外の話が多くなってしまいました。

矢倉干潟定例探鳥会は、8月はお休みし、次回は9月3日(金)を予定しています。
時間は9時30分、集合場所は阪神なんば線福駅です。
ご参加、お待ちしています。

◎あおぞら財団・矢倉定例探鳥会のHP

◎日本野鳥の会大阪支部のHP

(記 小平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境学習 | 矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2011/07/04(月) 08:24

あおぞら財団 ボランティアの日

7月1日は、月に一度のあおぞら財団ボランティアの日でした。
4名のボランティアさんが集まって下さいました。
(浅井真二さん、佐成志朗さん、西淀川公害患者と家族の会の岡崎久女さん、蒲原ヨシ子さん)

ボランティアの日

ボランティアの日 発送作業の様子


この日は、リベラの発送日。浅井さんの差配で、みんなで世間話に花を咲かせながら、楽しく梱包をしました。

また、佐成さんには、二酸化窒素自主測定の結果をブログに書いてもらいました。
コチラ

ボランティアのみなさん、どうもありがとうございました。

次回のボランティアの日は、8月5日(金)、9月2日(金)を予定しています。
毎月第一金曜日はあおぞら財団ボランティアの日。みなさんのご参加をお待ちしています。

(記 小平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 事務局 | ボランティア — aozorafoundation 公開日 2011/07/04(月) 07:19

第4期環境フロンティア講座スタート!(7/1)

3期に渡り開講してきました環境フロンティア講座、第4期「東日本大震災~原発事故とこれからのエネルギー問題」がスタートしました。

第1回は速水二郎氏(電力労働運動近畿センター)を迎え、「福島原発事故:原子力政策はどう変わるのか?」をテーマにお話いただきました。(参加者25名)

お話は東日本大震災による津波が、原発の施設の被害について―

一民間企業の施設の被害が社会を揺るがすということは初めてであり、この問題と向き合うことがどれだけ重要かということ―から始まりました。

◆原発事故
・福島原発の放射能汚染は風に乗って、ほぼ北半球全域に広がっており、しかもまだ福島原発自身の被害は収束していない。
・福島原発の被害の大きさや高濃度放射能汚染水の量について、身近なもので例えて、スケールを感じやすく説明してもらいました。

◆放射線の恐さ
・放射線はα線、β線、γ線、中性子線の4種類があり、最も恐いのはα線で、α線は放射性物質から1センチくらいしか飛ばないが、いったん口から吸い込むと二度と体の外へは出て行かないもので、内部被爆の原因になる。
・100万キロワット原発を1年間運転してできる放射性物質の量は1ペタ(1000兆)ベクレルである。福島原発が収束しない場合、その被害は地球全体に拡がる恐れがあるので、現在決死の冷却作業が進められているのである。
・放射能汚染については「ALALAの原則」があり、それは被曝線量、被爆者数、被爆確率のいずれも、経済的、社会的要因を考慮し『合理的に達成しうる限り低く保つこと』というものである。しかし政府は基準を引き上げてこれに対処しているというのが現状である。

◆原子力発電の拡がった背景や実際
・日本には「原子力立国政策」というものがあり、CO2を出さないクリーンなエネルギーを拡げるということで拡がっていった。
・しかし実際にウラン鉱石から原発に使われる燃料にするまでには、多くの作業工程、移送を経なければならず、日本ではCO2を出していないといっても、それが実現する過程で世界でCO2が排出されているということを見逃してはならない。
・原子力発電で使われた核燃料は最終的に安全に処理する方法は今のところなく、現在は青森県六ヶ所村に集中的に集められている。この施設には近づくだけで即死するくらいの放射線があり、しかも六ヶ所村の施設周辺には防波堤などがないので、今回の震災があと100キロ北で起こっていたら、さらに甚大な被害が出ていたのではないか。
・世界のどこにも使い終わった核燃料を処理できる場所などなく、再処理というのも核拡散の危険性を増やすことになる。
・その他原発政策に投じられる費用について

◆原発は地球温暖化の救世主ではない
・日本は先進国として、地球温暖化対策に取り組む姿勢を新興国、途上国に見せなければならない。しかしそれを原子力に頼らずに地球に優しい方向へ切り替えられないか。
・日本の自然エネルギーの潜在量をすべて実現できれば、原子力発電に頼らなくてもいい。「自然エネルギーの地産地消」を進めれば実現可能。

◆原発事故と憲法
・被災者の立場に立って憲法13条「個人の尊厳、幸福追求権」を掲げ、憲法25条のもとに震災前の暮らしに全員が復帰、復活できる施策の実現に向けて国、企業、政党、行政は全力をあげるべきである。

という内容のお話をしていただきました。

《参加者からの質問》
・福島や柏崎の原発がCO2排出量に影響を与えるのはどういうことか。
・今原発が止まっても大きな問題はないのか、今どんな状況なのか。
・自然エネルギーへの転換は現状として難しいので、火力発電所に切り替えればいいのではないか。
その上で科学技術の発達などを待ってみてはどうか。
などなど出されました。

《参加者からの感想》(一部)

・学者・研究者の方とはまた違った立場から、電気産業の現場で培った観点でわかりやすい講義だった。
・もんじゅ・(核燃料の)再処理に投じている費用を再生可能エネルギーに向ければ転換は容易になるのではないかと思いました。
・聞けば聞くほど疑問が生まれてきました。TV、新聞、もっと正しく誠実に伝えてほしいです。

◆第2回のご案内
第2回は7月15日(金)19:00〜21:00に開講します。「原発事故からみた技術利用の安全問題」をテーマに西川榮一氏(神戸商船大学名誉教授)を迎え、これまでの歴史や海外との比較を通じて、「原子力」という巨大技術に対する安全政策の理念や仕組み、今後の展望について伺います。(会場:ドーンセンター)

第2回からの受講も可能ですので、是非ご参加ください。
第4期の案内・お申し込みはこちら→ https://aozora.or.jp/archives/4274

記:相澤

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境フロンティア講座 — aozorafoundation 公開日 2011/07/04(月) 12:04

二酸化窒素 自主測定

6月2−3日、昨年に続き、西淀川区内の5地点10箇所にNO2測定用カプセルをとりつけました。

この小さなカプセルを24時間、測定したい場所にとりつけます。
CIMG5425

とりつけ場所と結果の数値は下記の通りです。

2011年6月NO2測定結果

測定地点は以下の写真の場所となります。

2011年6月NO2測定結果地図

A地点:大和田西交差点(神戸方面高架下)

A大和田西交差点内(神戸方面側高架下)

B地点:大和田西交差点(淀川方面高架下)

B大和田西交差点内(淀川方面側高架下)

C・D地点:歌島橋交差点(UFJ前)

C・D歌島橋交差点(UFJ前)

E・F地点:歌島橋交差点(王将前)

E・F歌島橋交差点(王将前)

G・H地点:緑陰道路と歌島橋交差点の間

G・H緑陰道路と歌島橋交差点の間

I・J地点:エルモ西淀川前

I・Jエルモ西淀川前

大気汚染防止法では、二酸化窒素の環境基準値を、「1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であること。」と定めています。

今回の測定で一番数値が小さかった場所は、エルモ西淀川の前の大野川緑陰道路内にとりつけたカプセルでした(I、J)2個の測定値は0.02~0.03ppm台です。

反対に一番高かった場所が国道43号 大和田西交差点・神戸方面高架下でした。大和田西交差点は43号線と淀川通りの交差点です。阪神高速湾岸線にもつながっており、大型車の混入率も高い道路です。
測定日の状況によって数値は変動するとしても、今回は0.085ppmと高い数値が測定されました。

自治体の観測局のデータはインターネットで公開されていますので、ぜひご覧ください。

そらまめ君 環境省大気汚染物質広域監視システム

えんどうまめ君 国土交通省 近畿地方整備局 兵庫国道事務所(大気常時観測局)

前回の測定結果についてはこちらをご参照ください。

二酸化窒素 自主測定 (2010年)

(財団ボランティア 左成 記)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 地域づくり — aozorafoundation 公開日 2011/07/01(金) 06:00

資料館だより37号アップしました

エコミューズの「資料館だより」第37号(2011年7月号)を発行いたしました。PDF版も、資料館のサイトにて提供しております。

ダウンロードはこちらから

是非ご覧下さい

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011/07/01(金) 02:04
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