7月2日(土)、矢倉干潟定例探鳥会で清掃活動をしました。観察できる野鳥の少ない7月は、日頃観察させてもらっているフィールドに感謝をこめてゴミ拾いをします。
まずは、いつもと同様に大野川緑陰道路を歩き、河口を目指します。様々な花を教えてもらいながら歩きました。ナンキンハゼやトウネズミモチ等が花をつけていました。華やかな色ではないので、気にしないと花が咲いているとは思いませんね。この時期は、花が少ない季節のように感じていましたが、それは意識しないからだということに気づかされました。
ディゴの花も咲いていました。南国の花らしい、鮮やかな色、形ですね。
足元を見れば、ワルナスビの花も。ワルナスビはナスの苗木を接ぐ土台として使われるそうです。
「大野川緑陰道路は樹種が多い。」と、野鳥の会大阪の方の話。確かに、ディゴや、ユーカリ等、一般的な公園や街路樹ではあまり見かけない樹種もあります。
矢倉緑地公園に隣接する草原(グラウンドの脇)で「ギー、ギー」と虫の声が。キリギリスのなき声とのことです。区内に住む野鳥の会大阪の方の話では、今年初鳴きを聞いたとのこと。私(小平)の実家(群馬)では、夏から秋はいろいろな虫が鳴いていました(虫だけではなく蛙の声もよく聞きました)。しかし、大阪市内に暮らすようになってきく虫の声はクマゼミくらいだったので、少し新鮮。(ちなみに群馬の実家では、セミはアブラゼミやツクツクボウシ、ニイニイゼミが多かったです)
矢倉干潟でハクセンシオマネキも観察できました。以前、十三の干潟で観察会をしている人に、かつては十三の干潟でもハクセンシオマネキは観察できたことがあったが最近は見られなくなった、人がたくさん出入りできることが原因ではないか、という話を聞いた事があります。矢倉干潟は、駅からも遠くアクセスこそ不便ですが、生物にとっては棲みやすい場所ということでしょうか。
この時期は、見られる野鳥が少ないという事ですが、それでも20種類の鳥が観察できました。写真にはとれていないのですが、チョウゲンボウもいました。タカ目ハヤブサ科の野鳥です。
■観察できた野鳥(20種)
カワウ、ササゴイ、アイサギ、カルガモ、ミサゴ、トビ、チョウゲンボウ、コチドリ、コアジサシ、キジバト、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、セッカ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
■おまけ
クモの巣にひっかかり翅を、ばたつかせているアオスジアゲハがいました。
その周りを、他のアオスジアゲハ2匹が急接近してとびまわりました。
何度か近寄り、最後には去って行きましたが、皆で「助けにきたんちゃう?」と沸き立ちました。
…ちなみに、実家(群馬)に住んでいた子どもの時分、アゲハ蝶の思い出といえば、キアゲハかアゲハ(ナミアゲハ)でした。クス(照葉樹)は群馬に生息する木ではないため、幼虫時にクスの葉を好んで食べるアオスジアゲハはみかけませんでした。
アゲハ(ナミアゲハ)は柑橘系の樹木の葉を、キアゲハはセリ科の植物を好んで食べます。ミカンの庭木に、アゲハ(ナミアゲハ)の幼虫がわんさといたのを覚えています。
同じアゲハの仲間でも、幼虫時のエサが違います。面白いものですね。
今回の報告は、清掃活動だったこともあり(?)、野鳥以外の話が多くなってしまいました。
矢倉干潟定例探鳥会は、8月はお休みし、次回は9月3日(金)を予定しています。
時間は9時30分、集合場所は阪神なんば線福駅です。
ご参加、お待ちしています。
◎あおぞら財団・矢倉定例探鳥会のHP
◎日本野鳥の会大阪支部のHP
(記 小平)