7月20日(木)に千北診療所で、7月21日(金)に姫島診療所で楽らく呼吸会を開催しました。
今回は、参加者は千北で7人(内、患者さん4名(家族の方を含む)、作業療法士2名、スタッフ1名)、姫島で8人(内、患者さん4名(家族の方を含む)、作業療法士2名、看護士1名、スタッフ1名)
最初に、講師の作業療法士の方から、COPD(慢性閉塞性肺疾患)やぜんそくと付き合っていくためには自己管理が大切であること、中でも運動は大事あることをお話していただいました。COPDやぜんそくの患者さんは、少し体を動かすと息切れをします。そうすると運動することが億劫になり、運動しなくなります。そうしていると筋力が弱り、さらに呼吸をするのが苦しくなります。それでまた動かなくなる……。そうしてどんどん「負のスパイラル」に陥ってしまうと、日常生活を送ることが困難になってしまいます。
次に、体力測定。次の4つの項目を行いました。
①握力測定:高齢者では他の筋力や身体活動量などとの相関が認められるため、高齢者の健康度の指標として用いられています。他の筋力の測定に比べて、簡単に、また怪我の危険性がなく測ることができます。
②30秒椅子立ち上がりテスト:30秒間に椅子から何回立ち上がることができるのかを数えて、下肢筋力を評価することができます。このテストは「高価な測定機器を用いずに椅子があれば測定できる」「膝関節痛がある者でも,膝関節の過屈曲がないため,かなりの者が行える」「 30秒という時間内に何回できるかというテストなので,低体力者でも行える」といった特徴があります。(詳しくはこちら:天理大学体育学部 教授 中谷敏昭先生のページ)
③MRC息切れスケール:今現在の息切れの段階を5段階でチェック。
④CAT(COPDアセスメントテスト):COPDの状態が健康と日常生活にどのような影響を与えているかを評価する質問票。
参加された方は、どなたも良い結果を出そうとがんばっておられ、お互いに声をかけあってテストを行いました。
最後は家でできる体操など含めて体を動かしました。
呼吸に必要な筋肉(呼吸筋)をストレッチすることで、息苦しさをやわらげ、呼吸がしやすくなるようにします。
↑ 肩、肩甲帯周囲のストレッチをしています。両手を肩において、両肘を前から後ろに回します。
↑ 体幹のストレッチです。両腕を前に伸ばし、次に息を口から吐きながら体をひねって吐き終わるまでに戻します。
少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!
■次回予定 ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……9月21日(木) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)
・姫島診療所……9月15日(金) 14:30~16:00(呼吸リハビリと体力測定)
10月は、3つの診療所に分かれずに、合同で矢倉公園でお散歩をします。
・10月13日(金)14:00~15:30 集合・解散 のざと診療所
行き先:矢倉緑地公園(現地まで車で移動します)
本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進のための人材育成・情報発信事業(NPO法人等との協働事業)実施業務」の一環として実施しています。
谷内