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» 2025 » 7月

清水万由子著『「公害地域再生」とは何か~大阪・西淀川「あおぞら財団」の軌跡と未来』 書評会9/6のお知らせ

あおぞら財団設立30周年記念事業
清水万由子著『「公害地域再生」とは何か~大阪・西淀川「あおぞら財団」の軌跡と未来』
書評会9/6のお知らせ

2025年2月に発刊された『「公害地域再生」とは何か~大阪・西淀川「あおぞら財団」の軌跡と未来』を巡って、同書の舞台となった「あおぞら財団」を会場に、著者の清水先生を囲んでの書評会を開催します。あわせて、西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)の見学会も開催し、資料整理・活用の取り組みをご紹介します。
お誘いあわせの上、ぜひご参加ください。

【概要】
日時 :2025年9月6日(土)13:00~16:30
会場 :あおぞらビル3Fグリーンルーム(大阪市西淀川区千舟1-1-1)

アクセス・問合せ


基本対面(Zoom配信あり、質疑は対面参加者のみに限定)
参加費:無料
定員 :現地参加30人(要事前申込)
申込み(以下のアドレス、または、QRコードから申込フォームへ)

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdCK_1NdH_jQ10XFhmZ0dSEgbap1BlHqVENj2EdFECzuANIVw/viewform

主催 :あおぞら財団
協力 :公害資料館ネットワーク

【プログラム】
13:00~ 趣旨説明

13:10~ 同書へのコメントとリプライ
(コメント)
・除本理史氏(大阪公立大学教授)(著作背景や概要紹介を含む)
・茅野恒秀氏(法政大学教授)
・吉田忠彦氏(近畿大学教授)
(リプライ)
・清水万由子氏(龍谷大学教授)
14:15~ ミニシンポ「公害地域再生の現場から」
・清水万由子氏(龍谷大学教授)
・若狭健作氏(尼崎南部再生研究室(あまけん))
・藤江徹氏(あおぞら財団)
15:15~ 意見交換
15:45~ 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)見学
16:30  閉会

参考情報)
・藤原書店HP https://www.fujiwara-shoten-store.jp/SHOP/9784865784503.html
・あおぞら財団HP  https://aozora.or.jp

関連イベントのお知らせ
~お披露目会・同窓会(8/30)~
書籍発刊を記念して30年の歩みを振り返り、今後について語り合う会を開催します。

 

Filed under: イベント案内 | にしよどnote | 全体 — aozorafoundation 公開日 2025/07/04(金) 03:49

大阪医科薬科大学 公衆衛生学実習 2日目 (06/16)

2025年6月16日(木)、大阪医科薬科大学医学部の4年生15人と引率の先生1人が、あおぞら財団にて「公衆衛生学実習」2日目を引き続き行いました。

※1日目の様子はこちらをご覧ください。

■元神戸製鋼訴訟担当 山岸公夫氏による講演「西淀川大気汚染公害訴訟を企業サイドからみる」

講師:山岸公夫さん(元神戸製鋼訴訟担当/あおぞら財団理事)

2日目は、企業側の立場から公害訴訟を経験した山岸さんによる講演からスタートしました。

被告企業10社が初めはバラバラに対応していたところから、情報を共有し合同で対応していくに至った経緯や、長期化する裁判における企業側の心情、そして最終的に和解へと至った流れについて、当事者の視点でお話しいただきました。

また、証人尋問後に原告の公害患者と接触し、実家の家族を思い出して親近感を抱いたエピソードなどもお話しいただきました。

質疑応答では、「企業は法を守っていたのに、なぜ被害が出たのか?」「国の政策はどのように機能すべきか?」といった議論が交わされました。

山岸さんが挨拶

■フォトランゲージ 「西淀川大気汚染公害」

次に、大気汚染がひどかった当時の西淀川の写真を使ったワーク「フォトランゲージ」を実施しました。

写真から読み取れる情報をもとに、グループで意見交換を行い、写真にタイトルを付けて発表。視覚的な資料を通じて、当時の暮らしや社会の状況に想像を広げることができました。

写真の内容を読み込み想像します

■ロールプレイ「あなたのまちで公害が起きたら」

さらに理解を深めるために、当事者になりきるロールプレイ「あなたの街で公害が起きたら」を実施しました。「公害が起きた町」を想定し、市役所職員、公害患者の親、医者、企業関係者など、それぞれの立場を演じてもらいました。

「合意形成が難しい」、「弱い立場から声が出しにくい」などの意見が寄せられました。当時の公害患者は、まさにこのような窮境に面していました。今の社会にも通じる課題です。

自分の役割を演じながら公害問題の解決策を考えました

■西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)見学

あおぞら財団が所在する建物「あおぞらビル」の5階に、西淀川公害と環境資料館が設置され、西淀川公害訴訟や環境・公害に関する資料を数多く収納しています。今回は資料館館長の小田康徳先生と学生スタッフ大島さんによる案内がありました。

学生たちは興味深く資料を手に取り、熱心に話を聞いていました。

資料を紹介している小田先生、興味津々の学生たち

■ワークショップ「気候変動(地球温暖化)と公害」

現在最も重要な環境課題の一つである「気候変動」をテーマに、地域としてどのような対応を優先すべきかを考えるワークショップを行いました。

架空の町の担当者として、グループごとに対策の優先順位を考えました。
「成果が数値で表しやすい」「確実にCO₂削減につながる」「個人が始めやすい」など、選定の理由も多様で、議論が深まりました。

気候変動対策の優先順位を考えました

■最終発表 2日間の学びの振り返り

この2日間の実習で、どのような学びが出来たか、今後どう生かしていきたいかについて、グループで議論し、最後は「KP(紙芝居プレゼンテーション)法」で発表していただきます。

「多様な立場の意見を受け入れることの大切さ」、「足並みをそろえることの難しさ」、「傾聴の大切さ」、「バランスの大事さ」、「公害患者のしんどさを、後世に伝えたい」などのキーワードが出されました。

グループ全員の最終発表

2日間を通して、公害をめぐる歴史や制度、そして人々の思いをさまざまな角度から学んでいただきました。

この2日間で学んだことをふまえて、公衆衛生学の観点からの提案を含んだ報告書が作成される予定とのことです。

これから医療の道を歩む皆さんにとって、環境や社会の問題と向き合うまなざしを養う一助になれば幸いです。

(記・あおぞら財団バイト 王子常)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 環境学習 | 資料館(エコミューズ) | 視察受入 — aozorafoundation 公開日 2025/07/02(水) 04:15

エコミューズ館長日記No.31

いよいよ梅雨明けとのこと。真夏日が続き、明日あたり大阪は猛暑日が来るとも聞いた。地球温暖化は異常な天候の出現とともに来るようで、これを真剣に取り組まなければ、まもなくとんでもない事態が展開するのかもしれない。あれだけ、省エネだ、と騒いでいたのが嘘のように、このごろはエアコンの使用がテレビで勧められる。「命を守ってください」というのは、なんなんだろう。何かよほどの事態の出現が当局には予感されているのかもしれない。なんだか薄気味悪い話。

 

本日はエコミューズの定例会議と資料の勉強会が行われた。定例会では最近、大学の研究室などからの見学が増えていることが報告された。公害や環境問題に気を遣う研究者が増えているのかな。つぎに、今朝出かける前に手を入れた資料集の序言を参加者で検討した。序言の趣旨を説明し、表現が適切かどうか検討した。一部手直しが行われて、終了。全体として西淀川公害の説明が具体的となり、資料調査の方法が明らかとなった。たいへん貴重な資料も集められ、いろんなことに配慮が行き届いた資料集となったことが証明されるものとなった。つづいて、資料の勉強会を実施した。第一次訴訟の第一審判決と、その直後における被告企業との交渉に関する資料が取り上げられて、評価された。担当はコウタくんである。判決骨子と判決直後に行われた「なのはな行動」すなわち被告企業との直接交渉での原告側の姿勢が明らかにされ、その意義が語りあわれた。原告側は裁判を有利に進めるためにたいへんな行動をとったことが偲ばれて、よくやりきったと改めて感心した。

 

今日はここまでにしておきましょう。

2025.6.30 小田康徳

 

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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

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