被災地のエコツーリズム体験ツアー《2日目・ボランティア活動編》
現地の活動2日目、6月30日(土)は、雲一つない青空でした。
朝ごはんを食べ、各自作業のための準備をし、宝来館の玄関へ集合。清掃ボランティア作業を行う場所は宝来館から歩いて5分くらいのところ。根浜地区というところです。
かつては60戸ほどの家があったそうですが、現場には住居の基礎しか残っておらず、震災前の光景を想像することも困難な状況が目の前にありました。
根浜地区では毎年、トライアスロンの国際大会が開催され、多くの参加者が訪れていました。
この大会を復活させようという動きが出てきており、まずは2012年8月5日にスイム(水泳)のみの「釜石はまゆりオープンウォータースイム」という大会を開催する予定となっています。
釜石はまゆりオープンウォータースイムのHP http://www3.ocn.ne.jp/~hamayuri/
今回のボランティア活動は大会の会場を整備するために、流れ着いた土砂や瓦礫の撤去・運搬をはじめとした清掃をしました。
最初にボランティアを指導するもんじぃからボランティア作業について説明を受けました。
ボランティア活動は「してあげる」ではなく「させてもらう」ものであり、活動する場所は「戦場」であることを最初に聞きました。
津波で、土砂と一緒にアスベストやダイオキシンなどの有害物質が運ばれてきているかもしれないことや、現場の足下にある釘などでケガをするおそれがあることなどを聞き、ボランティア作業に対する印象が変わった参加者も多かったのではないでしょうか?
説明を聞いたあとは、グループに分かれて作業しました。
土砂をスコップでかき出したり、瓦礫を運搬したり、参加者のみなさん一生懸命取り組みました。気温はさほど高くなかったものの、日差しが厳しかったので、適宜休憩を取りながら作業を進めました。
お昼休みには、地元のお母さん手作りの「あづまっぺ弁当」とおしるこ、宝来館からそうめんの差し入れがあり、宝来館のデッキ「星めぐり広場」や根浜海岸の松林の中など、それぞれ思い思いの場所でお昼を食べました。
午後も作業をして、終了後にはもんじぃに根浜神社を案内してもらいました。
ここは海、山、川の神様が祀られていて、必勝祈願の御利益もあるということです。
境内については写真に撮れないということでしたので、神社からの根浜地区の眺めを撮りました。
みんなで記念撮影。
最後にもんじぃから「今回のボランティアの経験を「伝える」ことが大切だ」と言われました。
帰ったら周りの人に伝える、参加者のみなさんの心の中にもこの言葉が残っているのではないかと思います。
作業終了後、仮設の「鵜!はまなす商店街」に行きました。
商店街の人と交流する一幕も見られました。
この日の夕食後には、地元の伝統芸能「虎舞」を、鵜住居地区の青年団の方たちが披露してくれました。
太鼓やお囃子(はやし)で音を鳴らし、合わせて虎に扮して舞う様は迫力満点でした。
釜石の人はこの虎舞が大好きで、津波で道具などが流されてしまいましたが、道具を作ってくれる人を探し、今また虎舞をやりはじめました。
土曜だったこともあり、地域の子どもが虎舞を見にきて、またお囃子に合わせて踊りを披露してくれました。
その後懇親会を開き、参加者同士の交流も見られました。
そして最終日、3日目に続きます。
記:相澤
移動道中、1日目・釜石到着編
1日目・釜石 被災地視察編
2日目・ボランティア活動編
3日目・エコツアー編
※本事業は三菱商事復興支援財団の助成を受けて活動しています。