被災地のエコツーリズム体験ツアー《3日目・エコツアー編》
現地での活動3日目、7月1日(月)は前日と打って変わって、曇りからスタート。
最終日の朝は、宝来館の女将が根浜海岸の松林で津波がきたときのこと、被災当時の様子、これから復興に向けてどのように活動していきたいかなどをお話しました。
実際に波にのまれた経験や、宝来館へ避難してきた人たちと過ごした支援がくるまでの時間について、語ってくれました。
「神様、仏様のおかげでも、運がいい悪いでもない。あの日私は生きれた。あの日あなたは生きれなかった。津波というのはそれだけのこと。」と言う言葉が私にとって最も印象に残っています。
宝来館をあとにし、釜石市の橋野地区へ。これまでの2日間は釜石市の沿岸部を訪れましたが、3日目は山の自然や地域資源に触れてもらいました。
途中寄ったのは「どんぐり広場」
産直野菜の販売所があります。
橋野地区に入ると、雨が降ってきました。まずは山の傾斜を利用した水力発電の施設を見学。一度発電のために落とした水を水平方向に運び、次の発電施設へ送るという仕組みで、3回水を落として発電するものでした。
この日は発電施設の整備のため、水路に水は流れていませんでした。
さらに山を登り、訪れたのは橋野高炉跡。ここは江戸時代にできた日本初の洋式の高炉であり、石を積んでできた高炉跡を見ることができます。釜石には橋野高炉を始めとする13の高炉が立ち並び幕末に東洋最大のコンビナートを形成していました。文献などで鉄鋼業のはじまりを示すものはいくつかあるそうですが、本当に史跡が残っている場所はここだけです。現在、「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産として世界遺産登録を目指しています。
ガイドの藤原さんの案内で、この場所が持つ意味が伝わってきます。
最後に、釜石駅前でバスを止め、昼食とお土産を買う時間をとりました。サンフィッシュ釜石とシープラザ釜石には飲食店とお土産さんが入っています。
釜石を出発し大阪へ向かう道中、遠野市にある道の駅「風の丘」へ立ち寄りました。
現地解散の参加者を、新花巻駅、花巻空港で下ろし、磐越自動車道、北陸自動車道経由で大阪へ。
大阪までの帰り道では、磐梯山SAで夕食。
7月2日朝5時に大阪駅に到着し、解散しました。
解散し参加者を見送ったあと、ホッとしたスタッフ相澤は、大阪駅高架下で釜石の地酒を…
今回、ツアー参加者からは参加してよかったという声を多くいただいております。今後もこのようなツアーを企画し、大阪からできる被災地支援ということで、活動を進めていきたいと思います。
次回は秋に開催予定ですので、みなさんのご参加を心よりお待ちしております。
移動道中、1日目・釜石到着編
1日目・釜石 被災地視察編
2日目・ボランティア活動編
3日目・エコツアー編
記:相澤
今回のツアーの視察のために5月にも釜石を訪れています。
その時の様子もぜひご覧ください。
エコツーリズム体験ツアー視察:被災地訪問記
1日目「遠野山・里・暮らしネットワーク編」
2日目「ツアーの下見編」
3日目「ツアーの下見編その2」
4日目「被災地沿岸部をまわる編」
※本事業は三菱商事復興支援財団の助成を受けて活動しています。