楽らく呼吸会「栄養について」をおこないました(10/9)
10月9日(金)に、楽らく呼吸会をおこないました。参加者は9名(スタッフも含む)。今回のテーマは栄養についてで、「免疫力を高めよう」というタイトルで、西淀病院の栄養士大西さんに教えていただきました。
呼吸器系の疾患の患者さんは、食事をする際の咀嚼・嚥下が呼吸しづらくなるので食欲不振になってしまいがちです。また、やせタイプのCOPD患者さんは健康な人よりたくさんのエネルギーが必要になります。そのため、食事は少量を複数回に分けてとるといった工夫が必要です。
呼吸器系の患者さんも、基本はバランスよく栄養を摂ることが大切です。今回の呼吸会においては、大西さんは「免疫力を高める」という観点からお話してくださいました。
〇免疫力とは?
免疫は、自分の体を正常に保つために働く役割を果たしています。具体的に言いますと、体内に侵入した細菌やウイルスを攻撃するのが免疫の仕事です。そして、その働く力が免疫力と言います。免疫力をアップすることで、病気にかかりにくい体を保つことができます。
しかしながら、加齢によって免疫力がどうしても落ちますし、睡眠不足や食生活の乱れなどのストレスも、免疫力を低下する原因になりうるのです。あらゆる原因の中に、一番影響が大きいのは生活習慣です。したがって、免疫力を高めるためには、良い生活習慣をつけなければなりません。
大西さんは、主に食習慣について色々紹介してくれました。
〇免疫力を下げてしまうNG食品を避けよう
食品添加物や化学調味料など、化学的な添加物は免疫力を弱めてしまうので、可能な範囲で口にしないことがのぞましいです。例えば、インスタント食品をなるべく食べないよう意識することが重要です。
そして、栄養の偏る食事をすると、免疫のバランスが崩れてしまうので、バランスをとって食事するのも大切です。
〇良い腸内環境をつくって免疫力を上げましょう
人はストレスや興奮によって交感神経が優位になって、便秘になりやすいと言われてます。そこで、気持ちのコントロールも重要だとわかっていますが、便秘解消のために、きのこやごぼうなどの植物繊維を適切にとるのも重要です。
そのほか、水溶性の植物繊維(ほうれん草など)を摂取することで、腸を整えますし、発酵食品で酵母が豊かで腸内の働きが活発になることで、免疫力をたかまります。
〇運動もしましょう
健康な体を保つには、いい食生活を送っている上、適切な運動を取らなければなりません。「1日30分で歩けよう」っと言われても、難しいと感じる人もいます。したがって、毎日朝昼晩で10回深呼吸するなど、体をちょっと温める程度の運動を毎日するのが望ましいです。
〇栄養バランスのとっている食事とは
毎食の量や構成は、みんなそれぞれだと思いますが、ランチマットに収まる品数でよく噛んで食べるのが一番重要です。そして炭水化物、たんぱく質、脂肪と植物繊維のバランスによく意識しながら、食事をとるのも重要です。
〇適度に水分を摂ろう
毎日お水の摂取に関しては、理想的なのは500mlのペットボトル3本になりますが、人によって辛いと思う人がいらしゃると思います。したがって、最低一日一本半の量で、少量で数回分けて飲むのが大事です。(例えば一時間ごと一回お水ゆっくり飲むなど。)水分を適度にとることによって、血流がよくなり、免疫力も高まっていくのです。
最後に、参加していただいた方々から、日常の食事生活に気になっている点について大西さんからアドバイスをもらいました。
例えばお料理を作る時間がないので結構市販の弁当を買う方の野菜の摂取が不足に関しては、大西さんはカット野菜をお勧めしていました。そして納豆を野菜に入れてサラダを作るというレシピもみんなにシェアしました。
ほかに普段お醤油で作る料理をお酢やポン酢を代わりに入れて塩分の摂取を制限するなど、いろいろな経験をみんなでシェアできました。
以上は、今回の楽らく呼吸会でした。
(インターン生 鹿)
〇次回予定~問い合わせはあおぞら財団まで~
楽らく呼吸会は、患者さん同士、日頃の病気の悩みを交流したり、時には勉強会なども開催しながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうという会です。
次回は理学療法士/作業療法士さんを講師としてお呼びして、「呼吸リハビリ、運動、体力測定」を行います。
小児ぜんそくの保護者の方も大歓迎です。楽らく呼吸会で参加されている方の中には、ご家族がぜん息患者さんという方が何人もおられます。少しでも興味があれば是非、楽らく呼吸会にご参加ください!
・1/22(金) 13:30~15:00「呼吸リハビリ、運動、体力測定」あおぞらビル3階グリーンルーム
過去の楽らく呼吸会の取り組みについてはこちらをご覧下さい。
お問い合わせはこちら→ TEL.06-6475-8885(あおぞら財団 谷内・鎗山)