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市民活動のための環境アセスメント講座in川崎


3日目「アセスを活かす」

1月24日(日)はアセス講座3日目、アセスをどのように「活かす」かを勉強しました。3日目は皆さんお疲れになって、来られる方が減るのでは…との心配もありましたが、いざ始まってみるとスタッフを含めて16人の受講者が集まりました。みなさん、最終日も変わらず熱心に取り組んでいました!

3時間の講座のうち、初めの半分は傘木宏夫先生(NPO地域づくり工房)に、参加型アセスメントについて御講演いただきました。受講者から「この人は信頼できそうだと思った」とのコメントが出ましたが、本当に優しそうな先生で、理論だけでなくご自身が実際に関わってきた参加事例を交えつつ丁寧でわかりやすい説明をしていただきました。意見書の提出だけではなく、行政との協働でアセスに取り組んでいくという発想が新鮮でした。

傘木先生の話を聞く受講生

グループワークでアセスの方法書を読みました

中身の濃い講義を受けた後は、いよいよ頭と一緒に手を動かすワークショップで、参加型アセスメントのエッセンスを体験しました。アセスの知識、地元川崎についての知識でばらつきが出ないよう2つのグループに分け、グループごとに模造紙を囲んでアセスの方法書をじっくり読みました。短い時間の議論にも関わらず多くの意見が出され、多くの気づきがあったように思います。注意深く読まないと、ことばのあやに気づかないものですね!また、アセス書は難しいだけの役に立たない文書ではなく、実に多くの情報を含んだ文書であることも知ることができました。まさに、これからもいろいろな意味でアセスを「活かす」ことができることを実感できました!

傘木先生、スタッフの皆様、そして受講者の皆様、ありがとうございました!

多島 良(東京工業大学大学院総合理工学研究科)




Filed under: 環境アセスメント — aozorafoundation 公開日 2010年1月28日3:35 PM

市民活動のための環境アセスメント講座in川崎


2日目「アセスを見る」

「市民活動のための環境アセスメント講座」2日目、川崎市臨海部の現地見学が天候にも恵まれ実施されました。

1月23日(土)9:45頃、スタッフも含め14人で川崎駅西口をバスで出発。
川崎のアセス対象事業である川崎天然ガス発電所に向かいました。

川崎天然ガス発電所に到着すると、まず、会議室で技術部部長の中島秀明さんと業務部部長の原田益至さんに施設概要と会社設立から事業開始までの諸手続きなど、環境アセス関連の内容を中心にお話を伺いました。
その後、屋上からの見学とバスでの構内巡回で施設を案内していただきました。

アセスを通じて営巣が確認されたコチドリ。コチドリに配慮しつくった砂礫地を見学。

バスで再び産業道路を通り、川崎市内でも大気汚染がひどい(二酸化窒素濃度が高い)とされる池上新田交差点を通過。車中からその付近の環境を確認しました。

次に訪れたのは多摩川河口に近い大師河原干潟館。はじめに、ボランティアの運営委員の方々に干潟を案内していただきました。干潟がはっきり現れる時間には少し早かったものの、干潟にも色んな砂質があることを確認し、小さなケフサイソガニなども見ることができました。

干潟館内部。多摩川の自然を愛するボランティアの方々が運営をしています。

同じ干潟でも場所によって泥が違い生物にも違いが。左は砂質、右は泥質。

川崎市在住で電車の車窓などから多摩川を日常的に見ている私ですが、多摩川の河口付近に来たのははじめてで、海浜に近い砂質と水の予想以上の透明度に驚くとともに、臨海部にこんな自然が残っていたことに感激しました。

ハゼやカニなど様々な生き物を観察。

大師河原干潟館の会議室で昼食を取りながら、運営委員の方に干潟に生きている生物のお話を伺いました。干潟とそこに生きる生物たちを大切に思い、その活動を子どもたちなど、人々へ伝えていこうという熱意を感じました。

館内の展示を見てから再びバスで出発。午後の講義・ワークショップの会場である川崎マリエンへ向かいました。

川崎マリエン展望台に登り、臨海部工業地帯を一望してから会場の研修室へ。

はじめに、除本理史先生(東京経済大学教授・日本環境会議常務理事・日本環境学会幹事)より「川崎市の開発と公害市民運動の歴史」の講義があり、江戸時代末から現在までの川崎の臨海部の環境の変化と公害との関係をわかりやすく解説していただきました。

講師の除本先生。

その後、川崎公害病患者と家族の会の相沢きく枝さん、鈴木八重子さんのお二方から、川崎区に住み始めてから公害病を発症するまでの経緯とそれからの闘病の様子など、生々しいお話を伺いました。

大気汚染公害の患者さん。

実際に長年公害病で苦しんでこられた方々からのお話で、環境を守り、あるいは改善することが、人やその他の生物の命を守るために必要なことだということを実感できたと思います。

最後に、参画はぐくみ工房の竹迫和代さんのファシリテートにより、1日のプログラムを振り返るまとめのワークショップが2グループに分かれて行われました。
一人ひとりが「今日の見学で感じたこと」「私にとって大切な環境」をカードに書き出し、発表することで、参加者の皆さんの環境に関するいろんな視点・関心事を確認することができました。

コーディネーターの竹迫さん。

グループに分かれて感想を共有。

グループで出た意見を発表。

ワークショップ終了後、川崎公害病患者と家族の会の方々、除本先生もご一緒にバスで川崎駅戻り、解散しました。

長い1日でしたが、実際に五感で体感することもでき、とても充実した内容だったと思います。
皆さん、お疲れさまでした!

斎藤 千恵 (コミュニティ サポート ネット)




Filed under: 環境アセスメント — aozorafoundation 公開日 3:04 PM

環境アセスメント講座


市民活動のための環境アセスメント講座in川崎
1日目「アセスを知る」

「市民活動のための環境アセスメント講座」が、神奈川県川崎市で開催されました。
1月16日土曜、晴天!
20名が集まりました。(スタッフ込)
男性が多かったのですが、大学生など若手の参加者もちらほらいらっしゃって、会場は熱気ムンムン。

午前は、柳 憲一郎先生(明治大学法科大学院法務研究科教授)より、「参加型アセスへの道」と題してお話がありました。
事業者、行政、NPO各主体の、環境アセスメントについての「勘違い」が、とてもわかりやすく聞けました。
また、環境アセスメントを実際に活かしていこうということで、
環境アセスの実施のポイントを、非常に細やかにステップをふんでお話いただきました。
柳先生の穏やかな語り口もあって、質疑応答も活発に手が挙がっていました。

午後は、沖山文敏氏((株)オオバ環境本部本部長)より、「アセスを牽引した自治体の役割」と題して、川崎市アセス条例の誕生秘話とその特徴についてお話がありました。
沖山氏は、元川崎市環境局公害部部長として長年、川崎市の公害問題の第一線にいらした方ですので、当時の住民とのやりとりも生々しく教えてくだいました。
昭和40年代の川崎市の臨海部の写真は衝撃的で、大きな煙突からモクモクと立ちこめる煙が写っており、当時は住宅の中も煙で真っ白だったそうです。
日本初のアセス条例制定へむけての御苦労と、立場は変わられてもなお、情熱を傾けて環境アセスメントの普及に努めていらっしゃる様子が伝わってくる時間でした。

両先生、ありがとうございました!

環境アセス講座、今週の土日も続きます。
23日(土)は、川崎市臨海部の現地見学を行います。晴天でありますように!!

竹迫 和代(参画はぐくみ工房)




Filed under: 環境アセスメント — aozorafoundation 公開日 2010年1月21日2:13 PM

西淀川交通まちづくり討論会を開催しました!


西淀川交通まちづくりビジョン研究会(大阪大学・京都大学・あおぞら財団)では12月19日(土)に西栄寺において「西淀川交通まちづくり討論会」を開催し、47名の方にご参加いただきました。

本討論会は、研究会が6月から3回にわたって開催してきました「西淀川交通まちづくり意見交換会」の結果を踏まえて作成して、“西淀川交通まちづくりビジョン”について、交通まちづくりに関わる専門家(学識経験者)、行政、西淀川区民(意見交換会参加者)が一堂に会して討論することを目的としました。
まず始めに研究会の代表者である大阪大学大学院新田保次教授より研究会および討論会の趣旨について説明がありました。
第一部は、研究会委員の清水万由子氏(長野大学研究員)より、意見交換会の取り組み経緯、討論会のねらいについて報告があり、大阪大学大学院猪井博登助教から、“西淀川交通まちづくりビジョン”の発表がありました。
第二部は、西淀川交通まちづくりビジョンや意見交換会の取り組みについて、京都大学大学院植田和宏教授がコーディネーター役となり、大阪市建設局自転車対策部長上田正敏氏、神戸大学大学院小谷通秦教授、意見交換会参加者の富川純三郎氏、井口邦敏氏、濱岡道男氏の5名をパネリストにお招きし、公開討論会が行われました。

西淀川交通まちづくりビジョン
“西淀川交通まちづくりビジョン”は、意見交換会でとりまとめられた「自転車バス共存パッケージ」、「自転車施策重視パッケージ」、「啓発施策重視パッケージ」について、施策のねらい、具体的な施策メニュー、実現に向けての課題について提案しています。
 猪井先生は、どのパッケージも自動車の利用を抑制できる交通まちづくりをめざしていることを前提に、時間軸を考慮して3つの施策パッケージの関係性について説明を行った上で、各施策パッケージについて提案されました。


啓発ビジョンでは、自転車ヒアリマップの作成や交通環境教育の実施、バスタウンマップの作成などが提案され、できることから、できる人から、すぐ始めることの必要性が示されました。
また、自転車重視ビジョンでは、自転車の移動速度をアップさせて、自転車をより便利な乗り物としてまちづくりに取り込む必要性が示され、自転車走行空間の整備などのハード整備と、自動車から自転車への転換、自転車マナーの向上などのソフト施策の両面から提案されました。
自転車バス共存ビジョンでは、自転車をより多くの人に利用してもらうための施策を実施する一方で、自転車に乗れない、これまでの路線バスでは利用が困難な人への丁寧な対応ができるバスの必要性について提案されました。
さらに、自転車重視ビジョンでは国道43号、国道2号、淀川通りに新たに自転車道を整備する場合の断面構成案や整備された効果についてCO2排出削減量のシミュレーションなども示されました。

公開討論会
 まず、はじめに植田先生が、西淀川交通まちづくりビジョンを「自転車ビジョン+啓発(赤)、「自転車バス共存ビジョン+啓発(青)」の二つに整理し、それ以外のビジョン(黄)を加えて、会場の参加者の意見を旗揚げアンケート方式で確認しました。


 その後、各パネリストの方から自己紹介を兼ねて、ビジョンに対する意見等についてコメントをいただきました。
 上田氏からは大阪市の自転車施策の取り組み状況について報告があり、放置自転車対策に力を入れていること、自転車道整備も早い時期から取り組んでいることなどが報告されました。自転車は市民に身近な交通手段であることから、“今日は被害者、明日は加害者”になってしまう交通であり、市民の理解と協力の必要性が述べられました。
 意見交換会に参加されていた3名からは、市民が自ら考え、行動することの大切さや、交通まちづくりを市民主体的に考えることの楽しさや難しさ、市民がまちづくりを提案していくことの必要性などについて語られました。
 小谷先生からは、専門家の視点でビジョンには歩行者の視点がやや不足していること、3つのビジョンを具体化していく過程で一つのビジョンにまとまる可能性などについて指摘いただきました。また、自動車対公共交通、自転車、歩行者の関係は方向性が明確であるが、グリーンモードと呼ばれる公共交通、自転車、歩行者間の共存関係については、次ステップの課題であることも述べられました。
 会場からは、ビジョンの実現性に関するものや歩行者の視点、行政などの役割について質問があり、活発な討論が行われました。
最後に「意見交換会そのものに意味がある。その意味とは、意見交換を通じて他の人の立場が理解できること、それが思いやりや共感につながる。また、まちという空間に対して共通の思いがあるが、具体化する過程で違った意見が出てくる。しかし、共通の思いがあることを確認することが大切で、意見交換会という確認の場がビジョンを作るときの基盤となる。
そして、意見交換を重ねる中で、皆の共通の大切な思いを確認し、他者の思いも確認し、それが地域の思いになり、ビジョンができあがる。そのビジョンが、様々な施策を具体化するときの原動力となる」と、コーディネーターの植田先生よりまとめがありました。

今回の討論会はとても寒い日に開催されましたが、皆さんの西淀川に対する思い、将来に向けてよりよいまちにしていこうという思い、交通まちづくりに市民が参加したいという思いなど様々な思いが重なりあって温かい気持ちになりました。
最後になりましたが、討論会の会場を快く提供してくださ�
�た西栄寺さんには大変お世話になりました。今回の討論会も様々な方にご協力いただき、様々な思いが一つになって無事終了することができました。
あおぞら財団では、西淀川の皆さんと一緒に今後も様々な形でまちづくりに取り組んでいきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします!
(文責:石塚裕子)




Filed under: 西淀川交通まちづくり — aozorafoundation 公開日 2009年12月21日2:59 PM

西淀川交通まちづくり討論会を行います


12月19日(土)13:30〜16:00に西淀川区御幣島にある西栄寺
(さいえいじ:御幣島1-6-17 区役所裏)で西淀川交通まちづくり討論会を行います

今年1年、西淀川区民の皆さんと意見交換会を行ってきましたが、
(→ブログカテゴリの「西淀川まちづくり意見交換会」からバックナンバーをご覧ください)
そのまとめとして、
●意見交換会の取り組みの報告
●「西淀川交通まちづくりビジョン」の発表
●公開討論会(交通まちづくり関係者・学識経験者・NPO)
を行いたいと思います

西淀川の将来について、みんなで一緒に考えていきませんか?
西淀川区民の方はもちろん、それ以外の方もどしどしお申し込み下さい☆
お待ちしています!

チラシをダウンロード(PDF 900Kb)

お申し込みはあおぞら財団まで!
TEL:06−6475−8885 FAX:06−6478−5885
E-mail:webmaster@aozora.or.jp




Filed under: 西淀川交通まちづくり — aozorafoundation 公開日 2009年12月1日3:34 PM
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