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「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」に対する意見を提出しました(1/10)

1月10日に「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」に対する意見を西日本高速道路株式会社、阪神高速道路(株)、(独)日本高速道路保有・債務返済機構に提出しました。

今回の料金の改定案は、国土交通省が発表した「近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」に基づくもので、平成28年12月26日(月)~平成29年1月10日(火)の年末年始をはさむ2週間という短い期間に意見募集がありました。意見に対する高速道路会社側の見解は、募集締め切りの3日後の1月13日に公開されましたが、財団からの意見だけでなく、多くの意見に対して「皆様から頂きましたご意見につきましては、今後検討する際の参考とさせていただ きます。」という回答でした(「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」に関する意見募集結果について)。

あおぞら財団からの意見書は次のとおりです。

意見書(2017年1月)

2017年1月10日

あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター) 研究員 谷内 久美子

<料金値上げが交通流や環境に与える影響の評価と公開>

今回の料金改訂案は新規の高速道路整備の財源確保の観点から料金が値上げされる区間が多いようですが、料金の変更は交通需要に与える影響が大きいものと考えられます。高速道路の値上げは、高速道路から一般国道などの利用の増加につながり、高速道路だけでなく一般道の交通流に与える影響(交通量、速度、渋滞など)が大きいのではないかと思われます。また、交通流の変化に伴い、大気や騒音といった周辺環境に与える影響もあり、道路沿道の住民の生活も影響を受けます。今回の料金改訂による交通需要予測はなされていると思うのですが、それに伴う高速道路や一般道の交通流および周辺環境に与える影響がどのようなものになるのか推計はされていますのでしょうか?道路沿道住民や一般市民の目線から今回の改訂が生活に与える影響を多面的に評価し、それを広く公開してほしいと思います。

<環境ロードプライシングについて>

環境ロードプライシングを継続すると書かれていますが、この割引はどのような形で継続されるのでしょうか?現状においても環境ロードプライシングは十分に活用されていない状況にあり、国道43号の大気はきれいになっていません。同じ割引率であっても全体の料金が上がるようであれば、環境ロードプライシングへの移行は十分に起こらないのではないでしょうか? 環境ロードプライシングがどのように変更されるのか、また、それに伴ってどのような変化があるのかを推計し、結果を公開してほしいと思います。

<意見募集の周知が不十分であることについて>

今回の意見募集についての周知がほとんどなされていないため、広く意見を集めることができないのではないかと思われます。意見募集期間は2週間と短い上に、年末年始をはさんでいることもあり実態としての期間はさらに短いものとなっています。これでは、意見を十分に練り上げることができないまま、提出しなければなりません。意見募集は高速道路株式会社等が主体となっていますが、案は国土交通省が中心となって作成されているため、行政手続法に基づき、意見募集期間を30日以上とするべきではないでしょうか?平成29年6月から新料金へ移行するとのことですが、このままでは利用者をはじめとした市民の意見を十分にきくことはできないと思います。

<あおぞら財団>「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」に対する意見書(2017年1月)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,西淀川交通まちづくり — aozorafoundation 公開日 2017年1月17日5:05 PM

乳幼児連れ、高齢者の自転車利用調査にご協力ください!

あおぞら財団では、子ども乗せ自転車や高齢者の自転車利用に関する調査研究活動をしています。自転車は手軽で環境負荷の小さな乗り物として、子育て層や高齢者をはじめ多様な人々に便利に使われています。しかしながら、西淀川区の自転車環境はそうした多様な利用者に対応したものになっておらず、歩道を通行する自転車に歩行者が安全を脅かされたり、高齢者の自転車による交通事故の増加、子ども乗せ自転車の事故の頻発といった様々な課題があります。
そこで、この取り組みでは、子ども乗せ自転車や高齢者の方々の自転車利用の実態を把握した上で、自転車の利用の仕方や自転車走行環境の改善を考えていきます。調査では、自転車利用者が街中を実際に走行している様子を撮影し、バランスの取り方、自転車利用がしにくい箇所、他の交通への対応の仕方などの実態を把握します。

◆調査の方法
時間は5〜10分程度です。自転車で走行している様子を、後ろから追いかけてビデオで撮影します。
撮影後に簡単なアンケートに回答していただきます。

調査場所は大阪市西淀川区内ですが、詳細な調査場所、調査時間は協力してくださる方のご都合に合わせます。

◆グループインタビュー調査(予定)
2017年2月(日程未定)に自転車利用者に対するグループインタビュー調査を行い、自転車走行の実態や西淀川区内で自転車利用する際の危ない箇所について話し合います。こちらにも是非ご参加ください。

◆調査に関する問い合わせ

あおぞら財団(担当:谷内・藤江)まで

TEL:06-6475-8885、Fax: 06-6478-5885、mail:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)

申込書はこちら

※この取り組みは、公益財団法人交通エコロジーモビリティ財団の平成28年度ECOMO交通バリアフリー研究助成を受けて実施しています。

Filed under: イベント案内,自転車まちづくり — aozorafoundation 公開日 2016年12月13日4:20 PM

ソラダス報告会「みんなで調べた西淀川の空気の汚れ」を開催しました(12/7)

12月7日(水)にソラダス2016西淀川報告会「結果発表!みんなで調べた西淀川の空気の汚れ」が行なわれました。参加者は27名(報告者含む)でした。

日時:2016年12月7日(水)15:30〜17:30

場所:のざと診療所3階

主催:2016大阪NO2簡易測定(ソラダス2016)西淀川地域実行委員会

最初に大阪労連西淀川総連合の矢野さんからあいさつが行なわれました。今回のソラダス2016では、過去の調査の時以上に多くの団体と協働して行ったこと、また、測定前の実行委員会も3回行い、大気汚染に関する勉強会も行い、大気汚染に対する関心を高めながら実施してきたこと等をお話しされました。

続いて、あおぞら財団の栗本からソラダス2016の結果報告です。西淀川区内を45区画に分けて計測しています。中島工業団地がある西淀川区の湾岸部では91ppbと高い数値が出ました。他にも環境基準上限値の60ppbを超えたところが3箇所ありますが、すべて中島工業団地内の中島2丁目でした。NO2測定のためにカプセル設置を行った方々は、自分が計測した場所の空気の状況が数値として出てきているのを大変興味深そうにみておられました。

講演「手渡したいのは青い空 大気汚染対策を進めた市民の力」

次に、西淀川公害患者と家族の会事務局長の上田さんから「手渡したいのは青い空 大気汚染対策を進めた市民の力」と題した講演がありました。

西淀川区のNO2の測定運動は1978年に始まりました。この時期は、NO2の環境基準緩和をめぐる攻防があった時期で、それまで「1時間値の1日平均値0.02ppm以下」とされていたのが、1978 年に「1時間値の1日平均値0.04~0.06ppmのゾーン内またはそれ以下」に改訂されました。これにより、公害指定地域全面解除が行われることになります。市民による大気汚染測定運動は、こうした人間の生活環境よりも経済発展を優先する政策にNOを突きつける運動の一つだったのです。

現在は、大気はかなり改善されましたが、大阪市内を中心に汚染が改善されずに残っている箇所があります。港区の国道43号と阪神高速道路が重なって走行する地域沿道では、環境基準を超え、80ppbにも達する深刻な汚染が続いています。また、カプセル調査と同時に行った健康アンケートを分析すると、ぜん息有症率はNO2濃度が高い地域ほど高く、大気汚染のひどさとぜん息の有症率とは大いに相関していました。ぜん息などの呼吸器疾患には、環境の因子、特に自動車排ガス等の影響が大きく、きれいな大気環境を実現することをもっとも重要な課題とし、ぜん息など呼吸疾患は公害疾患として救済する仕組みを検討すべきだと述べられました。

そして、私たちができることとして、みんなで調べた結果を区民に知らせる、調査データに学び、話し合いをする、交通や健康の問題で区役所と懇談する、道路連絡会に参加することを提案されました。

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報告「交通量と空気の汚れ調べ 道路連絡会の取り組みのひとつとして」

報告「交通量と空気の汚れ調べ 道路連絡会の取り組みのひとつとして」は、あおぞら財団の谷内が発表しました。

道路連絡会は、公害裁判において原告・国・高速道路会社との間で交わされた和解条項に基づいて設置されたもので、公害被害者が道路政策について道路政策決定者に直接意見を述べることができる貴重な機会です。道路連絡会はPM2.5の測定および環境基準の設定、環境ロードプライシングなど様々な政策の実現に関与してきました。その一方で、交通規制等の抜本的な対策は実現できず、議論が膠着化している部分があります。

そこで、西淀川では、膠着した議論から協働した議論に進めていくために、国交省、阪神高速道路株式会社、患者会、あおぞら財団によるワーキング会議を実施しています。ここでの検討事項の一つとして、交通量と大気の関係がどのようになっているのかというものがあります。そのため、阪神高速道路の大規模工事に合わせてNO2測定のカプセル調査を行いました。工事期間中には、国道43号、国道2号で交通量が増大し、それに伴い大気の状況も悪化していました。このデータを詳細に分析することにより、どの程度交通量を減少させれば大気を改善できるのかという議論をすすめていきたいと考えています。

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最後に西淀川高校の門谷先生から「西淀川高校での環境教育のとりくみ」の報告がありました。西淀川高校では、学校として「環境教育」を位置づけており、今年は1〜3年生全体でNO2カプセル調査を実施し、文化祭で結果を発表しました。この取り組みにより、身近な問題から身近ら行動する意味を考えることに繋げています。

西淀川高校の門脇先生の報告

西淀川高校の門脇先生から環境教育の取り組みについて報告がありました

質疑応答では、PM2.5に関するもの、交通量を大幅に減少させることが現実的なのか、行政をもっと動かさないといけないのではないかといった質問や意見が出されました。

今回の「ソラダス2016西淀川の取り組み」により、西淀川区内での大気汚染に対する関心を持つ人を増やすことができました。さらにこの取り組みを大きく広げ、大気の改善を実現していくために、みんなで力を合わせてできることを継続してやっていけたらと思います。また、今年度の道路連絡会は2〜3月にあおぞらビルにて公開で実施する予定ですので、交通と大気について興味のある方はぜひご参加ください。

(谷内)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,西淀川交通まちづくり — aozorafoundation 公開日 2016年12月12日12:07 PM

「前輪2輪タンデム自転車」の試乗にご協力ください

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

「前輪2輪タンデム自転車」の試乗にご協力ください

2人乗りのタンデム自転車は通常、前1輪、後ろ1輪ですが、ただいま、前が2輪のタンデム自転車の試作品が2台あります。2人でこぐタイプと前が椅子タイプ、それぞれ1台ずつです。前が2輪なので、安定性があり、タンデム自転車の発進時のふらつきが防げます。前2輪のタイヤにはシンクロ機構(※)が使われています。

ぜひ、多くの方々に試乗いただき、みなさまの感想やコメントから、よりよい自転車にしていけたらと思います。簡単なアンケートを用意していますので、それにお答えいただけると幸いです。

とにかく、乗ってみたい方!ぜひ、おこしください&ご協力ください。

対象=成人
試乗可能時間=平日9時30分~17時30分
貸出場所=あおぞら財団(大阪市西淀川区千舟1-1-1 あおぞらビル4F)
担当=鎗山(やりやま)、藤江(ふじえ)
お手数ですが、事前に電話連絡をください。 06-6475-8885

タイプは2つあります。

A:2人でこぐタイプ
・前と後ろにサドル、ペダルが縦に並んでいます。
・前のタイヤは2輪で、その内幅は15センチ。
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B:前が椅子タイプ
・前が椅子になっており、前の人は座るのみ。
・後ろにサドルとペダルがあり、後ろの人がハンドル操作、ペダルをこぐ。
・前のタイヤは2輪で、その内幅は47センチ。
・電動アシスト付き
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※シンクロ機構
自在に上下に昇降できる2つの車輪をチェーンで連結し、一方の車輪が上昇すると、もう一方の車輪がそれに比例(シンクロ)して強制下降させられる機構。ケイズ技研株式会社特許。

アンケート調査実施主体:あおぞら財団、大阪市立大学
協力:大阪でタンデム自転車を楽しむ会

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント案内,タンデム自転車,地域づくり — aozorafoundation 公開日 2016年11月30日5:51 PM

千舟リバーサイドヴィラ自治会の防災訓練に協力しました(11/20)

11月20日(日)に、千舟リバーサイドヴィラ自治会(管理組合、佃連合1-第3振興町会)が主催した防災訓練に協力しました。訓練への参加者は約50名でした。

千舟リバーサイドヴィラは、左門殿川と神崎川の分流する地点に位置しており、川に挟まれた場所にあるマンションです。千舟リバーサイドヴィラ自治会では2010年度から継続して防災訓練に取り組んでいます。

この日の防災訓練は、今までの経過の説明、班に分かれて無線訓練や備蓄品の確認を行ったのち、救護訓練等を行いました。あおぞら財団では、防災訓練のうち、防災備品の展示と説明、布担架を使った救護訓練のお手伝いをしました。

防災備品の説明の際には「こういうのあるといいね」と、みなさん興味津々でみられていました。

布担架の救護訓練を体験した方からは、「訓練しておかないといざという時に使えないので体験してよかった」「津波では横移動ではなく階段を上る移動が必要になる。5人で1人を運ぶのにもなかなか大変で、高齢者だけで対応するのは難しい。対応を考えなくては」などの感想がありました。また、おんぶ紐を体験された方は、「体力のある救助者であれば、おんぶ紐の方が救助しやすい」といった感想がありました。

布担架の訓練

布担架を使った搬送訓練

おんぶ紐の搬送訓練

おんぶ紐を用いた搬送訓練

いざという時に少しでもスムーズに対応し、被害をできるだけ小さくとどめることが出来るように、地域でこのように継続して防災訓練をしていくことは大事なことだと思います。こういう活動が他の地域にも広がっていくといいですね。

参考

みんなで守る! みんなで助かる! 防災まちづくり」:あおぞら財団は、「みんなで守る! みんなで助かる!」を合言葉に、西淀川区の防災教育・災害時の要援護者支援に取り組んでいます。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,防災教育・にしよど親子防災部 — aozorafoundation 公開日 2016年11月25日12:04 PM
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