にしよどがわ防災まちづくり通信VOL.3「西淀川の災害記憶をまなぶ」ができました。西淀川区の過去の災害(主に第二室戸台風:昭和36(1961)年)について、28名の方に聞き取り調査した結果を、絵や写真とともに、とりまとめました。身の回りの防災について考える際の手がかりになれば幸いです。あおぞら財団で配布していますので、ぜひ、手にとってみてください。
PDF版はこちら
防災まちづくり通信VOL.3(PDF)
※この活動は公益財団法人JR西日本あんしん社会財団の助成でおこなっています。
にしよどがわ防災まちづくり通信VOL.3「西淀川の災害記憶をまなぶ」ができました。西淀川区の過去の災害(主に第二室戸台風:昭和36(1961)年)について、28名の方に聞き取り調査した結果を、絵や写真とともに、とりまとめました。身の回りの防災について考える際の手がかりになれば幸いです。あおぞら財団で配布していますので、ぜひ、手にとってみてください。
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防災まちづくり通信VOL.3(PDF)
※この活動は公益財団法人JR西日本あんしん社会財団の助成でおこなっています。
日時:2014年3月29日(日) 9:30~11:30
場所:明石市望海地区(花園校区)西明石南公民館
参加者:48名(地域住民および専門職37名、講師3名、スタッフ8名)
主催:あおぞら財団
共催:花園校区連合協議会、望海地区在宅サービスゾーン協議会
明石市望海地区(花園校区)にて、災害時要援護者防災訓練「みんなで守る!みんなで助かる 災害時要援助者の避難をみんなで考えよう」を開催しました。
昨年に引き続いての開催で、住民の方々とともに、地域のディサービスや訪問介護に関わるヘルパーさん、ケアマネージャーさんなどが参加されました。また、明石市からは、総合安全対策局からの参加もありました。
明石市望海在宅介護支援センターの永坂美晴さんの進行で進められました。
まず、あおぞら財団が作成した「ぼうかい防災まちづくり通信vol.1」を使って、災害時における要援護者の避難訓練が必要なこと、この取り組みを進めていくためには、地域の専門家との連携が必要であることなどが説明されました。
大規模な地震が発生したことを想定して机上訓練を行いました。
机上訓練にあたっては、①住民、②地域包括センター・ケアマネージャー、③ディサービス・訪問介護などのヘルパー、④行政のグループに分かれました。
<想定>
①3月のある曜日・午前9:30に大規模な地震(震度7)が発生しました。
② 近隣では、火災が発生しています。避難してください。
③ 多くの家屋が倒壊しています。ガス、電気、電話、水道は不通です。
④まずは、各自、各事業所で状況を確認してください。
⑤さらに3日間の避難生活のため、あらゆる方法を考えてください。
机上訓練の前半は地震発生直後です。グループごとの細かい想定を確認した上で、「この状況であなたはどうしますか?」との質問に意見を個人でポストイットに記入した後、各グループで出し合いました。ついで、ワールドカフェ形式で、一人を残して異なるグループへ席を移し、異なるグループでの意見を報告し合いました(2回)。
*話し合いの様子
机上訓練の後半では、地震発生から数時間後を想定して行いました。「ほかの人に助けを求めるときどうしますか?」との問いを元に、誰かにFAXを送るとすれば、①どこと連絡をとればいいですか?②どんなことを確認しますか?の2点について考えました。
住民から行政へ、ケアマネージャーから民生委員へなど、この想定の状況で知りたいことや確認したいことを用紙に書き、それに対して返事を出してもらいました。
情報交換した内容については全体で発表しました。ヘルパーから住民へ「人手が足りないから助けてほしい」との質問に「協力できます」といった回答があったり、「まずは○○へ連絡してください」といった具体的なやりとりがされた様子を共有しました。
*発表の様子
次に、避難所ミニ体験教室でした。
明石市消防署の職員から、災害時に怪我をした人や要援護者の人などがいる場合に、身近な道具を使ってできる搬送方法を教えてもらいました。
竹竿と毛布で作る担架、毛布のみでの搬送(複数人および1人の場合)、椅子を使っての搬送、道具がない場合など、色々な場合でのシミュレーションを行い、体験も行いました。
*毛布を使った搬送
*椅子を使った搬送
東日本大震災の人命救助に参加された隊員のお話も伺いました。
続いて、ユニバーサルデザイン社会の栂紀久代さんと大塚毅彦さんからコメントがありました。
まず栂さんからは、花園校区は地域を守る意識が高いことが指摘されました。その上で、要援護者の避難については、まずはどのような問題があるのかを視覚化することが大切であること、その問題を解決するために自助、共助、公助それぞれで出来ることについて連携をとっていく必要があることが説明されました。また、援護者自身も勉強が必要とのこと。互いに協力しあうことで多くの命が救えることについてお話がありました。
次に大塚さんからは、このような場で話し合いをすることで問題が解決していくので、日頃の会話を大切にして欲しいとの指摘がありました。また、明石市内の各地で行っている取り組みを交流する機会を作りたいこと、明石工専の学生に安心安全の地域づくりについて防災の取り組みを紹介して欲しいといった要望がありました。
最後に、明石市総合安全対策局から、防災の取り組みは日頃からの取り組みが重要であることについて説明があり、3月31日に明石市民「減災」手帳(明石市災害ハザードマップ)を発行するのでぜひ活用して欲しいとの挨拶があり、本会を終了しました。
本事業は、「独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」を受けています。 (記:片岡)
日時:2014年3月23日(日) 13:30~15:30
場所:明石市望海地区(貴崎校区)貴崎集会所
参加者:約50名
主催:あおぞら財団
協力:貴崎校区まちづくり協議会、望海地区在宅サービスゾーン協議会
明石市望海地区(貴崎校区)にて、災害時要援護者防災訓練「みんなで守る!みんなで助かる 災害時要援助者の避難をみんなで考えよう」を開催しました。
この日は、地元住民の方だけでなく、ケアマネージャー・サービス事業者や行政、社会福祉協議会、医療関係者などの専門職の皆さんも集まりました。
はじめに、明石市望海在宅介護支援センターの永坂美晴さんから、あおぞら財団が作成した「ぼうかい防災まちづくり通信vol.1」を使って、明石市での過去の災害や、災害時には支援を必要とする人がいること、昨年の避難訓練の様子などの紹介がありました。
すると、ここで急にサイレンがなりました。地震が発生した模様です。参加者は一斉に机下に隠れました。
ここからは、3月の平日午後1時30分に震度7の地震が発生したことを想定して、「住民と専門職とで災害時のことを話し合ってみよう」と題した机上訓練(ワークショップ)が行われました。
前半は地震発生直後の机上訓練です。
まず、各テーブル毎(①住民、②ケアマネージャー・サービス事業者、③行政その他)に更に細かい想定が書かれた紙を読みました。
次に、下記の内容について各自で考え、その上でテーブル毎に意見を出し合った後に、全体で発表しました。
① 今日は平日この時間(午後2時頃)です。あなたは、自分の家、もしくは事業所にいます。
今、あなたの身になにが起こっていますか?考えてみましょう。
②自分の家、事業所、あなたがいる周りの状況はどうなっていますか?
③何が問題になりましたか?
事業所が混乱している様子や家族の安否確認をする様子などを想像した上で、次にすべきことや家周辺の安全確認の方法など、様々な問題点が出されました。
後半は、地震発生から数時間後の机上訓練を行いました。
色々な問題が起こっていることを想定した上で、誰かにFAXを送るとすれば、①どこと連絡をとればいいですか?②どんなことを確認しますか?の2点について考えました。
聞きたい相手が会場にいらっしゃる場合はその用紙を実際に届け、返事を書いてもらいました。
行政、ケアマネージャー、自治会長、民生委員など宛に質問がされ、それぞれに返事を書いて情報を交換することができました。
最後は、避難所ミニ体験教室が行われました。
まず消防署員から、災害時に怪我をしている人をはじめ要援助者を運搬する方法が説明さた。毛布と竹竿を使った担架の作り方、椅子や毛布やシーツなどを使った運搬方法、道具がない場合の運び方など教えていただきました。
消防署員からは、災害救助は最初の72時間が重要なので、周辺の人たちが互いに助け合って進めて欲しいとのコメントがありました。
◆竹竿を使った担架づくりの様子
◆道具を使わずに搬送する方法
参加者からは、「日頃の近所との交わりが大切だと思いました」「これからもぜひ続けて欲しいです」などの感想が寄せられました。
本事業は、「独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」を受けています。 (記:片岡)
日時:2014年3月16日(日) 10:00~12:00
場所:堺市原山台C団地管理組合集会所
参加者:約60名(一般参加者50名、スタッフ8名)
主催:あおぞら財団
協力:原山台校区自治連合会
3月16日(日)午前、堺市南区にある原山台C団地にて消化訓練が行われました。これにあわせて、あおぞら財団では、要援護者の搬送訓練および防災用品グッズの展示を行いました。
<消化訓練>
消化訓練では、まず堺市消防局員から火災の出火原因として、タバコ、火遊び、放火、コンロなどが多いことが指摘されました。特に放火対策として、家の周辺に燃やされやすいものを放置しないようにして欲しいとの説明がありました。
次に、火事を見つけたらすることとして、①知らせる、②消す、③逃げる、の3点が大切であるとのこと。最も重要な点については、ケース・バイ・ケースで判断することが必要ですが、一般的にはまずは誰かに知らせて119番をしたり、消化にあたったりといったことを協力しながら進めるようにしましょうとの説明がありました。
続いて、水消火器を使っての消化訓練を行いました。まず消火器の使い方として、①ピンを抜く、②ホースの先を火元に向ける、③レバーを握る、の手順の説明がありました。次に火元を想定して、実際に消火器を使ってみました。
消防局員からは、火の根っこに向けて噴水するようにするなど、消化のコツを教えていただきました。
<要援護者搬送訓練>
要援護者の搬送訓練では、まず布担架を使って要援護者の搬送を体験しました。
次に、堺市危機管理室の担当者から、布担架がない場合、毛布を使っても搬送することができることなどの説明がありました。
参加者からは、「毛布の利用は簡単にできるが、やはり布担架の方が運びやすい」「いざという時、まずは外に運び出すには毛布を活用するとよい」など意見が出されました。
続いて、車椅子の牽引補助装置を使っての搬送を体験しました。高齢化に伴って車椅子の利用者が増えているため参加者の関心は高く、購入にあたっての補助制度などについて質問が出ていました。
<防災グッズの展示>
管理組合の集会所にて、災害時に必要となる防災・避難グッズの展示を行いました。簡易トイレ、非常食、携帯ラジオなど約20点を展示しました。
参加者からは、「どこに行けば購入ができるのか」「避難所にはどんな備品が設置されているのか」といった質問がありました。
◆展示パネル
参加者のアンケートでは、「住民の多くに要介護者の搬送方法を見て欲しい」「日ごろから防災グッズを揃えようと思います」「毛布の利用を自宅でも試してみたい」といった意見が寄せられました。
本事業は、「独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」を受けています。 (記:片岡)
2つの子育ての集まりにお邪魔して、第二室戸台風についてのお話をしました。
【西淀川区子ども・子育てプラザ「サイエンスクッキング」】
・日時:2月16日(日)13:30~15:30
・場所:西淀川区子ども・子育てプラザ
・参加者:15名(小学生5人、乳児の親子2組、ボランティア2人、職員2人、財団スタッフ2名)
2月16日は、西淀川区子ども・子育てプラザが主催している「サイエンスクッキング」におじゃました。
サイエンスクッキングでは、災害時のご飯の炊き方ということで、子ども・子育てプラザの阪本さんの指導の下ビニル袋でご飯を炊きました。
この方法だと、1人ずつの分量ずつ作れるので配るが簡単ですし、お皿を洗う手間や水が省けます。
ご飯を炊いている間に、第二室戸台風を中心に過去の災害の話をしました。
西淀川は過去にくりかえし大きな災害にあっていること、堤防が決壊するとなかなか水がひかないこと、浸水すると食べ物やトイレに困ることなどを、体験談をもとにスライドを使って説明しました。
お話を聞きながら、ボランティアの方が「第二室戸台風で雨風が強かったのを覚えている」「知人の家が水に浸かった」という自らの体験を話してくださいました。
参加者の方の反応は好評で、熱心にみなさん聞いて下さり、こういう話を聞く機会がなかなかないから他の子育ての集まりや老人会でも話をしてほしいといわれました。
【野里子育てサロン】
・日時:2月20日(木)10:30~11:30
・場所:野里福祉会館
・参加者:20名(乳児の親子6組、民生員5人、財団スタッフ2名ほか)
2月20日は、野里子育てサロンにお邪魔しました。
この日もサイエンスクッキングの際と同じように、子ども・子育てプラザの阪本さんが災害時のご飯について実演している間に、過去の災害のお話をしました。
小さな子どもさんが多かったので、お母さんがたはなかなか話に集中することができなかったようですが、「高齢者や乳幼児のいる家庭は避難が遅れがち。早めに避難を!」というお話をしているところで、小さなお子さんをお持ちのお母さんが大きくうなずかれたりなど話の重要なポイントは伝わったように思いました。
また、この日は、たまたま大和田で第二室戸台風の被害にあった方がおられました。私たちが写真やイラストのスライドで説明すると、「うちの2階に30人以上が避難していた」「水が何日もひかなくて大変だった」といった話をしてくださり、話にリアリティが増しました。
西淀川区は、新しくマンションがたくさん建設され、若い方がたくさん増えています。こういった方たちに、過去の水害の話は伝わっておらず、また、西淀川が水害の被害に遭いやすいという認識も薄いように感じます。
今後、こういった集まりにお邪魔して、少しでも過去の災害の話を伝えていけたらと思っています。
※この活動は公益財団法人JR西日本あんしん社会財団の助成でおこなっています。
(日本学術振興会 特別研究員 谷内久美子)