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ブログカテゴリー » エコミューズ館長日記

エコミューズ館長日記No.13

2025年正月を迎えました。明けましておめでとうございます。
正月に入るころから、寒い日が続いています。
久しぶりにあおぞら財団を訪問しました。
読売新聞の富山版記者さんから、あおぞら財団のエコミューズが今進めている資料集編集を記事にした新聞記事を送ってくれました。
その記事のコピーを頂き、読ませていただきました。
有難い記事です。

富山のイタイイタイ病資料館が持っている資料をどう整理するか、また患者さんたちの作った清流会館に保管された資料をどうするか、新潟水俣病資料館の奮闘をまとめられた記事等、3回にわたって紹介されました。あおぞら財団の活動は、3回目に大きく取り扱われていました。
公害資料の補助が急務であることはよくわかりました。

エコミューズは創設以来、ずっと黙々と所蔵資料の目録化に力を注いできたのですが、それが大きな力の源泉になっていることを今思います。
小さな作業を積み重ねると、大きな力を発揮することを重々と感じています。

午後からはOfficeHigaの比嘉さんと、ウェブ版の資料集についてオンラインで協議しました。
これは資料集の根本となる原史料を280点に整理したものの、全体としては容量オーバーになっているものを救出するために、ウェブ版を作ろうという発想からその制作にむけて検討を始めたものです。
すなわち、最終的に掲載できなくなった原史料を生かすためにその画像をPDF化して紹介しようという試みです。
資料集の計画はこうして編集本とウェブ版と2本立てになることが決定しました。
これからの見解が楽しみです。

正月明けの財団事務所は掃除も行き届いて、気持ち良い空間でした。
ただ、編集本の原稿は今年度中に終わりたいという希望とは裏腹に、少し遅れ気味です・・・。

2025.1.8  小田康徳

上記、読売新聞の記事はこちらでご覧いただけます。

記憶を引き継ぐ(上) イ病資料遅れる電子化 関係者高齢化 保管方法喫緊の課題
https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/feature/CO078660/20241205-OYTAT50021/
2024年12月5日

記憶を引き継ぐ(中) 資料活用してこそ意義 新潟水俣病 裁判、研究用に公開
https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/feature/CO078660/20241206-OYTAT50000/
2024年12月6日

記憶を引き継ぐ(下) 行政頼らず歴史伝える 西淀川公害訴訟 研修の拠点にも
https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/feature/CO078660/20241209-OYTAT50000/
2024年12月7日
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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

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#エコミューズ
#西淀川公害がわかる資料集

エコミューズ館長日記No.12

いよいよ今日から第5章!
裁判闘争の始まり。裁判だから記録は簡単だとはいえない。

まず裁判を闘う意義とその課題が明確になっていく過程が示されなければならない。西淀川公害裁判は1978年4月に提訴され、1991年3月29日第1次訴訟について1次判決が下され、この間だけで丸々13年の年月が流れた。さらに1995年3月全面解決に向けた勝利的和解勧告の受諾をしたため、17年の年月が経過している。長い年月である。
この間、原告側当事者の中には亡くなる方があったが、その基本精神はずっと現在まで引き継がれることとなっている。

この裁判の始まりとそれを維持するために費やされた関係者の意志を記録することが、これからの課題である。残された紙数を有効に使い、上記の課題を実現するために更に力を入れていかねばならないだろう。

なお、裁判闘争になってからの章立ては4章仕立てから3章仕立てに集約することとした。詳しいことは追々述べていくが、読者の皆様の理解を便にするためのものである。

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2024年の館長日記はこれにて終了です。皆さま、お読みいただきありがとうございました。
来年は、また新たな心でこの続きに取り組み、早めに完成に持っていきたい。
応援のほど、よろしくお願いします。

 

 

2024.12.23 小田康徳

 

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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

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エコミューズ館長日記No.11

何から喋ろうか…。

今日は一気に第3章「公害源との闘い」の翻刻作業を完了させることが出来た。
具体的には、「1.中島水道・大野川、緑地化の実現をめざす」「2.公害被害者救済法制定の下、企業による公害に立ち向かう」「3.西淀川公害患者と家族の会の結成」「4.1975年前後の運動」である。
勘定したページ数を見ると約60ページとなっている。
第1章(工業化する西淀川区)が53ページ、第2章(公害に苦しむ学校と公害教育の展開)が30ページであったので、全部で約140ページだと計算できる。
本文が250ページを目標とすると、あと110ページ…。ああぁぁ…。
ここまで全7章仕立てで組み立てていたのだが、このままではページ数がオーバーだ。内容的には、大事な視点の発見があり、知られざる史実の解明も成し遂げてきた。
だがこれから先は、裁判・西淀川公害裁判であり、本書の白眉となるものである。今まで以上に充実させることが望まれている。
もちろん、必要なページ数は確保しなければならない。頭が痛い…。

それはさておき、今回一気に60ページの翻刻を成し遂げた結果を眺めてみると、西淀川公害裁判を担ったものとして「西淀川公害患者と家族の会」、略称「患者会」があるのだが、その活動が始まる以前の様々な活動主体の姿があったことを示すことが出来たと思う。1960年代末期からの中学校・小学校の先生方の公害教育への尽力、緑地化推進委員会の緑道建設にかけた運動など大事な活動ぶりを示すことが出来たのではなかろうか。西淀川公害反対運動というのは、そのような人たちの複合した運動であったことをつくづくと感じる。

今日は、最終的な翻刻分の追い込みにあたって、私やミナコさんの超人な(ちょっとオーバーか…)努力と工夫があった。大きな表を小さな紙面に表現するための努力がいろいろされたが、結局難しいことが判明して、Excelに表を保留することにとどまった。本人にとっても残念に思うところであろう。だがこれで内容は十分伝わるものができたと思う。
さらに機能にたけた人の手腕に期さねばならないことは、これから先も何度も出て来ることになると思う。いい勉強になった。

2024.12.18 小田康徳

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エコミューズ館長日記No.10

みなさんお久しぶりです。
今回はミナコさんに、編集作業をしていて気が付いたことを書いてもらいました。編集作業の意義がこんなに率直に語られることが大変うれしく思っております。

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最近定例会議や作業中の小田先生のお話を聞いていて感じたことは、研究することの大切さです。資料館は資料を持っているというのは前提事項ですが、ただ持っているだけではあまり意味がなく、それらを整理し、内容を確認し、そこからどういったことがわかるのかということを考えることが大事であり、必要だと思いました。
私は大学で学芸員資格取得のための授業を受けています。その際に博物館が「研究」する機関であることを教わりました。これらの活動を博物館や資料館が行うことの重要性を頭では理解していましたが、実際にエコミューズでアルバイトをし、その「整理」や「研究」の活動に参加してみると、その重要性を身に染みて感じるようになりました。
例えば、1970年代の初めに緑陰道路が作られる過程について。あおぞら財団はこれまでも当時のお話を聞いたり、資料を多く持っていましたが、改めてその資料を調査してみると新しく分かったことや、新たな疑問点が多く見つけられました。その1つが、運動の過程で力をのばしていった緑地化委員会がなぜか消えてしまったかということです。このように、単に資料から見るだけでなく、起こった事実と対比させて見ることで気が付く「歴史」や「今」が多くあるのです。
もちろん、整理するのにも研究するのにも、時間や知識・経験など多くのものが必要で、とても大変な作業が求められているように思います。しかしこの発見は本当に楽しく、刺激的な瞬間です。現在あおぞら財団では公害資料集をつくっています。この資料集では誰もが原史料を読んで、当時の状況を直接追体験し、想像することが出来るように考えられています。財団職員のみなさんや小田館長の仕事ぶりに遭遇し、資料集をつくるという瞬間に立ち会うことができています。このことは、とてもうれしく、貴重な経験だと思っています。
このような経験が出来ているからこそ、「整理」や「研究」の重要さをこの短期間で感じられているのかなとも思いました。

これからもあおぞら財団を(私のことも)よろしくお願いします。

ミナコ
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本日(11/25)午前には資料集編集委員会を開催しました。左端がミナコさん。

2024.11.25 小田康徳

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エコミューズ館長日記 No.9

10月7日月曜日。
2、3日前から家で取り組んでいた第1章「公害地域化する西淀川区」の内、「1.写真でふりかえる」を上下2段をやめて、1段で組み替えたものを職員の皆さんに見せて意見を聞いた。ちょっと注釈を入れると、最初のページにこの項編纂の考え方を1ページ内で書きおさめ、1934年及び、1950年発行の地形図を左右に並べ、御幣島・佃・野里・姫島地区の工場地帯化が一目瞭然となる地図を掲載した。他は一緒だが写真が大きくなり、見やすくなった。それから、もう1点、戦後初期区画整理後の上空写真を追加した。これをもって、西淀川工業地域の第2の特徴である、中堅工場の急速な立地状況及び、それを取り巻く住宅などの空間構造が一目瞭然になってきた。初めて見る写真資料で、驚いている。これで写真のページは当初の6ページから14ページへと大幅に増加した。どこかで数字上の埋め合わせをしなければならないので、頭が痛くなってきた。幸い職員の方の評判もよかったので、それでページ数が少なるわけではないが、ほっとしている。

本日の作業は、第3章の2の「1970年前後個別公害企業との対決」の編集である。これは筋書きもよくわかり、基本的には問題なく終了したが、手書きの文字が出てくると翻刻を担当してくれているミナコさんの手に負えない部分が所々出現して、その都度「こう読むのだよ」と言って文字を教えてあげた。一方、小さな文字でガリ版印刷されたところでは、文字を読み間違えるのは小生の方が多かったように思う。老眼で、文字の解読力が低下しているためだと自らを慰めた。

という訳でまずは順調な作業ぶりであった、と言っておこう。
2024.10.7 小田康徳

館長のインタビューが「広報 いけだ」2024年10月に掲載されました!館長が編纂に関わっていた『新修 池田市史』についてお話しています。是非ご覧ください(o^―^o) スタッフ:ミナコ

 

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