1月13日(月祝)、矢倉海岸で『バーディ+U50探鳥会』が行われました。日本野鳥の会大阪の主催です。親子連れや50歳以下の世代が対象ということです。47名が集まりました。高槻や枚方等、遠方からの参加者も。
バーディ探鳥会の担当の上村リーダーの案内で歩きます。
まずは大野川緑道の野鳥たち。
木の幹をみると、虫や卵が。小鳥たちのたんぱく源です。
このムシの集団、サシカメムシという名前とか。その名の通り昆虫などを刺し体液を吸って栄養にするとのこと。一見、不気味ですが、シジュウカラなど森で多くみられる小鳥たちのたんぱく源です。
途中、スズメバチの巣を発見。
スズメバチは、交尾を終えた雌バチが冬眠して越冬。春先、新しい巣をつくり卵を産むそうです。巣で越冬することも1度使った巣を使うことはないので今は、安心。
危険のためいつも駆除されるハチですが、ハチ等の生物が受粉を手伝い子孫を残せる草花もあります。共生はなかなか難しい課題ですね。(一応、公園事務所には連絡をしました)
さて、今日の目玉は冬鳥のカモやキンクロハジロの見分けとカウント。
淀川河口、神崎川河口に挟まれた矢倉海岸には、越冬のため北の国より飛来してきたカモ等の冬鳥がたくさん見られます。
双眼鏡を使って私も挑戦。写真にうつっている群れで160いました(写真が分かりにくくてすみません)。
なれたリーダーは群を見て、鳥の数を当てます。カウントの経験を積んだ熟練の技!?のように見えます。(今日は、ガンカモ調査も行われており、結果はのちほど。)
ちなみにカモは古来より人間にも食されてきましたが、魚や肉を食べるカモは肉に臭みがあるので、マガモやヒドリガモ等の草食系のカモが食べられてきたということです。この探鳥会でたくさん見られるホシハジロやスズガモは、魚や貝も食べるカモ。ホシハジロやスズガモは餌をとるために水にもぐりやすいよう足が後ろにあるとか。
この日もいつもの鉄塔にミサゴがいました。ボラらしき魚をぶらさげお食事中です。ちなみに時刻は11時過ぎでしたが、帰り(午後2時)にまだ魚をもって同じ場所にいました。大きなごちそう、食べるのも大変ですね。
さぁ、矢倉緑地に到着。しげみからメジロが群れになってお出迎えしてくれました。小さな鳥の影がたくさん見えました。ここで昼食です。空気が澄んで遠くまで良く見えます。六甲山や淡路島、なんと和歌山の友ヶ島まで見えました。ただし風もありとても寒いが厳しく、かなりの厚着が必要です。
食後は、神崎川でカモを見ます。
この日はガンカモ類生息調査も実施。昼食時に野鳥の会のリーダーらがカウント。
環境省の調査です。国を超えてくる渡り鳥。大阪府の昨年度の結果はコチラ 。棲息場所の確保は地球規模の問題ですね。
昨年は1月は4700羽、2月には5000羽の数が確認できています。(昨年度の調査の様子はコチラ)昨年の矢倉干潟での調査と比べると激減しています。
最近、神崎川の河口でボート遊びをする人がおり、その影響かカモ達の集まりが少ないことが心配されていました。こういったデータをもとに利用と保全をみんなで考えたいないといけませんね。
鳥の種類を確認し終了です。寒い中、元気に参加したこどもたちには、本日みつけた鳥たちの写真のプレゼントがありました。
■確認できた鳥の種類
○カモの仲間:オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ
○カイツブリの仲間:カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ
○ハトの仲間:キジバト
○ウ・サギの仲間:カワウ、アオサギ
○クイナの仲間:オオバン
○シギ・チドリ・カモ目の仲間:イソシギ・ユリカモメ・セグロカモメ
○ミサゴ・タカの仲間:ミサゴ、トビ
○ハヤブサの仲間:ハヤブサ
○モズ・カラスの仲間:モズ・ハシボソガラス(声)・ハシブトガラス
○シジュウカラ・ヒバリの仲間:シジュウカラ・ヒバリ
○ヒヨドリ・ウグイスの仲間:ヒヨドリ
○メジロ・ムクドリの仲間:メジロ・ムクドリ
○ツグミ・ヒタキの仲間:ツグミ・ジョウビタキ・イソヒヨドリ
○スズメ・ハクセキレイの仲間:スズメ・ハクセキレイ
○アトリ・ホオジロの仲間:カワラヒワ・アオジ
○その他:カワラバト(ドバト)
合計37種類
次回(通常の月例探鳥会です) 2月1日(土) 9時30分~12時30分
集合:阪神なんば線福駅
解散:矢倉緑地公園
◎あおぞら財団・矢倉定例探鳥会のHPはこちら
◎日本野鳥の会大阪支部のHPはこちら
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(小平)