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ブログカテゴリー » イベント報告・ホームページ更新

3/18(金)楽らく呼吸会(姫島診療所)でぜん息・COPDの薬について話を聞きました

2016年3月18日(金)、姫島診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回はそよかぜ薬局から薬剤師の船木さんを講師に迎え、薬について勉強しました。参加者は8人(内、患者さん4名(家族の方を含む)、薬剤師1名、スタッフ3名)でした。

お天気がよくないこともあり、いつもより少し参加者が少なめでしたが、ひとりひとりゆっくり薬剤師さんとお話することができました。

まずは、スライドを見ながら、ぜん息とCDPDの症状の違いについてのお話がありました。

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それぞれ、治療に使われる薬は異なりますが、いずれも吸入薬が中心です。
実際に持って来てくださった吸入薬のサンプルを見ながら、使用するにあたってのポイントを学びました。

◎吸入ステロイド薬の副作用予防
(口の中に吸入薬が残っていると、口腔カンジダ症や声枯れが起こる可能性があります。)
口の中を湿らせる(水を飲む、うがいなど)

決められた回数、吸入をする

すぐにうがいをする(ガラガラ、グチュグチュともに)

食事をする

歯みがき、うがいをする

ぜん息とCOPDの新しい薬の紹介もあり、皆さん関心をもって集中して見ておられました。

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◎吸入操作のポイント

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また、よく寄せられる質問のQ&Aも紹介してくださいました。

①Q.吸入するのに一番良い時間は?
→A.特にありません。忘れにくい時間を決めましょう。ステロイド薬は副作用を予防できる食前がおすすめ。

②Q.吸入し忘れてしまった時は?
→A.気づいた時にすぐ吸入しましょう。次の吸入時点が近い場合は、1回分抜きましょう。

Q.発作時の吸入は、できるだけがまんした方が良い?
→A.必要以上に我慢せず、早めに使用しましょう。動悸などの副作用が出ても発作が治まらない時はすぐに受診しましょう。

Q.調子が良い時は、薬を中止しても良い?
→A.自己判断で中止すると、症状が悪化してしまうこともあります。必ず医師に相談しましょう。

講義の後は、いろいろざっくばらんにお話をしました。

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「ぜん息とCOPDって違うんやなあ」
「おくすりカレンダーは、薬局で90円くらいで売ってますよ」
「薬って、番茶で飲んだらだめ?」→「なるべくお水で飲みましょう」
などなど、たくさん話ができ、患者さんたちもいい表情をされていました。

開催後のアンケートでは、4人中2人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、4人中1人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、1人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他にも、「吸入薬も段々に新しい薬が発明され色々と勉強せねばと思いました」といった感想もありました。

少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所…4月8日(金) 14:00~15:30(テーマ未定)
・千北診療所……5月19日(木) 14:00~15:30(みんなで歩く)
・姫島診療所……5月20日(金) 14:30~16:00(みんなで歩く)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年4月11日5:02 PM

3/17(木)楽らく呼吸会(千北診療所) 薬局でお薬について話を聞きました

2016年3月17日(木)、楽らく呼吸会を開催しました。今回は薬剤師の朝倉さんを講師に迎え、千北診療所から歩いてすぐの所にあるすずらん薬局さんに移動して、薬について勉強しました。参加者は9人(内、患者さん6名(家族の方を含む)、薬剤師1名、スタッフ2名)でした。

初めての薬局での呼吸会。お馴染みの参加者のみなさんも、新鮮な雰囲気で、普段よりたくさんの質問が飛び出し、活発な会となりました!

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朝倉さんからは、薬にまつわるいろいろなお話を聞きました。

・冷感湿布について:炎症を抑える力は弱いが、ぜん息の患者さんにとっては発作が起きにくく、良いお薬。湿布薬については、ぜん息の発作を強めてしまうものもあるため、医師に相談するようにしましょう。

・4月からの医療費改定に伴い、おくすり手帳を薬局に持っていかないと支払い金額が増える場合もあるため、注意が必要。(薬局で確認してみましょう。)

・吸入薬には、ジェネリック製品はない。

参加者の中には、公害の認定患者と未認定患者の方がおられ、お薬代の負担額が異なるという話もあり、問題をあらためて共有しました。西淀川区の公害が大変だった時代を生き抜いてこられた先輩方から、「真っ黒になるから洗濯物は外に干されへん」「(トラック等の)騒音がひどかった」など当時の状況をいろいろ聞かせていただきました。

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「こんなにたくさん薬を飲んでるねんけど、公害の薬はどれ?」

自分のおくすり手帳を持参された方は、薬剤師さんとじっくり話ができる機会として、手帳を一緒に見ながらたくさんお話されていました。いろいろちょっとした疑問が解決したようで、ほっと安心した表情になっておられたのが印象的でした。

参加者の皆さん同士で、「吸入薬は常に持ち歩くようにしてる」「朝昼夜に薬を分けてもらってる」「粉薬はむせるから、飲む時は他のことを考えへん方がいいで!」など、いろいろ自分の体験をシェアして、薬に関して不安なこともお互いに話をすることができ、いい時間を過ごせたと思います。

開催後のアンケートでは、6人中2人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、6人2人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、1人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。

少しでも興味があればぜひ、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所…4月8日(金) 14:00~15:30(自己管理について)
・千北診療所……5月19日(木) 14:00~15:30(みんなで歩く)
・姫島診療所……5月20日(金) 14:30~16:00(みんなで歩く)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 5:01 PM

4/8(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)でぜん息・COPDの自己管理についてお話を聞きました

2016年4月8日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回は西淀病院から医師の福島さんを講師に迎え、自己管理について勉強しました。参加者は7人(内、患者さん5名(家族の方を含む)、医師1名、スタッフ1名)でした。

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まずは、一人一人が自分や家族の病状、気をつけていることを含めて自己紹介しました。
「ぜんそく」と「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」の両方を患っている人。ご主人がぜん息で、現在は、足が悪く入院しているため、運動が出来ない状態。こちらが主人に助言をしても、話を聞いてくれない、どうしたものか、という人。息子さんが幼少期から仕事をするまで、ぜん息がひどかった人、など、さまざまな境遇を持っています。

自己管理で普段気をつけていることは何ですか?という投げかけに対しては、「プールにほぼ毎日行っている」「歩くようにしている」といった声がありました。

体調維持のためにできることとして、以下のようなポイントが挙げられました。
①まず病気について知る
②お薬について知る
③食事に気をつける
④適度に運動する
⑤禁煙する
⑥環境に気をつける
⑦悪化のサインを知る
(②③④⑤については、楽らく呼吸会の別の回のテーマとしてそれぞれ詳しく学びます。)

①ぜん息とCOPDの特徴についてあらためて確認をしました。
いずれも空気の通り道(気管支)が狭くなる病気で、主な症状には、息苦しさや咳・痰(たん)があります。その中でも、急に発作が起こるのがぜん息、日常的に動くと息苦しいのがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)です。

②自分が飲んでいる薬の作用を知ることは大切です。

③食事は毎日のことなので、栄養バランスを考えること。
そして、体格指数(BMI)を使って、やせているか、肥満か、めやすを知ることができます。
体格指数は、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算できます。
BMI 19未満→やせ(低体重)
BMI 25以上→肥満(体重過多)

あるいは、身長(m)×身長(m)×22 がその身長にたいする標準体重(kg)です。

福島先生から、「ぜひ、みなさん、計算をしてみてください。自分のBMIを知っていてください」と強くすすめられましたが、その場では、みなさん、躊躇して、計算したのは、お一人だけでしがた、どうぞ、みなさん、お家で計算してみてください。

肺の病気にはやせすぎも太りすぎもよくありません。

④適度な運動を維持することが大切、というお話がありました。家にこもりっきりにならず、外出する機会を意識的につくるようにするのもひとつの方法です。

⑤禁煙しましょう。やめるのは大変かもしれませんが、禁煙外来もあります。薬を適切に使いながら、禁煙していきます。

⑥ぜん息の症状を引き起こす原因になりやすいダニ、カビを防ぐために、湿気とホコリをためないように家の環境に気をつけましょう。また、動物や昆虫、花粉がアレルゲンの場合もあるので、調子が悪くなる原因を自分で把握しておくことも大事です。

⑦症状が悪化する前のサインを知ること。セキや痰の症状、息を吐き出す速さでぜんそくの調子をみる「ピークフロー」を使うことも有効です。

普段から自分の体調に敏感になることが大切で、自分にあった自己管理をしていきましょう。

開催後のアンケートでは、5人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、5人中3人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】と答えています。

少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

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■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……5月19日(木) 14:00~15:30(みんなで歩く)
・姫島診療所……5月20日(金) 14:30~16:00(みんなで歩く)
・のざと診療所……6月10日(金) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

鎗山

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 4:53 PM

子ども自転車教室~伊丹空港と田能遺跡をめぐる 猪名川サイクリング!~開催しました

日時:2016年3月26日(日)9時30分~16時00分(受付は9時15分)
集合・出発:西淀公園(大阪市西淀川区大和田1-1)
主催:一般社団法人 コミュニティマネジメント協会 http://www.cma-web.net/
協力:公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)

子ども自転車教室を3月26日に開催し、西淀川区の子どもたちが8人参加しました。

第1部は自転車安全教室です

自転車の走行に必要な基本的な動作と安全に走るための動作の組み合わせの説明があり、一本橋やシーソー、パイロンをつかったスラローム、ハンドサインの出し方などを練習しました。

並んで

2

ちょっと怖いかな

1-2

じょうずだよ!!

タンデム

初めて乗せてもらったタンデム自転車に大喜びです

第2部はいよいよサイクリング出発です!
今回のコースは、神崎川左岸→神崎橋→猪名川公園→田能遺跡→伊丹空港南端→あおぞら財団です
ルートラボ http://yahoo.jp/XMbR87

川原

猪名川を見ながら、天気に恵まれて気持ちのいい走行です

 

説明

学芸員さんからこの遺跡の説明をききました。

すすき

「竪穴式住居の屋根はこれで作られています」

弥生人

「弥生人」になって石器の説明を聴きます

 

飛行機

伊丹空港につきました  ジエット機の真下です

 

全員無事に帰ってきました。お疲れさまでした。

安全に、楽しく走行できるよう、これからもがんばろうね!

最後




<ルート参考>

10:30 神崎川左岸⇒神崎橋⇒右岸⇒藻川橋
11:00 サイクルロード南端・公園⇒猪名川右岸

12:00 田能遺跡到着 昼食

12:45 田能資料館見学

13:30 出発⇒伊丹空港
14:20 出発⇒サイクルロード南端

15:45 あおぞら財団着 解散

参考:尼崎市立田能資料館HP

記録・天野

※独立行政法人国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」助成活動

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,自転車まちづくり — aozorafoundation 公開日 2016年4月1日4:25 PM

「西淀川公害から学ぶってなにを?」を開催しました。2日目(3/28)

1日目の様子はこちら
2日目は山岸公夫さん(元神戸製鉄所 法務部長 あおぞら財団理事)からのお話がありました。

当時の様子を語られる山岸さん。

当時の様子を語られる山岸さん。

山岸さんは企業の法務組織の変遷(成長)と法務組織の役割などの説明からお話を始め、大気汚染への寄与企業が足並みを揃えることの難しさや、攻める側の大変さと守る側の心外さ、それぞれの立場があったことを説明してくださいました。
山岸さんは西淀川裁判の和解成功の鍵は被害者を組織化したこと、単なる賠償金獲得でなく地域再生のために「青空を取り戻し次代に渡す」というスローガンを掲げたことだったと説明されました。またあおぞら財団の使命は「和解の精神を風化させないこと」だとも仰っていました。

みなさん真剣に聞いています。

みなさん真剣に聞いています。

【山岸さんに対する質問】
Q:訴訟担当者で身内に公害患者のいた人はいたのか?そういう人は意図的に外されたのか?
A:訴訟担当者を選ぶ立場ではなかったがそういった話は聞いたことがなかった。

この後、福島大学の皆さんからの報告、質疑応答が行われました。皆さんには、震災で経験したことと、2日間の研修で感じたことを話していただきました。この時西淀川公害患者と家族の会の森脇君雄さんも来られました。

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森脇さんに来ていただきました。

同じ福島県といっても福島は広く、学生の皆さんは住んでいた場所もそれぞれ違うため、避難された地域の方、被災者を受け入れた地域の方の立場で、様々な視点から震災の経験等を語ってくださいました。

【震災体験について】
・震災当初の情報の錯綜について。
・食糧不足に悩まされた。買い出しにも時間がかかる状態だった。
・放射能の影響を考慮し、体育の授業は室内で行われ、プールの授業もなかった。
・除染率100%の広報が回ってきたが、この100%とは除染申請をした家のみ除染が終わったということだった。
・他の地区の学生を受け入れ、同じ学校で授業を受けるようになった。部活を通して、他地区の学生とかけがえのない仲間になれた。避難者と避難者を受け入れた側の地域間対立がしばしば取り上げられるが、仲良くやっていけた人もたくさんいる。
・今現在はライフラインの復活により生活は戻ったが、放射能の影響が怖い、これからも影響が残るのではないかとの不安を感じる。

【2日間の研修をふまえて】
・福島では裁判を起こすという考えの人は少ないように思える。避難している人も多いのでバラバラになってしまっている。しかし組織として活動する必要がある。
・岡崎さんと自分のふるさとへの思いの違いを感じた。個人的には復興は進んでいると考えていたし、自分達の生活を立て直すことに精一杯だった。岡崎さんは怒りのモチベーションを保ってこられたのがすごいと思うし考えさせられた。しかし組織化して問題を解決しようとする運動が少ない。一方怒っても何もならないから前向きになることが大切、という意見も。
・西淀川の公害問題は関心を持ち続けることで対策がとられた。福島も関心を持ち続けることで何らかの対策がとれるのではないか。
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皆さんがそれぞれの体験や学んだことを語る真摯な姿に心をうたれました。

最後に「福島第一原発事故の教訓を伝える施設の整備に関する取り組みの事例」について後藤忍先生が話をされました。福島第一原発事故に関連し、公立・民間含めその教訓を伝える施設が作られているそうですが、国・市が盛り込めていない部分の教訓というものをいかにして伝えていくかということをこれからの課題として説明されました。

教訓を伝えることの課題について説明される先生。

教訓を伝えることの課題について説明される先生。

【福島大学の方への質疑応答】
Q:浜通り・中通り・会津で団結して一緒に組織を作ることはできないのか。
A:3つの国は別々でまとまれない。汚染度や状況、賠償額に違いがあり団結は困難。

Q:総合対策としてこれからどのようなまちづくりをするのか?そのビジョンは?
A:今のところはそれを描くのは困難。見えない対立もある。

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アドバイスされる森脇さん。

この時、森脇さんは西淀川を例に挙げながら、確実な補償法整備の重要性と問題の認識、勉強、行動を起こすこと、人と仲良くなることが大事であるとアドバイスをされました。

2日目の最後にはワークショップを行いました。最初は質疑応答です。

【ワークショップでの質疑応答】
Q:現在の淀川と西淀川の関わりはどのくらいあるのか?
A:公害による淀川のイメージが良くない。堤防も高く日常で水辺に関わる場面は少ない。
漁協もそのことでイメージ転換を図りたいとのことだった。
Q:あおぞら財団ができた時の周囲の反応は?
A:地域の中では公害のことは言わないでほしいという意見もあった。しかし今は、財団があってくれてよかったとの意見をもらうことも増えてきた。色々な立場の人々を繋いできた結果と思う。

Q:①震災の直接の体験者でない我々にどうしてほしいか、どうなってほしいか?②また、震災から5年で人々の記憶の変化は?
A:①福島に実際に来て欲しい。そして今の生活を知ってほしい。福島では毎日原発関連のニュースが流れるが、他ではそうではない。情報量が被災地とその他の地域では違う。
②震災の記憶については、忘れることはない。しかし話をする機会というのは少なくなっている。例えば放射能の影響の可能性を考慮し、プールで授業ができない等、子供達の行事の制限があった。小学校当時に被災した人たちの中には泳げない子もいる。しかしなぜ泳げないか、という事は忘れられていくだろう。

【ワークショップ発表】ポストイットに2日間を通しての疑問や議論したいテーマを書き、質疑応答後、3つのテーマでグループ分けを行い、議論を行いました。

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熱心に議論されています。

 

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1つ目のグループのテーマの写真

〈グループ発表〉
・西淀川と福島のちがいの根本にあるものは、再生と復興の違いだと感じた。復興が具体的に何を目指したらよいかわからない。
・西淀川は高度経済成長期の日本の発展のため、福島は原発=クリーンのイメージ、町おこしになると考えられており、結果的に公害や被害につながることになった。
・リスクマネジメントが大事。疑問を持ったら徹底的に追求すること。西淀川はこれを行ったため良くなったと感じる。福島では関心を持つこと、疑うことが現在十分でないと感じる。
・上記の問題を解決していくための具体的方法として、体験型学習が大事だと感じた。

1つ目のグループの発表の様子。

1つ目のグループの発表の様子。

2つ目のグループのテーマの写真

2つ目のグループのテーマの写真

〈グループ発表〉
・公立の資料館でも展示すべき情報が展示されていないなどの課題がある。
・福島では、放射能に関して理科の授業で取り入れられているが、授業以外でも伝える方法を考えなければならない。
・教訓をどう生かしていくか。加害者、被害者の認識の違い。これにより語られることも違ってくる。また被害者の中には忘れたい人もいる。教訓を語り継いでいくために被害者の組織化が必要。その方法を考えることが課題だと思う。

2つ目のグループの発表の様子。

2つ目のグループの発表の様子。

3つ目のグループのテーマの写真

3つ目のグループのテーマの写真

〈グループ発表〉
当事者の中でも生活面や精神面で様々な事情を抱え、問題に向き合えない人達がいる。心の「シャッターを閉めるように」。“自分には何もできない”と思う気持ちもあるのではないだろうか。こういった人達には森脇さんのような人の話を聞いてもらうことで自分にも何か出来ることが分かり、変わるきっかけになるのではないか。

3つ目のグループの発表の様子。

3つ目のグループの発表の様子。

【参加者からの感想】
最後にアンケートの『あなたにとって「公害から学ぶ」とは、どういうことでしょう?』という項目に関して皆さんの考えをいくつかピックアップします。

・目の前にいる人が抱える問題や、目の前にある問題にどう向きあうかを考える時に文脈や時代の違いを踏まえつつ、自分がどう考え、行動したらよいか何ができるかを考えること。学習のための学習ではなくて、リアルな自分の生き方を考えるということ。
・自分ができることを考え、『実行すること』だと思います。公害が起きた地域の当事者なら何も考えていないことはないと思います。しかし、そのために何かをしようとしている人は少ないと思います。「知る・考える・実行する」の3点があってこそ「公害から学ぶ」の価値があると考えます。
・二度と被害者を出さないための真摯な自省(自分事としての反省)。
・「公害から学ぶ」ならば、公害のあった地域の今までのこと、その地域で暮らした(ている)人のくらしや生き方から学ぶことのように思います。
公害から何を学ぶのか、ならば技術や対策ということから運動論、法律、病状、教育、人権、等々、生き方の問題含め、何の為に学び、どう生かしたいのかでちがいように思います。その時々で、教材としての公害はちがう顔をもつのだと思いますが、語り部の方やここにある地域の現実の持つ力学習者の生き方を問われるものだと思います。

私は3月からスタッフになったため、初めて研修のお手伝いをしました。その後、2日間の取り組みが終了となりました。語り部の方のお話や被告企業側であった方のお話を直接聞く貴重な機会をいただきました。環境問題に対する知識はまだまだ浅い自分ですが、経験されてきた方のお話や、前向きな姿勢に多くのことを学ぶことができました。特に印象的だったのは西淀川裁判における患者会の団結のすごさと粘り強さです。多くの企業を相手に皆で学習し、協力しあい、裁判が終わった後も地域や次世代のためにより良い環境づくりをしていこうという未来を見据えた姿に感動しました。
また福島大学から来られた学生の方々が、ご自身の震災の経験を語って下さり、TVなどで知る情報とは違う生の声に、震災や公害の問題は終着点を見つけることが非常に難しく、未来へと繋がっていく問題であることを実感しました。再発を防止するため、過去から何を学び、教訓を未来へ語り継いでいくにはどうしたらよいのかと改めて考えるきっかけを与えていただきました。
これから自分に何ができるかを勉強しながら考えていきたいと思います。(村山)

一日目の様子はこちら

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