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「ベーチェット病友の会 タンデム自転車走行会」開催しました(5/24)

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

「ベーチェット病友の会 タンデム自転車走行会」開催しました(5/24)

日時=2015年5月24日(日)10:00~14:30
主催=ベーチェット病友の会
協力=大阪でタンデム自転車を楽しむ会
参加者=8人/ボランティア・スタッフ=7人
自転車=タンデム自転車7台、普通自転車1台
ルート=
【出発】あおぞら財団→大野川緑陰道路→矢倉緑地公園→大野川緑陰道路→あおぞら財団【解散】(往復約9.2キロ)
ルートラボ http://yahoo.jp/kBD9Mf

5/24(日)、ベーチェット病友の会のメンバーの方がによるタンデム自転車走行会を開催しました。
はじめてタンデム自転車に乗る人、20年ぶりに自転車に乗る人など、みなさん状況はさまざまです。

自己紹介して、少し練習をして、一息ついた後は、「矢倉緑地公園まで、しゅっぱーつ!」となりました。

風が気持ちよく、絶好のサイクリング日和。お弁当持って、矢倉緑地でピクニックを味わいました。

芝生あり、石畳の道ありの矢倉緑地公園。ザッザーという波の音を聞きながら、のんびり歩きました。

(写真)石畳の道をタンデムで走る

行きは時間がかかったように思えたのに、帰りは、あっという間。

私の後ろでペダルをまわす女性は、70歳台で、自転車に乗るのは20年ぶりとのこと。
20歳台でベーチェット病を発病されたそうです。体力維持のため、日ごろは家の中で、エアロバイクをこいでいるそうですが、「ぜんぜん違うわ~」、「やみつきになります」と。
そして、「いつもはガイドさんに手引きをしてもらい、自分は頼っているだけだけど、タンデム自転車なら、”自分も仕事をしている”って感じがするのが、いい」と。よかったです。

矢倉緑地公園からの帰り道、思わず口ずさむ『青い山脈』♪
ペダルをまわすと、心も軽くなりますね。

記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,タンデム自転車 — aozorafoundation 公開日 2015年5月25日7:46 PM

JICA国別研修「中国大気汚染防止法」受け入れ(5/14)

5月13日(水)にあおぞら財団にて、JICA国別研修「中国大気汚染防止法」の受け入れを行いました。今回の受け入れでは、通訳の方2名を合わせ14名の方があおぞら財団へと来て下さいました。

まず西淀川の大気汚染がどのぐらい悪い状態だったのか、SCPブロックを使って体感をしてもらいました。3つの班に分かれ、ブロックを組み立てていきました。SCPブロックとは、時代の違う地図の上に、大気汚染物質(窒素酸化物)の排出量を積み上げていく体験型学習教材です。完成後、ブロックが工場や自動車からのNOxの排出量だったのだと解説を受け、違う班のブロックと見比べて驚いていました。西淀川の場合は、工場の排出から車への排出へと汚染が変化します。その様子を体感してもらいました。

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見比べながらブロックを積み上げていきます。

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協力してSCPブロックを完成させています。

ここの班はとても高くなりました。

ここの班はブロックがとても高くなりました。

このSCPブロックについてはあおぞら財団のホームページの「交通環境学習」で説明やSCPブロックが作られた経緯、SPCブロックについて詳しく書かれている冊子があります。こちらからお気軽にあおぞら財団の方へ連絡をしてください。

 

西淀川の大気汚染の状況や公害患者の病気の状態というのは、現在中国でも起こりつつあることでもあります。研修で来た方々は真剣な様子で説明に聞き入っていました。
西淀川公害裁判の説明に入ると、研修を受けている方から「日本には無過失責任が法律で認められているのに、なぜ裁判が起きているのか分からない。」と言った質問が出ました。そこから、研修を受けている方々の間で解釈をめぐって議論が始まってしまいました。JICA研修であるため、研修中に政府や地方自治体の視点からの日本の法制度や、公害に対する法律を聞いてきた人たちにとって、万能な法律の力で日本の環境は保たれていると聞いてきたのでしょう。しかし、実際には公害患者が運動を行い、裁判や訴訟を起こして法律の整備が追々にされてきました。社会の矛盾点などを知るために必要な研修だったのでしょう。

また、「公害健康被害補償法とは一体どういうものか?」という質問も訪問団の方から出されました。公害憲被害補償法は公害患者さんの救済のための法律であり、企業は汚染負荷量に対してお金を環境再生保全機構に支払います。それを患者への医療費などに使われています。この法律は、汚染物質を減らす役割を持っていましたが、企業にとっては汚染量を減らしたのは、汚染負荷量に対する支払いをしたくないためであり、反省をしていないのではないのか?といった感情が患者の中に募りました。そのために起こしたのが、西淀川公害裁判などの各地で起こされた公害裁判なのだと説明をしました。
次に訪問団からは「なぜ西淀川公害裁判は結果が出るまでに21年もかかったのか?」との質問が出ました。これには西淀川の大気汚染と、工場から排出される汚染物質の量や自動車の排気ガスとの因果関係を証明するのが難しいのだと説明をしていました。今回の研修で受け入れた訪問団の方々は、中国の全人代の方々でした。現在、大気汚染に中国は悩まされているため余計に日本の大気汚染裁判がどういうものであったかに関心があったようです。

 

公害患者の岡崎久女さんと西淀川公害患者と家族の会の上田敏幸さんから、お話をしていただきました。岡崎さんからはご自身や息子さんの病気の症状や、その中での子育てや生活の大変さを話していただきました。上田さんからは法律を作ることの大変さや、法律を作る中でどのように公害患者や患者会が関わってきたのかというお話をしていただいた上で、質問に答えていただきました。

自身の経験を語ってくれる岡崎さん。

自身の経験を語ってくれる岡崎さん。

Q:来月行われる、全国公害被害者総行動に岡崎さんや上田さんが参加する時の費用はどこが負担をするのですか?
A:参加するために使う交通費などは、みんなで費用を出し合って参加をします。西淀川の公害患者からは今年は13人が参加をします。昔は120人ぐらいの人が大阪から全国公害被害者総行動に参加をしていました。
Q:公害被害者総行動という運動は、患者会が患者たちを集めてアポイントメントを財界・被告企業・省庁と取り交渉をするのですか?
A:そうです。交渉をする時には大気汚染であれば、全国の大気汚染公害患者さんたちが集まります。そして省庁たちを相手に交渉するようになっています。
Q:公害被害者総行動は毎年行われているというお話でしたが、毎年いつ頃行われていますか?
A:毎年6月に行っています。6月は政府から環境月間に指定されているので、6月に行います。
Q:西淀川の公害裁判が21年間続いていましたが、岡崎さんはその間に企業から圧力をかけられることなどはありませんでしたか?
A:裁判を起こす上で科学的な汚染物質の数値や情報がなければ、裁判では闘えません。ですが、そういった情報が企業や国側から開示されない状態でした。そのような嫌がらせはありました。情報の公開と、それに市民がアクセスを出来るかどうかが大切ですが、大企業になると隠したがる会社は多くありました。ですが近年は大企業でも大分情報開示をするようになってきました。他にも、公害患者として裁判に立つことで離縁をされたり、子どもの結婚や進学に影響が出ると思い裁判に立たなかった人もいます。また、影響を出るのを恐れて認定を取り消して欲しいと申請した方もいました。ですが、何より一番圧力を感じたものは経団連が公害健康被害補償法などの公害の法律などを変えさせるために国へ圧力をかけていたのが、患者からすると一番の圧力でした。

当時の裁判の話や法律の話を上田さんはしてくださいました。

当時の裁判の話や法律の話を上田さんはしてくださいました。

 

また、今回の研修メンバーの中で、前回のJICA研修に参加した人が3人もおり、その時に高齢者と小さな子どもが並んで吸入器を使っている写真をあおぞら財団で見て衝撃を受け、中国に帰ってから全人代で説明したそうです。その際に作った法律が環境保護法ですが、そのことを書き記した本を今回の研修でご寄贈していただきました。本当にありがとうございます!

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最後に書籍をいただきました。

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こちらがいただいた書籍になります。

 

今回の研修で、中国での大気汚染も重要な課題であることが真剣な表情で聞き入っていた訪問団の方を見ていると分かりました。自分の国ではどうするべきなのかと悩んでいる姿が伺えました。
あおぞら財団の研修が、中国に帰った時に少しでも役に立ってもらえるといいなぁと思っています。

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2015年5月18日10:29 AM

大阪産業大学 西淀川大気汚染公害についての研修受け入れをしました!(5/14)

5月14日に大阪産業大学の3回生15名の研修受け入れをしました。

 

西淀川・公害と環境資料館の見学では、学生さんを2グループに分けて5階の資料館と6階の資料庫の見学を行いました。

6階の資料庫の中ではどのような資料を保存しているのか、どのぐらい前からの資料があるかなどの説明を行っていました。
本来はあおぞらビルの屋上から西淀川の地形や道路について説明をする予定でしたが、残念ながら雨ということで今回はなしということになりました。
5階の資料館では、資料館にかけられているパネルを利用して西淀川公害の概要について説明を行いました。

6階の資料庫で説明を受けています。

6階の資料庫で説明を受けています。

5階ではパネルで西淀川公害について説明を受けています。

5階ではパネルで西淀川公害について説明を受けています。

 

 

2グループが交代をして資料館と資料庫の説明を受けると、次は歌島橋交差点にて大気汚染対策などについての話をしました。
国土交通省が歌島橋交差点の対策として行った話にあたりを見渡し、確認をしながら聞き入っているようでした。

 

歌島橋交差点にて大気汚染対策などの解説を行っています。

歌島橋交差点にて大気汚染対策などの解説を行っています。

 

 

淀川通りを歩いて、エルモ西淀川へ公害患者さんのお話を聞きに行きました。
淀川通りを歩くことで西淀川に中小工場が多く、住工混在の状態であると実感してもらえたと思います。

エルモ西淀川では公害患者の永野千代子さんから、ご自身が体験をされた公害病での体験や公害反対運動の大変さ、裁判や運動でずっと闘ってきたお話などをしていただきました。

今回お話をしていただいた永野千代子さん(画像手前側の方です)

今回お話をしていただいた永野千代子さん(画像手前側の方です)

話を伺った上で3人1グループを組み、お互いに感想や質問を共有しました。

Q:人生の半分以上の時間を、国と闘っているのはすごいことだと思います。永野さんが西淀川に引っ越してきた当時、西淀川の大気の環境が悪いことは知っていましたか?

A:国と長い時間闘ってきたのは、仲間がいたから出来たことだと思います。
もしも一人だった場合は闘えなかったと思います。
西淀川に引っ越してきた当時は空気が悪いことは知りませんでした。
此花区に引っ越す前に住んでいましたが、その時は家の裏に工場がありました。
ですから、空気が汚れているのも家の裏にある工場のせいだと思っていました。
ですが、実家の鹿児島に帰省する時に飛行機に乗ったら大阪の空気の汚さに気付き、大変驚きました。
けれど実際に住んでいる人は空気の汚さには気付かないのだと思います。

Q:汚かった西淀川の空気が「きれいになったな」と思ったことはありますか?

A:その引っ越してきたばかりの当時を思うと、今は空も見えるからきれいになったなと思います。
PM2.5は中国のせいだと言われていますが、実際には日本の排出量は昔と比べても減っていません。
また、二酸化炭素は減ってきてはいますが、未だに環境基準値はクリアしていません。
まだまだ空気をきれいにしてもらわなければならないと思っています。

Q:43号線にはいろいろな対策がされていますが、実際に変化を感じますか?また、43号線の車は減ったと思いますか?

A:43号線には光触媒ハンノウコートやピュア・プランターなどいろいろな対策が43号線では取られています。
国土交通省の方では効果があると言っていますが、実際に効果が本当に出ているかどうかはあまり分かりません。
ですが、交通量に関しては湾岸線が出来ました。
湾岸線はETCを付けることで利用している大型車が目立ち、車の量は減ったのではないかと思っています。

永野さんのお話を聞き入っている学生さんたち。

永野さんのお話を聞き入っている学生さんたち。

最後に学生さんから「最近は問題が起こると苦情を言うことはありますが、実際に行動を起こすことはしていません。公害病で苦しい生活の中で問題を解決するために自分たちで行動を起こしてきたという話を聞き、若い人たちは永野さんや公害患者さん達を見習う必要があるなと思いました。」と感想をいただきました。

永野さんは「今回は反対運動や裁判の話が中心となってしまい、公害患者さんの症状や苦しみの話を出来なかったので理解してもらえているのかがとても不安を感じています。ですが若い人たちが公害に関心をもってもらい、ありがたいと思っています。」とお言葉をいただきました。

 

公害や公害資料館について学んでくれる若い人たちがいることは、次世代にも残していくためにはとても大切なことだと私も思います。
あおぞら財団も関心を持つキッカケの一つになれたらいいなぁと思います。
 

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2015年5月15日4:42 PM

どう教えてる?「西淀川公害」授業実践報告会(05/10)

5月10日(日)にあおぞらビル3階にて、「西淀川区の公害」の授業を実践した、永井健太さんをお招きして報告会を開催しました。
今までの学校で行われていた公害授業とは違う、新しい視点からどういう公害の授業が出来るかを永井さんのお話から聞くことが出来ました。

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永井健太さんによる報告です。

永井さんは大阪市立磯路小学校に勤務されており、平成26年度社会科の授業で全5時間かけて西淀川の公害の授業を行ってくれました。
きっかけは5年生の社会科「国土と環境を守る」の授業で、琵琶湖の水質汚染より子どもたちにもっと身近なものを取り上げようと思い、西淀川公害を授業の中に取り込んでくれたそうです。
西淀川公害について調べる中で、あおぞら財団のHPにたどりつき、授業でもあおぞら財団にある資料を使っていただけました。

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授業の板書と共に説明をしてくれました。

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永井さんの説明に真剣に聞き入る参加者の方々。

永井さんは子どもたちに自分たちで調べ、自分たちで考える、学ぶ意欲を引き出す授業を目指しているそうです。
子どもたち自身が関心を持つ事がとても大切だと何度も言われました。
実際の授業でも、写真を最初に見せることで子どもたちの関心が向くとのことです。
写真を元に、感想や調べたことをノートに書いていくという手法で行われていました。
授業中に自分で調べるという時間があることで、家に帰ってからインターネットで西淀川公害について調べて、授業で使う資料として持ってきている子もいたそうです。
細かな工夫で授業中の子どもたちの様子が変わってくるというのは驚きでした

参加者からは「西淀川公害について”なぜ?””どうして?”と先生ご自身が思われ、調べていって授業を組み立てたことが良かったのだと思う」と言った感想や、「小学生から答えられない質問はあったのか?」と多くの意見や質問、感想が出てきました。
実際に教育現場にいる参加者からもたくさんの意見が出され、盛り上がった報告会となりました。

また、西淀川区内の姫里小学校などで長年教鞭を取られ、現在も西淀川区内の小学校で公害の授業を行っている天野憲一郎さんからもお話を聞くことが出来ました。
あおぞら財団が作成したパネルや視聴覚教材を利用して西淀川公害についての授業を行っています。
(教材についてはコチラをご覧ください。)
小学校5年生の社会科の授業の一環として行われており、その時の様子の話もしていただけました。

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天野さんによる公害授業の説明の様子。

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質疑応答や意見の共有もしました。

現在は小学校の授業で公害が取り上げられることが減り、四大公害の名前だけを覚えるような教育となりつつあります。
その中で永井先生や天野先生のように、公害の授業が行われていることはとても大事なことだと思います。
また、その中で子どもたちが自分から興味を持って調べるということが自然と出来るようになるのは、なかなか簡単なことではありません。
あおぞら財団(西淀川・公害と環境資料館)の資料が調べ学習のお役にたてたことがとてもうれしかったです。

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(松ヶ平)

道路連絡会のページを更新しました。

道路連絡会のページを更新しました。

2015年3月18日に開催した第18回道路連絡会の資料、議事録、国交省・阪神高速の資料を掲載しました。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,西淀川交通まちづくり — aozorafoundation 公開日 2015年5月8日4:54 PM
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