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大阪大学未来共生博士課程フィールドワーク(5/29)

5月29日(金)に大阪大学未来共生博士課程の学生さんのフィールドワーク受け入れを行いました。
総勢15名の学生さんと加島駅前から、西淀川区内をバスで見て回りました。

竹島の工場地帯や佃の町の中をバスで見て回り、バスから窓を開けて車の排気ガスの臭いがするか確認している学生さんもいました。
また、バスの中では住宅外の中にある工場や、工場地帯を見て話し合う声がバスの中で聞こえました。

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国道43号線を淀川方面へと走ると、一度出来島小学校で下車をして道路対策についての説明を受けます。
実際に43号線沿いで話をするので、声を張り上げなければ聞こえません。
「どのような対策がとられたのか探してみてください。」と言われると何人かで集まって相談をしていましたが、なかなか難しかったようです。

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再びバスに乗ると、関西スーパーまで移動しました。
ここから大阪大学の学生さんは3人1組になり、西淀川の人にヒアリングをしました。
淀川通り沿いか、大野川緑陰道路を使ってあおぞら財団へ帰る途中で話を聞かせてもらうという形になります。

各班が全員あおぞら財団へと帰ってくると、聞いたお話と感想についての共有をしました。

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グループ1

・60~70代ぐらいの男性。
この方は「西淀川の好きなところはどこですか?」と聞くと、大野川緑陰道路や公園が好きだと話をしていました。また、阪神高速神戸線の高架下にある休憩できる場所を気に入っているそうです。大野川緑陰道路がまだ川だった頃はとても汚かったという話も聞かせてもらえました。

・60代ぐらいの女性。
この女性からは西淀川の気取らない、下町の雰囲気が好きだと話をしてくれたみたいです。マンションが増えつつある西淀川でも人づきあいが多いところも、西淀川の好きな場所としてあげてくれました。そして以前はどれぐらい空気が汚かったかと、昔の西淀川のことについても話を聞けました。

・感想
ちょうどヒアリングをした時間帯が午後3時ぐらいだったため、話を聞ける方が年配の方が多かったので若い方がどんな風に西淀川という地域を思っているのか気になりました。
ヒアリングをする時に「西淀川に住んでいて困ったところはありませんか?」と聞いたところ、「困ったことはないなぁ。」と返事がありました。それはまちづくりが西淀川で行われてきたためなのかと思いました。また、大気汚染公害があったけれど西淀川に住んでいるのも、まちづくりの成果なのかと思いました。

 

グループ2

・40代手前ぐらいの女性。
この女性は仕事の関係で西淀川へと引っ越してきた方でした。西淀川は以前よりも空気がきれいになり、トラックなどの大型車の交通量が減っていると話をしてくれました。交通の便が良い分、騒音に悩まされやすいけれど対策がきちんと取られているところを良い点にあげてもらえました。唯一早朝に走る貨物列車にだけ困っているそうです。
困っている点とは違うけれど、西淀川地域は地盤沈下の影響もあって海抜ゼロメートル地帯なので南海トラフ地震が起こるかもしれないと思うと怖いと言っていました。

・感想
西淀川という地域は大気汚染公害地域と知っていたけれど、想像をしていたよりもまちの人は優しく、空気もきれいでした。授業で西淀川へ来る前よりもイメージはとても良くなりました。町の中で将棋をしている人たちを見ていると、ほのぼのとした町だと思いました。
しかし、いまだに自動車から出る排気ガスの問題を抱えているのも、実際にまちの中を歩いて体感しました。また、関西スーパーを利用する外国人の多さを見ていると、外国人の人たちは地震や津波が起きた時の避難所などを知っているかどうか危機感を覚えました。彼らにもきちんと情報を伝えなければいけないと思います。

 

グループ3

・30代ぐらいの2人組。
この2人も西淀川へ引っ越してきたのだと話してくれました。西淀川に引っ越してくる前には周りの人に「西淀川は空気が悪いよ。」と聞かされていましたが、引っ越してきてみるといいまちだと思ったと話されました。
西淀川で困っているところには、敢えてあげるなら自転車のマナー違反をしている人が多いのが目立つと言っていました。

・感想
まちの中をバスで回っていると一戸建ての家が多く目立ち、キレイな家が多いなぁと思いました。悪いイメージが先だっていましたが、良い意味で西淀川は普通のまちだと思います。なのに、ヒアリングでもあったように他の地域では悪いイメージがどうしても抜けていないのはなぜなのか不思議に思いました。来てみると良いまちだと分かるので、悪いイメージが改善されていてもおかしくはないと思います。

 

グループ4

・関西スーパーの近くにあるガレージセールの店員。
この方は京都に住んでいて、週に1回西淀川にあるお店にまで仕事で来ているそうです。好きなところを聞いた時に、まず大野川緑陰道路をあげていました。他にも住んでいる人たちの人柄の良さや、人間関係の良さが西淀川の良さとしてあげられました。

・70~80代ぐらいの夫婦。
好きなところを聞くとご夫婦も大野川緑陰道路を最初にあげていました。緑がとてもキレイで四季を感じられるということが緑陰道路の良いところだそうです。そのためにはボランティアの人が定期的に掃除をしており、きちんと気を使っているのだなと話してくれました。ただ、もう少し緑陰道路にイスがあると便利だなぁとも言っていました。
困っている点としては、バスの便数が減らされて不便になったところと、バス停が汚いところをあげてくれました。

・感想
元気な人が多いまちだなと西淀川を見て回り思いました。緑陰道路が好きだと話してくれる区民の人を見ていると、風景を変えることによって住みやすいまちになったのかと思います。また、風景を変えるということでまちが作られてきたのだと歴史を感じられました。ですが、緑陰道路を見ていると人が歩く場所と自転車の走る場所が分かれていても、横断歩道などでぶつかりそうで心配でした。ご夫婦が言うとおり、緑陰道路にイスが少ないのも気にかかりました。

 

グループ5

・60~70代ぐらいの将棋をしていた男性。
この方に話を聞くと、大気汚染がひどかった当時に比べればマシだと言うお話をしてくれたそうです。

・将棋をしているのを見ていた男性。
昭和30年代に四国から引っ越してきた男性も、将棋をしていた男性と同じく空気が吸えるだけ今はいいという話をされたそうです。大阪に引っ越してきた当時は空気がひどく汚いことにとても驚いたそうです。また、今西淀川に住むことが出来るのが良いことだとも話してくれました。

・感想
今の西淀川はいろいろなことが起こり、それを解決してきた頑張りの蓄積なのだと思いました。しかし、地盤沈下やゼロメートル地帯の話を聞くと今後の震災対策を出来るだけ早くとる必要があると思いました。また、西淀川のように空気が段々とキレイになっていく地域もあれば、空気が悪く問題になっている所があるのが日本の現状なのだと思いました。

 

西淀川に来てもらい、話をしてみて良い印象を受けてもらえたのは本当に良かったと思います。
西淀川区以外に住んでいる人から、どのように見えるのか聞けたのは新鮮な機会でした。
次は大阪大学にて公害患者さんの話を直接聞くことになります。
また、西淀川の違う面を見てもらいたいと思います。

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(松ヶ平)

 

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2015年6月1日3:24 PM

5/22(金)楽らく呼吸会(姫島診療所)で遠足に出かけました

2015年5月22日(金)、姫島診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回は、矢倉緑地公園まで出かけてみんなで歩き、呼吸体操も行いました。参加者は13人(内、患者さん9名(家族の方を含む)、看護師1名、スタッフ3名)でした。

最近体調を崩していたり、入院していたりして、参加が難しいかな・・と思っていた人も、「今日は行きます!」と言って姿を見せてくださいました。

普段参加しているみなさんは、2ヶ月に一度の呼吸会を本当に楽しみにされていて、今日は特に、年に一度の遠足ということで、「参加したい!」という前向きなわくわくした気持ちをお一人お一人から感じました。すごいパワーです!(昨年の遠足の様子はコチラをチェック)

公園に到着してからは、木々の緑の間をゆっくり歩き、まずは東屋でちょっと休憩。

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空の色と木々の色がすごく映えますね。汗ばむほどのいいお天気!

しばらく、公園内でそれぞれ自由に過ごしました。海を眺めたり、散策したり、おしゃべりに花を咲かせたり。

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「空気が全然ちゃうわ~」と言いながら、きれいな景色を見てゆったり流れる時間を味わいました。

そして、最後にみんなで呼吸体操をしました。

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肩の上げ下ろし、首を左右と前後にたおす・まわす、両腕をまわす、体を左右にひねる、「しぇー」のポーズ。みなさん慣れた様子で、しっかり体をほぐしました。

帰りは、海沿いを歩き、潮だまりや海をのぞきこんで楽しみました。

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最後に、海をバックに記念撮影。みなさんいいお顔♪

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体調が心配だった人、病気の息切れが心配だった人も、しんどくなることもなく、最後まで元気に過ごすことができました!

またみんなで遠足に行けたらいいですね。

開催後のアンケートでは、9人中7人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、9人中3人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、3人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他に「2ヶ月に1回たのしみにしてる(みんなに会えるのを)」といった感想がありました。

 

少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

 

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~

・のざと診療所…6月12日(金) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)

・千北診療所……7月16日(木) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)

・姫島診療所……7月17日(金) 14:30~16:00(呼吸リハビリと体力測定)

 

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2015年5月29日2:23 PM

5/21(木)楽らく呼吸会(千北診療所)で遠足に出かけました

2015年5月21日(木)、千北診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回はいつもの診療所を飛び出し、矢倉緑地公園まで遠足に出かけて歩きました。参加者は10人(内、患者さん6名(家族の方を含む)、スタッフ4名)でした。

五月晴れの気持ちのいいお天気で、絶好の遠足日和になりました!
昨年秋に矢倉へ出かけて以来、という方や、呼吸会では初めて一緒に訪れる方もおられました。

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抜けるような空の色と木々や草花の緑、そして太陽の光。思わず、「気持ちいいなあ~!普段のしんどいこととか忘れるなあ」と言いながら、みんなで歩きました。

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西淀川の名所でもあり、海岸に隣接している矢倉緑地。海からの風もまた心地よかったです。

しばらく、それぞれ思い思いに過ごしました。

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四葉のクローバーを探したり、

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公園に咲いている草花を摘んだり、公園内をゆっくり散歩したり。

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こんなかわいらしいブーケもできました!

普段は手押し車を押して歩いている人も、杖もつかずうろうろ歩きまわって夢中で花を摘んでいる姿が印象的でした。お家と病院までの道しか歩くことがない、と話していた人も、「こんなところを歩けてうれしい!」といきいきした表情を見せてくださいました。

散策のあとは復習をかねて、おなじみの呼吸体操をみんなでおこないました。
口すぼめ呼吸で息を整えてから、肩や首の筋肉をのばしました。

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最後は、「しぇーのポーズ」で脇腹の筋肉をのばして笑顔!

みなさんとてもいい表情をされていました。自然に体を動かすことができ、気持ちもリフレッシュできる遠足の機会は、患者さんたちにとってすごく大事な時間になっているのだと感じました。

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開催後のアンケートでは、6人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、6人中2人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、1人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他に「(呼吸体操を)やれば呼吸が楽な気がする」「しぇーのポーズが分かってよかった」といった感想がありました。

少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・のざと診療所…6月12日(金) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)
・千北診療所……7月16日(木) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)
・姫島診療所……7月17日(金) 14:30~16:00(呼吸リハビリと体力測定)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2:22 PM

「ベーチェット病友の会 タンデム自転車走行会」開催しました(5/24)

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

「ベーチェット病友の会 タンデム自転車走行会」開催しました(5/24)

日時=2015年5月24日(日)10:00~14:30
主催=ベーチェット病友の会
協力=大阪でタンデム自転車を楽しむ会
参加者=8人/ボランティア・スタッフ=7人
自転車=タンデム自転車7台、普通自転車1台
ルート=
【出発】あおぞら財団→大野川緑陰道路→矢倉緑地公園→大野川緑陰道路→あおぞら財団【解散】(往復約9.2キロ)
ルートラボ http://yahoo.jp/kBD9Mf

5/24(日)、ベーチェット病友の会のメンバーの方がによるタンデム自転車走行会を開催しました。
はじめてタンデム自転車に乗る人、20年ぶりに自転車に乗る人など、みなさん状況はさまざまです。

自己紹介して、少し練習をして、一息ついた後は、「矢倉緑地公園まで、しゅっぱーつ!」となりました。

風が気持ちよく、絶好のサイクリング日和。お弁当持って、矢倉緑地でピクニックを味わいました。

芝生あり、石畳の道ありの矢倉緑地公園。ザッザーという波の音を聞きながら、のんびり歩きました。

(写真)石畳の道をタンデムで走る

行きは時間がかかったように思えたのに、帰りは、あっという間。

私の後ろでペダルをまわす女性は、70歳台で、自転車に乗るのは20年ぶりとのこと。
20歳台でベーチェット病を発病されたそうです。体力維持のため、日ごろは家の中で、エアロバイクをこいでいるそうですが、「ぜんぜん違うわ~」、「やみつきになります」と。
そして、「いつもはガイドさんに手引きをしてもらい、自分は頼っているだけだけど、タンデム自転車なら、”自分も仕事をしている”って感じがするのが、いい」と。よかったです。

矢倉緑地公園からの帰り道、思わず口ずさむ『青い山脈』♪
ペダルをまわすと、心も軽くなりますね。

記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,タンデム自転車 — aozorafoundation 公開日 2015年5月25日7:46 PM

JICA国別研修「中国大気汚染防止法」受け入れ(5/14)

5月13日(水)にあおぞら財団にて、JICA国別研修「中国大気汚染防止法」の受け入れを行いました。今回の受け入れでは、通訳の方2名を合わせ14名の方があおぞら財団へと来て下さいました。

まず西淀川の大気汚染がどのぐらい悪い状態だったのか、SCPブロックを使って体感をしてもらいました。3つの班に分かれ、ブロックを組み立てていきました。SCPブロックとは、時代の違う地図の上に、大気汚染物質(窒素酸化物)の排出量を積み上げていく体験型学習教材です。完成後、ブロックが工場や自動車からのNOxの排出量だったのだと解説を受け、違う班のブロックと見比べて驚いていました。西淀川の場合は、工場の排出から車への排出へと汚染が変化します。その様子を体感してもらいました。

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見比べながらブロックを積み上げていきます。

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協力してSCPブロックを完成させています。

ここの班はとても高くなりました。

ここの班はブロックがとても高くなりました。

このSCPブロックについてはあおぞら財団のホームページの「交通環境学習」で説明やSCPブロックが作られた経緯、SPCブロックについて詳しく書かれている冊子があります。こちらからお気軽にあおぞら財団の方へ連絡をしてください。

 

西淀川の大気汚染の状況や公害患者の病気の状態というのは、現在中国でも起こりつつあることでもあります。研修で来た方々は真剣な様子で説明に聞き入っていました。
西淀川公害裁判の説明に入ると、研修を受けている方から「日本には無過失責任が法律で認められているのに、なぜ裁判が起きているのか分からない。」と言った質問が出ました。そこから、研修を受けている方々の間で解釈をめぐって議論が始まってしまいました。JICA研修であるため、研修中に政府や地方自治体の視点からの日本の法制度や、公害に対する法律を聞いてきた人たちにとって、万能な法律の力で日本の環境は保たれていると聞いてきたのでしょう。しかし、実際には公害患者が運動を行い、裁判や訴訟を起こして法律の整備が追々にされてきました。社会の矛盾点などを知るために必要な研修だったのでしょう。

また、「公害健康被害補償法とは一体どういうものか?」という質問も訪問団の方から出されました。公害憲被害補償法は公害患者さんの救済のための法律であり、企業は汚染負荷量に対してお金を環境再生保全機構に支払います。それを患者への医療費などに使われています。この法律は、汚染物質を減らす役割を持っていましたが、企業にとっては汚染量を減らしたのは、汚染負荷量に対する支払いをしたくないためであり、反省をしていないのではないのか?といった感情が患者の中に募りました。そのために起こしたのが、西淀川公害裁判などの各地で起こされた公害裁判なのだと説明をしました。
次に訪問団からは「なぜ西淀川公害裁判は結果が出るまでに21年もかかったのか?」との質問が出ました。これには西淀川の大気汚染と、工場から排出される汚染物質の量や自動車の排気ガスとの因果関係を証明するのが難しいのだと説明をしていました。今回の研修で受け入れた訪問団の方々は、中国の全人代の方々でした。現在、大気汚染に中国は悩まされているため余計に日本の大気汚染裁判がどういうものであったかに関心があったようです。

 

公害患者の岡崎久女さんと西淀川公害患者と家族の会の上田敏幸さんから、お話をしていただきました。岡崎さんからはご自身や息子さんの病気の症状や、その中での子育てや生活の大変さを話していただきました。上田さんからは法律を作ることの大変さや、法律を作る中でどのように公害患者や患者会が関わってきたのかというお話をしていただいた上で、質問に答えていただきました。

自身の経験を語ってくれる岡崎さん。

自身の経験を語ってくれる岡崎さん。

Q:来月行われる、全国公害被害者総行動に岡崎さんや上田さんが参加する時の費用はどこが負担をするのですか?
A:参加するために使う交通費などは、みんなで費用を出し合って参加をします。西淀川の公害患者からは今年は13人が参加をします。昔は120人ぐらいの人が大阪から全国公害被害者総行動に参加をしていました。
Q:公害被害者総行動という運動は、患者会が患者たちを集めてアポイントメントを財界・被告企業・省庁と取り交渉をするのですか?
A:そうです。交渉をする時には大気汚染であれば、全国の大気汚染公害患者さんたちが集まります。そして省庁たちを相手に交渉するようになっています。
Q:公害被害者総行動は毎年行われているというお話でしたが、毎年いつ頃行われていますか?
A:毎年6月に行っています。6月は政府から環境月間に指定されているので、6月に行います。
Q:西淀川の公害裁判が21年間続いていましたが、岡崎さんはその間に企業から圧力をかけられることなどはありませんでしたか?
A:裁判を起こす上で科学的な汚染物質の数値や情報がなければ、裁判では闘えません。ですが、そういった情報が企業や国側から開示されない状態でした。そのような嫌がらせはありました。情報の公開と、それに市民がアクセスを出来るかどうかが大切ですが、大企業になると隠したがる会社は多くありました。ですが近年は大企業でも大分情報開示をするようになってきました。他にも、公害患者として裁判に立つことで離縁をされたり、子どもの結婚や進学に影響が出ると思い裁判に立たなかった人もいます。また、影響を出るのを恐れて認定を取り消して欲しいと申請した方もいました。ですが、何より一番圧力を感じたものは経団連が公害健康被害補償法などの公害の法律などを変えさせるために国へ圧力をかけていたのが、患者からすると一番の圧力でした。

当時の裁判の話や法律の話を上田さんはしてくださいました。

当時の裁判の話や法律の話を上田さんはしてくださいました。

 

また、今回の研修メンバーの中で、前回のJICA研修に参加した人が3人もおり、その時に高齢者と小さな子どもが並んで吸入器を使っている写真をあおぞら財団で見て衝撃を受け、中国に帰ってから全人代で説明したそうです。その際に作った法律が環境保護法ですが、そのことを書き記した本を今回の研修でご寄贈していただきました。本当にありがとうございます!

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最後に書籍をいただきました。

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こちらがいただいた書籍になります。

 

今回の研修で、中国での大気汚染も重要な課題であることが真剣な表情で聞き入っていた訪問団の方を見ていると分かりました。自分の国ではどうするべきなのかと悩んでいる姿が伺えました。
あおぞら財団の研修が、中国に帰った時に少しでも役に立ってもらえるといいなぁと思っています。

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2015年5月18日10:29 AM
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