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空気の汚れを調べてみよう!


インターン 宮本弥生 龍谷大学
      恒成亜弥佳 桃山学院大学

12月26日、西淀川地区の子供たちと一緒に、空気の汚れの原因のひとつである二酸化窒素の空気中にふくまれる量を調べました。
 二酸化窒素の量を調べるために、子供達に事前にカプセル(カプセルの中には、二酸化窒素をとらえる薬がしみこんだろ紙が入っています。)を渡して、玄関や自分の家の近くの交差点に24時間取り付けてもらいました。
そして、26日にあおぞら財団で、カプセルの中にザルツマン試薬(二酸化窒素に反応して、液の色が変わります。)を入れて、デジタルアナライザーという機械で、二酸化窒素の濃度を測定しました。

測定の作業を子供達にも手伝ってもらい、子供達は色が変わってくるカプセルをじっと見ていたり、二酸化窒素の数値がでる瞬間を、ドキドキしながら測っているようで、興味津々なのが伝わってきて、とても楽しそうでした。
子供達みんなに実際に作業をしながら空気の汚れを調べることによって、空気の汚れに関心をもってもらえるので、こういう参加型のイベントは大切だと感じました。


また、測定結果の数値によって異なる色のシールを地図に貼ってもらいました。数値が20ppb以下なら空気の汚れ度が「めちゃめちゃきれい」で、シールは青色。20〜40ppbなら「きれい」で、緑色。40〜60ppbなら「まぁまぁきれい」で、黄色。60ppb以上なら「空気が汚れている!!」という事で、赤色のシールです。(ppbとは、含有量の割合を示す単位の事です。)
今回、子供たちが調べてくれた地域の測定結果では、緑色のシール(20〜40ppb)が多く、子供たちも「思っていたより西淀川の空気はきれいなんだ!」と安堵の表情を浮かべていました。
しかし、この結果は安心できるものではありません。二酸化窒素の環境基準値は「40〜60ppbまでのゾーン内又はそれ以下であること」なのですが、健康被害が出てしまうのは20ppb以上といわれていること、また1978(昭和53)年までは環境基準が20ppb(0.02ppm)であったことから、本当は地図に貼るシールの色は青色(20ppb以下)が多くなるのが理想的です。
だから、子供たちには今の状態で安心せず、これからも環境問題に関心を持ち続けて頂きたいと思います。それが、未来の環境改善に繋がるのです。

参考URL:大気汚染に係る環境基準(http://www.env.go.jp/kijun/taiki.html




Filed under: あおぞらプラン,インターン生 — aozorafoundation 公開日 2007年1月9日10:33 AM

外島保養院慰霊祭


外島保養院慰霊祭
あおぞら財団インターン 稲嶺愛子(奈良女子大学)

 9月26日、外島保養院慰霊祭で、出席しました。外島保養院とは、大阪にあったハンセン病の療養所です。1907年に隔離収容施設として開設されました。1934年の室戸台風により施設が破壊され、187人の人が犠牲になったそうです。あおぞら財団から自転車をとばして30分弱、現在の中島工業団地の端の外島保養院跡に、慰霊碑がありました。
慰霊祭には、外島保養院の後身である岡山の邑久光明園の方々をはじめ、府や市の職員の方など、関係者の方々が参加されていました。


正直、私は、ハンセン病の歴史についてほとんど、というか全く知りませんでした。慰霊祭に参加したことをきっかけに、このような無知や無関心が病気に対する偏見や差別につながるということを自覚しました。ハンセン病の歴史から学ぶことは、ハンセン病のことだけではなく人権問題にも及びます。今は、80代や90代の元入所者の方々の笑顔を見て、私たちの世代の「責任」について考えさせられました。






Filed under: インターン生,にしよどnote — aozorafoundation 公開日 2006年10月5日7:49 PM

あおぞら苑お披露目会


インターン 稲嶺 愛子(奈良女子大学)

  あおぞら苑のお披露目会が9月21日に行われました。あおぞら苑は、在宅で生活をされている介護や支援を必要とする方に、日帰りで利用できる入浴や食事、機能訓練などのサービスを提供するデイサービス施設です。 
住宅街の中にあるあおぞら苑は、一見すると普通の住宅のようで、私が予想していたデイサービス施設とは違い、誰かの家に遊びに来た、という感じのすごくアットホームな雰囲気でした。
 
正面には、大きな木に「あおぞら苑」と書かれた素敵な表札がありますが、これ、なんとあおぞら財団理事長の森脇さんが書かれたそうです。

 中に入ると、大勢の人!食堂や和室では近所の方や公害患者会の方々が、楽しそうに話していて、このあおぞら苑の誕生をみんなが喜んでいるんだなと感じました。

 理事長の辰巳さんの話によると、あおぞら苑は木の暖かさを感じられる木造で、床には床暖房が施されており、家庭的な雰囲気を大切にしたそうです。また、看護師や介護士を含め4人のスタッフが、健康チェックから食事の用意などのお世話をしてくれ、喘息等の呼吸器疾患を持った患者さんも安心して利用できるような配慮がなされていました。そして、あおぞら苑の自慢は、なんと言っても岩風呂です!手すりもついていて、広々とした岩風呂は、誰でもゆったりと気持ちよく入れると思います。
 
 お披露目会の後には、公害闘争記念碑の除幕式が行われました。記念碑には「公害と闘い環境再生の夢を」という滋賀大学前学長の宮本憲一先生の文字と、公害裁判についての文面が記されています。除幕式で、隣に立っていたおばあちゃんが、「私が小さかった頃は底が見えるくらいにきれいだった川が、私の娘が小さい頃には汚染されて、川がぐつぐつと湧きだっているようだった。今の若い子はもう知らないだろうね。」と、公害の様子を私に話してくれました。この記念碑には、公害患者や西淀川の人たちの願いや、地域への想いがつまっているのだと感じました。また、「家がすぐ近くなので、これからは近所の友達を誘ってあおぞら苑に来たい。」とも話していました。あおぞら苑は、デイサービス施設というだけではなく、世代から世代へ公害についての情報やネットワークを広げていく拠点となればいいなと思いました。

あおぞら苑〒555−0032  大阪市西淀川区大和田5丁目7番14号
Tel:06-6475-0111
Fax:06-6475-0114




Filed under: インターン生,にしよどnote — aozorafoundation 公開日 2006年9月26日4:43 PM

「大阪から公害をなくす会」から搬出した資料の整理


あおぞら財団 インターン 宮本弥生 龍谷大学

9月15日に、前回(9月11日)「大阪から公害をなくす会」から受け取った資料の整理を行いました。今回の作業は、前回ダンボールに詰めた莫大な資料に、一つ一つ番号をつけて資料内容をパソコンに保存することでした。これによって、どの資料がどこにあるのか管理しやすくなります。

まず、資料を段ボールから出してほこりをはらいます。もちろん資料の中も確認!


資料に番号札をはさみます。


資料の行列。
パソコンに登録されるのを待ってます。

今回は、前回の作業と違って資料の中まで確認したので、中には資料を見続けてしまい、作業が止まってしまうこともしばしばありました。

今回の作業中に、小学校低学年ぐらいのかわいらしい女の子の写真が数枚出てきました。写真の女の子は南竹照代さんという人で、西淀川公害の被害者だと知りました。南竹さんは小学生の時に喘息の症状が出始めて、以来、中学、高校卒業後と症状は重くなっていき、24歳の若さで亡くなったそうです。喘息の発作は、吸った息が100%吐き出せないため新たに空気が吸えず、とても苦しく、時には意識がなくなってしまうそうです。南竹さんも発作に苦しみ入退院を繰り返しながら、それでも大好きな学校に通い、高校を卒業したそうです。今回発見した写真には、遊園地で南竹さんがにこにこ笑ってる写真や、友達と写っている写真など、南竹さんのとても元気な姿をみることができます。元気でかわいらしい女の子なのに、このあと喘息を発病し、発作で苦しんだことを思うと、とても悲しくなりました。
公害がこんな子どもまでも苦しめたことを知り、公害の恐ろしさを実感しました。

今回の作業で、資料の約4分の1の整理が終わりました。まだまだ、すごい資料が出てくると思います。作業の途中で西淀川公害などの事を財団の林さんに教えてもらい、生の資料を見ながらなので、いろんなことが学べました。

★西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)のホームページはこちら




Filed under: インターン生,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2006年9月20日1:29 PM

尼崎市南部地域道路沿道環境改善に関する連絡会


あおぞら財団 インターン 恒成亜弥佳 桃山学院大学

9月13日に開催された、「尼崎市南部地域道路沿道環境改善に関する連絡会 第19回」を見学しに行きました。


尼崎市では、国道43号や阪神高速道路の大気汚染被害があり、国に対して訴訟を起こし、2000年12月に和解が成立しました。
その時の和解条項で「大型車の交通量の低減」というのがありました。その為に尼崎地域で、平成18年6月12日から8月11日まである社会実験が行われました。
それは、「環境ロードプライシング」といって、国道43の大型車交通量を減らす為に、阪神高速湾岸線の料金を大幅に値下げして、国道43号を通る大型車を誘導するというものです。これは、尼崎公害訴訟の和解条項に基づいて連絡会で決定されたものです。

詳しくは、下のアドレスをご覧ください。
『国道43沿道環境改善に向けた社会実験』


連絡会というのは、尼崎公害訴訟の原告側と国土交通省との話し合いの場です。
今回の連絡会では、その国道43号での社会実験の調査結果の報告が行われるはずでした。しかし、国土交通省が実験結果を連絡会に情報開示する前に記者発表してしまったということについての激しい質疑応答がされ、延期になってしまいました。

国土交通省が記者発表して、出された新聞記事には「連絡会」についての記述も無ければ、「なぜ実験が行われたか」の記述も無かったそうです。

国土交通省の記者発表は以下のアドレスで見られます。
『兵庫国道事務所』—記者発表(H18.9.8)

尼崎市の環境改善なのだから、実際に尼崎公害の被害を受けた原告側が関わる連絡会が軽視されたようになっては、怒りを感じるのも納得できます。結果的に原告側を軽視したと取れる態度を取った国土交通省は、今後そういう事の無い様、改めるべきと感じました。

熱い議論を見ることが出来た「連絡会」。次回は10月31日に開催されるそうです。
「連絡会」は公開されていて、市民やマスコミが自由に傍聴することが出来ます。
皆さんも一度訪れてみてはいかがでしょうか?




Filed under: 事務局より — aozorafoundation 公開日 2006年9月14日3:43 PM
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