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ブログカテゴリー » 環境保健

排気ガス吸うほどぜん息に(環境省疫学調査結果)

環境省が行っている疫学調査「そらプロジェクト」についての結果が発表されました。
そらプロジェクトとは自動車による局地的大気汚染による健康影響調査です。
調査は平成17年度から平成21年度まで行われました。
結果は・・・自動車排出ガスの曝露とぜん息発症との間に関連性があることが認められました。
特に学童(小学生)と成人調査で明らかになっています。

2011年5月25日 NHK 朝のニュースです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110525/k10013089361000.html

車の排気ガスとぜんそくの発症の関連について、環境省が大都市の幹線道路の周りに住む小学生を対象に行った初めての調査で、排気ガスを吸う量が増えるほどぜんそくになる可能性が高まることが分かりました。

この調査は、関東や関西、それに中京地域にある大都市の、幹線道路10路線が通る地域に住む小学生1万人余りを対象に環境省が初めて行いました。調査では、おととしまでの5年間に、車の排気ガスに含まれる窒素酸化物や元素状の炭素を小学生一人一人がどれほど吸い込んだかを推計するとともに、ぜんそくの症状を尋ねるアンケートを毎年行って関連性を調べました。その結果、全体のおよそ3%に当たる309人が新たにぜんそくを発症し、呼吸器系の病歴などを考慮して検討したところ、排気ガスを吸う量が増えるほどぜんそくになる可能性が高まることが分かりました。環境省はこれまで、排気ガスとぜんそくの因果関係について「科学的知見が十分ではなく、認められない」としていました。環境省では、排気ガスが健康に及ぼす影響について、さらに調査を続けたいとしています。一方、調査結果を受けて会見した全国公害患者の会連合会の大場泉太郎事務局長は「排気ガスとぜんそくの因果関係がはっきりしたと思っている。国は患者に対する医療費の補助や生活保障を行うべきだ」と訴えました。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2011年5月25日9:53 AM

第6回ぜん息患者こんだん会(千北診療所 5月19日)

2011年5月19日 千北診療所 14:00-16:00

ぜん息を抱えながら苦しむ患者さん同士、日頃の病気の悩みを交流したり、時には勉強会なども開催しながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうと、「ぜん息患者の救済を求める西淀川の会」がぜん息患者こんだん会を開催しています。開催日は不定期ですが、およそ2ヶ月に一度開催しています。

今回は、千北診療所で8人が集まりました。
SN3J0261

まず最初に環境省が行っている疫学調査「そらプロジェクト」についての結果について説明です。
そらプロジェクトとは自動車による局地的大気汚染による健康影響調査です。
調査は平成17年度から平成21年度まで行われました。
ようやく今年、その調査結果が発表されることになっています。
報道発表は24日(火)です。おそらく、新聞・テレビで報道されると思います。
結果は・・・自動車排出ガスの曝露とぜん息発症との間に関連性があることが認められました。
特に学童(小学生)と成人調査で明らかになっています。
24日の報道発表に注目してください。

この調査は 昭和63年に大気汚染による健康被害を補償する第一種指定地域解除した際に、
国会審議で「主要幹線道路沿道等の局地的汚染については、その健康影響に関する科学的知見が十分でない現状にかんがみ、調査研究を早急に推進すること」(付帯決議)とされたため、行うことになった調査です。

「早急に推進すること」となっていたのにもかかわらず、早急にされずに、
一連の大気汚染裁判の成果で改善されたNOxPM法によるディーゼル車規制のおかげで
大気が一定改善された後に調査が行われました。
大気汚染が一定改善されたのにもかかわらず、
自動車排気ガスと呼吸器疾患との関連性が認められた訳です。

昭和63(1988)年以降、ぜん息患者の方々は公害病認定されなくなり、
医療費が自己負担になっています。
ぜん息は一生付き合わなければならない病気ですが、
治療が改善されたことで、治療を受ければ一定の生活をすることができます。
しかし、治療費は年々高くなっていることもあり、
1988年以降にぜん息に罹患した人たちは苦しい思いをしているわけです。
今回のそらプロジェクトの結果で、
1988年の指定地域解除以降も大気汚染と呼吸器疾患の関係が証明されたわけです。
せめて医療費だけでも助成されれば という願いが届きやすくなったと思います。

SN3J0266

それから、未認定の患者さんの医療費負担の多さについて話し合いました。
Yさんは在宅酸素だけで10,000円、薬は28,000円で、合計40,000円近くかかっているそうです。
話し合いの中で、確定申告で医療費が還付される制度を使っているのか?というやり取りや、
病院によって、適切に治療を受けられるかどうかが違ってくるという話、
薬が年々良くなってきている半面、薬代が年々高くなっている、
兄弟の間でも病気のことを隠しているといった悩みなどを話し合いました。

私が印象的だったのは、昔の西淀川に親戚や職場の同僚を招いたときに
「(43号線の騒音がうるさいのに)よく眠ってられるなぁ」
「水がまずい」
「川にメタンガスが発生しているのに良く住んでるなぁ」
などと言われたと語り合った後、
皆で口をそろえて「慣れって怖いなぁ」と言っていたことです。
私も、17日にスタディツアーの下見で西淀川区内をぐるぐる歩きましたが
「目が痛い」「におう」と言われても、私自身何とも感じておらず、
慣れって怖いなぁって思っていたからです。過去の話ではないと思います。

ぜん息患者さんに広く呼び掛け、情報を共有して、一刻でも早くぜん息患者さんを救済できる運動を続けていきたいと思います。

次回は7月19日(火)14:00~です。ぜひご参加ください。

:kuwasiku:

(林美帆)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2011年5月24日1:33 PM

第6回ぜん息患者こんだん会(よどの里 5月20日)

2011年5月20日 姫島診療所 14:30-16:00

ぜん息を抱えながら苦しむ患者さん同士、日頃の病気の悩みを交流したり、時には勉強会なども開催しながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうと、「ぜん息患者の救済を求める西淀川の会」がぜん息患者こんだん会を開催しています。開催日は不定期ですが、およそ2ヶ月に一度開催しています。

今回は、よどの里で14人が集まりました。
前日に開催した千北診療所でのこんだん会と同じく環境省の疫学調査「そらプロジェクト」 の調査結果について説明しました。

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そらプロジェクトの調査結果説明についてはこちら

その後、自分がいつ頃病気になったのかを語り合いました。
咳がいつでも出て苦しいこと、
病院がない週末や休日は、悪くなって月曜日の病院に飛び込んで治療してもらうこと、
団体旅行に参加できなかったことや
昔は、新聞紙を外に出したらすぐに真っ黄色になってしまったなど、
いろんな話が出てきました。

その後、北山良三市議に現在のぜん息医療費補助制度を作る運動の経過を報告してもらいました。

IMG_5714

浮遊粒子状物質のPM2.5の測定所が平成25年3月末には5つ増えること、
大阪市で 制度を作る場合は5億円の費用が必要なこと。
(大阪市の全体の予算は4兆円、WTCの後処理はなんと1千億円!)
それから、現在の制度では呼吸器の障害認定で3級に認定してもらうという方法もあるという話を聞きました。現在の大阪市の障害認定の医療費補助は2級からなのですが、豊中市と尼崎市では3級から補助があることから、尼崎に引っ越す人もいるとの話を聞きました。現在の大阪市では福祉医療助成が 削られる傾向にあるとのことでした。

その後、そよかぜ薬局の松村さんと林さんに肺年齢測定を実施してもらいました。
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ハイチェッカーを使います。
6秒間息を吐き続けるのですが、これが結構しんどい!
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患者さんの数値は軒並み90才以上。(本日の参加者は90歳の人はいません・・・)
実年齢より30歳以上の数字も出ていました。
階段登るのがしんどいというのがほんまにわかったように思いました。
吸えないし、はけないのですから。

ちなみに、私も挑戦しましたが、最初65歳と表示され、ビビったのですが
測り直すと30歳になって一安心です。

この肺年齢測定、なんと西淀川区にあるあおぞら薬局、そよかぜ薬局、すずらん薬局では「肺年齢測定をやりたい!」と意思表示すると検査ができるそうです。(薬局が忙しい時は避けてくださいね)
たばこを吸っていて心配な方々、どうぞ試してみてくださいね。

次回は7月15日(金)14:30~です。
ぜひご参加ください。

:kuwasiku:
(林美帆)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 1:16 PM

ぜん息・COPD患者の呼吸リハビリテーション集中講座を開講(5月15日)

「患者さんをがんばらしてはいけないのです」

「患者さんの息切れに共感することです」

「しんどかったね。(リハをすると)楽になるよ。ほら、なったでしょう」

理学療法士の心得をパワフルに語りかける長崎大学大学院の千住秀明先生。

15日、大阪・西淀川区にあるのざと診療所で開かれた集中講座~ぜん息・COPDの呼吸リハビリテーション講座には、区内の理学療法士をはじめ医療関係者30人が参加しました。

第1講義 「ぜん息・COPD患者の病態と特徴」と題して福島啓先生(西淀病院呼吸器内科医師)が、ぜん息、COPDの病態について詳しく説明しました。

西淀病院福島医師

第2講義 いよいよ千住先生の登場です。

スライドや動画を駆使して呼吸リハビリテーションの理論と技術を丁寧に解説。

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午後からは実践編。

3人の理学療法士が先生の講座をサポート、参加者に手法と技術を伝えます。

参加者は、2人一組で15台のベットに分かれて、一つ一つの手技を互いに確認していきます。

聴診器の使い方からはじまり、排痰法、息苦しさを和らげる方法、声のかけ方、手の当て方、仰向けになったり、横向きになったり、座ったり、、、まるで武術の先生が弟子に必殺技を伝える道場のようです。

佐藤雅昭先生(岡山・健寿協同病院)

左が佐藤先生

北川知佳先生(長崎呼吸器リハビリクリニック)・朝井政治先生(長崎・田上病院)

左が朝井先生。右が北川先生

教育入院中の森脇名誉理事長も飛び入りで呼吸リハ体験

<参加者からの感想>

● 今まで漠然と理解していることが多いと痛感しました。いろいろと理解しなおすことができました(30代、理学療法士)

● 「時間が短かったので残念ですが、手技がたくさん出来てよかったです」(20代、理学療法士)

● スライドが非常にわかりやすく、改めて呼吸器への興味と少しでも何か出来るかもと思いました(20代、理学療法士)

●  介助呼吸はとても難しいけど、先生が手を添えると魔法のように介助呼吸になるので、すばらしいです。痛くなく」(50代、看護師)

<事務局より>

はるばる長崎から来ていただいた千住先生、浅井先生、北川先生、岡山から駆けつけていただいた佐藤先生、本当にありがとうございました。

これからも西淀川区内を中心に、呼吸リハビリテーションの輪を広げ、一人でも多くの患者さんが楽に暮らせるような地域づくりに取り組んでいきたいと思います。

(上田)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2011年5月19日5:41 PM

医療従事者向け、呼吸リハビリの集中講座を開催します!(5/15日)


2011年5月15日に長崎大学大学院より呼吸リハビリの普及に取り組んでいます千住秀明先生をお招きして、医療従事者向けの呼吸リハビリの集中講座を開催します。

【日時】2011年5月15日(日) 10:00〜16:20
【会場】のざと診療所3階
【定員】50名(先着順)・参加費無料
※詳細につきましてはチラシをご覧ください!

千住先生の講座を受けられる機会は滅多にありませんので、ぜひご参加ください。  :mousi:

チラシ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−—



Filed under: イベント案内,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2011年4月15日4:35 PM
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