国際交流のページに、最近の国際交流活動の報告を載せました。
Skypeを使っての中国との公開討論会の実施など、IT発展の恩恵をうけて昔では考えられないような国際交流が可能になり、時代の変化を感じます。
国際交流のページに、最近の国際交流活動の報告を載せました。
Skypeを使っての中国との公開討論会の実施など、IT発展の恩恵をうけて昔では考えられないような国際交流が可能になり、時代の変化を感じます。
今から20年前の1992年に、ブラジル・リアデジャネイロで国連地球サミットが開催されました(1992年6月3日~14日)。
同サミットには、全国の公害被害者を代表として森脇君雄財団理事も参加し、世界に日本の公害被害の実態を訴えました。同会議では、竹下元首相が「公害は終わった」と挨拶しましたが、それを遮って演壇に登り、被害者の立場から「公害は終わっていない!被害が今でも続いており深刻な事態だ」と30分ほど訴え、会場いっぱいの拍手を受けました。
同サミットでは、地球環境保全の行動計画を示した「アジェンダ21」、過剰な生産・消費形態を改めるよう各国に勧告した「環境と開発に関するリオ宣言」が採択され、国連気候変動枠組み条約と同生物多様性条約の署名が始まりました。
20年の月日を経て、再びリオで「国連持続可能な開発会議(リオプラス20)」が開催されます。約120カ国の首脳、企業、NGOなど多くの人々が集い、これまでの20年でどこまで目標が達成されているのか?、今後10年の経済・社会・環境をどうしていくのか?などを議論する予定で、環境に配慮した「グリーン経済」への移行、「持続可能な発展に向けた制度的枠組み」などについて話し合われます。
関西でも、リオへ、世界へ、思いを伝えていこうという活動が既に行われています。
先日(3月24日)には、京都で「地球サミット「リオ+20」に向けて ~私たちが、望む未来とは~」が開催されました(主催:一般社団法人環境パートナーシップ会議、地球サミット2012 Japan、京のアジェンダ21フォーラム)。
昨年、東日本大震災を経験し、原発をはじめとしたエネルギー問題は、直近の課題であり、私達の暮らしそのものを改めて見直す機会となればと思います。
※参考
・国連持続可能な開発会議(リオ+20)(外務省HP)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/rio_p20/gaiyo.html
・リオ+20事務局
http://www.uncsd2012.org/rio20/
(記:藤江徹)
あおぞら財団で進めている日中交流で、いつもお世話になっている環境NGO・環友科学技術研究中心(代表:李力氏)が中国で廃油リサイクルプロジェクトをスタートさせました。
現在、中国社会では、家庭、レストラン等において、一般的に食用廃油の処理という概念は普及しておらず、廃油は下水に流されている状態だそうです。日本でも昔、廃油が下水に流されて環境汚染が引き起こされました。
また、中国では、レストランから買い取った廃油を再製し違法に販売する「地溝油」事件が多々発生し、社会問題になっています。
在中国の日本大使館の草の根ODAを活用し、李力さんの環友科学技術研究中心による廃油せっけんづくり事業が支援されることとなり、署名式及び記者発表が行われました。
日本と中国の市民・環境NGOが協力しながら、こうした問題が解決していけば良いなと思います。
環友科技記者発表
http://www.envirofriends.ngo.cn/a/angzhan/2012/0309/31.html
(参考)日本の過去の経験の克服について中国メディアでも注目されているようです。
http://news.sohu.com/s2011/shijieguan-169/
参考:
・どぶからできた油、食卓へ 中国の疑惑、捜査で裏付け(朝日新聞2011年12月11日)
・「どぶ油」製造・販売に死刑適用も 中国当局が発表(朝日新聞2012年2月24日)
・あおぞら財団で作成した廃食油回収ガイド(日本語・中国語)は↓から
(記:藤江徹)
日中交流~パナソニック訪問記
3月13日(火)、日中環境問題サロン2012での講演のため、来日した李力氏とともに、パナソニックを訪問し、中国の環境NGOネットワーク“グリーン・チョイス・アライアンス(GCA:緑色選択連盟)の活動に関して、意見交換を行ないました。
GCAでは、中国国内でのIT/電気メーカー(29社)を対象にサプライチェーンにおける汚染の実態把握と改善を求めるキャンペーンに取り組んでいます。既に、5回の報告書(IT産業重金属汚染調査研究報告)を発行し、各社の対応状況を細かく報告してきました。これまでも、中国内ではGCAとパナソニックとの間でサプライチェーンのグリーン化等に関しての話し合いが進められているところです。
当日は、京橋にある総合情報受発信拠点「パナソニックセンター大阪」を訪れ、同社のビジョン(グリーン調達基準書(第6版):2012年1月1日発行など)や製品、製造工程などの説明をしていただきました。その後、李力氏からも、GCAの目的・活動や日本企業に期待することなどの意見を伝え、互いの現状認識や疑問・提案などについての意見交換が行なわれました。
日本と中国では、制度や社会情勢が異なりますが、今後も信頼関係に基づいて、互いにコミュニケーションをとることで理解を深め、情報公開に基づきながら具体的な対策を一緒に考えていくことが、公害・環境問題解決への一歩であり、あおぞら財団もその橋渡しができればと思います。
※GCAは、自然の友、公衆環境研究センター(IPE)、達爾問自然求知社、環友科学技術センター、南京緑石の5団体を中心とした中国の41 の環境NGO による緩やかなネットワーク運動。サプライチェーンにおける環境管理の促進を目指し、2008 年に結成されました。GCAの構成団体の一つである環友科学技術研究中心の代表である李力氏は、GCAにおいてNGOネットワークの担当をされています。
(記:藤江徹)
あおぞら財団では、中国の環境NGOとの交流活動をおこなっています。
互いの経験や情報を共有することで、公害・環境問題の解決につなげていくことが目的です。
このたび、中国の雲南省のクロム汚染についておこなわれている、公益訴訟に関する資料を「あおぞら翻訳基金」(※)にて、日本語に翻訳しました。
資料名=『公益訴訟が環境法治を推進する 雲南省クロム汚染が引き起こした、初の環境公益訴訟案を語る』
執筆者=曽祥斌(弁護士)
訳 者=山本節子
こちらのページの「その他」の項目からアクセスできます。(中国語、日本語)
https://aozora.or.jp/katsudou/tsunagaru/syuppan
なお、今回の翻訳にあたっては、畑明郎先生にご協力いただきました。
(※)「あおぞら翻訳基金」は、公害問題の解決に向けて、必要な資料の翻訳をおこなうための基金です。引き続き、寄付を募っています。どうぞみなさまのご協力をよろしくお願いいたします。
■寄付の方法
郵便局からの振込口座記号番号 00960-9-124893加入者名 あおぞら財団
あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター)への寄付は、寄付金額控除など税法上の優遇措置が受けられます。
詳しくはコチラhttps://aozora.or.jp/nakama/kifu