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日中の公害・環境問題を考える学生セミナー 開催


3月15日(月)に、日中の公害・環境問題を考える学生セミナーを開催しました。

参加者17名

このセミナーでは、現在の中国での環境問題やその対策、日本の大気汚染公害対策について学ぶと共に、日中交流のあり方について参加者も交えたパネルトークによって意見交換を行いました。

まず、名古屋大学の桜井次郎先生から「中国の環境問題の現状と日中交流」について講演いただきました。

工場の排水によって飲用水を汚染された村ではガンを発病する人が多く「ガンの村」と呼ばれているそうです。また、重金属によって川が汚染され黒い水が流れている写真があり、中国での公害の深刻さが実感できました。

次に、「日本の大気汚染公害対策〜手渡したいのは青い空」の報告が藤江研究員からありました。


西淀川地域の歴史を振り返り、公害裁判をどう闘い、地域の環境改善に取り組んできたのか説明がありました。

最後に、「日中環境問題に関する交流のあり方」として意見交換会を行いました。

意見交換では、「日本の公害対策の経験をどう生かせるか?」、「公害被害者が差別を受けることによって、身体的にも社会的にも苦しい状況に追いやられることがある」、「日中両国の異なる点を認識しつつ、共通の将来ビジョンを描いていければ」、「制度と技術の交流が重要」、「信頼関係をつくっていく」などの意見が出されました。また、こうした事柄は、中国だけでなく、今後経済発展がより進むであろうアジア諸国にも発信していかなければならないなどの意見がありました。

当日は、中国からの留学生2名の方からも感想をいただき、「中国の人口は多すぎて、1人の人に環境問題を正確に理解してもらうことは簡単だが、それを同時に10人の人に理解してもらうことは、なかなか難しい。」ということでした。

湖南省だけで人口6,000万人、日本人口の約半分になります。このことからも、中国で多くの人に環境問題を身近なものとして捉えてもらうことが難しいということがよく分かります。

今後も、日本における経験・情報を中国語に翻訳し発信するとともに、今回のような日中交流の輪を広げる場づくりを継続して行っていきます。

あおぞら財団スタッフ
山本 元




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年4月1日7:28 PM

JICA研修「環境汚染健康損害賠償制度構築推進プロジェクト」コースの受け入れを行いました


2010年3月15日 13:30−16:00
今回は、中国の環境行政の担当者・研究者10名の方々が、
西淀川の取り組みを学びました。

まず、西淀川公害・あおぞら財団の活動概要を紹介ビデオを観た後、公害患者である岡崎さんに当時の様子をお話していただきました。

次に、森脇名誉理事長が、公害反対運動・裁判を闘った歴史のお話です。
使用燃料が石炭から石油に変わった頃に、患者が急増したこと、公害反対運動に立ち上がったきっかけなどのお話がありました。

参加された方々からは、岡崎さんには、病気になってから何年になるのか、それはいつごろから続いているのかなどの質問が寄せられました。

森脇さんへは、財団の設立経緯や、NOxやSPMなどの環境基準数値についての質問が多く寄せられ、なぜ当初の環境基準よりも緩和されたのか、環境省と経済界の環境基準値以外の妥当なデータはあったのかなど、やはり行政で働いている方々が多いこともあって、制度的な質問などが多く寄せられました。

お話をしていただいは、お二人から。
岡崎さん「苦しんだ時代があって今がある。その時の経験を若い人に伝えていく。生きている限り。」と、いう言葉はとても印象に残りました。

森脇さん「世界は、空で繋がっている。世界、アジアにおける青い空、きれいな空気を実現するためにも、共に頑張って欲しい。」


最後に、5階の資料館の展示をみていただき、次の地へと向かわれました。
中国の環境改善に、少しでも貢献できるといいですね。

あおぞら財団スタッフ
山本 元




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年3月17日1:54 PM

【ご案内】日中の公害・環境問題を考える学生セミナー(3/15)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「日中の公害・環境問題を考える学生セミナー」
    開催と参加者募集のお知らせ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3月15日(月) 18:00〜20:30@あおぞらビル
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
近年、中国をはじめとするアジア諸国での環境汚染、公害問題が数多く報告されています。
グローバルな経済活動が展開される中での今日の公害・環境問題は、
地域や国を越えた形で発生し、原因が複雑でますます見えにくいものになっています。

こうした問題をどのように捉え、解決していったらよいのでしょうか。

あおぞら財団では、日本の公害経験を広く国内外に発信していくことを通じ、
現在の公害・環境問題の解決に少しでも寄与していきたいと考えています。
活動の一環として、昨年度より、今後の公害環境問題の解決の担い手で
ある学生同士の交流企画を実施しております。

今回のセミナーは、現在の中国での環境問題やその対策、日本における
大気汚染公害対策について学ぶとともに、参加者も交えたパネルトーク形式
での意見交換を通じて、公害・環境問題の克服において、今後の日中交流の
あり方についてともに考えます。

皆さま、是非、ご参加ください。

・・・・・ 記 ・・・・・

【日時】2010年3月15日(月)18:00〜20:30(17:30受付)

【場所】あおぞらビル3F グリーンルーム
   (JR東西線御幣島駅から徒歩3分。
アクセス:http://www.aozora.or.jp/access.html

【プログラム】
18:00 開演

18:10 講演「中国の環境問題の現状と日中交流について」
      ・講師:櫻井次郎氏(名古屋大学大学院国際開発研究科国際協力専攻助教)
18:50 「(仮)日本の大気汚染公害対策〜手渡したいのは青い空」
      ・講師:あおぞら財団研究員
19:20 休憩
19:30 パネルトーク「(仮)日中環境問題に関する交流のあり方」
20:30 閉会
※終了後、懇親会(希望者参加)

【対象者】公害・環境問題に関心を持つ大学生、中国等からの留学生(約20名)

【平成20年度セミナーの様子】
http://aozorabsw.exblog.jp/10193487/

【参加費】無料

【申し込み締め切り】2010年3月8日(月)

【申し込み方法】セミナーへの参加を希望される方は、事前に下記の連絡先まで、
①お名前、②所属、③連絡先(電話番号、住所、メールアドレス)をお知らせください。

*みなさまの個人情報は、今回のイベント開催の目的以外には使いません。

【主催・連絡先】
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1−1−1あおぞらビル4F
(財)公害地域再生センター(あおぞら財団) 担当:藤江・鎗山・小平
TEL:06−6475−8885/FAX:06−6478−5885
Email:webmaster@aozora.or.jp
ホームページ:http://www.aozora.or.jp/




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年2月23日8:27 PM

JICA研修の受入れを行ないました☆


2月2日(火)にJICAの研修の受入れを行ないました

今回はエジプト・イラン・レバノン…といった中東の方たちの参加です
普段はなかなか交流する機会が少ない国々の方たちなので楽しみです

まずはあおぞら財団と西淀川公害の紹介ビデオを観た後、
公害患者さんの和田美頭子さんに当時の様子をお話していただきました

それから森脇名誉理事長が公害反対運動と裁判を闘った歴史の話を熱く語りました

参加された方たちからは、どうやって企業に責任を認めさせたのか
日本の環境基準はどうなっているのか などなど突っ込んだ質問が寄せられました

視察の受入れをしていて感じることは、皆さん本当に熱心だという事
飛行機で何時間もかかる日本へせっかく来たのだから、有意義な研修になっていればと願うばかりです
それぞれの国が、少しでも環境の良い国になるといいですね






Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年2月15日4:49 PM

日中環境問題サロン2009、『農村へ拡がる中国の環境問題と被害者救済の試み』


日中環境問題サロン2009(兼中国環境問題研究会2009年第2回研究会)が行われました。(11月21日18時30分〜21時 場所:龍谷大学セミナーハウスともいき荘)
今回は、『農村へ拡がる中国の環境問題と被害者救済の試み』がテーマです。
第9回アジア・太平洋NGO環境会議(APNEC9京都会議)の終了後だったこともあり、APNEC9に参加した研究者やNGO関係者など43名が集まりました。

近年、中国国内では、都市で操業できなくなった汚染産業の農村移転が加速し、以前からある小規模企業や鉱山・製錬業による汚染とともに住民の健康被害や農地汚染等が深刻化しています。
日本の「農村」のイメージとは異なり、中国の農村は人口規模も大きく面積も大きく、中国の社会問題になっています。また人口の多い中国の環境問題は地球規模の環境問題とも直結してきます。

まずは、「中国農村の環境問題の現状とその背景」と題して、農村に広がる環境問題の現状を、南京大学社会学院教授の張玉林氏にご報告頂きました。
張教授は、京都大学で博士号を取得しており丁寧な日本語でお話し頂きました。

次に、「中国農村における環境被害者救済の現状と課題」と題して、中国政法大学公害被害者法律援助センター訴訟部長の弁護士、劉湘氏にご報告いただきました。
同センターは、深刻化しつつある農村環境問題の被害者の救済に尽力し、中国の公害被害者の支援し続け今年で10周年を迎えます。

2つの報告を受けて東京経済大学現代法学部教授の片岡直樹氏のコメントがあり、龍谷大学法学部教授の北川秀樹氏の司会の下、総合討論が行われました。中国の訴訟制度や日本のできる国際交流についてなど、会場からはたくさんの質問や意見が寄せられました。

また、今回通訳として金玲氏(関西大学非常勤講師、関西マイノリティ研究センターPD研究員)と、櫻井次郎氏(名古屋大学大学院国際開発研究科助教)にご協力頂きました。

今後も、日中環境問題サロンは継続していく予定です。

小平 記




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2009年12月1日10:29 AM
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