あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

ブログカテゴリー » 国際交流

中国からの手紙・好


Temaca滞在記

張 亜東(緑色龍江総幹事)

10月2日から7日まで、International Riversの招待を受け、私はメキシコの小さな町Temacaで開催される第3回命の河国際会議に出席した。その間、私は世界60数カ国の300数名の河川保護運送家と一緒に忘れられない5日間を過ごした。


(美しいメキシコの町Temaca。撮影:張亜東)

Temacaは600数年の歴史を有するが、近所のVerde川にElzapotilloダムを建設することにより、近い将来街全体が水の下に沈むこととなる。自由な河川と美しい故郷を守るため、Temacaの人々は自ら立ち上げり闘ってきた。それゆえ、今回の会議はTemacaの人に対する支持活動でもあった。


(各国の人々がTemacaの住民と一緒にElZapotilloダム工事現場でデモ活動を行う。撮影:張亜東)

会議においては、各国からの参加者がダムが生態環境、社会文化およびコミュニティ住民に与える影響について討議し、河川保護に関する行動経験を分かち合った。今大会は次のような7つの主要議題を設置した。すなわち、効率的な社会運送家、気候変化と水の管理、有効なコミュニケーション、ダムの基準と財務計画、権利と補償、エネルギーの解決方案および政策と実践から河川を保護・回復することなどである。個々の議題はさらにおおよそ5つのテーマに分かれ、参加者は自分の需要に応じて選択的に会議に参加することができた。そのほか、大会はまた地域別会議を設け、地域間の協力を深める場となった。


(メイン会場内で行われているテーマ演説。撮影:張亜東)

(東アジア、東南アジアからの参加者が、区域間の交流・協力のあり方について討議する。撮影:汪永晨)

私を含めて中国からは7人が参加した。私たちは、東南アジアの参加者と云南省の河川水利開発が下流国家に与えた影響について、アフリカの参加者と中国の会社がアフリカでダムを建設する状況について、またインドの参加者とヒマラヤ山脈の水源の保護について、さらにロシア、モンゴルの参加者と国境を越える黒竜江の保護についてそれぞれ意見を交換した・・・・・・。


(各国の方々が石膏板に絵を描いて美しい願いを寄託する。撮影:張亜東)


(メキシコの一般家庭を訪問,左一が張亜東。)

張亜東
黒竜江流域内において活動するNPO「緑色龍江」の総幹事で、自然保護と環境教育を行っています。
11月27日の「日中環境問題サロン2010 対話から築く日中の環境教育の協働」に招待しで報告をしていただきます。

(翻訳:金 玲)




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年11月15日5:28 PM

中国・環境汚染損害賠償制度構築研修 受け入れました


2010年10月27日

2010年度JICA研修 中国・環境汚染損害賠償制度構築研修を受け入れました。
中国からの環境行政を行っている方々、10名です。


被害の話を永野千代子さんにしてもらいました。

息子さんが保育所に預けても熱をすぐ出すので良く休んでいたこと、
いろんな病院に行ったけれども、なかなか良くならなかったこと
小学校に入学しても、息が苦しくてプールでは水に顔をつけて泳ぐことができなかったこと。
ご自身も慢性気管支炎で今も咳が続いて苦しいこと、
公害健康被害補償法の大気汚染指定地域解除の時には環境省に座り込んで
警備員からごぼう抜きされたことなどを話してもらいました。

財団の名誉理事長の森脇君雄さんからは
公害反対運動についての話です。


空気はきれいになってきているけれども、子供の喘息が増えていることを話しました。

質問には
「88年の指定地域解除以降にぜん息患者は裁判を起こしていないのか」
「二酸化窒素の環境基準が変更されているのはなぜか」
などの質問が出ました。

指定地域解除後に東京で未認定患者の裁判が起こされ、国と東京都には勝訴していること
二酸化窒素の環境基準が緩和されたのは、西淀川公害裁判の差止を無効にするためだった
という話をしました。

とくにぜん息患者が増えているという事実に、みなさん驚いていました。
ディーゼル自動車排ガスのSPMとぜん息の関係について
これからも注意していかなければならないという森脇さんの言葉で
運動がまだまだ続いていることを理解されたようでした。(林)






Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年10月27日9:27 PM

対話から築く日中の環境教育の協働を開催します


+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
日中環境問題サロン2010
対話から築く日中の環境教育の協働
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
チラシはこちら
http://www.aozora.jpn.org/pdf/koryusaron2010.pdf
「中国の環境問題は大変らしい」という声を日本でよく聞きます。
実際に中国では公害・環境問題を解決するために行なわれている環境教育があります。
現地で活動している二人を招き、中国の状況や実例を報告いただき、
日本と中国、両国の環境教育について対話することから
協働関係を築いていきたいと考えています。ぜひご参加ください。

【日 時】2010年11月27日(土)13:30〜17:00 (受付13:00〜)
【場 所】京エコロジーセンター 3階会議室 定員100名
http://www.miyako-eco.jp/about/access.html
〒612-0031
京都市伏見区深草池ノ内町13 TEL.075(641)0911 FAX.075(641)0912
京阪電車「藤森駅」下車西へ徒歩5分
地下鉄・近鉄「竹田駅」下車東へ徒歩13分

【参加費】無料
【主 催】財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)
【共 催】京エコロジーセンター

中国からの報告
 李力氏(環友科学技術研究中心・北京)
 「環境保護教育から環境保護運動へ」
 
 張亜東氏(緑色龍江・ハルビン)
 「松花江の環境保護と青年活動」

日本からの報告
 岩松洋氏(京エコロジーセンター)
  「無意識を意識する参加型学びの場づくり」

林美帆氏(あおぞら財団)
「公害教育とESD」

総合討論 日中の環境教育の協働
コーディネーター 板倉豊氏(京都精華大学教授)

<プロフィール紹介>
李力氏(環友科学技術研究中心・北京 http://www.envirofriends.ngo.cn/ )
2006年に民間の環境保護組織—環境友好公益協会を設立し、
現在の環友科学技術研究中心となる。
それ以外にも、東アジア環境情報共有ネットワークの中国側の責任者、
国際海岸清潔作業所中国側コーディネーター、中国の十数の民間環境保護組織の顧問などを務めている。
中国の20を超える地域、日本、韓国、アメリカ、ノルウェーなどの国において
環境保護に関する研修・交流活動をし、また、環境教育、
科学知識の普及と宣伝および環境劇場の指導に関する書籍を多数出版している。

張亜東氏(緑色龍江・ハルビン)
ハルビン工業大学給排水専攻を卒業し、大学時代から環境保護運動に参加し、
松花江の水質環境保護事業に関心を持つ。
現在は緑色龍江環境保護組織の総幹事として、黒竜江流域内において住民参加、
生体保護、種と森林の保護および環境教育などの運動を展開。
また、Rivers without Boundaries(国境なき川)の発起人の一人
および中国側のコーディネーターとして、ロシア、モンゴルの複数のNGO組織および専門家と協力し、
国境を越える地域の河川の保護事業も推進している。

【参考URL】
■「中国調査視察 環境NGO、公害被害者・支援団体と交流」(あおぞら財団ブログ)
 http://aozorabsw.exblog.jp/13200101/
 ↑2010年8月あおぞら財団の中国視察。「環友科学技術研究中心」、「緑色龍江」等訪問

■「和平小学校で松花江郷土環境教育の授業を実施」(ENVIROASIA)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10033002J
 ↑李氏、張氏の活動

【申 込】
メール(webmaster@aozora.or.jp)
または申し込みフォームからお申し込みください。
https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dHJocUotekp3dWptRm1xZXY1WnBQNFE6MQ
===申し込みフォーム===
氏 名
電 話
E-mail
所 属
==============
平成22年度大気汚染経験情報発信事業の一環です

主催/問合せ先
(財)公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
URL http://www.aozora.or.jp/E-mail webmaster@aozora.or.jp




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 7:45 PM

中国調査視察 環境NGO、公害被害者・支援団体と交流「大気汚染経験情報発信事業」


平成22年度大気汚染経験情報発信事業として
2010年8月28日から9月2日までの間、中国環境NGOとの交流、中国における公害被害地域の視察のため中国に訪問しました。
この事業は我が国における公害経験やそれに関連する資料を中国側と共有するため、情報発信・人的交流を行なうものです。

8月28日
上海市宝山区月浦鎮鋼集団公司(以下、宝鋼公司)による汚染の被害者
許太生氏


昨年からの変化の内容について伺いました。
汚染の状況は変化していないこと、
汚染と被害の因果関係の証明が難しいために、
国の環境保護局が工場の運転をきちんと管理しているかどうかという視点で
裁判を起こすことにしたということを聞きました。

昨年の聞き取りの様子
http://aozorabsw.exblog.jp/11145923/

8月29日
上海根与芽青少年活動中心
http://www.jgi-shanghai.org/
鐘朕璽氏


国際的なNGO団体であるRoot&Shootの上海支部です。
内モンゴルでの植林や、
ボランティアを育成して、学校で環境教育の授業をしてもらっているそうです。
規模がすごくて、年間600人のボランティアを育成して
200校で環境教育の授業を実施しているとのこと。
1学期の間(中国は2学期制なので半年になります)週1回45分の授業を14回程度行うそうです。
他にも緑色評価といって、学生が企業に行って、紙の資源、空調、割り箸、ストローの無駄つかいなどを見て、評価をして報告書を書く活動もあります。
これらのプログラムはスタッフが独自に考えたそうです。

8月30日
ハルピンの現地調査

中国の黒竜江省にあるハルピン市の大気汚染の現場を見るために
セメント工場と化学工場を見学しました。



セメント工場まで行く道がドロドロでがたがた。
大型車も多く、何台かのタクシーに乗車拒否されたのですが
納得しました。
工場の周りに住宅が密集し、工場から粉じん被害があるだろうと推察されました。
また、何人かの住民にも聞き取りすることができました。

化学工場は近くまで寄ることができず、
被害の実態が見えませんでした。

ハルピンを横切る松花江の汚染も見てきました。




透明度が3センチ程度しかないように見えました。
それでも、水着を着て泳ぐ人たちもいました。

8月31日
北京に移動しました。
馬軍さん
公衆と環境研究中心

中国水汚染地図
http://www.ipe.org.cn/
中国大気汚染地図
http://air.ipe.org.cn/en/qyInfoEn.do
について伺いました。
各地方自治体のホームページで発表された汚染工場の情報を集めて
マップに落としているそうです。


中国はとても広いので、一つ一つ情報を集めるのはとても大変だと思いますし、
一つにまとまっていることでわかりやすくなっています。
また、サプライチェーンのネットワークを使って、
大企業に汚染企業との取引をやめるように呼びかけて汚染を改善させたりしています。
ぜひ皆さんもホームページをご覧ください。

中国政法大学公害被害者法律援助センター(CLAPV)
王燦発先生
戴仁輝先生
http://clapv.org/
中国でのアスベスト被害について質問したところ、
じん肺裁判として、炭鉱近くの住民の裁判を行ったという話を聞きました。


9月1日
環境科学技術研究中心
(環境友好公益協会から改名しました)
http://www.envirofriends.ngo.cn/
楊緯和氏

環境教育の漫才やプラスティック袋の軽減について活動をしている話を聞きました。

緑色龍江
http://www.greenlj.ngo.cn/
張亜東氏


環境教育の取り組みについて説明を受けました。
この写真はハルピンで使っているテキストです。

あおぞら財団で行っているフードマイレージと菜の花プロジェクトのことを説明し
中国でも取り組みませんかと呼びかけました。

日中友好環境保全センター
http://www.zhb.gov.cn/japan/
立場正夫氏
岡田美和氏
JICA中国事務所
http://www.jica.go.jp/china/office/index.html
坂元芳匡氏


日中友好環境保全センターとJICA中国で行っている「日中環境技術情報プラザ」設立の事業についてヒアリングしました。
また、あおぞら財団でこれまで翻訳した中国語資料を使ってもらえないかとお願いをしました。
__________________________

中国に行って個人的(林)に感じたことです。
中国のNGOはアイデア豊富で、活動している内容がとても面白かったです。
日本と中国で活動交流をすることで、両国の環境活動が活発になるのではないかと思います。
馬軍さんが「中国には資金も技術もある」とおっしゃっていたのが印象的です。
日本でも公害はなぜ起こったのかというと、技術がなかったわけではなくて
使わなかっただけの話です。
市民が環境を監視することで、公害を防止することが求められているのだと思います。
交流する中で市民力をお互いが高めていけるといいなと感じています。

上海でとった写真です。
2時間しかなかったのですが、上海万博にも行ってきました。
目の前にある中国館がかすんでいます。


頭上は青空ですが、下のほうがスモッグがかっているのはわかりますか?

地下鉄は乗車マナーを徹底していました。
片側は止まって、片側は歩くのが「文明的乗り方」なのだそうです。




北京のレンタサイクルと駐輪場です




最後に、北京にいた馬車です。

昔と今が混じっていますね。
(林美帆)




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年9月8日6:03 PM

日韓親善交流


韓国司法修習生12名来訪
公害被害者運動の経験を語る

公害被害を語る岡崎さん(左)と韓国司法修習生の皆さん(右)

 7月5日、韓国から司法修習生(教官付き添い)通訳を入れて12名があおぞら財団に来ました。今回で9年目を迎え、親善の楽しみの一つです。
 今回は10時から「日本のダム訴訟について」籠橋隆明弁護士が講演し、午後1時から「日本の環境訴訟と弁護士の役割」について話題を提起、専門的な議論と回答をしました。
 患者会からは岡崎さんの公害被害の訴え、会長の森脇さんは西淀川の公害裁判の運動と経験について話をしました。
 いつもの事ですが韓国の修習生はよく勉強をしていて多くの質問が出ました。「困難な裁判が長期に続けられたには何がそうさせたか原因は?」「苦しい患者が西淀から他に移転しないのはなぜか?」「大気汚染が病気の原因だとなぜ分かったか?」「疲弊した地域再生、街作りをなぜ始めたか?」などの質問に一つ一つ回答しました。
 5時から日韓親善の懇親会(20人)を開きました。一人ずつの紹介と「焼酎とビール」を混ぜ合わした爆弾ゲームをおこないました。韓国の教官が2つのコップに爆弾酒を入れ指名します。指名された男女(日、韓)はお互いに自己紹介をしながら腕を組み一挙に飲み干し次の人に渡す。お酒の弱い人には特権があり相手を紹介しその人に代わって貰う。全員が終わるまで進め、ここで教官(最高責任者)の仕事は終わるという、韓国風のルールに徹して楽しい飲み会でした。
 夜の懇親会の料理作りは昼間から患者会で手料理したものです。修習生からは日本に来て一番美味しい日本料理を頂いたとお世辞も含まれるが聞いて本当に良かったと感じました。

最後に記念撮影

(西淀川公害患者と家族の会 手づくり通信「青空」第316号 2010年7月22日発行より本文を抜粋)
森脇君雄 西淀川公害患者と家族の会代表




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2010年8月4日9:12 PM
« 次のページ前のページ »