12/19 医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました
2015年12月19日(土)、西淀病院リハビリ室にて、医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました(主催(公財)公害地域再生センター(あおぞら財団))。
参加者は理学療法士、作業療法士、医師、看護師、保健師などスタッフも合わせて19名でした。
今回は、金尾顕郎氏(森ノ宮医療大学 理学療法学科長)を講師に招き、前半に講座、後半に実技の時間を持ちました。
■[講座]COPDと呼吸ケア―放っておけない肺の病気COPD-
と題して、次の内容のお話がありました。
1)COPDとは
2)呼吸生理
3)呼吸介助法とは
・COPDと診断されている人はわずかで、氷山の一角である
・うつや不安はCOPD患者の20~60%に併存する疾患
・呼吸器系以外にも様々な問題点が存在するため、内科的治療のみでは十分に改善できない
・酸素を運ぶ赤血球の役割
・呼吸介助法の目的としては、気道クリアランス、排痰、呼吸パターンの改善、呼吸筋の酸素消費量の低下がある
・呼吸介助法のよい例、ダメな例の提示
・呼吸介助法の5つの原則
・体幹機能と舌、姿勢のこと
などを、スライドや動画を使いながら説明いただきました。
そして、いよいよ、実技です。
■[実技]呼吸をらくにするこんな工夫
実技は、二人一組になっておこないました。
胸郭の動く方向と膨らみ方を手で感じた後、介助をおこないます。
・触れるときは、動く方向に
・触れるときは、手のひら全面が動圧に
・動く方向に介助
・動かす時は、同圧、同速
・もどるときは、無圧で
という呼吸介助法の5つの原則を教えてもらいながら、実施しました。
終了後のアンケートでは、
「呼吸筋リハをしている患者さまがおられるので、来週から実践していきます」
「実際に先生のされている手技を見ることができ、参考になりました」
「対象者を交代して呼吸介助を行うことができ、よい経験になりました」
「少人数で先生に直接教えていただけるのがわかりやすかったです」
「練習の時間を多くとっていただいたのでよかったです。臨床に活かせるよう練習したいと思います」
といった声がよせられました。
次回は2月13日(土)13:00~16:30です。
https://aozora.or.jp/archives/24440
以上
本事業は(独法)環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環で実施しています。