2022年10月15日(土)に、経済活動と公害・環境問題の解決の両立をテーマに、日中両国における公害経験やそれに関連する資料・情報を共有し、情報発信・人的交流を行なうことを目的として、日中環境サロン2022・中国環境NGOの活動状況報告会をオンラインで開催しました(主催:あおぞら財団、共催:龍谷大学東アジア環境研究会)。
今回は成都根与芽環境文化交流センター(http://www.cdgyy.org/)の趙璐氏から「中国ゴミ分別取り組みの実践と探索」、零廃棄聯盟(https://www.lingfeiqi.org/)の王少蓉氏から「中国プラスチック汚染対策と資源リサイクル状況の紹介」を報告していただきました。
趙氏は中国におけるゴミ分別の歴史と現状、住民のゴミ分別意識醸成における課題、新しいゴミ分別及び再生利用の仕組みを報告。
趙氏がごみ分別ミュージアムを紹介していた様子
王氏は中国プラスチック汚染の対策システムと効果、廃プラの回収と再利用状況、NGO団体によるプラスチック汚染対策過程での役割を報告。
王氏が中国プラごみ回収再利用状況を紹介していた様子
報告を通して、現在の中国には家庭ごみとプラごみに対して、具体的かつ厳格的な条例が相次ぎ公表され、行政の啓発、NGO団体の協力、マスコミの宣伝によって、市民たちのゴミ認識度は著しく高まったことも分かりました。さらにごみに関係する企業も技術革新に励んで、斬新なごみ分類回収の仕組みを作っています。
社区に設置されたゴミ分別回収ボックスの様子
確かに経済発展不均衡などにより、各地のごみ対策ではバラツキが見られます。そして中国では今の段階でリサイクルとリユースに集中し、企業の生産活動からごみ減量というリデュースの視点にはあまりフォーカスしていないようです。どうすればゴミの元栓を閉めれるのかはこれからも日中共通の課題であると参加者の自由討論では認識されました。
我々が歩んでいる環境問題を解決するための道は、まさにいばらの道ですが、お互いの支え合いや、積み重ねた議論によって、必ずいつかゴールに辿り着くという思いを共有し、今回の日中環境問題サロンがお開きとなりました。
(記:あおぞら財団スタッフ 龍谷大学大学院生 王子常)
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アジア各国では、現在進行形で、様々な公害・環境問題が発生しています。
その中で、自分たちの住み暮らす地域の環境を良くしていこう!と取り組む人々がいます。
あおぞら財団の国際交流活動を通じてつながったアジア各地の環境活動を報告・紹介するページ「アジアの環境活動でつながろう」を新たに作成しました。
それぞれの取組みを知り、学び、つながることで、活動の輪を広げていきましょう。
ぜひご覧ください。