4月21日(日)に矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会を開催しました。
参加者は31人(一般参加9人、野鳥の会会員19人、リーダー3人)です。春は冬鳥が北の繁殖地へ渡り、夏鳥は南から渡っていくほか、シギやチドリ等の旅鳥も観察できる季節です。
(日本野鳥の会大阪支部の報告はこちら)
午前中は曇りとの天気予報もありましたので決行しましたが、雨に降られながらの探鳥会となりました。雨の日でも鳥は観察できるのかという疑問がわくと思いますが、鳥は強い風には弱いものの、雨でもあまり変わらずに活動しています。
福駅から大野川緑陰道路を通り、福の漁港を経て、西島水門まで行ったあたりで、雨が強くなったので、一旦終了し、元気な方々だけ矢倉干潟を目指しました。
道中、野鳥の会リーダーから豊富な野鳥の知識を教えてもらいました。
鳩には尾脂腺が発達していない代わりに粉綿羽という短い羽毛を使って羽根の手入れをしていること、鳥の中には見せかけの羽繕いでメスにアピールするものがいること、カワウには鼻の穴がないこと、鳥の首は可動域が大きく270度もまわることなど。
少し知識があると野鳥の観察がさらに楽しくなりますね。
今回は、福の船だまりでササゴイ、淀川でミサゴ、矢倉の干潟ではシギやチドリなど、全部で29種類が観察できました。
また雨降りの探鳥会になってしまいました(涙)
キジバト。背中の茶色いうろこ模様が特徴
福の船だまりでササゴイやカモ等の観察
カワウには鼻の穴がない
大空を悠々と飛ぶミサゴ。淀川の鉄塔で巣作りをしていますが、繁殖には成功していないようです
ハシボソガラス。街中によくいるのはハシブトガラスよりもくちばしが細く、鳴き声がガーガーと濁っています
雨の中、半数の人が目的地の矢倉海岸までたどり着きました。左端にアオサギ
矢倉緑地の干潟にいたアオサギ。首の後ろの羽が茶色くなっていました
今回は、野鳥の会大阪支部の「榎本佳樹生誕150年記念シーズン2」も兼ねていました。
榎本佳樹さんは日本野鳥の会大阪支部創設期に野鳥指導員として活躍された方です。榎本さんは「大阪からスズメとササゴイはいなくなることはない」と言っておられたそうで、今回、ササゴイを見ることができたのは何かの縁を感じました(ササゴイの写真は野鳥の会の報告をご覧ください)。
ササゴイはゴイサギによく似ていますが、ゴイサギにある冠羽がなく、ゴイサギよりも少し小さいのが特徴です。
榎本さんが活躍された時代、ササゴイは大阪ではありふれた鳥だったようですが、現在では大阪府レッドデータブックで準絶滅危惧とされています。
野鳥は自然の物差しと言われていて、鳥の観察を続けることは環境の細やかな変化をみることにつながります。気候変動や海洋プラスチックなどが野鳥にも大きな影響を与えていると思われます。今後も探鳥会を続けながら、西淀川の環境の変化を観察していきたいと思います。
次は9/1(日)の開催です。是非お越しください。
次こそは晴れますように!
観察種数 29種
ヒドリガモ、カルガモ、ホシハジロ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コチドリ、チョウシャクシギ、イソシギ、ハマシギ、ミサゴ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コアジサジ、キビタキ、ドバト
(記:谷内)
次回 2024年9月1日(土)予定
集合時間9:30 阪神なんば線福駅
解散12:30
夏の終わりのまだ暑い時期ですが、シギ・チドリなど干潟、湿地などに生息する渡り鳥を観察することができます。
是非子どもさんの参加もお待ちしています。
合同開催「バーディ 海辺の生き物」
カニやイソギンチャク、カイメンなど海辺の生き物に目を向けます。バーディ参加者はお弁当を持参、13:00頃矢倉緑地を出発、14:00頃に福駅開催予定です。
2024年度探鳥会チラシ(pdf)はこちら
■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ
https://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan
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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
電子メール:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)
https://aozora.or.jp/
■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
※探鳥会は西淀川区との共創事業として実施します。