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ブログカテゴリー » 環境学習

龍谷大学清水ゼミ  公害患者さんへのインタビュー映像撮影ほか(10/19)

今年もこの時期がやってきました。
龍谷大学政策学部清水ゼミの2年生が、公害患者さんにインタビューし、それを映像としてまとめるという学びの場。
2022年から続くこの取り組み、今年も実施されました。

今回は、大阪公害患者の会連合会の矢根和幸さんにお話を伺いました。

学生さんは、監督・カメラ・音声・カチンコ、インタビュアとそれぞれの役割をもち、岸本景子さん(映画監督)の指導のもと、撮影にのぞみました。

公害患者さんへのインタビュー撮影

緊張しつつも、自身の役割を全うしようと真剣に取り組む姿が見られ、
音声担当の学生さんは、「インタビュアの二人より、矢根さんの声がかすれていたりするのを聞いて、公害というものをがそこからも感じられた」と、集中して音声を聞くからこそ気づいた点を話してくれました。

このあと、映像制作をおこなっていきます。

また、今回は映像班以外にも別の2つの班があり、それぞれ同じ日に、患者会事務局として運動や患者さんを支えている増本美江さん、公害や戦争を体験している西淀川区在住の柏原愛子さんにお話を伺いました。

患者会事務局 増本さんにインタビュー

柏原愛子さんにインタビュー

こちらは、聞き書きとして文章をまとめていき、あおぞら財団のサイトで公開される予定です。

お話を伺う前にインタビューの練習をし、当日をむかえ、お聞きした話を受け止め、映像や聞き書きにまとめていく。そうした一連のプロセスを通じて、公害を学ぶとともに、自分自身の生き方や社会のありようについて考えていくきっかけになるとよいなとも思っています。

ちなみに、インタビューした音声は、いったん全部テキストにするという作業をはじめに行うのですが、AIの文字おこしの精度が1年たつと格段にあがっていることに驚きを感じます。(とはいえ、学生さんは、このあと修正するという作業をするのですが・・・。)

白神(撮影サポーター)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2025年10月24日5:07 PM

9/27 第13回淀川環境美化・西淀川親子ハゼ釣り大会を開催

2025年9月27日(土)、「第13回淀川環境美化・西淀川親子ハゼ釣り大会〜SDGsをはじめるさいしょの第一歩」が、心地よい風が吹く、快晴の下、開催されました。

淀川河川敷に集まった参加者52名(スタッフ入れて80名程)が約1時間半の間に、それぞれ釣果を競いました。
なかなか難しかった去年よりは、多いめ、大きめのサイズが釣れていました。

ハゼ釣りの後は、西淀川区のSDGs・環境美化の取り組みの一環として、環境局による水質調査、淀川河川レンジャーによる「淀川のヨシのおはなし」、河川敷のゴミ拾いなどを通じて、淀川の環境と自然生態系を学びました。

表彰式では西淀川区住みます芸人の半年記念日さんによる進行で、優勝・準優勝・大物賞・特別賞の表彰がありました。
優勝した子が釣ったハゼは17.0cmでした!

今回、河川敷はきれいに草刈りがされていました。事前に、地域の方がやっていただいたことが閉会の講評でふれられていました。
いろんな人の協力で10年以上続いてきた本イベント、今回ご協力いただいた皆さま、これまで関わっていただいた方々にも改めて感謝申し上げます。
淀川の自然にふれながら、みんなで楽しい時間を過ごすことができました。また来年~

主催:淀川環境美化・西淀川親子ハゼ釣り大会実行委員会
(あおぞら財団も参加・協力しています)

#にしよど
#魅力発信サポーター
#おもろいわ西淀川
#ハゼ釣り
#淀川
#SDGs

(記:あおぞら財団 藤江徹)

干潟は野鳥のレストラン! 秋の探鳥会開催(9/20)

長くて厳しい夏を乗り越え、ようやく暑さがやわらいだ9月20日(土)、矢倉海岸・緑陰道路探鳥会が開催されました。参加者は35人(うちリーダー8人)。

阪神なんば線「福」駅を出発し、大野川緑陰道路を通って矢倉海岸まで約3.5km。日本野鳥の会大阪支部のリーダーの楽しい解説とともに、渡り鳥から身近な鳥まで、さまざまな野鳥を観察できました。

野鳥の詳細な写真は、日本野鳥の会大阪支部の報告をご覧ください。

樹々の中に隠れている野鳥を探します

樹木の中にいるカワラヒワ

緑陰道路には野鳥たちが好む木の実が実る樹木が多数あります。たとえば、トウネズミモチの実はまだ緑色でしたが、秋になると黒くなり、ヒヨドリなどが好んで食べます。

野鳥の好物 トウネズミモチの実

途中で、野鳥の会のリーダーが「カラスやスズメがありふれた鳥だからといって、馬鹿にしてはいけません。この時期だからこそ見れる姿があります」とお話されました。秋には巣から飛び立ったばかりの若鳥を観察できます。カラスの若鳥は口の中が赤く、成長すると黒に変化します。スズメの幼鳥はくちばしが黄色いのが特徴です。野鳥観察ではこういった成長の変化も楽しめます。

また、福漁港ではアオサギ、カワウ、イソシギ、ササゴイ等を観察できました。

福漁港でアオサギ、カワウ

ロープと一体化しているなササゴイ

3月にはカラスに巣を襲撃されていたミサゴですが、無事に繁殖できたようです。この日は3羽観察できました。都市部のミサゴが繁殖できる例は珍しいそうです。

3羽のミサゴ、上の2羽は若鳥

淀川ではカワウがいました。カワウは高度経済成長期には絶滅の危機にさらされましたが、現在では数が回復。カワウの目は美しいエメラルドグリーンの色をしています。よく似た鳥であるウミウは、大阪では岬町のみで観察できるそうです。

淀川のカワウ。一時期は絶滅の危機に

フィールドスコープで詳しく観察!

そして干潟では、たくさんのサギやシギが忙しく餌を探す姿が見られました。干潟にはカニやゴカイなど、野鳥のごちそうがいっぱい。水辺の生き物と鳥たちの命のつながりが目の前に広がります。シギが長いくちばしで干潟のゴカイやカニ、エビ、貝などを食べる姿は、この季節ならではの観察の楽しみです。(今回は残念ながらチドリには出会えませんでした。)

干潟のカワウやサギ

干潟で野鳥観察

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

観察種数 23種
キジバト、ソリハシシギ、イソシギ、キアシシギ、アカアシシギ、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ミサゴ、トビ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ドバト

カワセミ、ハシボソガラス、(解散後、残って観察を続けた方々が確認)

(記:谷内)

次回 2026年3月8日(日)予定
■集合時間9:30 阪神なんば線福駅
■解散12:30 矢倉緑地公園
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具

冬は多くの渡り鳥を観察できる季節。 冬にしか見れない鳥を見つけて季節の移ろいを感じませんか?
子どもさんの参加もお待ちしています。

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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
https://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
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※2025年度 西淀川区役所共創事業として、西淀川区と連携しながら実施しています。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2025年9月29日5:52 PM

龍谷大学清水ゼミ フィールドワーク(9/11)

9月11日(木)に、龍谷大学政策学部清水ゼミの清水万由子先生とゼミ生9人が西淀川区でフィールドワークを行いました。

テーマは「公害地域の今を知る」。清水ゼミは、公害歴史や公害地域の再生、公害の経験の伝承について、活動しています。今回の研修に参加したのは、7月で清水ゼミに入ったばかりの2回生たちです。

タンデム自転車で西淀川フィールドワーク

まずはあおぞら財団で説明を受けた後、タンデム自転車でフィールドワークをスタート。大野川緑陰道路に沿って、西淀公園、淀の大放水路、水防碑、西淀川堤防を巡りました。

あおぞらビル3階会議室で、本日のフィールドワークを説明しました

タンデム自転車に乗るコツは、二人の信頼関係と事務局長・藤江が説明しました

西淀川は、工業用水の地下水くみ上げにより、地盤沈下問題があった。水害を防ぐため、地下放水路を作りました

水防碑「災害は忘れたころにやってくる」。水害に弱い西淀川に、今は安全だけど、水害を防ぐ意識を常に持つべきとリマインドしてくれる水防碑でした

民家3階の高さに相当する西淀川堤防で、堤防の重要性(西淀川の水害の弱さ)を感じさせます

自転車で風を感じながら、まちの歴史や防災を五感で体感しました。

資料館の見学

次に訪れたのは、西淀川公害・環境資料館「エコミューズ」。公害訴訟の記録や当時の学童の作文、公害患者の生徒手帳など、貴重な資料が数多く展示されています。学生たちは、それらを通して、公害が暮らしや生命に与えた深刻さを実感しました。

「公害」をテーマとする当時の子どもたちが書いた作文集

公害問題の当事者になりきる

続いて、ワークショップ。

大気汚染がひどかった当時の西淀川の写真を使ったワーク「フォトランゲージ」を実施しました。写真から読み取れる情報をもとに、グループで意見交換を行い、写真にタイトルを付けて発表。視覚的な資料を通じて、当時の暮らしや社会の状況に想像を広げることができました。

「こんなん、住めないよ」と率直に公害問題への心配を表すタイトルでした

さらに理解を深めるために、当事者になりきるロールプレイ「あなたの街で公害が起きたら」を実施しました。「公害が起きた町」を想定し、市役所職員、公害患者の親、医者、企業関係者など、それぞれの立場を演じてもらいました。

「みんな一緒に調査し、因果関係を突き止める」、「市役所や国、もっと責任を担ってほしい」などの意見が寄せられました。また、2グループとも「お互いの立場で考えるのが大事」との意見が出ました。

各自のロールを理解し、合意形成を目指す

公害被害者の生の声に耳を傾ける

最後は、公害被害者であり語り部として活動する池永さんへのインタビュー。

公害被害者であり、現在は公害の経験を伝える語り部として活躍している池永さんからお話を聞くうえで、色々な質問が出されました。
公害地域から離れない理由、公害を後世に伝える方法、当時池永さんが一番大変なこと、医療費を無料にする運動などが聞かれました。

インタビュー形式で、公害患者に質問

「公害」を伝える

公害問題に命が脅かされたことがない若者に対して、「公害」は教科書だけで見られる言葉に過ぎないと思われるでしょう。
しかし、今回の研修を通して、公害の発生、被害者の窮境、合意形成までの難しさを模擬的に体験できたと思います。

KP法(紙芝居プレゼンテーション)で表した、今回の研修の振り返りでした

清水ゼミは、今後も公害の知識を伝え、未来への教訓を考える活動を続けていきます。今回のフィールドワークは、その一歩となりました。

(記・あおぞら財団バイト 王子常)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 11:59 AM

大阪公立大学医学部生の見学を受入(9/8)

9月8日(月)、大阪公立大学医学部医学科の6年生4人と西淀川区保健福祉課の職員3人が、西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)で見学を行いました。医師の卵である学生たちが公害の歴史や公害患者の声を学ぶ機会として、受け入れを行っています。

 

最初に、「フォトランゲージ」を通じて写真から西淀川公害について考えてもらった後、講義でその背景を学びました。その後、資料館を見学しました。
後半は、大阪公害患者の会連合会の岩本啓之さんおよび事務局の上田敏幸さんから、公害被害の体験談を伺い、交流を行いました。

公害患者さんのお話

参加した学生からは、次のような感想が寄せられました。
・公害が過去のことではない
・公害患者から直接話を聞ける機会は貴重。得た学びを医師として活かしていきたい。
・公害患者や市民に寄り添える医師になりたい
・家庭医として地域の特色を理解して医療を提供したい

学生たちは、公害を「過去の出来事」ではなく「今につながる課題」として受け止め、医師として何ができるのかを真剣に考えていました。
患者さんの声に耳を傾け、地域に寄り添う医療を実現してくれることを願っています。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2025年9月26日6:34 PM
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