あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

全ての記事を表示

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

» aozorafoundation

くじらカフェ オープニングパーティ(9/1)

※「姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ」の記事の転載です。

6月から工事に入っていた「くじらカフェ&姫里ゲストハウスいこね」ですが、やっと工事が終了しました。まずはくじらカフェを9月から営業を開始します。姫里ゲストハウスいこねは、年内のオープンを目指しています。

いよいよオープン

いよいよオープン!!

9月1日は、内部でのお披露目会としてオープニングパーティを行いました。家主の井上善雄 さん、西淀川公害患者と家族の会のみなさま、あおぞら苑、計画・設計・管理を行ってくださったCASEまちづくり研究所、畳屋さんといった工事関係者、DIYに関わったボランティアの方々、インターン生等30名弱が集まりました。

最初に、村松理事長から「くじらカフェ&姫里ゲストハウスいこね」の経緯や事業目的についてお話がありました。その後、建物を提供していただいた弁護士の井上善雄 さんに、育ったこの家や西淀川の思い出、この場所にこめた想いといったことを語っていただきました。また、CASEまちづくり研究所の方々は、昭和初期の洋館付長屋住宅が建築的な観点からどのような意味があるのか、計画・設計・監理の面での苦労した点について説明してくださいました。

次に、財団職員からプロジェクターを用いて「くじらカフェ&姫里ゲストハウスいこね」の事業目的、工事前から完成に至るまでのDIYの様子等を紹介しました(スライドはこちらから)。

DSC_0077

事業目的説明の様子

説明の後は、完成した「くじらカフェ」「いこね」を皆で解説を交えながら見学してもらいました。

カフェの説明

カフェの説明

最後は、実際のカフェのランチメニューをお披露目、試食しました。参加者のみなさんからは「おいしい」「おしゃれ」と非常に好評をいただけました。

カフェランチメニュー

カフェランチメニュー

以下、インターン生の感想です。

「カフェが無事に完成して安心しました。今までは作業が忙しく、落ち着いてカフェの内部を見ることはなかったのですが、完成し落ち着いてみてみると自分がこんな素敵な建物に立ち会えたのかと感動しました。イベントに来てくれた人たちも笑顔でパンを食べていて、これからも地域に愛される場所であってほしいと思いました(M)」

「本日までDIYに取り組みましたが、正直とても疲れました。ですが、くじらカフェという形で貢献することができて、嬉しかったです(T)」

「本日のくじらカフェのオープニングイベントはアットホームな雰囲気で行われました。誰もが心から落ち着けるようなカフェが完成できたと実感することができました(S)」

参加してくださったみなさまは、笑顔で「おめでとう」「良い場所になるといいね」と口々におっしゃってくださいました。場所に対する様々な提案をいただいたので、そういったアイディアも入れていきたいと思います。地域の中の居場所として、より良い場所にしていきたいと強く思いました。

■姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェの家主の井上善雄さんのお話

りべら144号11ページ「記憶あつめ隊」:井上善雄さんに西淀川の思い出、西淀川大気汚染訴訟に関わるようになった経緯等について語ってもらっています。

■協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

計画・設計・管理:CASEまちづくり研究所

改修工事:山本博工務店

畳:黒田畳産業(大阪市西淀川区佃)

カフェの壁の板材提供:ディーワン

運営計画のコンサルタント:人と不動産

テーブル、イスの作成:金聖子さんと仲間達

外壁、内装、清掃など:DIYイベントにご参加いただいたみなさま

■オープンにあたってお花や観葉植物をいただきました

あおぞら苑、山本博工務店、西淀川・淀川健康友の会、大庭工務店、カフェとお庭ホソウヤ、片岡法子さま

DSC_0173

 

(谷内)

※あおぞら財団は「姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ」の運営法人です。
姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ:https://aozora.or.jp/icone-kujiracafe/
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: いこね&くじらカフェ | イベント報告・ホームページ更新 — aozorafoundation 公開日 2017/09/04(月) 04:12

「姫里ゲストハウスいこね」クラウドファンディングご支援のお願い

※「姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ」の記事の転載です。

あおぞら財団では、環境や公害が学べるゲストハウスとして年内に「姫里ゲストハウスいこね」をオープンする予定です。
現在、この開業資金としてクラウドファンディング(インターネット上での支援募集)を行っています。
応援支援をどうぞよろしくお願いいたします!
▼▼▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▼▼
      西淀川の古民家を再生して、
   環境や公害が学べるゲストハウスをつくりたい!
    ご支援を募ります。2017.10.31まで
▲▲△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△▲▲

「手渡したいのは青い空」の思いをつなげる場所に

あおぞら財団では、今まで、まちづくり・資料館・環境学習・公害患者の保健・国際交流といった事業を行ってきました。
患者さんの「手渡したいのは青い空」の思いを、もっと身近に、さらに多くの人に広げていくために「姫里ゲストハウスいこね」をオープンしようと考えています。
 
このたび、姫里ゲストハウスいこねとして活用する古民家は、西淀川公害裁判の弁護士でもある井上善雄さんの生家です。井上さんは、ご自宅を別の地に移されましたが、生まれ育ったこの場所を西淀川の地域のためにつかってほしいとの思いから、提供していただいています。
 
この場所を、西淀川に学び・遊びに来る人、西淀川に元々住んでいる人、新しく移り住んだ人など多様な人々が交流し、いろんなことを話し合い、新しい「何か」を生み出す場所にできたらと思っています。
 

クラウドファンディングで資金を集めています

全体で1,500万円のうち50万円をクラウドファンディングで支援していただきたいと思います。
 
古民家のリフォームは、基礎の部分や屋根などで、工事を開始してからわかる問題点も多く、開業するまでにもうひと押しが必要です。
集まった支援金はリフォーム代金の一部として使わせていただきます。
また、ゲストをお迎えするための布団や枕などの備品に使わせていただきます。
 

お返しについて

支援していただいた方には、宿泊券や素敵なプレゼントのお返しがあるほか、ゲストハウスおよびホームページにお名前を掲載させていただきます。
 
少しでも応援支援をどうぞよろしくお願いいたします!
 
協力の仕方など、より詳しくはこちらをご覧くさい↓

 

※あおぞら財団は「姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ」の運営法人です。
姫里ゲストハウスいこね&くじらカフェ:https://aozora.or.jp/icone-kujiracafe/
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: いこね&くじらカフェ | イベント案内 — aozorafoundation 公開日 2017/08/28(月) 05:12

黒竜江省訪問記2017(その2)黒龍江省視察(2017年8月5-7日)

黒竜江省訪問記2017(その2)

黒龍江省視察(2017年8月5-7日)

8月5日午後、勉強会後は、車で周辺地域の視察に向かいました。黒竜江省は、哈爾浜(ハルピン)市を訪問したことがありましたが、佳木斬(ジャムス)市は初めて。一年の半分は冬だそうですが、この時期は涼しくて半袖シャツでちょうど良いぐらいです。
車窓からは、一面にトウモロコシやまだ青い稲田、その間に防風林、北海道のような風景が延々と続きます。

IMG_5316

途中、日本の開拓団時代の住居が残る大和鎮(※1)に立ち寄り、到着したのは、面積200キロになる、観光地としても有名な雁窩島湿地(※2)。広大な湿地帯の中には、開拓の歴史を思わせる巨大な像がいくつも設置されていました。

※1)大和鎮(大和村):旧満州国時代に開拓された日本人村。ジャムス東部の双鴨山市友誼県に位置し、現在は東興村と呼ばれている。
IMG_5318

※2)雁窩島湿地(雁窩島自然保護区):黒龍江省双鴨山市、ジャムスから東に約270km離れた所に位置する。面積は200平方キロメートルあり、ノロやキジなど多くの生物が生息する。夏になるとツバメが集まることから、古くは「燕児島(ツバメの子の島)」と呼ばれていた。
IMG_5336

IMG_5350

IMG_5352

IMG_5358

翌朝(8月6日)、向かったのはロシア国境である、黒竜江(アムール川)の支流であるウスリー川。中国側の饒河鎮には新たなビルが立ち並んでおり、ウスリー川を挟んで向こうに見える対岸は、ロシア。2012年に中国とロシアとの間で国境についての交渉が成立。観光船などが行き来しており、ロシア側からの買い物バスでの往来があるそうです。

IMG_5411

IMG_5437

IMG_5453

kokyofukin1

近くの博物館では、少数民族、開拓や抗日運動などの地域の歴史の展示がありました。日本のアイヌに近い民族だそうで、鮭をとって暮らしていたそうで、鮭の皮をつかった作品が展示されていました。

IMG_5472

IMG_5502

 

翌8月7日に、案内いただいたのが農機具展示場。こういう展示場があるとは!と驚きました。開拓の歴史に沿って、それぞれの時代に活躍した農機具が展示されいました。現在は、ほとんど機械化された大規模農業が展開されています。

湿原・湿地を開拓することで、農地拡大が進められてきたそうです。工業発展だけでなく、農業発展に伴って失われる部分もあるのでしょうか。日本も他所のこと言えませんが。

IMG_5589

IMG_5597

IMG_5617

IMG_5625

IMG_5662

IMG_5646
IMG_5651

<景色と食べ物いろいろ>

IMG_5505

IMG_5726

IMG_5740

IMG_5745

 

IMG_5391 IMG_5392 IMG_5393 IMG_5401

今回、訪問させていただいた黒竜江省は、日本の東北や北海道のように広大な農地が広がり、まだまだ手つかずの自然が残っている地域で、改めて、中国の大きさや多様性、変化の速さに驚かされました。また、食べ物も美味しいし、出会った方々からも非常にあつく歓待いただきました。改めて、御礼申し上げます。

IMG_5288

<記:藤江徹>

黒竜江省訪問記2017(その1)

黒龍江省の野焼きに関する勉強会(2017年8月4-5日)

https://aozora.or.jp/archives/29231

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2017/08/28(月) 03:44

黒竜江省訪問記2017(その1)野焼きに関する勉強会(2017年8月4-5日)

黒竜江省訪問記2017(その1)

「黒龍江省の野焼きに関する勉強会(2017年8月4-5日)

8月4日、関空を出て、北京にて乗り換え、夜の21時過ぎに黒竜江省の佳木斬(ジャムス)空港に到着。迎えに来てくれた代先生から一言「ここから車で4時間かかります」、、、深夜のドライブで240kmを走り抜け、宿に到着した時には、日付が変わってました。

 

IMG_5229

IMG_5237
jiamusi-map2

翌朝9時から「黒龍江省の野焼きに関する勉強会」がスタート。同会議は、日本大使館による草の根支援事業の一つとして実施されており、今回の訪問は、「日本の大気汚染の歴史とあおぞら財団の紹介」、「日本の野焼きの現状」について報告するのが目的でした。
パンフレット

開会挨拶の中で、李力氏(北京・環友科技)より「日本でも大気汚染公害を克服してきたこと、中国の大気汚染が日本に及んでいること、野焼きを止めることの重要性」が述べられました。
最初に、私(藤江)が報告し、次いで、中国農業部顧問・張建新氏が「野焼き技術及び政策」、王英氏(北京百豊天下生物科技有限会社)が「自然農法による野焼き技術」を報告しました。

IMG_5277

IMG_5571

<黒竜江省の野焼きについて>
・東北三省の中で黒龍江省はもっとも農地が多い地域で、小麦、トウモロコシ、アブラナ等を耕作する畑で野焼きが行われている。冬の期間が長く、秋の収穫後、雪が降り始めるまでの半月の間で各農家が一斉に野焼きを行うため、野焼きの時期になると極端に大気中の汚染物質の量が上昇する。
・黒龍江省は全国の中でも、もっとも野焼きが多い。2016年10月1日から11月31日まで全国で756箇所の野焼きが発見され、そのうち580箇所を黒龍江省が占めていた。
参照:http://tech.163.com/16/1201/10/C76NM2JA00097U81.html

<日本の野焼き・利用状況について>
・日本の野焼きは、春先に土地を肥やし、農業害虫を減らす目的で行われるが、大気汚染物質の発生や周辺環境への悪影響を及ぼす恐れがあるため、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年制定)第十六条にて禁止されている。違反の場合の罰則、例外規定あり。
・日本の場合、稲わら、もみ殻等の農作物の非食用部については、約32%が飼肥料や敷料、燃料等として利用されており、地力増進に資する農地へのすき込みを含むと約88%が利用されている。従来の利用に配慮しつつ、燃料化等によるエネルギー利用や有用物質抽出等のマテリアル利用の技術の進展を見極めながら、利用量の増加を図り、2025 年(平成37 年)に約45%(すき込みを含むと約90%)が利用されることを目指す。(バイオマス活用推進基本計画より、平成28年9月16日閣議決定)

<黒竜江省での対策について>
・中国では、野焼きを禁止する法律はないが、規制はされつつあるそうです。
・代替案としては、新エネルギー(バイオガスなど)、家畜の飼料、工業原料(藁繊維を用いて複合材料をつくる)、土壌に戻す(すき込み)方法があります。
・中でも、肥料として農地に戻すために、①刈取後に残る部分の高さを低くする(10cm以下)、②土壌をかき混ぜる(寒いので表面から20cm位、暖かい地方だと10cm位)、③寒冷地で冬までの時間が短いので分解するための微生物を投入する、などの方法が検討されており、そのための日本の農機具も紹介されています。

最後は、在中国日本大使館の岡野さん、土屋さんから、地元で活動している中学生ボランティアへの表彰が行われました。
出席者は、中学生も含め、地元の方々約80名、関心の高さと今後の展開が期待されます。

IMG_5573

IMG_5574

 

黒竜江省訪問記2017(その2)

黒龍江省視察(2017年8月5-7日)

https://aozora.or.jp/archives/29246

<記:藤江徹>

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 | 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2017/08/28(月) 02:17

「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」 アクティブラーニング教材体験会を開催しました

大阪7/2(日)・東京8/7(月)に「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」の教材体験会を実施しました。
大阪は23人、東京は18人の参加となりました。

この教材は、公害の学習が、西淀川や、水俣などの地域に直接行かなくとも、関心を持ってもらい、学習の入り口になってもらえればと思い、開発している教材です。
その中でも「住民が動いたまち 大阪・西淀川の経験から考える市民力」の教材は、実際に西淀川に住んでいた人たちをモデルにしたシミュレーション教材です。(対象:高校生~、所要時間:約90分)
「設定カード」を読み解きながら、想像力を働かせ、公害という社会課題に直面した人びとがどのように行動したかを追体験します。
この教材は環境教育だけでなく、色々な教育分野の方に使ってもらいたいと考えています。そのため、今回の体験会は、教材を体験していただいた後、使い方についてご意見を伺うという役割も担っています。

立場の違う人たちと共に社会課題の解決に向けてどのように行動することができるか?、市民としてどんな力を身につけておくべきか?など、多様なテーマに発展させることができる教材です。
IMG_8212
大阪では、環境教育の関係者と市民性教育、人権教育に関心がある人が参加してくださり、シュミレーション教材を体験してもらいました。
P1240616
5つの家族になってもらって、追体験をしてもらっています。
IMG_8226
思いがけず、「西淀川公害患者と家族の会」の森脇さんが立ち寄られ、シミュレーションの様子をじっと観察されていたのですが、
最後に「当時の感情がそのまま表れていて、50年前にタイムスリップしたようだ」との感想をいただきました。
教材を開発している者として、ほっと一息胸をなでおろしたところです。

大阪の意見交換会では、模造紙いっぱいに意見をいただきました。これからこの意見を取り入れて、教材をブラッシュアップしていく予定です。
IMG_8749
IMG_8717
IMG_8732

東京では、環境教育、開発教育、家庭科教育等の関係者が参加してくださいました。早稲田大学の会議室をお借りしたのですが、眺めの良さに一同うっとりでした。
IMG_8609

IMG_8620

IMG_8630

大阪の開催時にいただいた意見を反映し教材を改良して、参加度が高まるよう動きを取り入れました。

IMG_8631

皆さん、積極的に参加してくださいます。

IMG_8658

IMG_8679

大阪の時と同じく、教材体験会の後は、意見交換会を行いました。
おおむね、好評で、高校や中学校で実施する上での具体的な改良案について、提案をいただきました。
これらの意見を反映させて、教材の完成に向けて頑張っていきたいと思います。
体験会にご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
教材を試したいという方は、あおぞら財団までご連絡ください。(林、栗本)

« 次のページ前のページ »