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ブログカテゴリー » 環境学習

2019年度の二酸化窒素の自主測定結果の報告です

2019年度の西淀川区内の二酸化窒素の自主測定結果の報告です。

あおぞら財団では、年に2回、西淀川区内で二酸化窒素(NO2)の自主測定をしています。この自主測定は、大阪から公害をなくす会が主体として大阪府下で行っている調査に協力する形で行っています。

二酸化窒素は、燃料を高温で燃やすことで、空気中の窒素と酸素が結びついて発生します。発生源は、工場や火力発電所、自動車、家庭などです。二酸化窒素は、のど、気管、肺などの呼吸器に悪影響を与えるので、排出量を減らしていかなければなりません。

NO2の測定は行政も実施していますが、この自主測定では行政が測定していない身近な場所も測定しています。西淀川区内の大気の状況を詳しく把握し、きれいな空気を取り戻す運動に根拠を与え、公害・環境行政の後退を食い止めるための取り組みです。

■測定概要
測定方法:大気中のNO2濃度を測定できる「天谷式カプセル」を用います。24時間暴露したカプセルにザルツマン試薬を入れ、NO2を化学反応、発色させ比色分析により濃度を測ります。
測定場所:西淀川区内 5か所
測定日:

2018年度 6月7日(木)17時~8日(金)17時
12月6日(木)18時~7日(金)18時
2019年度 6月6日(木)17時~7日(金)17時
12月5日(木)17時~6日(金)18時


■測定結果

2018年6月 2018年12月 2019年6月 2019年12月
1 出来島小学校(国道43号)  43 ppb  40 ppb 53 ppb 21 ppb
2 大和田交差点(国道43号)  56 ppb  50 ppb 66 ppb 29 ppb
3 歌島橋交差点(国道2号)  49 ppb  34 ppb 50 ppb 21 ppb
4 あおぞらビル前(国道2号)  40 ppb  31 ppb 46 ppb 17 ppb
5 緑陰道路(エルモ前)  31 ppb  21 ppb 30 ppb 9 ppb

2018年度に比べて、2019年6月は二酸化窒素濃度が増加していますが、2019年12月には減少しています。

【国道43号沿い】

出来島小学校前は、2019年6月には53ppbと高濃度になっていますが、2019年12月には21ppbと減少しています。

国道43号と淀川通りが交差する大和田交差点が2019年6月には66 ppbと最も高くなっていますが、2019年12月には29ppbと減少しています。

【国道2号沿い】

2019年12月には、3本の主要な道路が交差する5差路の歌島橋交差点において50ppb、歌島橋交差点から少し離れた国道2号沿いのあおぞらビル前において46ppbと高い値を示していましたが、2019年12月はそれぞれ21ppb、17ppbと低くなっています。

2019年12月には大きく二酸化窒素の濃度が下がっており、今後もこの傾向が続くことを期待します。今後も継続して測定を続け、経年的に変化を見ていきたいと思います。

※二酸化窒素に係る環境基準:1時間値の1日平均値が40ppbから60ppbまでのゾーン内又はそれ以下であること。

参考:大阪から公害をなくす会「ソラダス・NO2測定運動」

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2020年2月6日10:17 AM

環境省職員 環境問題史現地研修(10/17-18)

あおぞら財団では、環境省職員を対象とする西淀川・尼崎地域における環境問題史にかかる現地研修の受け入れを行っています。今年度は10月17日から18日にかけて実施し、環境省職員の方16名、環境再生保全機構の方2名、合計18名が参加しました。

1日目は、オリエンテーションや自己紹介のあと、「西淀川公害、あおぞら財団について」を当財団の鎗山が紹介し、その後、公害患者の語り部である、須恵鷹雄さんと須恵佐與子さんから昔の西淀川の様子や病気や生活の苦しみ、現在の活動についてお話がありました。

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次の場所を「西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)」に移して、森脇君雄さん(西淀川公害患者と家族の会会長)、上田敏幸(同会事務局長)さんから公害反対運動や環境省とのかかわり、公害健康被害補償制度についてお話がありました。
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さらに「大気汚染公害訴訟が環境政策に果たした役割」として、村松昭夫理事長から講義があり、最後に今日のふりかえりということで、「今日の学び・印象に残ったこと」「もう少し深めたいこと・考えたいこと」を参加者がそれぞれ出し合い、グループ分けをしました。このグループごとに2日目のプログラムに取り組むことになります。

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2日目はまず、尼崎と西淀川の工業地帯をバスで見学しました。

ロードプライシング等の大気汚染の現状について実際に確認してもらいました。

途中、国土交通省大阪事務所の方から43号線における高活性炭素による大気浄化をはじめとする大気汚染対策について説明を受けました。

みなさん熱心に耳を傾けられ、質問も多く出されました。

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その後、看護小規模多機能型居住介護施設ソラエを見学し、

辰巳代表から、ソラエのコンセプトや想いについてお話をお伺いしました。

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昼食後はあおぞら苑、大和田街道、大野川緑陰道路をめぐり、西淀川の町を体感してもらいました。

大野川緑陰道路では、これまでの研修内容をふまえて住民の方にインタビューしてもらいました。

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みなさん積極的に地域の方にお話を聞いてくださいました。

 

あおぞら財団に戻り、藤江事務局長から西淀川の現状と地域再生のまちづくりについて、講義を受けました。

質疑応答では「海外に何を伝えるべきか?」という質問がありました。

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藤江事務局長は、「技術的なことは伝えているが、社会制度や意識の面から取り入れられない。ここ(意識を変えること)を訴える必要があるし、興味を持たれるところでもある。住民らの向き合い方や被害者が声をあげる重要性について伝えていく必要がある」としました。

 

あおぞら財団理事の山岸さんからは、企業サイドからみた西淀川大気汚染公害訴訟についてお話していただきました。

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企業の訴訟担当としての思いや和解に至った経緯を教えてくださいました。

法が整備されていない中でいろいろな課題が出てくること、そのようなときにどうするべきか考えてほしいと問いかけや、あおぞら財団の使命として、和解の精神を風化させないでほしいといったお言葉もありました。

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企業の法務担当としての苦労や、和解に至るまでの実情、そこからあおぞら財団の理事となるまでの経緯について質問があつまるなかで、「知識と人間力を磨いて業務に生かすこと」、「相談者からの依頼に真摯に対応するだけでなく、どのような人か向き合うこと」が重要であると仰っていました。

 

最後に、グループワークで2日間のふりかえりを行いました。

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それぞれのグループが設定したテーマについて、知れたこと、気がついたことを共有し、

積極的な意見交換が行われました。

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公害問題が解決に至るまでをふりかえり、国はどのような役割を果たすべきだったか、どのようにして信頼関係を築いたかについて整理した班、行政としてなにができるのかを「政策」と講義のキーワードとなった「人間力」の観点から整理した班などがありました。

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行政としてどのようなことができるか、またどのような「人間力」「対話力」が必要かといった点に注目した班が多かったようです。

 

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また、インタビューした内容をもとに、実際に体験した高齢の方と公害経験のない若い世代を比較し、「どのように伝えることができるか」「何を伝えるべきか」も論点となっていました。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2019年11月28日11:36 AM

【参加募集】矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会(9/28)

台風15号で被災されたみなさま、そのご家族の方々には心よりお見舞い申し上げます。千葉ではいまもなお大規模な停電が継続しており、復旧に時間がかかるとの報道が続いています。みなさまが一刻も早く平穏な生活を取り戻されることをお祈り申し上げます。

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秋の探鳥会のご案内です。

昨年は台風で、大野川緑陰道路に多くの倒木が見られる中での開催で、風が強かったこともあり、観察できた鳥の数は少ない探鳥会でした(昨年の様子はこちら)。

現在、大野川緑陰道路は大規模な伐採が行われ、大木が少なくなっています。今回は、シギ・チドリなどの旅鳥をはじめ、多くの鳥が観察できるでしょうか?

また、今回は第7回西淀川親子ハゼ釣り大会と同日の開催です。午前中は鳥を観察して、午後からはハゼ釣りを楽しんで、矢倉海岸を満喫してはいかがでしょうか?(谷内)

★転送歓迎
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■矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会■
~西淀川区で野鳥観察~
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西淀川区は、海や川、干潟や緑地、変化に富んだ土地があるため、様々な野鳥が集まります。

連休前のさわやかな朝のひとときをご一緒に過ごしませんか? 小さなお子さんやご年配の方にも、適度なウォーキングコースでもあります。

ぜひご参加ください。

■日時:9月28日(土)午前9時30分~12時30分
*雨天・雷注意報発令時中止(Facebook等で告知します)
*次回は2020年2月22日(土)を予定しています(春・秋・冬の年3回実施)
■集合:阪神なんば線福駅集合(9:30)
■解散:矢倉緑地公園(12:30)
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具
■当日の流れ:
阪神福駅に集合し、野鳥を見ながら歩いて矢倉海岸まで向かいます。
約3.5km歩きます。
*お弁当を持参し、終了後、矢倉緑地公園でお昼を食べるのも良いですね。

野鳥ちらし2019

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ

矢倉海岸定例探鳥会


■日本野鳥の会大阪支部の矢倉海岸探鳥会の記録はコチラ
http://birdszukan.web.fc2.com/teirei-guide/02/index-resp.html
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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885

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■協力
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
http://sun.gmobb.jp/wbsj-osaka/index.html
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Filed under: イベント案内,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2019年9月17日10:56 AM

西淀川ものづくりまつり2019に参加しました(8/18)

※「みてアート・御幣島芸術祭」の記事の転載です。

8/18日曜日、西淀川区役所・もと歌島橋バスターミナルにて記念すべき第10回目となる西淀川ものづくりまつりが開催され、西淀川にある約20社の企業が出展していました。

あおぞら財団は「エコでつながる西淀川推進協議会(西淀川菜の花プロジェクト)」に参加しており、家庭から出る使用済みの天ぷら油などの廃食油を回収しています。

今回のものづくりまつりでは、その回収した廃食油をリサイクルしハンドソープをつくったりしている浜田化学さんと一緒に廃油キャンドルをつくってもらうブースを出展しました。

ブログ1

午前10時に一般開放され、開始直後に多くの子ども達が廃油キャンドルのブースに来てくれました。定員は150人だったのですが、開始1時間ほどで80人越えの子ども達が押し寄せスタッフ達はびっくりしていましたが、子ども達は喜んで廃油キャンドルを作ってくれました。そして13時に昼休みが終わって、またすぐに多くの子ども達が来て14時には定員の150人に達しました。作れなかった子がいたのは残念だったけれど、多くの子どもが喜んでくれて僕も嬉しかったです。

ブログ2

ブログ3

このブースでは廃油キャンドルの他に、浜田化学さんが販売しているパワードウェアという商品の展示・体験もしていました。パワードウェアは写真のように装着することで、床に置いてある重たい荷物を運んだりする時などの腰や足の筋肉の負担を減らすことができます。僕も体験させてもらいましたが確実に腰への負担は減って正直欲しいと思いました。

ブログ4

最後に他のブースを少し紹介します。

溶接体験

溶接体験

みてアート実行委員会

みてアート

プログラミング教室

プログラミング

4メートルロボット

4mロボット

今後もものづくりまつりを開催することで、地域の子ども達が地元の企業を知り、将来その企業で働くようなことがあれば素敵だと思います。

あおぞら財団インターン 大阪経済大学 東海巧

 

※あおぞら財団は「みてアート実行委員会」、「西淀川アートターミナル運営会議」の事務局です。
みてアート・御幣島芸術祭:https://miteart.blogspot.com
西淀川アートターミナル:https://nishiyodo-art.com
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

身近なアスベストを調べる 西淀セッションの報告

2019年4月27日に泉南アスベスト問題に取り組む伊藤泰司さんが企画したイベント「身近なアスベストを調べる」を実施しました。
伊藤さんから、「西淀川にあるアスベストをはかってみないか?」と呼びかけられて実施したのですが、そのイベントでわかったことを伊藤さんが報告して下さったので、ここに掲載いたします。
そもそも、この企画を考えたきっかけは下記の通りだそうです。
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この企画は昨年の北部地震で例えば高槻、茨城、寝屋川、枚方の市民会館や市民センターが、一部欠損しアスベストが露呈して使えなくなった。それを調査しました。
それから8月の台風で、大阪中のスレートの工場や倉庫の一部が損壊しました。道にかけらが落ちていて、車が轢いていったらものすごいアスベスト飛散になるのににもかかわらず自治体も国も知りませんでした。環境省や厚労省の交渉や、大阪府の全自治体に緊急の手紙を送りました。
結果、大阪府は緊急の通達をだしました。
スレートの建物がどれくらいあるか、「散歩で見つけよう」と提起しました。ほんとにどこにもあります。かならず、予想よりも多いです。ところが、このレベル3建材は法的規制がありません。
そんなら、どれくらいあるか調べて発表していこうと考えたのです。その方法を編み出そうと思いました。

愛知教育大学の榊原先生は建材のアスベストの確認ですが、国交省も、スレートはほとんど(99%ぐらい?)にアスベストが入っていることを認めているのです。見える範囲でどれだけあるかわかるはずと思いました。今回の報告を一番関心を持ってくれたのは榊原先生でした。

地震と台風であちこちのスレートが壊れた。
ところが法的規制がないので、放置されている。
簡単な見つけ方と量を知る方法を提起して、市民自らが危険をしる。それを力に行政の協力を求めていこう。
そんなところでしょうか。

解体や除去のときの規制はあっても、日常の管理は何もない。(韓国でも日常の管理をはじめました)。いま、建築基準法を適用できるのではないかと動きがでてきました。私自身は、この動きにちょっと力になったし、どんどん動かしていきたいとおもっています。
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報告PDFファイルはこちらです
ご関心がある方は、あおぞら財団までご連絡ください。

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Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2019年5月28日6:38 PM
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