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ブログカテゴリー » イベント報告・ホームページ更新

生物多様性WS講師陣!

. 講師紹介〈発表順〉

長野 義春さん—————————————————————————————-

所属 越前市エコビレッジ交流センター

■お話  12/10(土)「生物多様性の概要」

「食品売り場で考える生物多様性」

このワークショップの企画・運営コーディネーターもしていただいています。

■略歴

国際湿地保全連合作業部会委員。元生物多様性フォーラム評議員。総合環境研究所中海水鳥国際交流基金財団、NPO環境教育専門職員を経て現職。1992年ワシントン条約COP8に始まり、ラムサール条約、ボン条約など主要な生物の国際条約に出席。環境省の検討委員や保全連合の関係者として、アジア太平洋渡り鳥保全戦略の立ち上げなど国際事業に参画。生物多様性条約は、COP6の出席に始まり、2010年目標制定など約10年同条約の動向を見てきた。生物の国際条約を環境教育の視点から分かりやすく解説するエデュケーターの1人。

草刈 秀紀さん—————————————————————————————-

■所属 野生生物保護学会フォーラム誌編集委員

国際自然保護連合(IUCN)日本委員会副会長

■お話  12/10(土)「生物多様性条約の愛知目標について」

■略歴

「生物多様性基本法」の制定や生物多様性条約市民ネットワーク(CBD市民ネット)の設立に向けて、中心的な役割として活動。 現在、野生生物保護学会フォーラム誌編集委員、IUCN-J副会長。 WWFジャパン事務局長付(元WWFジャパン自然保護室次長)。市民がつくる政策調査会理事、環境政策をNGOとともに進める議員連盟アドバイザーを務めている。著書は『自然再生事業-生物多様性の回復をめざして』編著:鷲谷いづみ,草刈秀紀(2003.3)、『知らなきゃヤバイ!生物多様性の基礎知識-いきものと人が暮らす生態系を守ろう』(2010.8) 他。国会議員政策担当秘書認定(参秘選第698号)。

石井 実さん——————————————————————————————–

所属 大阪府立大学大学院教授

中央環境審議会委員

■お話 12/10(土)「都市で考える生物多様性~食や虫から考える~」

■略歴

大阪府環境農林水産総合研究所・大阪府立大学 連携セミナー『大阪の食いだおれを支える生き物のにぎわい-大阪の自然・文化と生物多様性-(2010.8.6)』で基調講演とコーディネーターを務める等、生物多様性についての市民向けの講演経験も多数。著書は『日本の昆虫の衰亡と保護』 (2010.9)、『生態学からみた里やまの自然と保護 (KS地球環境科学専門書)』 日本自然保護協会 と編書.(2005.4) 他。専門は昆虫生態学、野生生物保護。

橋本正弘さん——————————————————————————————

所属 日本野鳥の会大阪支部

■お話 12/10(土)「淀川河口の野鳥観察」

■略歴

1940年コウノトリの郷の豊岡市生まれ。絶滅前のコウノトリを見ている。
1988年商社に勤務の傍らストレス解消のため野鳥観察を始める。日本野鳥の会大阪支部に入会する。
1990年日本野鳥の会大阪支部主催の淀川定例探鳥会のリーダーとなる。
2000年日本野鳥の会大阪支部の保護部長として大阪府下のオオタカの調査をした。
日本野鳥の会大阪支部とあおぞら財団主催の矢倉海岸定例探鳥会のリーダーとなる。
2008年日本野鳥の会大阪支部副支部長になる。
2009年~2011年大阪府に鳥獣専門員として勤務する。
2011年日本野鳥の会大阪支部支部長となる。

北村英一郎さん—————————————————————————————

■所属 大阪市漁協協同組合代表理事組合長

■お話 12/10(土)「都市で考える生物多様性~大阪湾の漁~」

■略歴 西淀川区大野の生まれ。小学校1年生の頃、家の前に大野川の船着き場があり、弟と漁師の父親の手伝いをしたのが漁師のはじまり。中学生のころは早朝4時に中央市場へ行くようになり、放課後は夕方からの漁を手伝う。高校生の夏休みは船曳網漁でシラス、春はイカナゴ漁を手伝う。卒業後は漁業に専念。21歳の春ごろからは、船曳き網漁を任されることも。「おやじの大きな背中」を見てがんばってきた。

化学肥料・農薬による農業、塩素を使う下水処理、大規模な埋め立て身近な水辺から河川・海岸の直立護岸は、川・海・生物に与える影響は大きい。埋め立てで浅場もなくなり、漁価の低迷で水揚げが下がり、若い後継者がいない中、漁師は少なくなった。

この地の漁業の歴史を将来につないでいくために、自然環境・漁業環境の再生・推進を漁師だけではなく市民・府民・国民とともに将来に伝えていきたい。偏った産業の発展よりも農林水産業も成り立つようなバランスの良い社会を目指したいという思いで、大阪市漁業協同組合の組合長を務める。

西宮 洋さん——————————————————————————————-

所属 前財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)東京事務所所長代理

■お話 12/11(土)「TEEB生物多様性の経済学 生物多様性や生態系の価値とは」

■略歴

環境庁阿寒国立公園管理官などを経て、外務省国連局社会協力課長補佐、外務省ブラジル大使館一等書記官、カンボジア環境大臣顧問、国連環境計画(UNEP)アジア太平洋地域事務所次長などを経て、地球環境戦略研究機関 上級研究員。平成23年7月より(株)テクノ中部勤務。生物多様性と経済政策の分野でのストラテジストの1人。

佐々木 正顕さ————————————————————————————

所属 積水ハウス株式会社環境推進部部長

大阪市環境審議会生物多様性部会専門委員

■お話 12/11(土)「住まいから考える生物多様性~地域と世界の生物多様性~ ~新・里山見学~」

■略歴

積水ハウス㈱環境推進部長。関西大学法学部卒業後、税理士事務所を経て積水ハウス入社。 総務部にて法務・株式部門担当。定期借地権の事業立ち上げなどに関与した後、 1996年から2年間、関西経済連合会に出向し主任研究員として 都市政策・地域振興や関西広域連携協議会創設に関与。 1999年の積水ハウス㈱環境推進部創設により現在に至る。 持続可能性を核とした環境経営の社内浸透に努める他、社外からの講演依頼も多い。

原野 スキマサさ———————————————————————————

所属 国連生物多様性の10年市民ネットワーク幹事

環境ジャーナリスト

■お話 12/11(土)「生物多様性保全 私達にできること NPO・NGO、企業や個人の実践例紹介」

■略歴

大学で社会福祉学・心理学を学び、卒業後は心療内科で心身症などの治療に従事。この頃から“現代人の健康と環境”についての考察をはじめる。現在、フリーランスで企画・編集・執筆(医療・健康、教育、環境、サブカルチャーなど)を行う。2008年NGO「生物多様性フォーラム」の設立にかかわり、生物多様性条約COP9(同年5月/ドイツ・ボン)、G8市民サミット2008(同年7月/札幌)、ラムサール条約COP10(同年10-11月/韓国・チャンウォン)などに出席する。生物多様性条約COP10に向けた関係省庁や自治体との連絡調整会議「COP10円卓会議」にもNGOを代表して出席。2010年の生物多様性条約COP10/カルタヘナ議定書MOP5では、生物多様性条約市民ネットワーク運営委員やバイオダイバシティー・インフォメーション・ボックス代表として、海外NGOのホスト役、サポート役を務める。食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク副代表、ラムサール・ネットワーク日本理事も務め、日本で数少ない生物多様性条約に詳しいライター・ジャーナリスト。名古屋市在住。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,生物多様性 — aozorafoundation 公開日 2011年12月9日4:00 PM

アジア太平洋NGO環境会議に参加しました。

11月19日から21日にわたり、台湾で行われた第10回アジア太平洋NGO環境会議(APNEC10)に参加しました。
遅くなりましたがその報告です。
APNECはアジア、太平洋で活動している環境NGOや学識者が、環境関わる問題解決に向け、情報交換や交流を目的として開催されています。今回は台湾の台北にあります公務人力発展中心(ハワードセンター)を会場に開催されました。
19日には開会を前に、主催者と発表者、参加者が交流するレセプションが行われました。
[写真]
シンガポール、オーストラリア、韓国、バングラディッシュなど、様々な国の方が報告を発表することがわかり、ワクワク。
20日はまず開会式が行われました。
開会式では日本環境会議会長の加藤和久氏が基調講演を行いました。
[写真]
地球温暖化により、海水面が上昇すると同時に、これまで融けることのなかった永久凍土、山岳の氷河が融け、氷河ダムができるなどの変化が起こっている現状と、これから私たちが何をすべきかについてや、フィリピンでは環境教育の政策が新たにスタートするなど、各国の状況を紹介されました。
また福島の原発事故にも触れ、これからは従来のトップダウンによる統治、政策ではなく、市民の考えを踏まえた国際交渉や統治、政策のあり方が求められると述べました。
開会式を終えると、この日はセッションⅠからⅢがあり、各セッションで5つのテーマに分かれて、発表と意見交換の場が持たれました。
まず私は、Environmental Education and Community Participation(環境教育、住民コミュニティの参加)のセッションに参加しました。
このセッションでは台北で行われている自然環境教育の活動の紹介と、パラオの住民参加によるまちづくりの事例の報告がありました。
[写真]
台北で最も大きい環境NGO「SOW(Society Of Wilderness)」の活動が紹介されました。
活動は日本各地にある自然学校で行われている自然環境教育と似ているが、親子で行う環境教育の実施に力を入れている点が特徴的だと思いました。
また活動に参加した多くの人がボランティアで活動に関わり、活動が大きくなっているのにも驚かされました。
[写真]
パラオの住民コミュニティのまちづくりへの参加の話では、外からやってきたまちづくりの専門家が立てた計画がうまくいかず、多くの時間と費用を無駄にしたという思いから「自分たちで計画を考える」ということで、住民コミュニティ参加型のまちづくりが行われているということ、それによって住民がOwner-shipを持つようになることなどが報告されました。これは時間やコストがかかるが、それだけの価値があるということを改めて感じました。
次のセッションではYouth Forum(若手の交流)に参加しました。
このセッションは各国の学生、若手NGO職員が、これから自分たちが担っていく社会の中で、何が重要かを考え、意見交換をするものです。
[写真]
トピックの1つに「これからを担うリーダーに必要な用件とは何か?」というものがありました。
リーダーシップとは「影響」であり、その影響によってメンバーを成長させる、いわば「プロセス」のようなものだという考え方に触れ、新しい考えの視点をもらいました。このことを教えてくれたのはザンビアから台北に来ている学生です。すごいなぁと感心しました。
20日最後のセッションではHigh-tech Industries’ Environmental Pollution Control(ハイテク産業の公害規制)に参加しました。
[写真]
このセッションでは海外の公害について、被害、対策、訴訟などの観点から報告がされました。
1番驚いたのは、台湾でつい最近まで日本の企業が起こした公害の訴訟があったということですゲームのコントローラーなどを作っている会社の出す排水がもとで多くの人が健康を損ない、命を落とす人もいたという事実に愕然としました。日本で生活している中で、私たちが何気なく使っているもの、このブログを書くために使っているディスプレイ、キーボードなども、もしかしたら誰かの犠牲の上に作られているのではないかと思うと、こわくて仕方ありません。
21日はまず基調講演があり、John Seed氏が話をしました。自然と対話することが今求められ、人々はこれまでの人間視点での行動から、環境視点での行動へと行動改革をしていかなくてはならないこと、そのために環境NGOが新しいビジョン、活路を見いださなくてはならないこと、様々な問題を深く深く問い続けることができる人が多くならなければならないことなどを述べました。
[写真]
この日最初に参加したセッションはCorporate Social Responsibility(企業の社会的責任)でした。
台湾の企業の人が、その企業で行っているCSRについて紹介し、どのように企業の社会的責任を果たしているのかについて報告があり、自然への配慮をサプライチェーン(下請け企業全体)にそれを徹底するなどの活動を行っているとのことでした。
[写真]
次に参加したのはNatural Disaster and Energy Policy(自然災害とエネルギー政策)です。
なぜ日本に原子力発電にこだわるのか、それは経済的理由ではなく政治的理由に因るものが大きいという報告がありました。現在問題になっているホットスポット、そこから放射能がどのように流れていくのかについて分析できるツールについての発表や、これからの環境NGOの役割についての報告もあり、脱原発依存のためになすべきことについて考えるきっかけになりました。
[写真]
最後のセッションはAsbestos-related Diseases, Control Strategies and Litigation(アスベスト問題)です。
[写真]
このセッションでは日本でも問題になっているアスベスト問題の台湾、韓国の事例を紹介してもらった後で、意見交換がなされました。私はこのセッションが最も印象に残っています。
日本では公害による健康被害と規制がつながって考えられ、行政もそうした体制になっているが台湾ではそうなっておらず、この大きな違いに驚きました。国民の健康と一体的に進める体制がないと、どこかですれ違いが生じ、被害が大きくなってしまうと思います。リスクを最小にするためにも、行政の体制を変えた方がいいのではないでしょうか。
またアスベストは産業においてとても使いやすいものなので、規制をしたら他の国へ被害が行ってしまう問題もあります。また経済発展のために企業を受け入れたい国はアスベストの規制をしないことも考えられ、アスベストによる公害とその被害者を世界からなくすにはたくさんの課題があることを痛感しました。
すべてのセッションが終了し、閉会式、そしてパーティーがありました。
[写真][写真]
今回のAPNEC10への参加は、私にとって、海外の事例や、活動している方と交流を持つという非常に貴重な機会となりました。日本でもまだまだ多くの方が公害で苦しんでいる同じ時に、世界でも同じ様な問題が起こっていることへの気づきは得難いものです。また日本の企業が途上国に工場を作り、そこで公害が起こっている事実をまざまざと見せつけられ、日本で活動する私たちの役割の重要性を再認識させられました。
今回学んだ事を、今後の活動に活かし、また私たちの活動をAPNECで発表報告できるように頑張っていきたいと思います。
そのためにはもっと英語を勉強せねば…
記:相澤

11月19日から21日にわたり、台湾で行われた第10回アジア太平洋NGO環境会議(APNEC10)に参加しました。

遅くなりましたがその報告です。

APNECはアジア、太平洋で活動している環境NGOや学識者が、環境関わる問題解決に向け、情報交換や交流を目的として開催されています。今回は台湾の台北にあります公務人力発展中心(ハワードセンター)を会場に開催されました。

19日には開会を前に、主催者と発表者、参加者が交流するレセプションが行われました。
シンガポール、オーストラリア、韓国、バングラディッシュなど、様々な国の方が報告を発表することがわかり、ワクワク。

20日はまず開会式が行われました。

2011-1120-103900809

開会式では日本環境会議会長の加藤和久氏が基調講演を行いました。

地球温暖化により、海水面が上昇すると同時に、これまで融けることのなかった永久凍土、山岳の氷河が融け、氷河ダムができるなどの変化が起こっている現状と、これから私たちが何をすべきかについてや、フィリピンでは環境教育の政策が新たにスタートするなど、各国の状況を紹介されました。

また福島の原発事故にも触れ、これからは従来のトップダウンによる統治、政策ではなく、市民の考えを踏まえた国際交渉や統治、政策のあり方が求められると述べました。

開会式を終えると、この日はテーマ別セッションに分かれて、発表と意見交換の場が持たれました。

まず私は、Environmental Education and Community Participation(環境教育、住民コミュニティの参加)のセッションに参加しました。

このセッションでは台北で行われている自然環境教育の活動の紹介と、パラオの住民参加によるまちづくりの事例の報告がありました。


台北で最も大きい環境NGO「SOW(Society Of Wilderness)」の活動が紹介されました。活動は日本各地にある自然学校で行われている自然環境教育と似ているが、親子で行う環境教育の実施に力を入れている点が特徴的だと思いました。

また活動に参加した多くの人がボランティアで活動に関わり、活動が大きくなっているのにも驚かされました。

パラオの住民コミュニティのまちづくりへの参加の話では、外からやってきたまちづくりの専門家が立てた計画がうまくいかず、多くの時間と費用を無駄にしたという思いから「自分たちで計画を考える」ということで、住民コミュニティ参加型のまちづくりが行われているということ、それによって住民がOwner-shipを持つようになることなどが報告されました。これは時間やコストがかかるが、それだけの価値があるということを改めて感じました。

次のセッションではYouth Forum(若手の交流)に参加しました。

このセッションは各国の学生、若手NGO職員が、これから自分たちが担っていく社会の中で、何が重要かを考え、意見交換をするものです。

トピックの1つに「これからを担うリーダーに必要な用件とは何か?」というものがありました。リーダーシップとは「影響」であり、その影響によってメンバーを成長させる、いわば「プロセス」のようなものだという考え方に触れ、新しい考えの視点をもらいました。このことを教えてくれたのはザンビアから台北に来ている学生です。すごいなぁと感心しました。

20日最後のセッションではHigh-tech Industries’ Environmental Pollution Control(ハイテク産業の公害規制)に参加しました。


このセッションでは海外の公害について、被害、対策、訴訟などの観点から報告がされました。
1番驚いたのは、台湾でつい最近まで日本の企業が起こした公害の訴訟があったということですゲームのコントローラーなどを作っている会社の出す排水がもとで多くの人が健康を損ない、命を落とす人もいたという事実に愕然としました。日本で生活している中で、私たちが何気なく使っているもの、このブログを書くために使っているディスプレイ、キーボードなども、もしかしたら誰かの犠牲の上に作られているのではないかと思うと、こわくて仕方ありません。

21日はまず基調講演があり、John Seed氏が話をしました。自然と対話することが今求められ、人々はこれまでの人間視点での行動から、環境視点での行動へと行動改革をしていかなくてはならないこと、そのために環境NGOが新しいビジョン、活路を見いださなくてはならないこと、様々な問題を深く深く問い続けることができる人が多くならなければならないことなどを述べました。

この日最初に参加したセッションはCorporate Social Responsibility(企業の社会的責任)でした。

台湾の企業の人が、その企業で行っているCSRについて紹介し、どのように企業の社会的責任を果たしているのかについて報告があり、自然への配慮をサプライチェーン(下請け企業全体)にそれを徹底するなどの活動を行っているとのことでした。

次に参加したのはNatural Disaster and Energy Policy(自然災害とエネルギー政策)です。

なぜ日本に原子力発電にこだわるのか、それは経済的理由ではなく政治的理由に因るものが大きいという報告がありました。現在問題になっているホットスポット、そこから放射能がどのように流れていくのかについて分析できるツールについての発表や、これからの環境NGOの役割についての報告もあり、脱原発依存のためになすべきことについて考えるきっかけになりました。

最後のセッションはAsbestos-related Diseases, Control Strategies and Litigation(アスベスト問題)です。


このセッションでは日本でも問題になっているアスベスト問題の台湾、韓国の事例を紹介してもらった後で、意見交換がなされました。私はこのセッションが最も印象に残っています。

日本では公害による健康被害と規制がつながって考えられ、行政もそうした体制になっているが台湾ではそうなっておらず、この大きな違いに驚きました。国民の健康と一体的に進める体制がないと、どこかですれ違いが生じ、被害が大きくなってしまうと思います。リスクを最小にするためにも、行政の体制を変えた方がいいのではないかなど、いろいろ考えました。

またアスベストは産業においてとても使いやすいものなので、規制をしたら他の国へ被害が行ってしまう問題もあります。また経済発展のために企業を受け入れたい国はアスベストの規制をしないことも考えられ、アスベストによる公害とその被害者を世界からなくすにはたくさんの課題があることを痛感しました。

今回のAPNEC10への参加は、私にとって、海外の事例や、活動している方と交流を持つという非常に貴重な機会となりました。日本でもまだまだ多くの方が公害で苦しんでいる同じ時に、世界でも同じ様な問題が起こっていることへの気づきは得難いものです。また日本の企業が途上国に工場を作り、そこで公害が起こっている事実をまざまざと見せつけられ、日本で活動する私たちの役割の重要性を再認識させられました。

今回学んだ事を、今後の活動に活かし、また私たちの活動をAPNECで発表報告できるように頑張っていきたいと思います。

そのためにはもっと英語を勉強せねば…APNEC10の公用語が英語だったので、内容がもしかしたらちょっと違うところもあるかもしれませんがご容赦ください。

記:相澤

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,その他の事業,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2011年12月8日4:54 PM

日中の公害・環境問題を考える学生セミナー 開催しました

12月3日10時~12時 ドーンセンターにて
日中の公害・環境問題を考える学生セミナーを開催しました。
参加者は32名です。

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はじめにお話しいただいた李力さんの話の内容には驚きました。
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アップル社の製品、iPhoneの製造下請け会社が国内で環境問題を起こしているそうです。
そのなかの日本企業も排水により河川を牛乳のように白い汚染された川にしているとか…。
台湾では中毒事件に発展し、多くの女性が被害を受けたといいます。

詳しい話はこちら
Appleの側面2-汚染が水面下で蔓延(1)
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11083101J

Appleの側面2-汚染が水面下で蔓延(2)
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11083102J

李さんは話の最後に学生へむけて
ひとつの製品を買うまえに、できるまでの過程に何を残したか。
ひどいものを残したものは買わないで、とメッセージを残されました。

李春華さんからは、緑石選択の話を。
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緑石選択とは携帯に環境を意識している証の緑色のリボンを結んで
その写真をインターネット上にあげる運動のこと。
参加者は増えていて、市民の意識は変わっているようです。

王林生さんからは、汚染による発がん性リスクの話。
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民営の製紙会社の汚染により、准河が泡だらけになってしまった写真は衝撃的でした。
汚染水による新生児への影響も大きく、医療と衛星の面で活躍されています。
きれいな飲料水を飲めるようにと20の村に水質改善の装置を置いたところ、
病気になる人が減ったそうです。

3名の講演を聞いたあと、グループにわかれて
いまの講演内容についての感想と
日中協働で環境に対してどんなことができるか話し合いました。

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各グループで出た意見として
・技術や市民へのお互い協力が必要
・(それぞれの国の環境問題について)現状を知ることが大事
・公害は国境を越えて世界の問題であるため、協力し合うべき
・日本企業が中国で公害などの迷惑をかけていることを知らなくてはいけない などがあがりました。

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また、最後に李さんはアップル社を潰す気はない、とのこと。
それは中国の多くの人を失業に追い込んでしまうことだから。
そうではなく、グリーンな会社であってほしい、という願いから働きかけているのだと力強く語られました。

参加して、公害の被害のひどさに衝撃を受けたのですが
それよりも、中国の環境問題に対する取り組みの姿勢が
熱心であったことがとても印象に残りました。

日本企業がもたらす公害被害も大きいようなので
もっと世界の公害問題にも目を向けて、考えていかなくてはと感じました。

あおぞら財団インターン生 京都精華大学3年 井本晶子

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2011年12月7日3:35 PM

西淀川公害患者と家族の会設立40周年、あおぞら財団設立15周年、あおぞら苑設立5周年記念のつどい

去る12月4日(日)、西淀川公害患者と家族の会設立40周年、あおぞら財団設立15周年、あおぞら苑設立5周年の記念のつどい「手渡したいのは青い空」を開催いたしました。第一部では、元あおぞら財団職員の片岡法子氏が40年にわたる公害防止と環境再生へのとりくみのあゆみを紹介いたしました。特別講演として、日本における公害研究の第一人者である宮本憲一氏(大阪市立大学名誉教授、元滋賀大学学長)による日本における100年の公害史の中での、西淀川公害および反対運動の意義についてお話し頂きました。金谷邦夫氏(大阪から公害をなくす会)、白石順一氏(環境省総合政策局長)、大久保規子氏(大阪大学教授)、野呂雅之氏(朝日新聞)の4名の方よりご挨拶をいただきました。

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片岡法子氏のナレーションによる40年のあゆみ

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宮本憲一氏による特別講演

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ご挨拶いただいた来賓の方々

第二部のレセプション会場では、20年前に開催した「共感ひろば」に参加し、「手渡したいのは青い空」を歌ってくれた当時の学童保育のメンバーが駆けつけて再び歌ってくれました。佐藤努氏のギターの演奏と平良春菜氏のボーカルで、「手渡したいのは青い空」を合唱しました。

今回はあわせて244名の方に来ていただきました。公害防止運動に関わった方々、あおぞら財団にボランティアとして参加された方々、あおぞら苑で縁ができた方々、全国の公害防止や環境再生に取り組んでいる方々、全国の研究者などなど各方面より多数のご来客がありました。また、あおぞら財団の日中交流企画で中国から来訪中の環境NGOのメンバーも参加し、青い空への思いは海の向こうともつながりました。ご多忙な中お越し頂いた方には改めて御礼申し上げます。

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中国よりのゲスト

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「手渡したいのは青い空」の合唱

40年のあゆみの中で、たくさんの公害患者の方がお亡くなりになりました。会場では、亡くなられた方のご冥福を祈り黙祷を捧げ、青い空を次世代に手渡す環境再生への誓いを新たにしました。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新 — aozorafoundation 公開日 3:08 PM

生物多様性 提案づくりワークショップ お弁当メニュー

生物多様性ワークショップでは、お昼のお弁当(希望者)をカフェスロー大阪さんにお願いしています。

キッチン担当の藤丸さんから、メニューが届きました!


弁当

写真はイメージです(過去のカフェスロ-大阪のお弁当)

10日
■菊芋の混ぜご飯
■里芋唐揚げ
■コマツナと厚揚げのおひたし
■ゆずだいこん
(香の物)大根葉と大根の皮の浅漬

11日
■豆と雑穀のごはん
■大豆ミートのベジバーグ
■菜花、または水菜の胡麻和え
■菊芋きんぴら
(香の物)大根葉と大根の皮の浅漬

大阪近郊の無農薬有機栽培の野菜でつくられた、美味しいお弁当です。

みなさん、お楽しみに。

(小平 記)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,生物多様性 — aozorafoundation 公開日 2:18 PM
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