あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

ブログカテゴリー » イベント報告・ホームページ更新

大気汚染公害の現場を歩く 西淀川現地研修(立命館大学法学部石橋ゼミ) (9/2)

インターン生の森です。

 

9月2日に立命館大学法学部石橋秀起先生のゼミで、あおぞら財団主催のもと「大気汚染公害の現場を歩く 西淀川現地研修」がおこなわれ、私もそれに参加しました。

 

最初に出来島駅に集合して実際に様々な場所を見学しました。9月と言えどもまだまだ暑く、水分補給が欠かせません。この記事を書いている今でもまだまだ暑さは続いています。皆さんも暑さには気を付けて下さいね。

 

……話が脱線してしまいました。話を元に戻します。私はこれまで出来島駅付近に訪れたことがなく、こんな感じなんだ!と驚いていました。私が特に印象に残っているのは43号線で、初めは何の変哲のない道路だと思っていたのですが、あんなに様々な公害対策がなされているとは思いませんでした。驚きです。

43号線

43号線にて

 

大和田街道

こちらは大和田街道

地域再生の碑

あおぞら苑(地域再生の碑)

 

また、大阪マスジド付近にも行きました。大阪にあのような場所があるなんて知りませんでした。異国の雰囲気漂う、大変興味深い場所です。

 

マンゴージュースを飲みました!どろっとしてて濃厚で美味しいです。お値段も百円とお手頃!

マンゴージュースを飲みました!どろっとしてて濃厚で美味しいです。お値段も百円とお手頃!

見学後に少し休憩を取り、まず東淀川公害の概要を聞きました。

本当に当時の状況は悲惨で、青い空が見えないという状況は私世代の方にとっては驚きなのではないでしょうか。当時の工場の煙の写真や当時の空の写真のような状況、今では考えられないですよね……。

 

続いて、西淀川公害患者と家族の会のお話を聞きました。上田さんと岩本さんに来ていただき、岩本さんを中心に語っていただきました。

 

患者さんのお話

お話を聞いている立命館大学の皆さん

岩本さんは1988年に公害患者の新規認定が打ち切られる直前に、お医者さんからその話を聞いた岩本さんの母が認定の手続きをしたことで無事に認定を受けることが出来たそうです。認定を貰えなかったことで苦労している人がいるということ、長い間病気と闘ってこられて苦労したことなど貴重な経験や感じていることを話して下さいました。特に生活(仕事)がある中で病気と闘い、また別の病気も発症して……というのは本当に大変でやるせないお気持ちだっただろうと思います。普通やあたりまえが出来ない理不尽さや苦しみは計り知れず、このような当時の状況や今の状況を忘れてはならないと感じました。

 

最後に弁護士である村松昭夫先生のお話を聞きました。

 

村松先生が主に語って下さったのは西淀川公害訴訟とアスベスト訴訟です。法的な観点からも様々なお話を聞くことができ、立命館大学法学部の皆さんは大変良い勉強になったのではないでしょうか。私は法律には明るくないのですが、先生が経験した西淀川公害訴訟の当時の様子を聞いて、本当に長い間患者さんに寄り添って戦い続けてきたのだなあと感じました。石橋ゼミの方から専門的な質問が沢山飛び交っていました。

例えば「(西淀川公害裁判では訴えていませんでしたが)高速道路を走っていた車の開発メーカーを訴えることは出来るんでしょうか」といった感じの、鋭い質問をされていました。私ではこんな質問到底思いつきませんね。流石法学部の方……。これに対して松村先生は、「実は東京で車の開発メーカーを訴えたことがあって……*」「法的責任に準ずる責任が……」という風に、かなり細かく丁寧答えてらっしゃいました。

松村先生のお話

質問も沢山とびかいました!

上田さん、岩本さん、村松先生、貴重なお話をありがとうございました。今日の研修で実際にその場所に訪れたりお話を聞いたりして、多くの事を学び考えました。この貴重な経験を、忘れる事はないと思います。そして今回フィールドワークをおこなった立命館大学法学部石橋ゼミの皆さん、ゼミでの活動頑張ってください!

(インターン生 森)

*東京大気汚染訴訟(1996年~2007年)では、自動車メーカー7社や道路管理者を被告にして訴訟が行われました。1次判決では自動車メーカーは責任を問われるのを免れ、国・都・公団道路管理責任が認められました。その後、2007年に和解しています。詳しくはこちら→東京大気汚染公害訴訟(環境再生保全機構「記録で見る大気汚染と裁判」)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2022年9月12日1:43 PM

大阪公立大学医学部医学科 研修受入(9/7)

2022年9月7日(水)に、大阪公立大学医学部医学科4人の研修受け入れを行いました。西淀川区保健福祉センターに研修に来ている中で、見学先の一つとしてあおぞら財団に来てくれました。

はじめに「フォトランゲージ 西淀川公害について」を実施。

西淀川公害に関連する写真を見てタイトルを付けてもらい
気づいた点を発表するワークショップです。

DSC03089

様々な視点からの声が上がりました。

写真を見て話しあうことで、背景を汲み取る良い機会になったとの意見がありました。
次に職員 谷内から西淀川公害についての講義があり
徐々に進行していく西淀川公害の様子や、当時の住民の様子、
西淀川公害訴訟などの話がありました。

DSC03090

そして、西淀川公害患者と家族の会事務局長 上田敏幸さんから
公害認定についての説明の後、

西淀川公害患者と家族の会 山下晴美さんから
実際に体験されてきたお話を伺いました。

DSC03095

山下さんのご主人は、気管支喘息を発症してから長い年月、
病気と闘ってこられたそうです。息を吸う事も吐く事もできない、
夜も眠れない苦しい日々を過ごされました。

普通にできるはずの生活を奪われる苦しみ、

これからの未来、子ども 孫達には我々のような思いは
絶対にさせたくないと山下さんはお話しされました。

■感想をいくつか紹介します

・治療もまだ発達していなかった頃の、呼吸器系の公害患者さんの恐怖や苦労は
相当なものであったと思いますし、絶対に忘れてはいけないものだと感じました。

・他の公害とは違って補償が広くなされていても、患者やその家族が失ったものは、お金では代えられず、はかりしれない大きなものだと感じた。

・公害患者さんの苦しみは、併存症なども併せて想像していよりも深刻だと思いました。

今回来られた学生さんは医学科6年生ということで、近い将来、医師になられます。西淀川公害についての研修で得た経験を、医師としての姿勢に生かしていただけたらと願っています。


〇研修に関するお問い合わせ
プログラム内容については、ご要望に合わせてコーディネートいたします。
研修受入 http://www.aozora.jpn.org/ecomuse/annai/kensyu

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2022年9月8日12:02 PM

龍谷大学政策学部清水ゼミ:西淀川フィールドワーク(9/5)

龍谷大学政策学部清水万由子先生のゼミが、西淀川をフィールドにしてゼミ活動を行っています。この一環で、9/5にフィールドワークが行われました。

最初にタンデム自転車で、西淀川をめぐりました。大野川緑陰道路を西にすすみ淀川の堤防へ、そして、西島工業地域を通った後、国道43号にすすみます。その後、デイサービスセンターのあおぞら苑、千北診療所を見て、くじらカフェに向かいました。

DSC03042

タンデム自転車での移動は二人の信頼関係が大事!

国道43号

国道43号の公害対策について

 

あおぞら苑の前の西淀川公害の石碑

西淀川公害患者さんの思いを受けて作られたあおぞら苑。その前に西淀川公害の石碑があります

お昼からは西淀川公害の概要についてお話した後、公害患者の岡崎久女さんのお話を聞いてもらいました。岡崎さんは自然豊かな高知県から就職のために尼崎に出てこられ、結婚で西淀川に来られました。ご自身だけでなくお子さんもぜん息に罹患し親子で発作に苦しんだこと、重責発作で仮死状態で救急搬送されたことなど、大変な経験を話してくださいました。

学生もそれを真摯に受け止めて、「青い空が当たり前じゃないなんて考えたことがなかった」、「洗濯物を外に干すと黒くなるなんて想像つかない」との感想を漏らしていました。

DSC03066

公害患者さんのお話

最後はグループワークで、今日のフィールドワークの感想とどんな活動に参加したいのかを話し合いました。

 

DSC03076

グループで感想と取り組みたい活動について話し合い

 

話し合いの結果、「アート」、「映像」、「防災」の3チームに分かれて、西淀川で活動して行くことになりました。活動内容がどんなものになるのかとても楽しみです!

(谷内)


〇研修に関するお問い合わせ
プログラム内容については、ご要望に合わせてコーディネートいたします。
研修受入 http://www.aozora.jpn.org/ecomuse/annai/kensyu
〇タンデムの利用に関するお問い合わせ
あおぞら財団が事務局をしている大阪でタンデム自転車を楽しむ会で貸し出しをしています。
問合せ先:あおぞら財団 電話(06-6475-8885)
タンデム自転車のレンタル・試乗 http://tandem-osaka.com/rental

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 11:44 AM

龍谷大学政策学部 清水ゼミ:公害ロールプレイ(8/2)

龍谷大学政策学部清水万由子先生のゼミが、西淀川をフィールドにしてゼミ活動を行うことになりました。今後、あおぞら財団の活動に協力してもらったり、西淀川でフィールド調査をしていく予定です。ゼミの活動目標は下記の2つとお聞きしています。

  • あおぞら財団が展開するまちづくりの実践に参加して、多様な人々との協働によるプロジェクト遂行能力を身につける。
  • 公害の歴史を学んだ学生の視点から、公害の歴史をまちづくりに活かすための実践を試みる。

8月2日のプレゼミでは、「西淀川公害を体験的に学ぶ」ということで、2つのグループワークを行いました。

まず、フォトランゲージ「西淀川大気汚染公害」を行いました。このワークでは、過去の大気汚染の写真をよく観察してタイトルを付けます。このワークは、観察力と想像力、表現力を生かしてもらう必要があります。

2人一組で写真を観察しています。

写真をみながらタイトルを考えます。

姫島病院の前に患者さんが並んでいる写真に「人気になってしまった姫島病院」とつけるなど、ユーモアを交えた工夫をこらしたタイトルをつけてくれました。

次はロールプレイ「あなたの町で公害が起きたら」。このワークは、市役所、住民、工場経営者、医者などの役割になりきって、お芝居をしながら、違う立場の者同士で意見交換をしながら、解決策を探るというものです。

グループワークの説明

グループワークの説明をしています

ロールプレイの様子

ロールプレイは役になりきってやれると、面白くなります

模擬的ではありますが、公害発生という状況の中で、解決策を探るのは難航していました。このワークを通して、立場が異なる人同士の合意形成の難しさを感じてもらえたと思います。

最後の振り返りシートでは、「ロールプレイが新鮮だった」、「解決に向けて誰かを悪者として決めつけないことを心がけたい」といった意見が出ました。

今後、清水ゼミでは、大学でのゼミや西淀川でのフィールドワークを通して、西淀川公害を学び、それをまちづくりにつなげていくための実践をしていく予定です。学生さんが西淀川からどのようなことを学ぶのか、また、どのような実践をしてくれるのかが楽しみです。

※今回用いた教材は、地球環境基金の助成事業で作成したものです。


〇教材に関するお問い合わせ

フォトランゲージ「西淀川大気汚染公害」、ロールプレイ「あなたの町で公害が起きたら」を、授業や研修で用いたい方はこちらまでお問合せください。

問合せ先:あおぞら財団 担当 谷内 (Tel) 06-6475-8885 電子メール:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)

〇研修に関するお問い合わせ
研修受入 http://www.aozora.jpn.org/ecomuse/annai/kensyu

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 11:16 AM

【インターン】CANVAS CHALLENGE 03 展が25日(木)から始まります!

インターン生のYMです

25日(木)からいよいよCANVAS CHALLENGE 03 展が始まります。 https://nishiyodo-art.com/gallery/cco3_ex/

 

それに向けての動き出しとして19日(金)に、その会場の西淀川アートターミナル<NAT>へ下見に行ってきました。

また3月頃に行われるアートイベントの下見として、アーティストのイルボン様と女性二人組アーティストの今今様もいらっしゃいました。

今回私は、そのご案内に同行させていただく形で見て回ってきました。

 

まず会場自体が、もとはバスターミナルだったことを知り驚きました。

敷地面積的にもアクセス的にもアート展示に最適な場だったので、土地が有効活用されているんだなぁと感じました。

アーティストの皆様もどこにどんなものを設置できそうか、どこに設置するとよりそのアートを活かせるか、どんなものを制作に使用できるのかなど、会話や写真撮影をしながら検討なされていました。

私は、見る側としての気持ちで過去に制作されたアート作品を見て回っていました。

以下の写真は展示されていた作品の一例です。

 

IMG_9897

アート作品

アート作品

アート作品

 

IMG_9896

アート作品

IMG_9895

アート作品

IMG_9904

アート作品

 

これらの過去に制作されたアート作品の数々を実際に目にして、レイアウトや色遣い、高度な技術力に終始圧倒されました。それから改めて創造力と感受性の良さに度肝を抜かれました。

 

その後、さらにアーティストさん達と会場周辺を探索し、近くの自然にたくさん触れてきました。

以下はその道中の様子です。

花

女性像

女性像

 

お花、少し開花していて綺麗でした。まだ満開とまではいきませんが……(;^ω^)

 

それからそれから、タンデム自転車にも乗車し海沿いのところまで走ってきました。

今日は気候が良かったので、かなりエネルギーを持っていかれましたが、走りやすいコースだったので、難なくことを終えれました。

今今のお二人方はタンデム自転車初乗車だったみたいですが、すぐにコツをつかみ、後半は完全に乗りこなされていました。自分が初乗車の時は全然上手くいかなかっただけに羨望の眼差しで見ていました。

しかしながら、かく言う私もだんだんと慣れてきたのか、今回はうまくタンデム自転車を乗りこなせました。

自分に少し自信がつきました。

 

これはその到着地点の海沿いの様子です。

海沿い

海沿い

晴れていたおかげでより美しい景色を眺めることが出来て満足でした。

帰りにくじらカフェでランチをしました。

私は普段、大勢で揃って食卓を囲むことはまずないので凄く新鮮な気持ちで頂けました。今今のお二人のお話もたくさん聞けて良かったです。

 

最後にあおぞら財団の資料館を見学し、今回の下見は終了。

体力に自信のない私にとってはこれくらいの外出がちょうどいいのかもしれません……( ^)o(^ )

 

冒頭でも述べました通り、CANVAS CHALLENGE 03 展が25日(木)から始まります

期間内は毎日会場で下記の特別イベントも実施いたしております。

・出張図工室「チョキペタス」×キャンバスチャレンジ- 特別プログラム-

・ポップアップショップ 「 紙屋 中村庄八商店」

・出張図工室「チョキペタス」予約制

・トークイベント

 

各イベントの詳しい概要は、こちらのリンクのホームページからご覧ください。

https://nishiyodo-art.com/gallery/cco3_ex/

皆様のご参加お待ちしております。

 

 

 

記:インターン生・YM

« 次のページ前のページ »