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ブログカテゴリー » 環境保健

2/14(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)で薬について勉強しました!

2014年2月14日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を行いました。今回はあおぞら薬局から薬剤師の神浦さんを講師に迎え、薬について勉強しました。参加者は11人(内、患者さん6名(家族の方を含む)、薬剤師1名、医師1名、看護師1名、スタッフ2名)でした。

まず、COPD(慢性閉塞性肺疾患)やぜん息など呼吸器の病気のしくみや症状についておさらいしました。気管支の模型やイラストを使って説明がありました。

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 次に、呼吸器の病気の薬の種類やそれぞれの特徴について話を聞きました。患者さんの中でも、実際に使用している薬がどれなのか、名前を尋ねられても「名前まではわからない」という方がほとんどでした。ご家族の方はなおさら、全然わからないと話されていました。そこで、いろんな薬の写真を見せてもらいながら、どの薬を使っているのかをチェック!

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「あ、それ!その紫色のやつ、私使ってます。」

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自分が使っている薬はどんなものか、どのように使うのがいいのか、使用方法に間違いはないか、などをあらためて確認しました。薬を使いすぎると動悸がはやくなるなど、副作用のことも知っておくことも大切です。どの薬を、どんな目的で飲んでいるのかをわかっていないと、薬を自分でやめてしまうことにつながる…というお話には、みなさん納得の様子でした。

それから、吸入薬の使い方の実演をしてもらいました。

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吸入薬を使用しているご家族の参加者からは、「そうやって使うんですね!知らなかったです。」という声もありました。周囲の人の理解も大切ですね。

吸入薬を使った後は、必ずうがいをしましょう。理由は、口や喉に残った薬を洗い流して、副作用を抑えるためです。ガラガラうがいをするのが難しいときは、口をすすぐだけでもOKです。

参加者の中からは、「発作止めの薬はがまんしてから使った方がいいのですか?」という質問もありました。「がまんしすぎず、早めに使いましょう。」という回答がありました。

そして、実際にあった患者さんとの薬に関するやりとりがまとめられたスライドを見ました。患者さんが吸入薬の使い方を間違っていたり勘違いしていたケースがわかりやすく紹介されていました。説明の後は、練習用のものを使って吸入薬の使い方を実践してみました。

ディスカス
×間違いポイント:
「粉の薬」と聞いて、そのまま口に入れて飲むのだと思い込んでいた。
○正しい使い方のポイント:
・粉が出てきてしまわないように、容器を水平に持って使います。
・1回カチッと開けて吸ったけどちゃんと吸えた気がしないときは、そのまま何回か吸ってもOK。
・薬を吸入する前、息を薬に吐きかけて湿気させないように注意しましょう。

 

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パルミコート シムビコート

×間違いポイント:
・何もしなくても薬が自動的に出てくると思っていた。
・振ったらカサカサと音がするからまだ中身が残っていると思っていた。
○正しい使い方のポイント:
・「クルッカチッ」としてから使います。
・吸入器を斜めにすると中の薬が落ちてこないので、まっすぐに立てた状態で使いましょう。
・カサカサという音は乾燥材の音。残量があるかどうかは必ずカウンタを見て確認するようにしましょう。

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紹介のあった間違った使い方のケースは、すべて長期間吸入薬を使用している人のことだそうです。長年使い続けるうちに自己流になってしまい、効き目が落ちてしまうような使い方になっている場合もあるので、いま一度見直してみましょう。
残量表示を確認することも大切です。薬によって残量のカウンタが付いている場所が違ったり、表示が小さくて見にくかったりするので、注意が必要です。

最後に、吸う力を試すための吸入練習器を使って、みんなでチェックしてみました。きちんと吸うことができていると、「ピー」と音が鳴るしくみです。音が出た!ちゃんと吸えてる!と安心した表情の患者さんや、家族と一緒に試してみよう、と練習器を持ち帰る人もいました。楽しく試せるところがいいですね。

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質問を募ると、薬の飲み合わせについてや、吸入薬をきちんと吸えているか不安、という声が寄せられました。吸えているかどうか確かめる方法としては、吸入薬の容器の口に色つきのハンカチを当ててから吸ってみて、ハンカチに白い粉が付いていたら、きちんと吸えていることがわかります。

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薬と上手につきあうことは、慢性疾患の人にとってとても大切なことです。今回、薬の使い方を確認して復習する時間を持つことができ、また、ご家族にとっては知らなかった薬の特徴を学習する場になったようでした。「薬のことがわからなかったり、何か不安があったらいつでも薬局に来て声をかけてくださいね。」という神浦さんの言葉に、みなさん安心した様子で帰られていました。

開催後のアンケートでは、6人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、6人中0人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、0人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他に「又来たいと思いました。」という感想や「わかりやすかったです。」という感想がありました。

少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……3月27日(木) 14:00~15:30(薬剤師さんと一緒に薬について勉強します)
・姫島診療所……3月28日(金) 14:30~16:00(薬剤師さんと一緒に薬について勉強します)
・のざと診療所…4月11日(金) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業の一環として実施しています。

ぜん息・COPD予防等情報発信事業に係る「COPD患者等のQOLの向上のための呼吸リハビリテーションの普及及び地域ネットワークの構築事業(大阪ブロック)」

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2014年3月7日4:04 PM

1/17(金)楽らく呼吸会(姫島診療所)でCOPD(慢性閉塞性肺疾患)について勉強しました!

続けて更新します。

2014年1月17日(金)、姫島診療所で楽らく呼吸会を行いました。今回は西淀病院の理学療法士の榎田さんと田中さんを講師に迎え、COPDについての勉強と呼吸リハビリを行いました。参加者は16人(内、患者さん11名(家族の方を含む)、理学療法士2名、看護師1名、スタッフ2名)でした。

 いつもの部屋いっぱいに人が集い、寒い時期ですが、にぎやかで熱気に満ちた呼吸会となりました!

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今日のテーマは、呼吸器の病気であるCOPDについてです。Chronic(慢性) Obstructive(閉塞性) Pulmonary(肺) Disease(疾患)の略で、呼吸機能が低下し、息がしにくくなっていく病気です。
→詳しくは、前回のブログをご覧ください。

COPDの原因の8~9割はタバコが原因。
「だからって、今さら禁煙しても何か変わるの?」と思う人もいるかもしれません。けれど、下のグラフからわかるように、高齢になってからタバコをやめても、肺機能の低下を防ぎ症状をゆるやかにすることはできるのです。

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COPD-jp.com 肺の病気COPD(慢性閉塞性肺疾患)総合情報サイトより引用

 それを聞いて、たしかに禁煙して症状がよくなった、と自分の体験を話してくださる参加者もいました。
受動喫煙の側面もあるため、周囲の家族の理解も必要、というお話もありました。

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また、COPDを重症化させない方法としては、運動も大切です。運動を続けることで、体力が上がり、持久力もつき、食欲がアップする…というように、良い循環がつくられます。ただし、落とし穴として、運動をがんばりすぎると、肉離れやぎっくり腰などのケガにつながったり、転倒する可能性もあるので注意が必要です。3日運動して、1日休む…というふうに、無理のない自分のペールを見つけて運動を続けていくようにしましょう!

お話を聞いた後は、呼吸リハビリを行いました。
「口すぼめ呼吸」も定着してきた様子で、腹式呼吸もみなさん上手にされていました。次に、肩と首まわりの筋肉をほぐします。

肩を上げたり下げたり…

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首を倒したり…

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腕を前に回すときは肩甲骨あたりの背中の筋肉を、後ろに回すときは、胸の前の筋肉を意識して伸ばします。それぞれ5回ずつセットでやってみました。体がぬくもってきたら、ほぐれている証拠です!

そして、「バンザイ」のポーズもいいそうです。手を上げるのがしんどい人は、頭の後ろで手を組んで広げます。これだったら、寝たままの姿勢で、夜寝る前のちょっとした時間にすることができますね。

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おなじみの「シェー」のポーズもやりました。腹斜筋といって、咳をするときに使うろっ骨の間の筋肉がほぐれます。「シェー」と口に出すと、息を吐きながらできるので、さらにいいということです。

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運動やストレッチの後は、クールダウンの時間も大切です。最後に、深呼吸をして終えました。 

そして、今後この呼吸会でやってみたいこと、について意見を出し合いました。あたたかくなったらみんなで外に出かけたいなあ、と話される方が多かったです。普段はひとりでなかなかできないことも、呼吸会に来たらみんなで一緒にできる、というのが大事でまたなにより楽しいことなのだと思います。春が待ち遠しいですね!

開催後のアンケートでは、11人中10人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、11人中3人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、2人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。「体がかるく成った様に思います」という感想や、「近場を歩きたい 皆でなら歩きたい」「暖かくなったら、外での呼吸会楽しみにしています」といった声もありました。

少しでも興味がある方は是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
薬剤師の方をお招きして、薬について勉強します。現在使っているお薬の種類や名前がわかるものをお持ちいただくと、よりわかりやすいです。
・のざと診療所…2月14日(金) 14:00~15:30(薬について)
・千北診療所……3月27日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月28日(金) 14:30~16:00(薬について)

本事業は独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業の一環として実施しています。

ぜん息・COPD予防等情報発信事業に係る「COPD患者等のQOLの向上のための呼吸リハビリテーションの普及及び地域ネットワークの構築事業(大阪ブロック)」

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2014年2月25日10:17 AM

1/16(木)楽らく呼吸会(千北診療所)でCOPD(慢性閉塞性肺疾患)について勉強しました!

こんにちは!

2014年1月16日(木)、千北診療所で楽らく呼吸会を行いました。今回は西淀病院の理学療法士の田中さんと笹本さんを講師に迎え、COPDについての勉強と呼吸リハビリを行いました。参加者は10人(内、患者さん6名、理学療法士2名、スタッフ2名)でした。

新年を迎えて初めての呼吸会。馴染みの方々同士、「今年もよろしく!」と挨拶を交わしながら、2カ月ぶりにまた元気に呼吸会で顔を合わせられたことを笑顔で確認しあっているようでした。

前半は、田中さんによる講義。COPD の基礎知識を学びました。

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COPDとは、慢性閉塞性肺疾患のこと。肺に慢性的な炎症が起こることで空気の通りが悪くなり、ちょっとした動作で息切れがしたり、頻繁にせきやたんがたくさん出たりして、呼吸困難を招きます。主な症状は、「息切れ」「せき」「たん」などですが、病気であると自覚されにくく、見過ごされてしまいがちなので注意が必要です。
(参考:日本医師会 COPDを知っていますか?) 

また、COPDは“タバコ病”とも言われ、喫煙が最大の原因です。「ご自身や、身近に喫煙している人はいますか?」との投げかけに、喫煙習慣のあるご家族のことを話される方も。症状に自覚がないので、病院に行くことをすすめても聞く耳を持たない、ということでとても心配されていました。さらに、喫煙は周りの人にも影響を及ぼしてしまうため、「家族の力を借りて禁煙に取り組むことも一つの方法」と田中さん。みなさん、うんうん、とうなずきながら、自分の経験と重ねあわせてお話を聞いている様子でした。

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そして、CDPDの症状を悪化させないためには、適度な運動を行うことが効果的です。「運動しよう!」と思うとどうしても肩に力が入って継続しにくくなってしまいますが、あえて運動をするのではなく、日常生活の動作の中で、意識して体を動かすのがいいということです。自転車をゆっくりこいでしばらく休む、という動作を繰り返したり、歩行器を利用して歩いたり…日常の中で、無理のない範囲での運動が大切ですね!

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後半は、笹本さんによる呼吸リハビリの時間。

まずは腹式呼吸をしました。お腹に手を当てて、口をすぼめながら息をすると、やりやすいです。

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息を吸う時間よりも、吐く時間を長くすることがポイントです。

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胸や肩、腰など、体全体が肺を動かすための大切な筋肉です。肩の上げ下げ、首を左右に倒す→まわす、肩をまわす、体を左右にねじる…などのストレッチも行いました。

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(座ったままでもOKです!)

肩甲骨の横のところの筋肉を意識してほぐしたり…

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深呼吸をして胸の前の筋肉もほぐしたり…

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自分のペースで、気がついたときにやる、「ゆっくり○○回する」など決めてやるといい、ということです。みなさん、お互いにがんばろうね、と声をかけあっておられました。

今回、なんとか時間に間に合いました!と、この呼吸会に参加するために予定を調整して、ご飯も食べずに来られた方もいらっしゃいました。この楽らく呼吸会が、参加している方たちにとって大切な日常の場になっているのだなと、あらためて感じました。

開催後のアンケートでは、6人中6人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、6人中3人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、1人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他に「少しは楽になったかな」「今後も頻繁に行って欲しいです」「呼吸会はたのしんでます」といった感想がありました。

 少しでも興味がある方は是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!

 
■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
薬剤師の方をお招きして、薬について勉強します。現在使っているお薬の種類や名前がわかるものをお持ちいただくと、よりわかりやすいです。
・のざと診療所…2月14日(金) 14:00~15:30(薬について)
・千北診療所……3月27日(木) 14:00~15:30(薬について)
・姫島診療所……3月28日(金) 14:30~16:00(薬について)

 本事業は独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業の一環として実施しています。

ぜん息・COPD予防等情報発信事業に係る「COPD患者等のQOLの向上のための呼吸リハビリテーションの普及及び地域ネットワークの構築事業(大阪ブロック)」

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 10:14 AM

2/15 医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました

2014年2月15日(土)、西淀病院リハビリ室にて、医療従事者向け ぜん息・COPD患者の呼吸ケア・リハビリテーション講習会を開催しました(主催(公財)公害地域再生センター(あおぞら財団))。
参加者は理学療法士、作業療法士、医師、看護師、保健師などスタッフも合わせて約30名でした。
(前々回(2013.2.17)の講習会の様子はコチラ、前回(2014.7.21)の講習会の様子はコチラをご覧ください。)

今回は、金尾顕郎さん(森ノ宮医療大学 理学療法学科長)を講師にお招きし、前半に講義、後半に実技の時間を持ちました。
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■[講座]放っておけない肺の病気COPD
・COPDの疫学
・COPDについて
・COPDの治療体系
・運動療法

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COPDは、タバコの煙を主とする有害物質を長期吸入することにより生じる肺の疾患です。喫煙後数十年を経て喫煙者の15~20%に現れるとされています。タバコによる肺の変化が顕著に分かる写真や、ヨーロッパでのタバコのパッケージに書かれてあるメッセージの紹介により、いかにタバコが身体に悪影響を及ぼすものであるかの説明がありました。また、COPDによる肺の変化の仕組みについても学びました。

治療に関しては、まず禁煙することが第一です。そして、呼吸リハビリテーション(患者教育・運動療法・栄養管理)の重要性もあらためて確認しました。具体的な写真や動画を交えながら、また、ユーモアたっぷりの例え話やお話ぶりに、「とてもわかりやすかった!」という声があちこちからあがっていました。

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■[実技]呼吸をらくにするこんな工夫 -呼吸介助法を中心に-
・姿勢と呼吸
・呼吸を楽にする皮膚刺激法
・呼吸介助法

「運動を支配しているのは姿勢」というほど姿勢は重要だというお話を聞いた後、頸部と体幹について実験しました。参加者全員で、それぞれ体を曲げて床に手がつくかどうかやってみました。手がつかない人も、顎の筋肉をほぐすと…さっきより手が届きやすくなりました。

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体幹について考えるとき、まずは舌・顎関節から、ということです。例として、プロバスケットボール選手が試合中に舌を出して動作している写真を見せていただき、なるほど!とみなさん納得。食事前に舌を動かし刺激することで食事を摂りやすくなることもあるということで、舌の重要性についてお話を聞きました。

呼吸介助をする前段階として、まず、何人かの方の呼吸パターンを見てみました。上部と下部の胸の上に丸めたティッシュを置いて、呼吸時の動きを目で確認し、どんなパターンがあるかをチェックしました。

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それから胸郭に手を軽く置き、どこが一番膨らんでいるか、膨らみ方を見て、胸郭を動かしていきます。皮膚を動かさずに、胸郭だけを動かすようにします。

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説明を聞いた後、実際にやってみました。いろいろなポイントを聞きながら、実際に目で見て、体で覚えようと、みなさん熱心に取り組んでいました。

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いよいよ呼吸介助の実践です。

<呼吸介助法の5つの原則>
1)触れるときは、動く方向に
2)触れるときは、手掌全体が同圧
3)動く方向に介助
4)動かすときは、同圧、同速
5)もどるときは、無圧で

このポイントを意識しながら、「あくまで呼吸のお手伝いをする。吸う邪魔はしない」というイメージでやってみました。
「介助する人は腰に力を入れて、お辞儀をする様な姿勢で近づいて行い、患者さんの体に力をかけないように」「手のひらはぺったり張り付ける」「三次元に動かす」など具体的なアドバイスもありました。

次に、体を横にした姿勢と座位での呼吸介助をおこないました。

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片側からの介助の方法
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胸と背中を挟むような形での介助の方法(両手を水平にすることがポイント)

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上から下へ押します。

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そして、痰(たん)の出し方についても聞きました。さまざまな方法がある中で、痰が溜まっている部位に手を当てて圧迫するスクイージングという方法をやってみました。

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実技の締めくくりとして、参加者全員で、呼吸介助をする側・される側を交替で、何回かローテーションでまわりました。介助をされた人は、介助した人に感想やアドバイスなどを伝えます。実際に患者さんの呼吸介助をする時のように、いろいろな人の胸郭を触って実践を重ねました。現場での取り組みに直結する、とても学びの多い時間になりました。

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最後の質疑応答では、
訪問看護師さんから、実際にかかわっている患者さんに、少しでも楽に呼吸をしてもらうにはどうしたらいいか、という質問がありました。

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長年病気と向き合っている患者さんだと特に、リハビリや運動に対して前向きな気持ちを持つのは難しくなりがちですが、「本人が努力しなくても呼吸が楽になる方法」を考えてみるといいでしょう、というお話が金尾先生からありました。例えば、「新しい介助法を学んだので試してみていいですか?」と言って、ベッドから違う場所まで動いてもらって呼吸介助を行ったり、折り紙を一緒に折って楽しみながら取り組んだり。声かけも工夫し、それをやるとどうなるのか、結果が見えやすいものを提案し、また、患者さんがやってみたい、楽しいと思えることに取り組むのもいいでしょう、ということでした。その患者さんが何を求めているのかを見つめ、考えながらやっていくことの大切さが語られました。

終了後のアンケートでは、
「COPDの病態を見直す良い機会となりました。」
「実技では実際に援助するだけでなく、患者側の体験もできたので分かりやすくいい経験になりました。」
「呼吸介助のタッチのやり方の難しさ、人によって胸郭の動きに違いがあり、しっかり評価することの大切さを再認識しました。」といった感想がありました。

今後、呼吸ケア・リハビリに関して、特に介助法などの実技を学ぶ講習会の開催を望む声もたくさん寄せられました。

以上

本事業は独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業の一環として実施しています。

ぜん息・COPD予防等情報発信事業に係る「COPD患者等のQOLの向上のための呼吸リハビリテーションの普及及び地域ネットワークの構築事業(大阪ブロック)」

吉田

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2014年2月24日11:43 AM

COPDってどんな病気? パンフレット・ポスターができました。

「肺の生活習慣病」ともいわれるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のことはご存知ですか?現在、医療機関に受診している人は22万人ですが、実際にはおよそ530万人が罹患していると推測されています。ところが、きちんと治療をすることなく病気が進行すると、より症状が悪化していきます。

そこであおぞら財団では、多くの方にCOPDのことを知ってもらい早めの治療を促進するため、啓発のためのパンフレットとポスターを作成しました。パンフレットを配布してくださるところや、ポスターを掲示してくださるところがあればぜひご一報ください。どうぞよろしくお願いいたします。

リーフ表紙←パンフレットの表紙

詳しくはこちらをごらんください。(パンフレット、ポスター、ともにPDFファイルでご覧いただけます)

平成25年度独立行政法人環境再生保全機構の公害健康被害予防事業「ぜん息・COPD予防等情報発信事業に係る『COPD患者等のQOLの向上のための呼吸リハビリテーションの普及及び地域ネットワークの構築事業(大阪ブロック)』」

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2014年2月17日3:59 PM
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