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日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/28)

■1月28日(月)
・講義「西淀川大気汚染裁判と日本の公害問題」(村松昭夫氏)
・日本の弁護士との意見交換会

【中国側からの報告】
①「馬倍戰の環境活動及び活動計画」(馬倍戦氏・弁護士/河北緑色知音ボランティア)
②「武漢における大気測定活動」(劉峻氏/武漢緑江南ボランティア)
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研修初日は、あおぞら財団の村松昭夫理事長より、「西淀川大気汚染裁判と日本の公害問題」の講義。
さらに、藤原猛爾弁護士から「日本の環境公益訴訟~奄美自然の権利訴訟を中心に~」について報告が続きました。

中国側からも弁護士である馬倍戦氏から、河北省元氏県の化学工場からの排水による土壌・水質汚染と裁判の経緯、立証の難しさ、集団散歩などの民衆活動やメディアの影響力、環境公益訴訟についての報告が行われました。

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発表する二人(左:馬氏、右:劉氏)

続いて、劉峻氏から武漢における大気測定活動の報告が行われました。環境NGO「自然の友」の武漢地区でボランティアを行なっている劉氏は資金を募り、2012年3月にPM2.5測定器1台を購入し、「武漢大気日記活動」を行なっています。これは、PM2.5濃度を自主測定し、中国版ブログで発信するというものです。

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大気汚染情報発信中のHP画面

5月初頭には武漢市環境保護局に対してPM2.5の情報公開を申請するなどの活動を行った。武漢市環境保護局では5月末に1ヶ所、11月には9ヶ所のPM2.5の測定値を公表することとなりました。
日本にも、測定器を持参されており、日本と北京では20倍程の差があるとのことでした。

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劉氏が持参したPM2.5測定機(会議室内は7ug/m3の表示)

互いに、訴訟の仕組みなどについての質疑応答・意見交換を行ない、理解を深めました。

参考

我为武汉测空气

武汉市环境空气质量实时发布系统(试运行)

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。
記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

記・藤江徹(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年2月14日9:30 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/29前半)

■1月29日(火)
<前半>
・講義「公害反対運動の話」(森脇君雄氏)
・公害患者さんの話(池永末子氏)
・あおぞら財団の紹介、エコミューズ(資料館)見学
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西淀川公害患者と家族の会会長、あおぞら財団理事の森脇氏から公害被害者としての体験、大気汚染公害をなくすためにどんな活動をしてきたかを話ました。子どもや高齢者に最初に被害が出たこと、全国的に運動を展開していったことなど、当事者ならではの話がありました。

中国側のメンバーからは、どうやって組織づくりをしたのか、患者会は政府に登録している団体なのかどうか、原告が汚染被害の因果関係を立証しなければいけないのかどうか?、なぜ裁判をおこしたのか、などの質問が出されました。

次に、西淀川公害患者と家族の会会員の池永末子さんがご自身の健康被害のことや娘さんの病気について語りました。この日の前日から池永さんは脈拍があがり、体調が悪い中、病院で点滴をうって、かけつけました。
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池永さんは、ぜん息の子どもの看病に必死で、ご自身は、公害病認定の申請をできぬまま、公害健康被害補償法の指定地域が解除になってしまいました。そのため、「未認定」の患者です。

こうしたことから、中国の環境NGOのメンバーとは、日本の公害健康被害補償法の仕組や裁判における和解金や賠償金の関係などに話が及びました。

その後、場所を、あおぞら財団附属「西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)」に移して、裁判資料を見たり、さらに屋上の書庫を見学しました。
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あおぞらビル6Fからは大野川緑陰道路や西淀川区役所が見えます。
また、区内の交通量の多さも感じることができます。

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

以上

記録・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 8:23 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(2/1前半)

■2月1日(金)
<前半>
・特定非営利活動法人きょうとグリーンファンド訪問
講義「市民共同発電所の活動と環境教育効果」(大西啓子氏)
おひさま発電所(凌ヶ岡保育園)視察
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京都の五条に事務所がある「特定非営利活動法人きょうとグリーンファンド」を訪問し、市民共同発電の「おひさま発電所」の取り組みについて、大西啓子氏(同ファンド理事・事務局長)より説明を受けました。

今までは電力会社から買うしか選択肢がなかったが、電源を選べる世界をつくっていき、次の世代へ環境に配慮する心がけを伝えていきたいというお話がありました。

おひさま発電所の活動において、同ファンドでは、私立の幼稚園や保育園の屋根の上に太陽光パネルを取り付けています。そして、太陽のめぐみや自然の大切さを園児が学べるような環境学習プログラムを開発、提供しています。腹話術や紙芝居を使うことで、園児が楽しく体験的に学べる工夫がいっぱいでした。園児たちが家に帰って、家族に節電を呼びかけるなど、子どもが学ぶことで、大人にも効果が広がっていくことが大西氏の話からわかりました。

説明のあとは、実際に太陽光パネルを設置している凌ヶ岡保育園を視察しました。雨水のタンクやゴミの分別、廃油の回収ステーションのようすもあわせて見ることができました。
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●移動中も盛り上がる

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ちなみに、同ファンドの事務所は、「事務機のウエダビル」といって、築約40年のビルをリノベーションした建物の一室にあります。おしゃれなビルでしたので、いくつか写真をご紹介します。
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※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

記録・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 6:42 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(2/2)日中環境問題サロン2013開催しました

■2月2日(土)
日中環境サロン2013「日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く」
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日 時:2013年2月2日(土)15:00~17:00 (受付14:30~)
場 所:あおぞらビル3階グリーンルーム
主 催:あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター)
参加者:25人(報告者、スタッフ含む)

プログラム:
【報告】
①「発展途上国における多国籍企業の社会責任」
(張頔氏:環友科学技術研究センター事務局 GCAコーディネータ)
②「名幸電子の改善を求めて~NGOの取り組み~」
(劉峻氏:武漢緑江南 ボランティア)
③「グリーンチョイス、グリーンライフを目指して」
(馬倍戦氏:弁護士/河北緑色知音ボランティア)
④「東アジア環境情報発伝所の活動報告」
(廣瀬稔也氏:東アジア環境情報発伝所)

【質疑応答・意見交換】

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日中・公害環境問題に関する研修プログラムの最終日に「日中環境問題サロン2013」をあおぞら財団にて開催しました。中国側のメンバーからの報告に加えて、日本で東アジアの環境問題についてネットワークづくりや情報発信等に取り組む「東アジア環境情報発伝所」の廣瀬氏の報告がありました。

IT分野の大手企業にたいして、サプライチェーン(製品の生産段階から消費者に届くまでのプロセス)の公表やそれら工場による環境汚染の改善を求めてきた活動とその成果、その中での日系企業の評価、中国の消費者の消費行動におけるエコへの配慮などについて、中国の環境NGOにかかわる3人からそれぞれ報告がありました。

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廣瀬氏からは、中国における日本企業とは市民やNGOとの対話を通じて、企業が環境改善に取り組んでいけるよう活動している様子が報告されました。さらに、最近、訪中したときの北京の大気汚染の様子が写真で紹介されました。たしかに大気汚染は深刻ではあるものの、日本での報道は部分的でもあると感じる、と述べました。

参加者からのアンケートでは次のような声が寄せられました。

・これまでは企業の「批判」だったが、これからは「ほめる」ことをしていきたい、という中国のメンバーの言葉が参考になりました。

・古典的(?)な公害と、環境にやさしい商品への意識の向上が同時進行ですすんでいるというのが興味深かったです。

・NGOが企業との交渉を行うというのも、かつての日本とはちょっと違うのかな?と思いました。でも、建設的な取り組みですばらしいと思いました。

・外資企業へのアプローチの取り組みはたくさんされているようですが、国有企業へのアプローチはどうなっているのか気になります。

・企業もそれぞれの国で基準も規制も違うとか、その対応の違いがダブルスタンダードではなく「良いルール」への平準化が必要だと思った。「最高」へと到達するための日中NGOの交流が大事なのだと思った。環境・健康に心をよせる人々の交流は、かけがえのない宝物です。相互の理解が共同の行動へ広がるといいですね。

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サロン終了後は、カフェスロー大阪のオーガニック・ビュッフェを囲んでの交流会。
それぞれの国で環境問題はあるものの、「環境問題に国境はない」という気持ちで、明るく、パワフルな人々が集う交流の場となりました。

<関連サイト>
・「環友科学技術研究センター」民間の環境保護団体
http://www.envirofriends.ngo.cn/

・GCA(Green Choice Alliance)グリーンチョイスアライアンス
中国の環境NGOによるゆるやかなネットワーク運動。サプライチェーンのグリーン化に取り組む。
http://www.ipe.org.cn/alliance/gca.aspx

・日中韓環境情報サイト ENVIROASIA
東アジア環境情報発伝所が運営しているサイト。GCAの活動を日本語で知ることができます。
http://www.enviroasia.info/

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

記・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 2013年2月3日11:09 PM

日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/28~2/2)

中国の環境NGOなどに、日本の公害地域における経験・取り組みをより理解してもらうために、中国からメンバー5人を招へいし、研修プログラムを実施しました。
5人のメンバーは本日(2/3)帰国しました。
メンバーとプログラムを紹介します。
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日程:2013年1月28日(月)~2月2日(土)

メンバー:
1.李 力氏(環友科学技術研究センター主任)
2.張 頔氏(環友科学技術研究センター事務局/GCAコーディネータ)
3.馬 倍戦氏(弁護士/河北緑色知音・ボランティア)
4.劉 峻氏(武漢緑江南・ボランティア)
5.李 宁氏(環友科学技術研究センター事務局)

スケジュール:
1月28日(月)
・講義「西淀川大気汚染裁判と日本の公害問題」(村松昭夫氏)
・日本の弁護士との意見交換会
【中国側からの報告】
①「馬倍戰の環境活動及び活動計画」(馬倍戦氏・弁護士/河北緑色知音ボランティア)
②「武漢における大気測定活動」(劉峻氏/武漢緑江南ボランティア)

■1月29日(火)
<前半>
・講義「公害反対運動の話」(森脇君雄氏)
・公害患者さんの話(池永末子氏)
・あおぞら財団の紹介、エコミューズ(資料館)見学
<後半>
・西淀川フィールドワーク
国道43号周辺/西淀川高校・菜の花プロジェクト見学/あおぞら苑

■1月30日(水)

<前半>
・企業の取組みヒアリング(パナソニック㈱環境経営推進グループ・荒井喜章氏の報告)

<後半>
・泉南アスベスト裁判傍聴
・報告集会、日中弁護士の交流会

■1月31日(木)予備日

■2月1日(金)
<前半>
・特定非営利活動法人きょうとグリーンファンド訪問
講義「市民共同発電所の活動と環境教育効果」(大西啓子氏)
おひさま発電所(凌ヶ岡保育園)視察
<後半>
・地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所環境科学センター見学

■2月2日(土)
・日中環境サロン2013「日中の理解と協働に向けて:中国環境NGOの活動を聴く」
(あおぞら財団)
P1270511

【報告】
①「発展途上国における多国籍企業の社会責任」
(張頔氏:環友科学技術研究センター事務局 GCAコーディネータ)
②「名幸電子の改善を求めて~NGOの取り組み~」
(劉峻氏:武漢緑江南 ボランティア)
③「グリーンチョイス、グリーンライフを目指して」
(馬倍戦氏:弁護士/河北緑色知音ボランティア)
④「東アジア環境情報発伝所の活動報告」
(廣瀬稔也氏:東アジア環境情報発伝所)

【質疑応答・意見交換】

・交流会

以上

※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,国際交流 — aozorafoundation 公開日 8:33 PM
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