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「台湾・環境保護活動家 李秀容さんとの交流会」


台湾の環境運動について
李さんから学ぶ交流会

日時:4月21日(火)18:00〜
場所:あおぞらビル3F(大阪市西淀川区千舟1−1−1)
内容・「台湾の環境保護運動、反核運動の今」(報告:李秀容さん)
  ・自由にディスカッション
参加:植田和弘(京都大学教授)
   村松昭夫(弁護士)
   森脇君雄(あおぞら財団理事長)ら9名ほど

台湾の環境保護で、幅広く活躍している、李秀容さんから、台湾の環境運動や反核運動の歴史を学ぶことが出来ました。


環境保護活動家 李秀容さん

李さんは、台湾の童謡とともに、和やかな雰囲気の中、プレゼンを進めてくれました。通訳の方が不在という小さなトラブルはありましたが、植田先生、村松先生に通訳を買って出て頂いたおかげで、終止、にぎやかな会になりました。


なごやかな雰囲気で進む交流会

 台湾では50年代から環境被害が深刻化していましたが、運動が、知識人から住民に移っていったのは80年代頃からだそうです。400日間、化学工場を封鎖する写真や、反原発を叫ぶ住民デモの写真などを見ながら、公害事件の歴史をたどりました。
 李さんらの運動の成果もあってか、台湾の公害事件は年々減っています、しかし、今現在でも毎年10件ほど起こっているようです。


中国語と英語が飛び交う中がんばりました

李さんのお話を伺って、まず一番印象に残ったことは、台湾のエネルギー政策についてでした。台湾は世界の1%の温室効果ガスを排出しており、その増加率は世界一だそうです。
 現在、原発は3基稼動しており、消費電力の7%をまかなっています。太陽光パネルの製造技術は世界でも優れており、ドイツにも多く輸出しているそうです。その反面、国内シェアはほとんどなく、普及努力が必要なようでもあります。
 日本も似た現状にあり、お互い学ぶことが多いと思います。
 
さて、李さんはプレゼンの最後に、「日本は台湾の一番の友人である」と締めくくってくれました。日本と台湾が、共に環境運動を進める、パートナーとなるといいですね。
森井隆二




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2009年4月22日4:57 PM

平成20年度JICAヤングリーダー研修 あおぞら財団見学


平成20年度JICAヤングリーダー研修 あおぞら財団見学
2009年2月20日(金) 14:30〜16:30

 本日は当財団にスペイン語圏の諸外国からのお客様が来ました。
 グァテマラを始めとして、JICAに所属する各国環境局・NGOのヤングリーダー14人が当財団の見学と、公害患者さんのお話を聞きに来たのです。


 まずは、「公害」を知って頂くために、高度経済成長期の四大公害問題や、西淀川の公害問題、あおぞら財団などについてパワーポイントを通して説明しました。続けて、当時の阪神工業地帯の様子や西淀川公害の被害者・裁判原告団の証言をまとめたDVD「西淀川公害裁判を闘う」「公害経験を語りつぐ」を放映しました。

 ヤングリーダーの方達は熱心に耳を傾け、中にはDVDの放映の際にプロジェクターの前の床に座って見られる方もいて、この公害問題が参加した方々にとっていかに深刻な課題であるかを教えられたような気がしました。

 次に、西淀川公害の公害患者である豊田鈴子さん(下写真中央)から、当時の西淀川の様子、自身で体験された公害の「被害」、そして公害裁判に臨んだ心境などについて直接お話を伺いました。


「(喘息からの)発作はひどくて一日に2〜4回出る」
「死んでしまったらどれ程楽な事か」
など、豊田さんが涙ながらに語った公害被害の実態に、参加したヤングリーダーの人にも涙を流される方がいました。

 豊田さんのお話の次にあおぞら財団の藤江さんによる、財団の活動報告と、西淀川患者会の永野さんによる西淀川公害の反対運動に対する説明が行われました。


 最後の質疑応答においては、参加者から「豊田さんの今の病状は?」「患者会の結成は西淀川住民の人々によるものか?」など意欲的な質問が多く出ました。中には「私の国では内戦によってリーダーが殺される場合もある。その為、活動方針が定まりにくい」と発言したNGOの方もいて、環境問題対策が「良い」からどの国でも即座に適用・実現していくのではなく、その国の利害・思想などが強く影響するものである事を改めて痛感しました。

 最後は全員で記念撮影をして今回のJICAヤングリーダー研修見学会を終えました。





Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2009年2月26日10:15 AM

「日中の公害・環境問題を考える学生セミナー」開催と参加者募集のお知らせ


 近年、中国をはじめとするアジア諸国での環境汚染、公害問題が数多く報告されています。都市部での深刻な大気汚染や水不足、工業地域での河川や土壌の汚染は、多くの人々の健康に悪影響を及ぼしています。劇症型の被害こそ見られなくなったものの、日本もまたその例外ではありません。更に、グローバルな経済活動が展開される中での今日の公害・環境問題は、地域や国を越えた形で発生し、原因が複雑でますます見えにくいものになっています。こうした問題をどのように捉え、解決していったらよいのでしょうか。
 あおぞら財団では、日本の公害経験を広く国内外に発信していくことを通じ、現在の公害・環境問題の解決に少しでも寄与していきたいと考えています。昨年度から中国への情報発信事業を本格化し、日中の公害被害者救済のためのネットワークの構築を進めています。この度、その一環として、今後の公害環境問題の解決の担い手である若者同士の交流企画を企画しました。
 今回のセミナーは、日本の大学生と中国からの留学生を対象に、日本の公害経験を学び、今後のアジアの公害・環境問題の解決に向けて、自分達は何ができるのかを考えることを目的とするものです。その際、日本の学生も中国の学生も同じアジアの一員であるという認識を共有することを重視します。公害・環境問題に関心を持つ学生へリアルな情報提供を行ない、日中の学生が互いに理解を深め合うことができればと思います。
 つきましては、セミナーへの参加者を募集します。お知り合いの学生にも広くお声かけいただけると幸いです。ご協力、よろしくお願いいたします。

【日時】2009年1月25日(日)13時集合(終了後、懇親会)
  ※当日のプログラムとタイムスケジュールは、別途お知らせします。
【場所】あおぞらビル3F グリーンルーム
(JR東西線御幣島駅から徒歩3分。アクセス
【主な内容】
○講義:「アジアの公害・環境問題−法律家・NGO同士の日中交流の取り組み−」
   講師:村松昭夫(弁護士・あおぞら財団常務理事)
○グループディスカッション
【対象者】公害・環境問題に関心を持つ大学生、中国からの留学生(約20名)
【参加費】無料
【申し込み締め切り】2009年1月16日(金)
【申し込み方法】
 セミナーへの参加を希望される方は、事前に下記の連絡先まで、①お名前、②連絡先(携帯、PCメールアドレス)をお知らせください。折り返し確認の連絡をさせていだたきます。また、当日の交流材料のために、簡単なアンケートを配布させていただきます。ご記入の上、当日ご持参ください。(※いただいた個人情報は本セミナー以外の目的には利用しません。)
以上
【連絡先】
 〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1−1−1あおぞらビル4F
 (財)公害地域再生センター(あおぞら財団) 担当:藤江・入江・新井
 TEL:06−6475−8885/FAX:06−6478−5885
 Email:webmaster@aozora.or.jp ホームページ




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2008年12月22日1:13 PM

東アジア環境市民会議


2008年10月11日(土)、新潟市の朱鷺メッセ国際会議場マリンホールで開かれた『第4回東アジア環境市民会議「東アジアの水汚染と健康〜新潟水俣病の経験に学ぶ〜阿賀から東アジアへ」』(主催:東アジア環境情報発伝所、新潟水俣病安田患者の会)に参加してきました。

会議の主催団体である東アジア環境情報発伝所は、各国の最新の環境情報を発信するとともに、「顔と顔のみえる関係づくり」を目指して、2002年から日本、韓国、中国の市民や環境NPOの交流を続けています。

会議には中国・韓国からの参加者約40名を含む150名が参加し、東アジアの環境汚染と公害被害の実態と市民の取り組みについて、交流しました。

多くの報告の中でも特に印象深かったのは、中国の環境NPOの緑家園の取り組みです。日本のメディアでは、中国国営企業による環境汚染が大変大きく紹介されますが、実は多国籍企業による公害も多々発生しているそうです。

緑家園は、ネットで環境への取り組みに積極的な企業や環境汚染の著しい企業名を公表することで、市民に汚染企業製品のボイコットやグリーン購入を促す取り組みを行っています。

残念ながら、有名な日本企業も汚染企業のリストに入っているそうです。
公害・環境問題を他のアジア諸国よりも一歩先に経験、「克服」した国として、市民も企業ももっともっと自覚を高めていかなくては!と感じました。(I)





Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2008年12月1日4:56 PM

大気汚染をテーマに日中韓で環境教育の輪


遅ればせながら、昨年秋の報告をさせていただきます。

日中韓環境教育ワークショップであおぞら財団の活動発表
中国・北京の大気汚染は、オリンピック開催で何かと話題にのぼったので、日本でも多くの人がその問題を知ることになったかと思います。
2007年10月25日〜26日に北京で開催された「第8回 日中韓環境教育ワークショップ・シンポジウム(TEEN)」の全体テーマはまさに「大気汚染」。そこで、あおぞら財団の環境教育活動について発表してきました。日中韓の共通言語は英語。英語で発表しなければならないということで、「大丈夫かなあ?」とかなり不安がありましたが、原稿を見ながら、どうにか無事発表することができました(みなさんに伝わっているといいのですが・・・)。私の発表要旨はあおぞら財団ホームページで見ることができます。
コチラ→ http://www.aozora.or.jp/koryu.htm (出版物・資料等の項目)


●発表のようす


●会議のようす

逃れようがない大気汚染
空港に着いたのはお昼過ぎ。でも、外の景色はまるで夕方。すべてのものが霞んでいます。中国の大気汚染については噂には聞いていましたが、「こんな情景が広がっているなんて・・・」。想像をはるかに超えていました。太陽までもが霞んでいるので、カメラのレンズを直接向けることができます。夜は霞んだ空気にネオンの光が乱反射して、ぼんやりとした灯りがあちこちに見られます。滞在中、ひどい霧で視界が悪くなったため、高速道路や空港が閉鎖になり、大気汚染のために、子どもやお年寄りはなるべく外出しないようにとの通告が出ました。もともと霧の発生しやすい地形だと聞きました。おそらく、その霧と大気汚染が合わさっていると思います。
空気が汚染されてしまったら、そこからは、逃れようがないのだと、身をもって感じました。しかし、私たちは一時的な滞在です。そこに住み暮らす人びとが、一番苦労されているのです。短期間の滞在で、決めつけることはできませんが、多くの人たちの健康に影響が及んでいるのではないでしょうか。日本から仕事で中国に滞在している人たちからは、中国に来てから、子どもが気管支の病気になってしまった、といった話を数人から聞きました。
問題の大きさには正直、愕然とします。でもその一方で、今回の中国訪問では、日中韓で環境教育にたずさわる人たちが、協力の輪を確実に広げていることも感じました。


●お昼すぎなのに夕方のような空


●歩道橋の上から


●乱反射する光

鎗山善理子(あおぞら財団)

<補足>
日中韓環境教育ワークショップ・シンポジウムは、2000年2月に北京で開催された第2回日中韓三カ国環境大臣会合において、”国境を超えて、私たちの環境を守っていこう”という意識向上を図る協力プロジェクトを形成・推進する決定を受けて始まった事業です。
詳しくは、こちら→ http://www.jeef.or.jp/TEEN/index.html




Filed under: 国際交流 — aozorafoundation 公開日 2008年9月11日3:25 PM
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