10月21日(日)尼崎市立成良中学校の屋上菜園を環境学習を担当する中岡禎雄先生に案内して頂きました。この日、エコでつながる西淀川推進協議会(事務局あおぞら財団)が企画をした『天ぷら油で地球一周 山田周生さんと考える 被災地から学ぶ 私達ができること』の講演会が成良中学校で予定されており、同行しました。
8年前に2つの中学校の統合を期に、新たに建設された成良中学校の校舎。
今は50種類もの植物が植えてあるそうです。緑豊かな気持ちの良い屋上庭園になっていました。屋上といっても建物が階段状の形をしており、4階の部屋からは3階の屋上へ、3階の部屋から2階の屋上へ、フラットでつながっています。
【8年前】
綿。かつて農業が盛んだったころは尼崎の特産でした(西淀川の特産でもありました)。今、衣服は格安で販売されていますが、綿を育てるのにどのくらい水や手間がかかるのか、それを生徒に知ってほしいとのことです。バイオディーゼルアドベンチャーの山田周生さんと『綿の種で油をしぼる話』でもりあがっていました。
鳥の巣箱と雑草園。鳥もスーパーの袋などゴミで巣をつくっていたとか。野鳥に巣作りの材料を提供しようと雑草をはやしているそうです。
みかんの木。アゲハの幼虫もついていました。ちなみに囲ってある材木はいらなくなった机をリメイクしたもの。
なす。夏~秋にかけてこの屋上菜園で野菜がたくさんとれたので、とれた野菜でカレーを作って食べたそうです。
コスモスも咲いていました。枯れた花は片付けるのではなくあえてそのままにしておくとか。そうすることで植物の死や循環を生徒に感じてほしいとのこと。
肥料は手作りの有機肥料。この機械は北京オリンピックの選手村で、残飯を肥料に処理する機械として使われていたそうです。それをゆずりうけたとか。
尼崎湾でとったワカメからつくった有機肥料。徳島大学等の他団体と協働して、尼崎のまちと海とをつなげる取組としてワカメづくりを行っています。ワカメをつくりで様々な生物が棲み、浄化への効果はどうなのかなど調べているそうです。
とれたワカメは肥料として使います。肥料に手をいれたら温かかったです。
技術を教えている中岡先生。生徒の作品が校内のいたるところに使われていました。『家に持って帰って使わないより、学校で使ってもらった方がいいやろう』というのは先生の言葉。
防災用のバケツが入っています。
防災つながりでもうひとつ。2リットルのペットボトルが生徒の数分ベランダに。何かあった時、これを持って逃げられるようにとのことです。
生きた環境教育をしている尼崎成良中学校。ここで活動する『ネイチャークラブ』の生徒たちが山田周生さんの講演後、自分の感想を全員が発表しました。どれも学校の活動や自分の思いや悩みに重ねあわせ講演を聞いていたことがわかる素晴らしい感想でした。こういった生きた環境教育の取り組みが、生徒たちを育てているんだなぁと納得しました。
*成良中学校での山田周生さん講演の様子はコチラ
(小平)