中島水道まち歩き ~淀川区編~
■日時 2012年 11月23日(金) 10:00~13:30
■場所 新大阪駅~カフェスロー大阪(淀川区十三元今里)
■主催 中島水道サロン(中島水道に関心のある有志の集まりです)
協力 ECOまちネットワーク・よどがわ(事務局:大阪経済大学)、緑陰道路サロン世話人会
中島大水道は、江戸時代の農民が治水のために自分達で掘った9.5kmの農業用排水路です。幕府の許可がおりない中で完成させ、責任者の庄屋3人は幕府に対して抗議の自害をしたと言われています。
今日はその中島大水道があったとされる道筋を辿って歩きました。参加者は20名(内スタッフ8名)でした。
■本日のコース:新大阪駅出発→さいの木神社→西町霊園→中島水道跡を歩く→カフェスロー大阪
■新大阪駅出発
新大阪駅 千成びょうたん前に集合し、てづくりワッペンをつけて出発です。本日のガイドは淀川区にお住まいの笑福亭仁勇さんです。
■さいの木神社
江戸時代にうち続く淀川の氾濫の被害から、幕府の許可なしに中島大水道の工事を指導した3人の庄屋の供養のため建てられたとされています。ビルの谷間に現れるのでちょっとびっくりです。
■西町霊園
中島大水道の工事を指導した3人の庄屋の1人、西尾六右衛門さんの墓地が残っています。老朽化が進んでいましたが、それでも亡くなった当時ではなく後ほど建てられたようです。
「幕府に(お墓を建てるのを)禁止されていたため遅くなったのでは」など、当時に思いを馳せます。
■新大阪駅周辺 今昔
ここにも中島大水道が通っていたのですが、今は埋め立てられて道路になっています。
■まいど学習園
大阪市立宮原小学校の学習園にお邪魔しました。旬の野菜がところ狭しに育っており、自然が感じられる一角となっていました。
■アケミ幼稚園
趣のあるこの幼稚園の角を直角に曲がります。中島大水道は人工の用水路のため、90度に曲がる箇所もあります。
■土手の名残
中島大水道の土手にあがる階段跡がありました。昔の名残が感じられます。
■カフェスロー大阪で昼食
最終は、ジュース工場の跡地を改装したオーガニックカフェ「カフェスロー大阪」で昼食です。雑穀米に冬場身体を温めてくれる根菜のきんぴら、豆腐ハンバーグなど身体にもおいしいものをいただきました。
■カフェ内でスライド説明、語らい、振り返りなど
昼食後は参加者の一人、一栁正義さんにさらに詳しく中島大水道についてお話を聞きました。一栁さんは中島大水道の工事を指導した3人の庄屋の1人の子孫です。
昔この一帯は田や畑が多く、田んぼは湿地に近い状態だったそうです。そんな状態だったからこそ水を逃がすために中島大水道が作られました。とんぼやコウモリ、鷺やキツネも現れるほど、生き物にあふれていた地域だったとされています。
参加者からは「十数年ぶりに歩いたが、たくさん発見があってよかった。このような貴重な歴史は残さなければいけないと感じた」「30年も住みながら中島水道のことを知らなかったので勉強になった」「地元で普段歩いていても知らないことが多すぎてずっと驚きの連続でした」「たくさんの人の記憶がつながって浮かび上がる中島水道。見えないからこそロマンを感じる」「参加された方の話をまとめて1冊の本にしたい」などの感想が出、中島大水道の歴史的価値を感じてもらえたようでした。
次回は来年3月に西淀川区編を予定しています。ぜひご参加ください。
○前回まち歩き
■中島水道まち歩き ~東淀川区編~
■日時 2012年 6月16日(土) 13:30~16:30
■場所 新大阪駅~西光寺別館(東淀川区淡路)
○次回まち歩き
■中島水道まち歩き ~西淀川区編~
■日時 2013年 3月 2日(土)
■場所 未定(詳細は後日お知らせします)
平田