2022年9月7日(水)に、大阪公立大学医学部医学科4人の研修受け入れを行いました。西淀川区保健福祉センターに研修に来ている中で、見学先の一つとしてあおぞら財団に来てくれました。
はじめに「フォトランゲージ 西淀川公害について」を実施。
西淀川公害に関連する写真を見てタイトルを付けてもらい
気づいた点を発表するワークショップです。
様々な視点からの声が上がりました。
写真を見て話しあうことで、背景を汲み取る良い機会になったとの意見がありました。
次に職員 谷内から西淀川公害についての講義があり
徐々に進行していく西淀川公害の様子や、当時の住民の様子、
西淀川公害訴訟などの話がありました。
そして、西淀川公害患者と家族の会事務局長 上田敏幸さんから
公害認定についての説明の後、
西淀川公害患者と家族の会 山下晴美さんから
実際に体験されてきたお話を伺いました。
山下さんのご主人は、気管支喘息を発症してから長い年月、
病気と闘ってこられたそうです。息を吸う事も吐く事もできない、
夜も眠れない苦しい日々を過ごされました。
普通にできるはずの生活を奪われる苦しみ、
これからの未来、子ども 孫達には我々のような思いは
絶対にさせたくないと山下さんはお話しされました。
■感想をいくつか紹介します
・治療もまだ発達していなかった頃の、呼吸器系の公害患者さんの恐怖や苦労は
相当なものであったと思いますし、絶対に忘れてはいけないものだと感じました。
・他の公害とは違って補償が広くなされていても、患者やその家族が失ったものは、お金では代えられず、はかりしれない大きなものだと感じた。
・公害患者さんの苦しみは、併存症なども併せて想像していよりも深刻だと思いました。
今回来られた学生さんは医学科6年生ということで、近い将来、医師になられます。西淀川公害についての研修で得た経験を、医師としての姿勢に生かしていただけたらと願っています。
〇研修に関するお問い合わせ
プログラム内容については、ご要望に合わせてコーディネートいたします。
研修受入 http://www.aozora.jpn.org/ecomuse/annai/kensyu