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ブログカテゴリー » 環境学習

薬害肝炎訴訟 大阪原告・弁護団 研修受入れ(4/13)

薬害肝炎訴訟の大阪原告・弁護団の研修受入れを2024年4月13日におこないました。薬害資料館づくりを目標にされており、その参考にするため、ということで、18名のメンバーがあおぞら財団及び、付属の西淀川・公害と環境資料館に来られました。中には、四国から来られた人もおられました。

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西淀川公害を概説したビデオ視聴、あおぞら財団の活動紹介のあと、あおぞらビルの周辺のフィールドワークを行いました。まずは、ビルの屋上から周辺を眺めたあと、大野川緑陰道路、淀川線通り、歌島橋交差点へと順に歩きました。かつての水路が、どぶ川になり、今の大野川緑陰道路があること、淀川通のトラック通行量の多さ、歌島橋交差点での大気汚染測定局などを見学しました。

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ビルに戻ってきてからは、西淀川公害患者と家族の会の須恵佐輿子さんからはご自身が受けてきた公害の被害やその時の生活、お話を聞きました。同会事務局長の上田敏幸さんからは公害運動をいかにみんなで進めてきたかの話がありました。須恵さんの年齢が、上田さんから明かされたときには、会場全体からどよめきがおこりました。(須恵さんの年齢は感想のところに記載あり)

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その後、西淀川・公害と環境資料館の見学をおこない、最後に感想や意見交換などおこないました。

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資料館づくりをめざされているとあって、資料館の運営の具体的な質問などがありました。

みなさんからの感想の一部を紹介します。

———————-

・公害被害が地域の成り立ちの中で起こり、解決される問題であることが実感できました。

・ビデオと比較して、全く違う街になっていたと思いました。こうなるまでの経緯には患者さん達の闘いが大きく影響しているのだろうと思いました。

・(患者さんのお話は)最高でした。前向きな姿勢こそ、困難な状況を切り開き、困難な裁判を勝ち抜いたエネルギーを感じました。勝ち取った成果を誇りにしておられることに感激しました。

・お若く見えて、とても90才とは思えないマダムの体験談。大気汚染による公害認定も、日々の生活が「咳」に苦しまれて、苦労された体験談に頭が下がります。

・(資料館は)民間でここまでしっかり収集しているのはすばらしい。

・被害者を知り、歴史を理解し、常駐される職員さんがおられることはとても大事なことだと思いました。資料館や被害を伝えるということは人で成り立つものですね。

・患者の方が高齢化している中、これを引き継いでいくために財団をつくったり、資料館をつくることが、肝炎の場合でも必要だと感じました。

———————-
薬害肝炎全国原告団
https://www.yakugai-hcv.jp/

薬害肝炎全国弁護団
http://www.hcv.jp/

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2024年5月14日4:13 PM

大阪公立大学「都市基盤計画特論」発表会(3/29)

大阪公立大学大学院の講義「都市基盤計画特論」では、12月~1月にわたって西淀川で授業が行われ、その成果の発表会が3月29日にあおぞら財団にて行われました。

参加者はあおぞら財団職員の他、西淀川公害患者と家族の会事務局の上田さん、西淀川区役所政策共創課課長の西尾さんです。

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発表の様子

 

発表では、「西淀川区緑陰道路に係る提案」と題して、防災対策と住民間交流をはぐくむ空間とイベントの提案がありました。

イベントの概要は、防災対策として「B級グルメ炊き出し防災フェス」、「防災設備整備」、住民間交流として「ウォーキングイベント」、「健康イベント」。「オープンファクトリー」、「教育イベント」、緑陰道路拡張として「滞留空間整備」の具体的な内容が検討されていました。

西淀川区民の宝である「大野川緑陰道路」を軸として、様々なイベントや整備によって、防災地策と住民間交流をはぐくむ空間として活用しようという内容です。

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B級グルメ炊き出し防災フェスタの提案

 

質疑応答では、実施方法や空間の使い方等についてやり取りが行われました。

学生の発表の後、指導教員である吉田先生から「グリーンインフラ」についてお話がありました。ヨーロッパを中心に、街中の緑をグリーンインフラとしての位置づけが進んでいます。街中の緑は生物多様性の観点から重要であるだけでなく、食糧栽培もおこなっているそうです。

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吉田先生から「世界を見据えて公共空間の展望」のお話

 

イギリスでは、都市部にある緑地や公園を貨幣換算し、周りの住宅地が緑があることで価値が高まっていることを示しています。それにより、都市部内の緑をだれが維持するのかという議論ができるようになります。

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ロンドンのアーバンフォレストの経済価値の推計

 

大阪の街路樹は100万本弱で、ロンドンの850万本弱の8分の1以下であり、現在は、大量の街路樹の伐採をすすめています。今後の都市の価値を高め、人々の生活を守り、気候変動等や生物多様性にも寄与するグリーンインフラについて、参考になるお話でした。

2023年度の大阪公立大学大学院の講義「都市基盤計画特論」は今回の発表会にて終了となりました。大学院生のみなさんは、西淀川区をフィールドにして、地域からの学びを経て具体的な地域への提案を作成しました。その提案内容は、西淀川区を新たな角度から捉えることにも繋がったと思います。

(谷内)


あおぞら財団では、フィールドワークや公害患者さんの語り部などを取り入れたオーダーメイドの授業、研修を行っています。SDGs達成に向け、パートナーシップで問題解決に取り組んだ大気汚染公害の経験を、現地で学んでみませんか?

あおぞら財団の授業、研修に興味のある方はこちら↓をご覧ください。

研修・教育(「あおぞら財団の研修・教育」のページに飛びます)

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習 — aozorafoundation 公開日 2024年4月24日11:07 AM

雨降りの中、春の探鳥会を開催(4/21)

4月21日(日)に矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会を開催しました。

参加者は31人(一般参加9人、野鳥の会会員19人、リーダー3人)です。春は冬鳥が北の繁殖地へ渡り、夏鳥は南から渡っていくほか、シギやチドリ等の旅鳥も観察できる季節です。

日本野鳥の会大阪支部の報告はこちら

午前中は曇りとの天気予報もありましたので決行しましたが、雨に降られながらの探鳥会となりました。雨の日でも鳥は観察できるのかという疑問がわくと思いますが、鳥は強い風には弱いものの、雨でもあまり変わらずに活動しています。

福駅から大野川緑陰道路を通り、福の漁港を経て、西島水門まで行ったあたりで、雨が強くなったので、一旦終了し、元気な方々だけ矢倉干潟を目指しました。

道中、野鳥の会リーダーから豊富な野鳥の知識を教えてもらいました。

鳩には尾脂腺が発達していない代わりに粉綿羽という短い羽毛を使って羽根の手入れをしていること、鳥の中には見せかけの羽繕いでメスにアピールするものがいること、カワウには鼻の穴がないこと、鳥の首は可動域が大きく270度もまわることなど。
少し知識があると野鳥の観察がさらに楽しくなりますね。

今回は、福の船だまりでササゴイ、淀川でミサゴ、矢倉の干潟ではシギやチドリなど、全部で29種類が観察できました。

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また雨降りの探鳥会になってしまいました(涙)

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キジバト。背中の茶色いうろこ模様が特徴

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福の船だまりでササゴイやカモ等の観察

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カワウには鼻の穴がない

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大空を悠々と飛ぶミサゴ。淀川の鉄塔で巣作りをしていますが、繁殖には成功していないようです

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ハシボソガラス。街中によくいるのはハシブトガラスよりもくちばしが細く、鳴き声がガーガーと濁っています

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雨の中、半数の人が目的地の矢倉海岸までたどり着きました。左端にアオサギ

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矢倉緑地の干潟にいたアオサギ。首の後ろの羽が茶色くなっていました

今回は、野鳥の会大阪支部の「榎本佳樹生誕150年記念シーズン2」も兼ねていました。

榎本佳樹さんは日本野鳥の会大阪支部創設期に野鳥指導員として活躍された方です。榎本さんは「大阪からスズメとササゴイはいなくなることはない」と言っておられたそうで、今回、ササゴイを見ることができたのは何かの縁を感じました(ササゴイの写真は野鳥の会の報告をご覧ください)。

ササゴイはゴイサギによく似ていますが、ゴイサギにある冠羽がなく、ゴイサギよりも少し小さいのが特徴です。
榎本さんが活躍された時代、ササゴイは大阪ではありふれた鳥だったようですが、現在では大阪府レッドデータブックで準絶滅危惧とされています。

野鳥は自然の物差しと言われていて、鳥の観察を続けることは環境の細やかな変化をみることにつながります。気候変動や海洋プラスチックなどが野鳥にも大きな影響を与えていると思われます。今後も探鳥会を続けながら、西淀川の環境の変化を観察していきたいと思います。

次は9/1(日)の開催です。是非お越しください。
次こそは晴れますように!

観察種数 29種
ヒドリガモ、カルガモ、ホシハジロ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コチドリ、チョウシャクシギ、イソシギ、ハマシギ、ミサゴ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コアジサジ、キビタキ、ドバト

(記:谷内)


次回 2024年9月1日(土)予定
集合時間9:30 阪神なんば線福駅
解散12:30
夏の終わりのまだ暑い時期ですが、シギ・チドリなど干潟、湿地などに生息する渡り鳥を観察することができます。
是非子どもさんの参加もお待ちしています。

合同開催「バーディ 海辺の生き物」
カニやイソギンチャク、カイメンなど海辺の生き物に目を向けます。バーディ参加者はお弁当を持参、13:00頃矢倉緑地を出発、14:00頃に福駅開催予定です。

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2024年度探鳥会チラシ(pdf)はこちら

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ

https://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan
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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
電子メール:webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)
https://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/

※探鳥会は西淀川区との共創事業として実施します。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2024年4月23日5:57 PM

【動画】「未来を担うSDGsのまち、西淀川区!」にて、探鳥会紹介

このたび、西淀川区が動画「未来を担うSDGsのまち、西淀川区!」を作成しました。西淀川区はSDGsの達成に向けた取り組みを紹介する動画です。

この動画の中で、矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会が紹介されていますので、是非ご覧ください。

※矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会の紹介は、1:46~2:12です。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 5:06 PM

【参加募集】矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会のお知らせ(4/21)

春の探鳥会のご案内です。

日本から北へ渡ってゆく鳥、南から日本へ渡ってくる鳥が交錯する「春の渡り」のシーズンです。
今回はどんな鳥を観察できるでしょうか?

緑陰道路から矢倉海岸は平たんですので、小さなお子さんやご年配の方にも、適度なウォーキングコースでもあります。

暖かい日差しのこの季節、さわやかな朝のひとときを一緒に過ごしましょう。

ぜひご参加ください!

※探鳥会は西淀川区との共創事業として実施します。

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■矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会■
~西淀川区で野鳥観察~
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西淀川区は、海や川、干潟や緑地、変化に富んだ土地があるため、様々な野鳥が集まります。
初めての方はなかなか鳥をみつけることが難しいのですが、日本野鳥の会大阪支部のリーダーが、その豊富な知識で解説してくださいます。

■日時:
2024年4月21日(日)午前9時30分~12時30分
*雨天・雷注意報発令時中止(Facebook等で告知します)

■集合:阪神なんば線「福」駅東口集合(9:30)
■解散:矢倉緑地公園(12:30)
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具
■当日の流れ:
阪神福駅に集合し、野鳥を見ながら歩いて矢倉海岸まで向かいます。
約3.5km歩きます。
*お弁当を持参し、終了後、矢倉緑地公園でお昼を食べるのも良いですね。

■合同開催:榎本佳樹生誕150年記念シーズン2:日本野鳥の会大阪支部創設当時に野鳥指導員として会の発展に寄与された榎本佳樹さん(大阪支部発行の「野鳥便覧」の著者で、野鳥の生態研究と愛護運動に尽力)の生誕150年を記念した事業の一つとしても位置付けています。

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2024年度探鳥会チラシ(pdf)はこちら

■あおぞら財団のこれまでの探鳥会の紹介はコチラ
https://aozora.or.jp/archives/category/egakushu/yagurakaigan

■日本野鳥の会大阪支部の矢倉海岸探鳥会の記録はコチラ(2017年3月まで)
https://wbsjosaka.com/bw/teirei/yagura/2022/01/06/record/

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■主催(問合先)
公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1丁目1番1号あおぞらビル4階
(Tel) 06-6475-8885 (Fax) 06-6478-5885
https://aozora.or.jp/

■共催
日本野鳥の会 大阪支部
〒543-0011 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6-16
https://wbsjosaka.com/
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※2024年度 西淀川区役所共創事業として、西淀川区と連携しながら実施しています。

Filed under: イベント案内,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2024年4月11日5:40 PM
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