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ブログカテゴリー » イベント報告・ホームページ更新

久宝寺緑地でタンデム自転車走行

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

インターンシップ初日の近畿大学からきました、島崎,前川です!
8/8月曜日久宝寺緑地に八尾視覚障がい者福祉協会の方約20名と一緒にタンデム自転車走行をしてきました。
タンデム自転車とは、複数のサドルとペダルを装備し、複数人が前後に並んで乗り同時に駆動することができる自転車の事で、最前部に乗車する人をパイロットといい、それ以外の後部に乗車する人の事をストーカーと言います。この自転車の利点は後ろに座っているストーカーの方がハンドル操作をしなくてもいい点にあります。後ろの人はハンドル操作をしなくてもよいので視覚障がい者の方も後ろで漕ぐことができます。
八尾視覚障がい者福祉協会はタンデム自転車を自分たちで2台保有しているとのことで、驚きました!毎月1回定例で行っているそうです。僕たちインターン生はパイロットをすることになりました。

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あおぞら財団側の自己紹介

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あおぞら財団事務局長の藤江さんのタンデム自転車走行についての諸注意
色々福祉協会の方から質問があり、部品の購入場所をメモしている方もおられました。

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準備運動

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タンデム自転車に興味津々で視覚障がい者の方は乗る前に形状を確かめてます。

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自転車の乗り方や声のかけ方、誘導を習いました。
一人で乗った後、目の見える人を後ろに乗せて練習しました。

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緊張した面持ちの前川君

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慣れてきた島崎君

<今日の感想>
今日は参加者全員滝のような汗が出るほど熱い絶好のタンデム日和でした。
福祉協会の方とおしゃべりをしながら乗るタンデムは最高に気持ちよかったです!
最初は、スタートのタイミングが掴めずバランスを崩すこともありましたが、徐々に慣れてきて
スピードも出せるようになり快適な走行をできるようになりました。
乗車中は、お孫さんの話や、将来の話、学校の話などの話で盛り上がりました。

お孫さんが同じ近畿大学の4回生だと知って妙に親近感が沸いて途中からため口で喋ってしまいました(ごめんなさい!)
乗車した人からは降りた後、握手を求められ「久しぶりに若い人と交流ができて楽しかった」と言われ、うれしかったです!僕たちパイロット側も1週約1500mあるのですがとても短く感じ、楽しめました。
帰りに、大野川緑陰道路でかつて台風や水害に見舞われ、建てられた水防碑を見ました。水防碑には「災害はわすれたころにやってくる」と書かれてあり、少ない字数なのに重い言葉に感じました。色々な学びがある1日になりました。
インターン生 島崎真也 前川直輝

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,タンデム自転車 — aozorafoundation 公開日 2016年8月9日3:46 PM

資料館10周年企画の研究会を行いました(8/1)

あおぞら財団付属の西淀川・公害と環境資料館エコミューズが10周年を迎えました!

10周年を記念した研究会をあおぞら財団職員やスタッフ、大阪市立大学の除本ゼミのみなさんで行っております。
8月1日(月)は第2回目の研究会を行いました。

前回は6月27日に西淀川公害患者と家族の会会長であり、西淀川公害裁判原告団長である森脇君雄さんから聞き取り調査をしました。
その時の話から今回はどのような話を聞こうか、またどんな話を聞いていきたいかなどを相談しました。
いろいろと相談をした後、今回も前回に続き森脇君雄さんからヒアリングを行いました。
資料館に保管されている資料を出してきつつ、森脇さんを囲んで1時間近く質問をしながら話を進めました。

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当時の話をしてくれている森脇君雄さん(写真右)

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みなさんリラックスした様子で聴き取りが始まりました。

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森脇さんの話では多くの財団にある資料を見つつの研究会となりました。

この研究会は今後も森脇さんに昔の話や裁判当時の話を聞いたりしながら、月に1回程度のペースで進めて行く予定です。
今まで聞いたことがなかったことや、当時の時代背景についてなどのいろいろな質問が出来る良い機会となりました。
次はどんな話を森脇さんから聞けるか、今からとても楽しみです。

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2016年8月3日9:56 AM

大阪市立大学の医学生さん来館

先日、大阪市立大学医学部の学生さんを対象とした西淀川公害についての研修を、西淀川区保健福祉センターからのご依頼で開催しました。

日時:2016年7月12日(火)14時30分~17時00分
場所:あおぞら財団5F「西淀川・公害と環境資料館 エコミューズ」
参加人数: 医学生3人 西淀川区保健福祉センターの方々2人 スタッフ4人

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西淀川で起きた公害についてパワーポイントを用いながら説明している様子です

まず、現在の大気汚染について中国の空やPM2.5の問題も含めて、あおぞら財団の藤江からお話しがありました。

 

図1

1960年代の西淀川の空

 

河北省石家荘市の上空から撮影(2016.3.14)

河北省石家荘市の上空から撮影(2016.3.14)

近年、PM2.5という有害物質が問題になっていますが、このPM2.5は全てが中国から発生したのではなく日本の車からの排ガスなども要因の一つであるというお話でした。
また実際に、中国に訪問した時の様子や町の様子についてもお話がありました。さらに、1960年代西淀川の空と近年の中国の空を比較し、西淀川の住民の方、患者さん、医者、弁護士などあらゆる人々が公害地域再生のために力を合わせて活動したのだというお話も聞けました。
市大の医学生の人たちもとても真剣に聞いてくださっている様子でした。
この話を聞き、公害は他人ごとではなく、自分たち一人一人がしっかり考える必要があると感じました。皆さんにもこの1960年代の西淀川の空と近年の中国の空の2つを見て何か感じ考えてもらいたいです。

次に、大阪西淀川大気汚染裁判についてのビデオを見て、資料館の展示パネル「公害みんなで力を合わせて」を使って栗本から説明がありました。

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資料館の展示パネルを使って説明

 

また、この当時西淀川で暮らしていた南竹照代さんという患者さんの人生をまとめたプリントを読んで公害病について学びました。
南竹さんについては「記録で見る大気汚染と裁判」のページでも紹介されています。

私は、南竹さんの人生をまとめたプリントを読んで、
「発作が起こると緊張して体がカチカチになるので、背中をさすり、肩を揉んでやります。汗びしょびしょにかくのに、着替えをさせることができないのでタオルを背中や胸に差し込んでやります。失禁をするので、下着を替えてやります。嘔吐のためにパジャマやタオルを何枚も汚しますので大量の洗濯物が大変でした」という照代さんの母親の言葉がすごく印象的でした。
ぜんそくと言われても私自身あまりピンとこず、そこまで大変なものなのかと思っていましたが、南竹照代さんという人の過去を知りその大変さと深刻さを知りました。
西淀川公害について、解決のため必死に努力した多くの人達については、あおぞら財団ホームページの大気汚染公害の歴史Q&Aにも載っているので是非見てください。

その後、現在あおぞら財団で患者さん達に実際にしている環境保健の取組みについて鎗山から報告がありました。その中でも、実際に肺年齢の測定を参加者全員で行いました。

実際に肺年齢の測定をしている様子

実際に肺年齢の測定をしている様子

肺年齢の測定とは…年齢、身長、性別を機械に入力し、息を6秒間吹き込み自分の肺の年齢をチェックするというものです。

肺チェッカーという機械を使います

肺チェッカーという機械を使います

それから実際どのような変化があって現在の西淀川があるのかについて、皆で西淀川を歩きながら、共有しました。

財団の屋上から見える何本もの高速道路を見ています

財団の屋上から見える何本もの高速道路を見ています

測定器値の説明をしています

測定器値の説明をしています

最後に、参加者の人達の感想を聞きました。
・患者さんにもそれぞれ生活があってバックグラウンドがあるということを知った。自分たちが医者になったとき、ただ診察をするのでなく、「どの辺りにお住まいですか」の一言が言えるようになりたいと思った。
・今もまだ公害で苦しんでいる人達がたくさんいるということを知った。個人的に何かできることがあるのではと思った。
・公害やその歴史について、詳しく知ることができて良かった。もっとたくさん本などをよんで様々なことを知る努力をしていきたい。

最後に参加者の人達が今日の研修を通して感じたことを発表してくれている様子です

最後に参加者の人達が今日の研修を通して感じたことを発表してくれている様子です

今回の研修では参加者の方もたくさん質問や感想を言ってくださり、とても内容が濃く良い研修だったと思います。
私は今まで「公害」という言葉を聞いても人ごとのような感覚を持っていました。小学校や中学校の社会の授業でおおまかに公害について習いました。しかし、教科書から学んだだけで、実際は何も学べていませんでした。公害について用語は知っていてもそこにある時代背景や、人々について何も知らないし、知ろうともしませんでした。しかし、大学生になって様々なことを学ぶにつれて知らないことは罪だと思いました。
この公害についても同じです。自分の身の回りでは起きていなく、過去のことであり、自分とはあまり関係ないものと勝手に思っていました。でも、少しずつ公害という悲惨な出来事について知っていくうちにたくさんのことを感じるようになりました。過去の話だけではありません。現在もです。公害は現在もあります。もし、自分の家族や友達がそのような目にあっていると考えてください。凄くつらいです。考えるだけでも、しんどくなります。でも誰か一人が悪いというわけではないのです。人間達によりそのような事が引き起こされてしまっています。普通に考えておかしいと思います。私がまだまだ公害について深く知らないせいかもしれません。でも、やはり防げることはあると思います。「しかたがない」「運命だ」なんて言えません。
私は公害について学んでいく中で、たとえ公害について知っても自分に何ができるのか分かりません。誰に対してなにをすればいいか分かりません。でも一つ強く思ったことは、環境についてもう一度「大切にするもの」という心を持とうと思いました。子どもの時に母親から教えてもらったように、花も草も海も川も地球も皆命があります。また、節水の意識を持つ。節電の意識。車には乗らず、できる限り自転車に乗る。「地球という一つの命をきれいにする」という概念を常に持とうと思います。
一人一人がその意識を持って課題を共有すれば、公害のないきれいな環境で暮らすことは実現すると思います。

インターン生 太田 美帆

ついに!大阪府内の公道でタンデム自転車(2輪)走行OKです

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

ついに!大阪府内の公道でタンデム自転車(2輪)走行OKです
大阪府内の公道で、2輪のタンデム自転車が走行できることになりました。2016年8月1日からです。そう、本日(8/1)からです!
「大阪府道路交通規則第11条第1号」が8月1日施行で改正されました。
詳しくはこちら→大阪府公報 大阪府道路交通規則の一部を改正する規則(警察本部交通総務課)

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「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」では、5月13日に大阪府公安委員会へ「大阪府内でのタンデム自転車の走行に関する要望書」を提出し、6月13日には大阪府警察総合訓練センターにて、タンデム自転車の検証がおこなわれました。

そして、このたびの規則改正となりました。

視覚障がい者の方の「自転車に乗りたい」という声から2009年にはじまった私たちの活動。正式に会として「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」が発足したのは2012年。公道を走るにおいては、つねに、この道路交通規則がネックとなっていました。

現在、日本では、大阪府を含めて、13府県で2輪のタンデム自転車の公道走行が可能となりました。
この輪はどんどん広がっていくことでしょう。これまで一人では自転車に乗れなかった人たちが、タンデム自転車という乗り物によって、移動や行動の範囲が広がり、運動やリフレッシュにもなり、日々のくらしが豊かになる。そして、そのことが、みんなに優しい社会の実現につながっていけばいいなと思います。

そして、忘れてはならないのは、安全運転。
タンデム自転車は車体が長いため、「普通自転車」ではありません。なので、歩道を通行してはいけません。(普通自転車であっても歩道を通行するときは徐行ですが)
2人で息をあわせてこぐタンデム自転車は、こいでる2人の間でのコミュニケーションも大事ですが、周りの人、自転車、バイク、車などとのコミュニケーションも大事です。周りとコミュニケーションを取りながら、ルールを守って、安全運転して、長く長く、タンデム自転車を楽しみましょう。

関係者のみなさま、この間のご支援ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」事務局

大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,タンデム自転車 — aozorafoundation 公開日 2016年8月1日12:00 AM

鳥取県湯梨浜町内の中学生の皆さんの研修を受け入れました(7/29)

7月29日(金)に中学生と教員の方の研修受け入れを行いました。
鳥取県湯梨浜町内の中学校から、中学生6名、教員4名の方があおぞら財団へと来てくれました。2日間の大阪での人権研修の一環で、西淀川の公害や公害反対運動についての研修を行いました。

栗本からあおぞら財団についての簡単な説明を行った後、西淀川公害裁判についての短いビデオを見てもらいました。朝早くからの研修でしたが、中学生のみなさんは食い入るように見ていました。その後、エコミューズに展示してあるパネルを使って、補足の説明をしました。その最中にも中学生のみなさんは必死にメモを取っている姿がうかがえました。

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西淀川についてのDVDを食い入るように見てるみなさん。


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栗本がパネルを利用して西淀川公害について説明。

次に、公害患者である岡崎久女さんから当時の話や症状について、また裁判についての話をしてもらいました。昔初めて大阪に来た時の印象や、症状が一番辛かった頃の話をしてくれたのですが、時々ユーモアを交えて学生のみなさんを和ませながら話をしてくれました。中学生のみなさんもそんな雰囲気の中で真剣な様子で話を聞いていました。

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今回話をしてくれた岡崎久女さん(写真右)


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住民でつくった地域再生プランを示し、企業と和解したことを説明。


話を聞き終わったあとに、岡崎さんの話を聞いた感想や印象を共有しました。
・公害のことについては教科書の中でしか知らなかった。
・自分が好きで公害病になったわけじゃないから裁判をしたという所が心に残った。
・自分も辛いのに子どもの世話もしていてすごいと思う。
・あきらめずに裁判をしたからこそ今があるというのが印象的だった。
などのいろいろな感想や心に残ったことを岡崎さんと一緒に共有しました。

今回は人権研修ということで、公害と人権の関係について、子どもの権利条約について書かれたシートを配り、考えました。西淀川公害が起きたことで、どんな権利が守られてなかったのだろうかという話をしました。2人1組になって話し合いをしてもらった後に発表をしてもらいました。
1つだけではなく2つ上げる班もあり、しっかり話し合いをしている姿がとても印象的でした。

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子どもの権利条約について真剣に考える学生のみなさん。

最後に岡崎さんを中心に記念撮影をしました。

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岡崎さんと学生のみなさんで最後に記念撮影!

プログラム終了後、自由に資料館のパネルや本を見てまわっている時は、みんな楽しそうに話しており、記録スタッフとして入っていた私にも積極的に話しかけてきてくれました。やはりお話を聞いている最中は緊張していたけれど、普段はきっともっと賑やかなんだろうなぁとついつい笑みがこぼれました。
こうして大阪に来て、学んだ大気汚染公害やそれにまつわる患者さんの症状、社会の流れ、人権の問題などが少しでも今後の学習のきっかけのひとつになれば嬉しいなと思いました。

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2016年7月29日5:51 PM
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