2023年9月7日、立命館大学法学部石橋ゼミが西淀川を訪れました。石橋ゼミの研究テーマの一つでもある、民法における「共同不法行為」は、西淀川公害裁判の争点の一つであり、ゼミ生達が実際の現場で学ぶ機会となりました。
まずは徒歩でフィールドワークを行い、西淀川の現在を見て回りました。天気は曇りで途中に小雨が降ることもあったものの、「前回はあまりに暑い日だったので、今日はしっかり見て回れそう」(石橋先生談)と言われたように、充実したフィールドワークとなりました。
フィールドワークを終えた後、西淀川公害の歴史について講義が行われました。そして西淀川公害患者と家族の会から上田さんと岩本さんにお越しいただき、被害の実態や裁判の経過について、当事者の声を聞かせていただきました。
岩本さんは、1988年に公害患者の新規認定が打ち切られる寸前に、周囲の勧めで認定を受けることができた患者さんです。一方でこの認定・未認定の線引きが、裁判および被害者救済において重要な争点となることを提起していただきました。
最後に、西淀川公害訴訟弁護団に所属していた津留崎弁護士から講義をしていただきました。
津留崎弁護士は今日のために、要点をまとめた資料や手書きの図も作成してくださりました。ゼミ生たちもそれに応えるように、メモをとりつつ講義を聞きき、その後の質疑応答も盛り上がりを見せました。
現場を歩いて、自分の目で見て、当事者の声を聞き、そして自分の意見を話す…「聞いたことがある」と「体験したことがある」とでは大きな違いがあるでしょう。これからの社会をつくりあげていく学生さんたちにとって、今日の学びが糧になれば幸いです。
(あおぞら財団アルバイト・小松)
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