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大阪から公害をなくす会フィールドワーク(5/11)

5/11に大阪から公害をなくす会の第33回環境学校「西淀川公害を知る 西淀川公害から学ぶ 〜大阪の大気汚染の歴史 フィールドワークと講演〜」の受入れをしました。
大阪から公害をなくす会は、50年以上にわたり、公害による健康被害、生活被害をなくすために活動している団体です。
今回は、学童保育の子どもたち約20人もフィールドワークのみ参加してくれました。
フィールドワークでは、公害道路と呼ばれた国道43号、西淀川大気汚染訴訟の和解金の一部を用いて創設されたあおぞら苑、西日本最大級のモスクである大阪マスジド、公害で汚染された川を埋め立てて作られた大野川緑陰道路をまわりました。
フィールドワークの最後に、学童保育の子どもたちに「西淀川のことがよくわかった?」「今日は楽しかった?」と聞いたら、みんな手を挙げてくれました。

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公害道路と呼ばれた国道43号の公害対策の説明

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あおぞら苑の前には公害の石碑があります

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汚染された大野川を埋め立てた緑陰道路

多数の子どもたちにこの地域の公害・環境について現場をみながら一緒に学んでもらえ、とてもよい機会になりました。
子どもたちと別れた後、あおぞらビルにてスタッフからの解説と公害患者の岩本さんのお話。岩本さんは60代の患者さんで、喘息の続発症の中耳炎で難聴になり、重い症状のために家業の鋼材販売業に思うように従事することができなくなり、生活の中心が公害病になってしまいました。

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公害認定患者の岩本さんにお話をききました

公害資料館エコミューズにて、西淀川公害に関する資料も見学してもらいました。
最後に、みんなで感想を共有しました。
・道路の遮音壁など、環境対策が多数なされているのを知った。
・大気汚染の公害認定患者は65歳未満の方が半数以上で、若い患者さんが多いのに驚いた。健康被害は埋もれている人も多そう。
・大阪の公害対策は、黒田知事による革新府政による厳しい環境規制など、政治の力が大きい。個人の役割、企業・行政の責任の重さについて考えた。
・大気汚染が世界の課題となっている。子どもたちがどう生きていくのか。
・まだ終わっていない公害を子ども達にどう伝えていくかも大事。
公害について長く活動されているみなさんに今の西淀川から新たな気づきを得てもらえ、また、こちらとしても様々な参考になる意見をいただくことができました。


あおぞら財団では、フィールドワークや公害患者さんの語り部などを取り入れたオーダーメイドの授業、研修を行っています。SDGs達成に向け、パートナーシップで問題解決に取り組んだ大気汚染公害の経験を、現地で学んでみませんか?

あおぞら財団の授業、研修に興味のある方はこちら↓をご覧ください。

研修・教育(「あおぞら財団の研修・教育」のページに飛びます)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2024年5月16日4:59 PM

薬害肝炎訴訟 大阪原告・弁護団 研修受入れ(4/13)

薬害肝炎訴訟の大阪原告・弁護団の研修受入れを2024年4月13日におこないました。薬害資料館づくりを目標にされており、その参考にするため、ということで、18名のメンバーがあおぞら財団及び、付属の西淀川・公害と環境資料館に来られました。中には、四国から来られた人もおられました。

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西淀川公害を概説したビデオ視聴、あおぞら財団の活動紹介のあと、あおぞらビルの周辺のフィールドワークを行いました。まずは、ビルの屋上から周辺を眺めたあと、大野川緑陰道路、淀川線通り、歌島橋交差点へと順に歩きました。かつての水路が、どぶ川になり、今の大野川緑陰道路があること、淀川通のトラック通行量の多さ、歌島橋交差点での大気汚染測定局などを見学しました。

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ビルに戻ってきてからは、西淀川公害患者と家族の会の須恵佐輿子さんからはご自身が受けてきた公害の被害やその時の生活、お話を聞きました。同会事務局長の上田敏幸さんからは公害運動をいかにみんなで進めてきたかの話がありました。須恵さんの年齢が、上田さんから明かされたときには、会場全体からどよめきがおこりました。(須恵さんの年齢は感想のところに記載あり)

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その後、西淀川・公害と環境資料館の見学をおこない、最後に感想や意見交換などおこないました。

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資料館づくりをめざされているとあって、資料館の運営の具体的な質問などがありました。

みなさんからの感想の一部を紹介します。

———————-

・公害被害が地域の成り立ちの中で起こり、解決される問題であることが実感できました。

・ビデオと比較して、全く違う街になっていたと思いました。こうなるまでの経緯には患者さん達の闘いが大きく影響しているのだろうと思いました。

・(患者さんのお話は)最高でした。前向きな姿勢こそ、困難な状況を切り開き、困難な裁判を勝ち抜いたエネルギーを感じました。勝ち取った成果を誇りにしておられることに感激しました。

・お若く見えて、とても90才とは思えないマダムの体験談。大気汚染による公害認定も、日々の生活が「咳」に苦しまれて、苦労された体験談に頭が下がります。

・(資料館は)民間でここまでしっかり収集しているのはすばらしい。

・被害者を知り、歴史を理解し、常駐される職員さんがおられることはとても大事なことだと思いました。資料館や被害を伝えるということは人で成り立つものですね。

・患者の方が高齢化している中、これを引き継いでいくために財団をつくったり、資料館をつくることが、肝炎の場合でも必要だと感じました。

———————-
薬害肝炎全国原告団
https://www.yakugai-hcv.jp/

薬害肝炎全国弁護団
http://www.hcv.jp/

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2024年5月14日4:13 PM

西淀川公害=資料の紹介(7)西淀川公害患者と家族の会が裁判提訴を決断

※機関誌りべらで連載をしている所蔵資料紹介コーナーの転載記事です(りべら164号より転載)。

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西淀川公害患者と家族の会が裁判提訴を決断

掲載の資料は西淀川公害患者と家族の会(以下西淀川患者会と略す)が編集・発行していた『青空』No25の第1面である。発行日は1977年12月9日。78年4月20日の提訴まであと5ヶ月すこしという時期のことであった。紙面は、西淀川患者会が正式に定期総会(第6回)で裁判提訴を決めたことを報じ、また、残る紙面のほとんどもその関係記事で埋めている。大気汚染公害をめぐっていよいよ真剣勝負、重大な決断を下したという昂揚感と緊張感を感じさせながら、妙に落ち着いた感もうかがわれる。

ちなみに、裁判提訴については1977年夏から秋頃にかけて弁護士たちもその決意を強固にし、裁判になった場合の論点の整理、賠償額、医師会や弁護士仲間に対する弁護団への支援要請、学者・専門家への協力依頼などにも力を注ぎ始めていた。

振り返れば、西淀川患者会は、1972年10月29日、大気汚染による健康被害に苦しむ区内の公害患者自らが公害による大気汚染の解消、被害者に対する充分な補償の実現を求めて結成されたものである。この会が裁判を提訴するについては、結成されたこの年7月に判決が言い渡された四日市公害裁判に励まされたことを知っておかねばならない。四日市裁判の判決内容を検討する中、その内容が西淀川でも問題解決の水準となると考えられた。そこから西淀川でも裁判ができないかという意見と模索が始まったのである。相談を受けた弁護士たちも、青年法律家協会のメンバーを中心に西淀川大気汚染問題研究会を組織し、その意義と可能性また、克服すべき課題など種々の課題を検討し、被害の事実を知っていくこととなる。

この過程でこうした検討を行なっている人びとの正面に現れ、患者さんたちやその支援者の怒りをもたらした問題が政府と財界による窒素酸化物の環境基準緩和への動きであり、地域指定解除の動きであった。裁判はそうした公害問題の後退をめざす動きとの対決という課題も自ら背負いながら始められていくのである。1978年4月20日の提訴に至る道は、まさに、厳しい道への突入を決断する過程であったことを思う。

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(資料はエコミューズ所蔵『青空』)

エコミューズ館長 小田康徳

太陽の光で発電してくれました!(2023年分)

今年も一年、太陽の光で発電してくれました!

~西淀川あおぞら発電プロジェクト~

太陽光発電

あおぞら財団では、「環境再生のまち」を目指して、大阪市西淀川区の未利用空間を活用して太陽光発電設備を設置する「西淀川あおぞら発電プロジェクト」を実施し、再生可能エネルギーによるエネルギーの地産地消をすすめています。

その一環として、2019年1月に、社会福祉法人あゆみ福祉会の協力の下、看護小規模多機能型居宅介護施設「ソラエ」の屋上をお借りし、設備容量5.5kWの太陽光発電を設置しました。

設置から5年が経過し、2023年も1月から12月まで太陽の光を浴びたソーラーパネルは毎日休まず発電してくれたので、発電量は、7,072kwh(2022年は7,114kWh、2021年は6,825kWh、2020年は6,951kWh、2019年は6,705kWh)となりました。
これらの電気は全て同施設にて使用しました。

2023年度の発電量を電力会社が発電した場合は3,069kg-CO2の二酸化炭素が排出※1されます。

これは219本の杉の木(50年杉で高さが20~30m)が1年間に吸収・固定する二酸化炭素の量に相当※2します。

2023実績

本設備設置にあたり、寄付や建設協力金をいただいた皆様、ご協力、誠にありがとうございました。引き続き、同施設を通じて、太陽の恵みを地産地消のエネルギーとして活かし、また、本施設を再生可能エネルギーの学びの場としていきます。
2024年4月

※1 関西電力2022年度のCO2 排出係数(調整後)0.434㎏‐CO2/kWhを参照
※2 出典・林野庁 杉一本で平均14㎏/年のCO2を吸収・固定するとして試算

協力団体
・ECOまちネットワークよどがわ
・自然エネルギー市民の会

※本取り組みは「平成30年度大阪府地域環境活動を広げる府民共同発電事業」による助成金を活用しています。

過去のブログはコチラ

https://aozora.or.jp/archives/37728
https://aozora.or.jp/archives/31948
https://aozora.or.jp/archives/34509
https://aozora.or.jp/archives/36609
https://aozora.or.jp/archives/39043

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,にしよどnote,環境再生・まちづくり — aozorafoundation 公開日 2024年4月26日3:03 PM

月刊 あおぞら 2024年4月号

あおぞら財団の活動報告、今月は2ヶ月分をお届けします。
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1 今月のトピックス
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地球環境基金助成事業
「誰ひとり取り残さない! 気候変動を構造的に
とらえ未来につなげる教育プログラムづくり」
にて、教材や映像等を作成しました。
教材はwebで視聴したりダウンロードしたりできます。
是非ご活用いただき、感想をお寄せください。
また、活動を継続していくために寄付をお願いいたします。気候変動×防災×公害ハンドブック
https://aozora.or.jp/archives/40531(体験会)
https://aozora.or.jp/kougai_lecture/tool/climatechagehandbook/(教材の概要)
https://aozora.or.jp/kougai_lecture/form/(ダウンロード依頼ページ)

西淀川公害オーラルヒストリー(テキストおよび映像)
https://aozora.or.jp/kougai_lecture/tool/oral_history/

冊子「誰一人取り残さない教育のために」
https://aozora.or.jp/kougai_lecture/tool/book_nooneleftbehind/
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2  これまでの活動報告
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◆ ………………………………………………………………[自転車]
【タンデム】3/3 南さつまでタンデム自転車体験会がありました
https://aozora.or.jp/archives/40547

◆ ………………………………………………………[交通まちづくり]
第27回西淀川道路連絡会を開催(3/14)
https://aozora.or.jp/archives/40514

◆ ………………………………………………………………[環境保健]
楽らく呼吸会「薬について」を開催(3/8)
https://aozora.or.jp/archives/40406

◆ ………………………………………………………………[環境学習]
冬の探鳥会の報告(2/23)
https://aozora.or.jp/archives/40330
「矢倉緑地プラスチックごみゼロアクション」に協力(3/27)
https://aozora.or.jp/archives/40674
【動画】「未来を担うSDGsのまち、西淀川区!」にて、探鳥会紹介

https://aozora.or.jp/archives/40772
雨降りの中、春の探鳥会を開催(4/21)
https://aozora.or.jp/archives/40774◆ ………………………………………………………………[防災教育]
関大生が西淀川防災RPGを作りました
https://aozora.or.jp/archives/40377
【防災部】第3回クラフト防災パークに出展(3/9)
https://aozora.or.jp/archives/40413
【防災部】Let’s にしよど防災さんぽVol.4報告(4/6)
https://aozora.or.jp/archives/40662
【防災部】「にしよどおやこぼうさいブック改訂版」発行!
https://aozora.or.jp/archives/40767

◆ …………………………………………………[研修受入・講師派遣]
大阪狭山市企業人権協会 研修受入れ(2/29)
https://aozora.or.jp/archives/40349
淀協の新人研修に講師として招かれました(4/3)
https://aozora.or.jp/archives/40656

◆ …………………………………………………………………[事務局]
歌島中学校から職場体験(2/8-2/9)
https://aozora.or.jp/archives/40270

◆ ………………………………………………………………[交流拠点]
あおぞら市、第2、第4水曜日開催中!
https://aozora.or.jp/archives/40368 (3/13)
https://aozora.or.jp/archives/40520 (3/27)
https://aozora.or.jp/archives/40646 (4/10)
https://aozora.or.jp/archives/40759 (4/24)
次は、5/8(水)、5/22(水)に開催予定!!

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3  イベントのお知らせ
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◆ …………………………………………………………………[環境保健]
楽らく呼吸会で呼吸を楽に!
ぜん息やCOPDを抱えながら苦しむ患者さん同士、日頃の病気の悩みを
交流したり、勉強会などを行う楽らく呼吸会を開催しています。次回 「みんなで歩こう 矢倉公園」。
日時:5月17日(金)13:30~15:00
集合:あおぞらビル1階駐車場
車で矢倉公園まで行き、お散歩や体操をします。

年間の予定
内容:自己管理、呼吸リハビリ、栄養、みんなで歩こう、薬
日程:5/17、7/12、9/13、11/15、1/24、3/14
場所:グリーンルーム(西淀川区千舟1-1-1 あおぞらビル3階)
https://aozora.or.jp/archives/40362

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  4  各種の募集情報
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◆ …………………………………………………………………   [寄付]
あおぞら財団の活動はみなさまからの寄附によって支えられています。
寄附金や賛助会費は税制上の優遇措置の対象になります
みなさまのご支援を心よりお待ちしています。
https://aozora.or.jp/archives/39601
https://aozora.or.jp/aboutkifu
〇オンライン寄付サイト Give One
https://giveone.net/supporter/project_owner.html?owner_id=393
※Give Oneでのご寄付は、すべて寄付金控除等の税制優遇の対象となります。◆ …………………………………………………………………   [交流拠点]
地域交流スペース「あおぞらイコバ」貸出中
あおぞらビル1Fのイコバは、会議、ギャラリー、コンサート、
上映会などにご利用いただけます。
午前:1,000円/午後:1,300円/夜間:1,300円/全日:3,000円
https://aozora.or.jp/ikoba

◆ …………………………………………………………………  [交流拠点]
【姫里ゲストハウスいこね】公式ページで予約できます。
レンタルスペースとしてもご利用いただけます。
https://aozora.or.jp/icone-kujiracafe/reservation/

(編集後記)
大阪市の大気汚染常時監視測定局が減り続けています。おそらく2019年までは26箇所ありましたが、今は22箇所に。特に、SPMの自動車排出ガス測定局での測定箇所は激減しており、2021年まで9箇所あったのが2022年には4箇所と半分以下に。データ測定は科学的な環境対策を行う上での基礎となるもの。市民が気づかないうちに、徐々に環境をないがしろにされている状況に驚きと怒りを感じています。(KT)

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■編集発行
【発行元】公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)
【発行日】2024年4月24日
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■月刊あおぞらについて
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本メールは、あおぞら財団の会員、メーリングリストにお申込いただいた方およびあおぞら財団のイベントや研究会などで名刺交換させて頂いた皆様にも送信させていただいております。—
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Filed under: イベント報告・ホームページ更新,事務局 — aozorafoundation 公開日 2024年4月24日4:35 PM
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