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大阪市立大学の医学生さん来館

先日、大阪市立大学医学部の学生さんを対象とした西淀川公害についての研修を、西淀川区保健福祉センターからのご依頼で開催しました。

日時:2016年7月12日(火)14時30分~17時00分
場所:あおぞら財団5F「西淀川・公害と環境資料館 エコミューズ」
参加人数: 医学生3人 西淀川区保健福祉センターの方々2人 スタッフ4人

IMG_6522

西淀川で起きた公害についてパワーポイントを用いながら説明している様子です

まず、現在の大気汚染について中国の空やPM2.5の問題も含めて、あおぞら財団の藤江からお話しがありました。

 

図1

1960年代の西淀川の空

 

河北省石家荘市の上空から撮影(2016.3.14)

河北省石家荘市の上空から撮影(2016.3.14)

近年、PM2.5という有害物質が問題になっていますが、このPM2.5は全てが中国から発生したのではなく日本の車からの排ガスなども要因の一つであるというお話でした。
また実際に、中国に訪問した時の様子や町の様子についてもお話がありました。さらに、1960年代西淀川の空と近年の中国の空を比較し、西淀川の住民の方、患者さん、医者、弁護士などあらゆる人々が公害地域再生のために力を合わせて活動したのだというお話も聞けました。
市大の医学生の人たちもとても真剣に聞いてくださっている様子でした。
この話を聞き、公害は他人ごとではなく、自分たち一人一人がしっかり考える必要があると感じました。皆さんにもこの1960年代の西淀川の空と近年の中国の空の2つを見て何か感じ考えてもらいたいです。

次に、大阪西淀川大気汚染裁判についてのビデオを見て、資料館の展示パネル「公害みんなで力を合わせて」を使って栗本から説明がありました。

IMG_6517

資料館の展示パネルを使って説明

 

また、この当時西淀川で暮らしていた南竹照代さんという患者さんの人生をまとめたプリントを読んで公害病について学びました。
南竹さんについては「記録で見る大気汚染と裁判」のページでも紹介されています。

私は、南竹さんの人生をまとめたプリントを読んで、
「発作が起こると緊張して体がカチカチになるので、背中をさすり、肩を揉んでやります。汗びしょびしょにかくのに、着替えをさせることができないのでタオルを背中や胸に差し込んでやります。失禁をするので、下着を替えてやります。嘔吐のためにパジャマやタオルを何枚も汚しますので大量の洗濯物が大変でした」という照代さんの母親の言葉がすごく印象的でした。
ぜんそくと言われても私自身あまりピンとこず、そこまで大変なものなのかと思っていましたが、南竹照代さんという人の過去を知りその大変さと深刻さを知りました。
西淀川公害について、解決のため必死に努力した多くの人達については、あおぞら財団ホームページの大気汚染公害の歴史Q&Aにも載っているので是非見てください。

その後、現在あおぞら財団で患者さん達に実際にしている環境保健の取組みについて鎗山から報告がありました。その中でも、実際に肺年齢の測定を参加者全員で行いました。

実際に肺年齢の測定をしている様子

実際に肺年齢の測定をしている様子

肺年齢の測定とは…年齢、身長、性別を機械に入力し、息を6秒間吹き込み自分の肺の年齢をチェックするというものです。

肺チェッカーという機械を使います

肺チェッカーという機械を使います

それから実際どのような変化があって現在の西淀川があるのかについて、皆で西淀川を歩きながら、共有しました。

財団の屋上から見える何本もの高速道路を見ています

財団の屋上から見える何本もの高速道路を見ています

測定器値の説明をしています

測定器値の説明をしています

最後に、参加者の人達の感想を聞きました。
・患者さんにもそれぞれ生活があってバックグラウンドがあるということを知った。自分たちが医者になったとき、ただ診察をするのでなく、「どの辺りにお住まいですか」の一言が言えるようになりたいと思った。
・今もまだ公害で苦しんでいる人達がたくさんいるということを知った。個人的に何かできることがあるのではと思った。
・公害やその歴史について、詳しく知ることができて良かった。もっとたくさん本などをよんで様々なことを知る努力をしていきたい。

最後に参加者の人達が今日の研修を通して感じたことを発表してくれている様子です

最後に参加者の人達が今日の研修を通して感じたことを発表してくれている様子です

今回の研修では参加者の方もたくさん質問や感想を言ってくださり、とても内容が濃く良い研修だったと思います。
私は今まで「公害」という言葉を聞いても人ごとのような感覚を持っていました。小学校や中学校の社会の授業でおおまかに公害について習いました。しかし、教科書から学んだだけで、実際は何も学べていませんでした。公害について用語は知っていてもそこにある時代背景や、人々について何も知らないし、知ろうともしませんでした。しかし、大学生になって様々なことを学ぶにつれて知らないことは罪だと思いました。
この公害についても同じです。自分の身の回りでは起きていなく、過去のことであり、自分とはあまり関係ないものと勝手に思っていました。でも、少しずつ公害という悲惨な出来事について知っていくうちにたくさんのことを感じるようになりました。過去の話だけではありません。現在もです。公害は現在もあります。もし、自分の家族や友達がそのような目にあっていると考えてください。凄くつらいです。考えるだけでも、しんどくなります。でも誰か一人が悪いというわけではないのです。人間達によりそのような事が引き起こされてしまっています。普通に考えておかしいと思います。私がまだまだ公害について深く知らないせいかもしれません。でも、やはり防げることはあると思います。「しかたがない」「運命だ」なんて言えません。
私は公害について学んでいく中で、たとえ公害について知っても自分に何ができるのか分かりません。誰に対してなにをすればいいか分かりません。でも一つ強く思ったことは、環境についてもう一度「大切にするもの」という心を持とうと思いました。子どもの時に母親から教えてもらったように、花も草も海も川も地球も皆命があります。また、節水の意識を持つ。節電の意識。車には乗らず、できる限り自転車に乗る。「地球という一つの命をきれいにする」という概念を常に持とうと思います。
一人一人がその意識を持って課題を共有すれば、公害のないきれいな環境で暮らすことは実現すると思います。

インターン生 太田 美帆

野里小学校で絵本の読み聞かせの防災授業を行いました。

7月16日土曜日、野里小学校で絵本の読み聞かせの防災授業を行いました!!
その時の様子をお届けしたいと思います!
お届けするのは、同志社女子大学インターン生の太田です。
どうぞ、よろしくお願いします!!
日時:2016年7月16日(土)9:00~12:00
場所:大阪市立野里小学校(大阪府大阪市西淀川区にある公立小学校)
構成:1部、高学年 2部、低学年 3部、保護者の方々という3部構成。
参加者:約385名(生徒、約330名 教師、約20名、保護者の方、約30名 財団スタッフ、4名 ボランティア、1人)
協力:あおぞら財団
3部構成:①高学年向けの授業②低学年向けの授業③保護者向けの説明会
全体流れ:あいさつ・絵本の読み聞かせ・スライドを用いた説明・校長先生から学校の防災の取り組みについて説明
*三部とも内容のレベルは違いますが流れは同じです。
あおぞら財団の防災授業と並行して運動場では消防署の水消火器訓練、煙体験、簡易担架の訓練などが行われました。

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ボランティアに来てくださった石井さんが絵本の読み聞かせをしている様子

○授業の内容○

まず、西淀川はどんな所で実際どのような災害が起こる可能性があるのかを考えました。次に実際に災害が起きたらどのような行動をとる必要があるのか生徒の意見も聞きながら皆で話し合いました。そして過去に西淀川で実際に起きた災害や、西淀川は水害に弱いという事実を話し、最後に災害に関して普段からできることを考え多くの生徒に発表してもらいました。生徒の皆さんはとても熱心に授業に参加してくれている子が多かったです。また参加型であったので良い雰囲気で多くの事を学べる授業だったと思います。

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児童が話し合ったことを発表している様子

 

 

○保護者の方への説明○

保護者の方へは、災害に対する基礎知識の話から始まり、今後起こる可能性のある地震などのリスクを話しました。また西淀川の過去の災害の話をし、避難の仕方、子どもを守る方法、災害の時の連絡の取り方、さらには普段の生活から防災を取り組むという考えをもつことなど、とても多くのことを知る機会になったと思います。最後に校長先生から保護者の方へ西淀川地区の避難場所や学校のことについてお話がありました。

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実際にある避難所の物品を展示した様子

○感想○

日本は災害国です。しかし、私自身も災害が起きた時だけ災害に対して向き合い、時間が経つと忘れ、何も考えず日常を送っています。しかし今回の防災授業で、”おきてからでは遅い”また“誰にでも起こる可能性がある”ということを感じました。私たちはそうゆう国に住んでいていて、誰が、突然、このような悲劇に襲われるか分かりません。確かにどうにもならないこともあります。しかし、災害が起きても命を守ることができるものもたくさんあると思います。そのための防災です。命を守るための対策です。何よりも大切なことです。しかし、この、何よりも大切なことを、おろそかにしている人が多いと思います。私自身もう一度、「災害が起きたらどうしたらいいか」、「どのように連絡をとるか」、「防災リュックは本当にこれで大丈夫か」という話を家族としました。家族と話をしてるうちに「こんなに大切なことをしていなかったなんて、恐ろしい。」と感じました。だから、このブログを読んでくれている人達は必ず考えてください。実際に災害が起きたらどうなるのか想像してみてください。そして、家族と話しあってください。起きてからでは遅いです。今からその事と向き合い大切な命を守る方法を見つけてください。

インターン生太田

関連ページ

防災絵本「西淀川にたいふうがきた」

防災イベント・防災授業の支援

あおぞら財団では、防災絵本を用いた防災出前授業など、様々な防災教育プログラムのご提供をしています。内容はご要望にあわせて柔軟に対応させていただきますので、ご興味のある方は下記のページからお問い合わせください。

講師派遣

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,防災教育・にしよど親子防災部 — aozorafoundation 公開日 2016年7月29日5:27 PM

7月15日金曜日、楽らく呼吸会が行われました!!

7月15日金曜日、楽らく呼吸会が行われました!!
その時の様子をお届けします!
お届けするのは、同志社女子大学インターン生の太田です。
どうぞ、よろしくお願いします!!
日時は7月15日(金)14:30~16:00で場所は姫島診療所でした。
参加者は、講師(作業療法士)1人、看護師1人、スタッフ1人、インターン生1人と患者さん3名(家族の方を含む)の合計7名で開催しました。
今回は主に呼吸リハビリテーションと、体力測定を行いました。

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今回のメニュー
①COPD②運動と脱水予防③自己紹介④呼吸体操⑤体力測定⑥皆で運動
まず最初に、COPDと運動と脱水予防のについて作業療法士である石本先生からお話がありました。
①COPDとは慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)は、代表的な慢性呼吸器疾患の一つであり、肺胞の破壊や気道炎症が起き、緩徐進行性および不可逆的に息切れが生じる病気です。主な原因はタバコや有害な煙です。完治するというのは中々難しいそうで、進行しないために上手に付き合っていくというのが大切だそうです。
②そのために必要なのが運動です。
息切れの悪循環にならないために運動をするのが大切だそうです。
運動をする→食欲上がる→体力がつく→外出増える→息切れが改善◎
大切なことは自分にあった運動をすることです!!!!!
また今年は、特に暑い夏になるということで脱水予防のためにたくさん水を取るということもお忘れなく!!!!
お勉強をした後は楽しい雰囲気でお互い自己紹介をしました。私は今回初めての参加でしたが、皆さんとても優しく楽しみながら勉強しました。

つぎに呼吸体操を皆でしました。
口すぼめ呼吸をしながら、首を上にむけたり回したり、また肩を上下に動かしたりしました。しんどくならない程度にすることが大切だそうです。また息を長く吐くことも大切なポイントです!!!!!!

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その後体力測定をしました。最初に全員の脈と血液中の酸素量を量ります。
その後、握力と立ち上がりテストをしました。実際に私も挑戦してみましたが、握力は左右とも約20㎏立ち上がりテストは19回と20歳にしてはあまりよろしくない結果でした。
参加者の方々の握力や立ち上がりテストの結果が凄く良くて驚きました。なかには握力26㎏の方などもいて、私も日頃の運動を頑張ろうと思いました!!!!!!
運動のあともう一度酸素と脈を量り、その変化を見ました。

最後に全員で軽い運動をしました。膝を伸ばしたり、ももや腕を上げたりして座りながら行いました。
今回初めての参加でしたが、講師の先生も優しく、とても分かりやすく教えてくださり、また参加してみたいと思いました。体調に合わせて無理のない運動をすることが大切だということも知れました!!!!!詳しい内容は、皆さんぜひ一度参加してみて学んでください。
■次回予定  ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……7月21日(木)14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)(終了)
・のざと診療所…8月5日(金)14:00~15:30(栄養について)
本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。

 

 

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,インターン生,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2016年7月27日4:28 PM

りべら140号(特集:自転車まちづくり)(2016年5月発行)サイトで見られます

『りべら』はあおぞら財団の機関紙(会報)です。
A4版、16ページ、季刊1日発行、1部400円送料込、2,000部発行

ご購読希望者はwebmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)まで

※あおぞら財団賛助会員の方には、毎号郵送でお送りしています。

『りべら』2016年5月号No.140 特集:自転車まちづくり ~自転車で変わる 人・街・暮らし~

 

こちらからご覧になれます。

 

140-2

特集:自転車まちづくり ~自転車で変わる 人・街・暮らし~
子どもの世界を広げる自転車の力…1
子ども自転車教室の7年間のあゆみ 井上守…1
大阪市自転車通行整備計画の策定が進む 大阪自転車事情 藤本典昭…3
台湾の自転車パワー 自転車の国際会議「ヴェロシテ2016」参加記…5
日常生活にタンデム自転車を使いたい~アンケートでニーズと課題を調査~…6
忙中一筆 吉田智里…7
西淀川の2つの農園紹介「ニシヨドガワノラシゴト」と「に~よん農園」…8
西淀川記憶あつめ隊 峰原利範さん…9
よそものが釜石を行く。…10
防災絵本「西淀川にたいふうがきた」ができました 谷内久美子…10
リレー連載 あおぞら財団にじゅうまる!
公害・環境教育教材からふりかえるあおぞら財団の20年(上)…11

 

 

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,事務局 — aozorafoundation 公開日 2016年6月30日3:38 PM

アンケート第2弾 「あおぞら財団に『ひとこと』」

あおぞら財団アンケート調査
第2弾「あおぞら財団に『ひとこと』」

あおぞら財団は、2016年度で20周年になります。でも、「財団って何をやってる団体なの?」と今でも聞かれます。皆さんからみてあおぞら財団ってどんな風に見えているのか、是非、一言お聞かせ下さい。
叱咤激励でも、ひとこと物申す!でも、どんなご意見でも大歓迎です。

このアンケートは、前号りべら2015年9月号(137号)で「あおぞら財団に一言!」として企画していましたが、あまり意見が集まりませんでした。
そこで、期間を延長しましたので、是非、あおぞら財団に一言お寄せ下さい。
「ひとこと」はこちらから
https://creativesurvey.com/ng/reply/5559220ef5df8f4084f95adc10204a

 

 

例えば、こんな一言を、、、
・なんか自転車のことやってるイメージだなー
・公害って何か難しそう
・職員の○○さん、熱いね!
・最近、畑仕事までやってるよね、何でもやるねー。
・環境とまちづくりをやってるところ
・クジラの絵が書いたビル、入ったことない
・西淀川がどこかわからん
・町の便利屋さん
・公害、公害ばっかり言わんともっと明るいこと言いや~
・たまに行くと元気になるところ
・ヒゲとメガネの男子がいる

などなど、深く考えず直感でも結構です。
寄せられたご意見は随時、ホームページなどで公開します。乞うご期待。

Filed under: イベント案内,事務局 — aozorafoundation 公開日 2016年1月5日5:25 PM
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